丹野みどりの発言 (経済産業委員会)

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○丹野委員 御答弁ありがとうございます。
 今お話を伺った伴走支援をしっかり実行していただきたいと思っておりますが、ちょっと要望なんですけれども、我が党がずっと訴えております年収の壁の問題、百七十八万円に引き上げるという話なんですが、これは、手取りを増やすのはもちろんなんですけれども、やはり労働力の投入という意味においても、是非とも検討していただきたいなと強く併せて要望いたします。
 さて、人手不足対策について様々伺ってまいりましたけれども、実は、私、今回提言したいことがあるんですね。それは、人手不足を解消するために、改善するために、法人税を改正すべきというものでございます。ちょっと御説明がこの後続きますけれども、御容赦ください。
 現行の法人税法では、企業が人を別の会社に無償で送り込むと経済的利益の供与とみなされまして、これは寄附金扱いになるんですね。このため、損金に入れることができずに、税金を払うことになってしまいます。これが人材支援の障壁になっているのではないかという御提案でございます。
 詳しく御説明していきます。
 まず、資料の一から御覧ください。これは釈迦に説法で恐縮でございますけれども、まず、企業の会計、その計算と用語になります。会計は、収益から経費を引いて利益を計算します。次に、法人税を計算するときの計算と用語ですけれども、税務上は、益金から損金を引いて所得になる。この所得に対して税金をかけるわけですね。
 収益と益金はほぼ同じ意味なんですけれども、経費と損金が同じではないという、ここがポイントになります。これを頭に入れて、資料二を御覧ください。
 これは法人税法二十二条なんですが、一番、所得、益金から損金を引いた額、これに法人税をかけますよと。これはいいんですね。二番です。益金に入れるのは、資産を売った場合、これは分かりますね。そして、有償又は無償による資産の譲渡又は役務の提供云々とあるんです。なので、税金の計算はこうしますよと。最初の益金のところなんですね。
 売上げがあったらもちろん入れる、これはよく分かるんですけれども、問題は無償の場合なんです。無償で上げたから、当然売上げがないんですね。お金が入ってきていないんだけれども、益金に入れる。これは本当にちょっと気持ち悪いんですけれども、ないものを入れるわけですね。
 どういう考えかというと、普通、ビジネスにおいて、ただということはないでしょうと。そうすると、普通何かしたら絶対売上げがある、お金が入ってくるから、無償提供というのは後で分かるよねみたいな話になって、本来入るはずの額をまずは益金に入れる、これが大事なわけですね。
 次に、資料三になります。法人税法第三十七条、寄附金を損金に入れちゃいけませんよという内容です。
 寄附金だろうが拠出金だろうが見舞金だろうが、ネーミングが何であっても、お金はもちろん寄附金になりますし、人材を送ることも経済的利益の供与に当たるので、とにかく全て寄附金とみなします、損金に入れちゃいけませんということなんです。
 ただ、寄附をする相手によっては、多少損金に入れてもいいですよというのがあります。これが、まず、大きく分けて三つあるんですが、一番、国に対して寄附をする場合は損金に入れてもいい、それから、二番、日赤みたいなところに入れる場合はちょっと損金計算できる、しかし、三番、民間への寄附は一円たりとも入れちゃいけない、こうなっているんですね。
 なので、民間への寄附はいけないので、今現状どうしているかというと、企業さんが研修という名目で人を送り込んでいます。寄附金は損金に入れられないんだけれども、研修費だったら損金に入れられるので、あくまでも送っているんです、その形で。しかし、これは苦肉の策ですし、限界があるかなと思うんですね。
 なので、人を送ると寄附金である、しかし、こういう場合は例外ですよというのがあります。それが資料四になります。
 法人税の基本通達です。これは、九―四―一と九―四―二、法的拘束力はありませんが、皆さん守っていらっしゃるんですね。
 どういうことが書いてあるかというと、もう潰れる、倒産する、こういうときは救わないと、うちのビジネスにも火の粉がかかってくるし、これは救わなきゃいけないよねというときに人を送る、これは寄附じゃないよね、そういう通達なんですね。
 これは例外事例なんですけれども、このような倒産しそうな緊急事態では遅いわけですよ。人手不足は慢性的で、かつ長期的な支援が必要なわけですね。なので、企業を支えていく人が必要。よく企業の体質改善とか言いますけれども、お困り事が何か分からないとか、解決法が分からないとか、省力化、DXといいますけれども、DXをやる人がいないとか、そういう状況なわけですね。なので、本当に人がいなくて困っている中小企業に大企業ですとか余力のある企業が人材を送る、そういうことも必要かなと思うわけですね。
 そこで、私、提言が今回ございます。この法人税法における寄附金という言葉の扱いを定義し直すのはどうかなと思うんですね。
 自分の会社のサプライチェーンであって、我が社にも火の粉がかかるから送らなきゃいけない、こういうのはあります。あとは、例えば元気なシニアを送っていただいて、若い男性が、子育て中の男性が早く帰れるようにするとか、DXに詳しい人を送るとか、補助金申請を書く詳しい人を送るとか、あとは、直接取引はないんだけれども、これからの企業の在り方として人材支援をしていくんだ、そういう価値観があってもいいんじゃないかなと思うわけです。
 なので、こういった足かせになっているようであれば、法人税の寄附金の扱いというのを見直すのも一考かなと思っております。
 ただ、ちょっと自己矛盾するようではございますけれども、ずっと言ってきましたけれども、税制改正ですね、これをすれば人材不足が、人手不足がすぐに解消するとは正直思っておりません。やはり複合的でございます。ただ、一つはあるかなと思うんですね。
 私の課題感というのは、やはり中小企業の圧倒的な人材不足なんですね。先ほどもありました、DXしよう、省力化しようと思っても、DXの説明を聞きに行く人とか実際にやる人がいない、補助金がいっぱいありますと言っても、補助金の申請を書く人がいないんですね。でも、お困り事、企業体質を考えようと言っても、共通用語がないし、どうやって改善していいか分からない。本当にそういう現場が困っていて、そういう中で歯を食いしばって、日本の中小企業の皆さんは本当に一生懸命仕事をしてくださっている。
 なので、やはり人がいない状況において、労働力をより本当に真剣に確保していく、それは元気なシニアでもいいし、女性の労働力でもいいし、そういうところをうまく活用していくべきだと私は思っております。
 だからこそ、最後の質問になります、経産省、国として、労働力をもっともっと本当に有効に活用して、日本全体として経済を強くしていく、そういう方策を用意してほしいと思っているんですけれども、お考えをお聞かせください。

発言情報

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発言者: 丹野みどり

speaker_id: 20917

日付: 2025-11-26

院: 衆議院

会議名: 経済産業委員会