伊藤孝恵の発言 (国民生活・経済及び地方に関する調査会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○伊藤孝恵君 私は、二院制下における参議院の役割を改めて考える契機としたいという意図でお話をさせていただきます。
 この調査会制度というのは参議院改革の成果の一つです。昭和六十一年七月、参議院独自の制度として創設をされました。参議院のホームページ、調査会、参議院の調査会を見ると、こう書いてあります。参議院の調査会は、参議院に解散がなく、議員の任期が六年であることに着目し、長期的かつ総合的な調査を行う目的で設けられた参議院独自の機関です。調査会は、大局的な見地から国政の基本的事項に関して調査を行い、その成果として、議員立法、決議、政策提言を行うなど、参議院にふさわしい調査機関としての役割を果たしています。
 そして、その調査会の機能としては、参考人からの意見聴取や政府からの説明聴取、内閣、官公庁等への資料要求、委員派遣を行うことができ、また、調査の結果、立法措置が必要な場合には法律案を提出できるなど、常任委員会とほぼ同等の機能を有しています。さらに、立法措置が必要な場合において、自ら法律案を提出する以外に、当該事項を所管する委員会に対して法律案の提出を勧告することができます。この立法勧告権が認められているのは調査会だけです。その他、調査のための公聴会等も開くことができると明記をしております。
 しかしながら、我々、この三年間で議員立法に向けて座を果たして組んだでしょうか。決議をするために各党の調整に奔走をする、そういう準備をしたでしょうか。さらには、政策提言をするための課題、その課題をたくさんの参考人の方々からいただきました。そして、それに我々は新たな視点や気付きがあったと、先ほど山本委員もおっしゃっておりましたけれども、今目の前にあることが、これは党派を超えてそれを認識している課題である、そう思います。
 そんな中で、この本調査会におきましては立法実績はございます。第百三十二回国会においては高齢社会対策基本法案を取りまとめておりますし、第百五十一国会の共生社会に関する調査会では、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律案、いわゆるDV防止法を可決をしております。そして、それが第百五十九国会ではその改正案も可決されており、この良識の府、参議院の調査会立法が現下の課題につながる政策推進のよりどころとなっております。
 こういった中で、今各委員の発言を聞いていましたところ、山本委員、さらに三上委員、中条委員からも、就職氷河期世代についてそういった課題認識が示されました。八〇五〇問題もそうです。我々は、私も就職氷河期ですけれども、この団塊ジュニアの親は団塊世代ですから、この団塊世代の親の介護問題というのは目の前にあります。
 そして、就職氷河期世代対策、政府が一生懸命やってきていただいたのも分かっています。そんな中にあっても、やはり雇用保険を原資とした雇用政策、つまり、非正規や無業の方を正社員にすることで、その人たちを社会保険料を払ってくれる、そういう人材にするための政策によっていたがために、その時間が経過をしてしまい、そこに住宅の問題、そして資産形成の問題、それから年金の問題、親介護の問題、この傷ついた自尊心のメンタルケアの問題等々、そして正社員になった方の中でもその機会損失、今の新しく社会に出る方々のこの初任給というのが三十五万だ、四十一万だ、そして歴史的な賃上げだと言っている中で、この就職氷河期だけ置き去りにされている。そういうところへの課題認識並びに私たちの政策提言機能というのは果たして、役割は果たせないのか。
 私は、当然、今回の政府の骨太の方針には大きな柱として書くべきだと思っておりますけれども、それを後押しする、そういう調査会としての機能を果たせないのかということは、十重二十重に皆さんにお願いをし、そして検討いただきたいというふうに思います。
 また、中条委員の方から長時間労働の見直しについても付言がありました。今回、人的資本情報開示義務についてもお話を聞く機会がありました。今まさに企業に、じゃ、男女の賃金格差なくせ、女性管理職比率を上げろ、さらには男性育休を推進しろというふうに義務を直接的に掛けることはできませんけれども、それを情報開示義務することによって、省令改正によって、様々なこれがゲームチェンジャーになると思っています。つまり、やっぱり資本家は人的資本情報を見るんですよ。海外の投資家はほとんどその人的資本情報を見ます。リクルート生もそれを、コスパ、タイパ世代多いですから、人的資本情報を見てみる。
 こういった調査会で得た我々の知見を、社会問題を法律に変換していく、そういう役割を担ってはいかがかと、委員長、そして理事に、筆頭理事にお願いを申し上げ、発言を終わります。

発言情報

speech_id: 121715363X00420250409_013

発言者: 伊藤孝恵

speaker_id: 17711

日付: 2025-04-09

院: 参議院

会議名: 国民生活・経済及び地方に関する調査会