赤澤亮正の発言 (経済産業委員会)
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○赤澤国務大臣 必ずしも御通告のあった御質問ではありませんが、私の思うところをお答えをしたいと思います。
一九八五年ぐらいから、経済について言うと、政治は基本的に余り関与するなと。分かりやすく言ってしまうと、世界中の経済活動やら経済主体が、世界で一番原材料の安いところで原材料を買って、一番人件費の安いところで組み立てて、一番大きな市場で売りまくる、それをもうみんなが自由にやるのがいいんだという方向に世界経済全体が動いたということだと思うんですね。
その結果、今まさに委員が御指摘のように、例えばトランプ大統領は、その結果、我が国の貿易赤字がすごく膨らんだことは、これは不公正で許せないのだという明確なお考えをお持ちなんですね。そこをまさに直そうとして今関税政策を打ち出されたということで、そういう意味で、その大きな流れが本当に変わりつつあります。
我が国においても、ASEANについての貿易額の話、私、ちょっと手元に数字を持っていませんが、これは、今申し上げたように、政治は極力、産業政策というふうなもの、あるいは行政も含めて、打ち出さずに、自由に経済をやってもらうんだ、その結果、貿易赤字が増えようが、それは国民にとってみれば、より安くていいものが外国から入ってきて、国民生活が向上するし、全体としての利便みたいなものが増えているんだという理解の下でずっとやってきたわけです。ということが、やはりそれではちょっとおかしくないかという話で、今すごく揺り戻しに遭っているということだと思います。それが一点目、申し上げておきたいことです。
二点目は、一五%の関税を下請にという話は、これはもう、ストレートにそれをやられるようだと、大事な中小企業、たまったものではありませんので、私どもはしっかり監視をして、そういうことのないように。
逆に言えば、日本企業の製品の中では、例えば、鉄鋼、アルミなんかは、競争力がすごくあるものですから、一五%の関税を例えばそのまま課されても、現地の、例えば米国への輸出なら、米国側が負担してくれるというようなことも現にないわけではないです。ただ、全体として発注が減ってくるとか、影響が後で出るかもしれませんが、そういうことも含めて、下請にしわ寄せするようなことのないようにしっかりやっていかないといけないという問題意識も委員御指摘のとおりだと思います。
今回の日米交渉ですけれども、二百以上ある国の中でほぼ唯一我が国が、一切自国の関税は下げずに、米国側に二五の自動車関税、相互関税を一五に下げてもらっていますので、そういう意味では、委員おっしゃるように、米の関税とかも含めて守るべきものはしっかり守るという交渉は、我が国についてはできたものだというふうに思っています。
最後に、ちょっとまとめですけれども、産業政策について言うと、委員がおっしゃっていたように、確かに一時期、産業政策、極力やるな、政治、行政は経済に口を出すなという中で、金利も下がり、みんな豊かになるから戦争は起きないはずなのだというあれでやってきたんですけれども、実際にウクライナの戦争が起こり、ガザでもああいうことになり、いろいろな意味で、ちょっと本当に、世界の秩序あるいは産業政策についての物の考え方がかなり移り変わる、そういう感じになっているというふうに思います。
御指摘は重く受け止めます。