松下玲子の発言 (法務委員会)

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○松下委員 言葉の定義を聞いているんですよ。
 法的効力を与えるというのは、戸籍法を改正するのか、民法を改正するのか。だったら、先ほど米山委員が質問したように、これはもう一度法制審にかける案件だと思いますし、これは、中身が分からなくて、旧姓使用に法的効力を与えるということを今後五年間に係る第六次の男女の計画にのせようとしているなんということは、定義も説明できないのにのせるということは、これはやはりおかしいと思いますよ。定義ぐらいしっかりと答えていただかなければ。そして、利便性がどう向上するかということもそこでお答えいただきたいんですね。
 でも、実は、これまでの議論の中で、通称使用の法制化ではやはり限界があるということが、もう度々議論の中で出てきていますし、それは内閣府も認めていることだと私は思っています。戸籍名と通称名の使い分けにより、本人のみならず、周囲、社会も混乱するという事例も寄せられているというお答えも、過去、法務委員会でありました。
 名前は、やはり個人の尊厳の問題です。便利か不便か、不便を解消するかということでいえば、これまでの通称使用の拡大が十分それは役割を果たしてきています。私もその恩恵にあずかっている当事者の一人であります。でも、ここまで拡大しても、それでもなお問題や課題が残る。だからこそ、やはり、法制審の答申は正しかった、民法を改正して、望む人が、望む人がですよ、結婚しても自分の名前も相手の名前も変えずに、お互いの名前のままで結婚できる、そういう民法改正こそが今求められていると私は思っております。
 内閣府に私が最後お伝えしたいのは、今の質疑からも明らかなように、ぐだぐだです。ちゃんと議論もしていないものを、首相の指示書を乗り越えて、ぽんと飛び越えて、勝手に書き加えてしまって、それを答申案として、そこで十二月十二日の会議も紛糾して、反対もあって、決まっていないというのが現実だと思っています。ここはやはり、議長に一任されているようではありますが、内閣府としても、それこそもう一度そこを整理をして、加筆した部分を落とす、若しくは本当に加筆したいのならば、調査会や会議を重ねて、議論をして、合意を形成することが必要だと思っています。そこは今後見直しをしていただきたいと思います。
 私は、パスポートのこともちょっと聞きたかったんですけれども、ちょっと、そこだともう時間がなくなってしまうんですが、なぜ私自身がこの今回の問題に力を入れて質問をしているのには、やはり理由があります。私自身、旧姓使用の当事者の一人です。二〇〇五年に東京都議会議員選挙に立候補し初当選したときには、まだ結婚していませんでした。当時の戸籍名であり、生まれてから生きてきた氏名の松下玲子で選挙に立候補し、当選証書も松下玲子でいただき、政治活動を始めました。二十年前です。その後、結婚し、戸籍名が変わり、旧姓を通称として使用し続けて今に至ります。
 その後、都議選や武蔵野市長選、衆議院議員選挙と、全ての当選証書も、戸籍名となったので、通称の松下玲子ではいただいておりません。個人の政治団体の代表者名も、政党支部の代表者名も、政治団体の銀行口座も、戸籍名のみしか認められていないんですね。通称使用のみならず、政治活動においても一部戸籍名を使用しています。私的な活動である自宅の不動産契約はもちろん、個人の銀行口座も、電気やガスや水道の契約も戸籍名です。
 不便を感じながらも、生きてきている中で、通称使用の拡大がこの二十年の間に徐々になされてきたことは実感している一人です。
 私が武蔵野市長選挙に初当選した二〇一七年の十月、実は、その二〇一七年の九月から、対外的な公文書でも通称が使用できると変わったんですね。市役所が発行する対外的な公文書、税金や住民票などの様々な書類に、市民の皆様にとって、私の戸籍名を書かれたら、これは誰なのか本当に分からないです。それが、選挙でも政治活動でも使用している松下玲子、武蔵野市長松下玲子と、当時使えるようになったんです。
 これは、あくまでも選択的夫婦別姓制度が実現できていない現状における暫定的な取組であると私自身も認識していますし、それは内閣府も暫定的な措置と認識されているんです。これは過去に答弁をなされています。
 そして、実際に戸籍名と通称名を日々使い分けている身からしても、では通称名に法的効力を与えますよと言われても、それでは私の名前は二つのうちのどちらなのか、戸籍名が変わらずに、通称名に法的効力と言われても、それでは戸籍の形骸化になりやしないかと思えてならないんですね。
 戸籍制度を大切にするためにとおっしゃっている方々が通称使用に法的効力を与えたら、本当に戸籍は形骸化しますよ。もうどっちが正式な名前なんですかということが、使用する人が自由に使い分けられるとしたら、それこそ悪用し、犯罪に用いる人が出てきてしまうこともあり得ると思うんですね。
 単に、氏名が、便利だ、不便だと片づけられる問題にすり替えられている気がしてならないんですが、実は、旧姓に仮に法的効力を与えたとしても、国際的に運用がなされているパスポートには、どうしたって戸籍名以外の名前で登録することができないはずなんです。
 そこで、最後になるのかな、現状、パスポートにも旧姓併記が認められているとはいえ、あくまで紙面の表記のみであって、パスポートのICチップは戸籍名しか登録されておらず、仮に旧姓で航空券を購入した場合には、パスポートとのそごが発生し、入国に支障を来すなど、旧姓併記による問題があるということでいいかをお尋ねしたいんですね。
 そして、あわせて、旧姓使用の法制化によってこうした問題は解決できると外務省は考えられているのか。旧姓でパスポートも作成できて、航空券も旧姓で購入できて、入国もスムーズにできるようになるとしているのか、外務省の考えを教えてください。

発言情報

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発言者: 松下玲子

speaker_id: 32446

日付: 2025-12-18

院: 衆議院

会議名: 法務委員会