山下貴司の発言 (予算委員会)
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○山下委員 先ほども御説明いただいたように、国、地方の予算、財源なくやれば、どこを削るんだとかどう削るのか、あるいは急に価格が増減することによってどうするのか、これを僅か二週間でやれというのは、これは本当にできるはずがないということであります。だから、今回野党の皆さんが提出されている法案も、二週間後とかそういうことではなくて、十一月一日ということを言われているのは多分そのことを踏まえられたのかなとも思いますが、国、地方の予算を削るのか、代わりの財源を見つけるのか、しっかり審議しなければ簡単に廃止などできるはずがないんです。
実は、それを一番御存じなのが、私は野田佳彦元財務大臣であり、旧民主党の皆さんだと思います。
これが、暫定税率が当分の間税率として維持された経緯を示すものであります。平成二十一年の政権交代選挙で、旧民主党はガソリン暫定税率の廃止をマニフェストに掲げましたが、旧民主党政権では、一年以上検討した挙げ句、当分の間税率と名前だけ変えて事実上維持されました。そのことを覚えておられる方も多いと思います。そう判断をした財務大臣こそ、野田佳彦議員であります。
参議院財政金融委員会での御答弁で、野田佳彦当時の財務大臣は、マニフェストでは暫定税率を初年度から廃止をするということをお約束しておりましたけれども、厳しい財政事情や地球温暖化防止の観点などを勘案し、当分の間は税率水準を維持するという措置となりましたと述べておられます。暫定税率を事実上維持するという判断をするために、政権交代後、半年どころか一年以上もかけ、最終的には、他の税制と併せ、定例の十二月の税制改正大綱で決められたわけであります。
そして、その後、東日本大震災による税収減対策のため、野田財務大臣の下でトリガー条項も凍結されました。それが今に続くガソリン暫定税率あるいは当分の間税率であります。
しかし、これは批判しているわけではないんです。今よりも、今にも勝るとも劣らないほど民のかまどが消えていたリーマン・ショックの当時あるいは東日本大震災のときに、暫定税率を維持するという決断は大変な重荷だったと思います。為政者の苦しみ、恐らく、後ほど質疑に立たれる野田委員もお話しになるかもしれません。しかし、結果として、政権がマニフェストとして国民に約束したことを破ってしまった。私たち責任与党としてはこうしたことは繰り返せない、だから慎重になったということは御理解いただきたいわけです。
暫定税率は国、地方合わせて一兆から一・五兆円の財源であり、既に令和七年予算に組み込まれています。代わりの財源を見つけなければ、これを年度途中で剥がすことになる。だからこそ、財源や手続について見通しを立てた上で十分な審議をしたかったのが我々与党でありました。だから、さきの国会のように、二、三時間の審議で強行採決、財源は後で見つけろというふうな丸投げということはできなかったわけであります。
今回、六党合意でも、財源の確保、流通への影響、地方財政への配慮など、我が党が指摘した懸念が検討事項として共有された上で合意が調っておりました。総理におかれては、暫定税率の廃止、財源確保、流通への影響、地方財政への配慮という諸課題、これについてしっかりと六党間で合意を求められた。その上で是非、この合意に基づいて、暫定税率の廃止に向けて検討を自民党総裁としてもしていただきたいと思います。
済みません、実はちょっと、あと残りがございましたので。
暫定税率の廃止、学校給食費の無償化を含め、国民のための政策を進める決断を総理はされました。しかし、例えば、そうしたものには多額の財源が要ります。ガソリン暫定税率の廃止には一から一・五兆円の代替財源、そして来年度から始まる小学校の給食費無償化などにも数千億円の財源が要ります。しかし、ここで赤字国債を発行すれば、金利上昇のリスクがあり、国民の暮らしを圧迫いたします。
そこで、私が財源の一つとして提案したいのは、外国為替資金特別会計、いわゆる外為特会の剰余金の活用であります。
これは通常国会でも維新の青柳委員も指摘しておられましたけれども、外為特会というのは為替介入や外国への債務の支払いのために準備しておく基金でございますが、パネルを見ていただければ、日本の外貨準備高というのは中国を除けばG7では突出しています。このグラフはやや古く、二〇二一年のデータですが、最新の外為特会の残高は何と一・三兆ドルで、百九十四兆円にも達します。そして、ほかにも、金地金を外貨準備として利用する国もあるんですが、それを加えても、日本の外貨準備高はアメリカよりもはるかに多く、ロシアやインドの倍、他のG7諸国の数倍あるということであります。
そして、この表にありますように、先週、令和六年度の外為特会の決算が発表されました。何と、外為特会の純利益に相当する剰余金は、消費税二%以上に相当する五・三六兆円です。そのうち三・二兆円は一般会計へ繰入れされますが、残り二兆円以上は再び外為特会に、繰入れされるなどして留保されています。
実は、この十数年ほど、外為特会の剰余金、つまり純利益は二、三兆円はあるのに、全額を一般会計に組み入れることをしていません。なぜかというと、これは民主党政権時代に決められた毎年度の剰余金の三〇%以上を外為特会に留保するというルールがあるからです。このルールを二十二年の十二月に作ったのも野田当時の財務大臣です。
ただ、弁護すると、これは民主党政権当時、一ドル八十円台前半という超円高不況の中で、外為特会のバランスシートが初めて赤字になったという事情があったんです。日本の場合、運用の大半が米国債なので為替の影響を直接受けます。しかし、今は一ドル百四十八円、外為特会の外貨資産の平均レートはざっくり一ドル百十円台ですから、外為特会のバランスシートは、内部留保三十兆円、為替差益四十兆円と、七十兆円もの黒字であります。
私は、超円高で外為特会のバランスシートが赤字になったときに野田大臣の作られたルールというのは、今も維持する必要はもはやなく、財政が逼迫する中、剰余金は全額一般会計予算に組み入れて、例えば、さっき言った二兆円以上をガソリン暫定税率などの財源として活用すべきと考えておりますが、少なくとも、このパネルの最下段にあるように、「一般会計の財政事情に最大限配慮し、剰余金の一般会計への全額繰入も含めて検討」と書いてありますので、是非、財務大臣、こういうことも検討していただけないかと思いますが、いかがでしょうか。