高市早苗の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(高市早苗君) 吉田はるみ議員の御質問にお答えいたします。
自民党と日本維新の会の連立合意書における消費税の記載についてお尋ねがございました。
今般の連立合意におきましては、消費税について御指摘の内容が記載されておりますが、連立合意を受けた具体的な対応については、今後、両党の間で検討されていくものと考えており、政府の立場から予断を持ってお答えすることは差し控えたいと思います。
なお、物価高対策としては、内閣として、すぐに対応できることをまず優先すべきと考えております。
その上で、消費税率の引下げにつきましては、事業者のレジシステムの改修等に一定の期間がかかるとの課題にも留意が必要であると考えております。
米の価格高騰の原因とその対応策についてお尋ねがございました。
米の価格については、インバウンドや家計購入量が増加した結果、昨年の生産量が需要に対して不足し、民間在庫を取り崩さざるを得ず、市場に不足感が生じたことに加え、本年につきましても、生産量は大きく増加したものの、米の集荷をめぐって業者間で競争が続いたことなどを要因として高止まりしていると考えております。
国民の主食である米の安定供給は、食料安全保障の観点から不可欠であります。そのためにも、生産者の再生産が可能で、かつ、消費者にも理解が得られるような価格水準に落ち着いていくことが重要だと考えています。政府として、市場に対し、需要動向等に関する情報発信をしているところです。
その上で、米も含めた足下の物価高に対しては、影響を受ける生活者の皆様に対し、地域の実情に合った的確な支援をお届けできるよう、重点支援地方交付金の拡充などについて検討の指示をしたところです。
米政策についてお尋ねがありました。
平成三十年より、国による個々の農業者に対する米の生産数量目標の配分は行っておりませんが、高市内閣としても、輸出促進や米粉の消費拡大など国内外の需要拡大に取り組みつつ、引き続き、生産者自らの経営判断により生産に取り組みやすい環境を整備するなど、米の安定供給に必要な取組を推進してまいります。
直接支払いを含む農業者への支援の在り方につきましては、新たな食料・農業・農村基本計画を踏まえ、令和九年度に向けた水田政策の在り方を検討していく中で、現場の実態を調査、検証し、議論を深めていく考えでございます。
労働時間規制についてお尋ねがございました。
働き方改革関連法の施行から五年以上経過したことを踏まえ、現在、厚生労働省の審議会において議論が行われていると承知しています。
労働時間規制については、人手不足で、仕事があるのに受注できないといった御意見や、月百時間の残業は過労死認定ラインであり変更すべきではないといった意見など、様々な御意見があると承知しております。
私自身も、過労死に至るような残業をよしとはいたしません。残業代が減ることによって、生活費を稼ぐために無理をして慣れない副業をすることで、健康を損ねてしまう方が出ることを私は心配しております。
今般、私から厚生労働大臣など関係大臣に対しまして、心身の健康維持と従業者の選択を前提にした労働時間規制の緩和の検討を行うことについて指示をいたしました。
これは、様々な御意見をお伺いしながら、働き方の実態とニーズを踏まえ、検討を深めていくべきものと考えております。
裁量労働制の適用拡大や、立憲民主党の御提案についてお尋ねがありました。
労働時間制度には、上限規制のほかにも、裁量労働制、割増し賃金、勤務間インターバルなど様々な制度がございます。
これらに対しては、御党からの御提案も含め、様々な御意見があると承知をしております。働き方の実態とニーズを踏まえて、検討を深めていくものと考えています。
また、短時間正社員を始めとした多様な正社員制度の普及促進に取り組んでおり、労働者のニーズに応じた多様な働き方を実現できる環境整備に取り組んでまいります。
職業紹介事業者への紹介手数料についてお尋ねがありました。
介護、保育の現場で人材確保が切実な課題であることや、紹介手数料への負担感、これは十分に認識をしております。
紹介手数料をめぐる課題に対しましては、就職お祝い金や転職勧奨を禁止し、適正な事業者を認定する制度の活用を促進するとともに、手数料実績の公開を義務化するなど、取り組んでまいります。
あわせて、全国の主要なハローワークに介護、保育分野等の専門コーナーを設けて、人材確保に向けた取組を推進してまいります。
教育勅語についてお尋ねがありました。
私の公式サイトには、かなり古いコラムもあえて掲載をいたしております。
教育勅語につきましては、おっしゃるとおり、日本国憲法及び教育基本法の制定等をもって、法制上の効力が喪失しています。
政府としては、教育現場において教育勅語の活用を促すという考えはなく、改正された教育基本法等の趣旨を踏まえながら、適切に学校教育が行われるように対応をしてまいります。
地方からの人の流出と、固定的性別役割分担意識の解消についてお尋ねがございました。
まず、地域に魅力的な職場を創出することが重要です。
そのため、地域を超えたビジネス展開を図る中堅企業を支援し、大胆な投資促進策とインフラ整備を一体的に講ずることで、地方に大規模な投資を呼び込み、地域ごとに産業クラスターを戦略的に形成していくことで、地域未来戦略を推進します。
また、若者や女性を含めて、地方に住み続けられるようにするため、質の高い教育を始め、必要な行政サービスを受けられるよう措置を講じます。
さらに、地方における固定的性別役割分担意識や無意識の思い込みなどの問題に対応をしてまいります。
具体的には、男女共に働きがいと働きやすさを感じられる、魅力ある職場づくりを進める地方自治体の取組を後押しし、全国的な波及を図ってまいります。
また、固定的性別役割分担意識等の解消に向けた広報啓発を進めてまいります。
旧氏の通称使用の法制化についてお尋ねがございました。
政府におきましては、これまで二十年以上にわたり、旧氏の通称使用の拡大ですとか、その周知に取り組んでまいりました。
私自身も、総務大臣在任中には、総務省単独で措置できる手続等につき、千百四十二件を旧氏や併記で対応できるようにしました。
これが、全ての省庁、地方公共団体、公私の団体、事業者において同様の取組を行えば、婚姻による氏の変更により社会生活で不便や不利益を感じる方を減らせると考えています。
旧氏の通称使用の法制化について、連立合意の内容を踏まえ、与党と緊密に連携しつつ、必要な検討を進めていく考えでございます。
就業希望者及び不本意非正規雇用労働者の雇用対策と格差是正についてお尋ねがありました。
誰もが希望する働き方の実現に向けて取り組むこと、そして労働者の待遇改善を図っていくことは重要な課題です。
このため、ハローワークにおける就職支援やリスキリングの支援、望まない非正規雇用を減らすための正社員への転換支援、同一労働同一賃金の遵守徹底といった取組に加えて、賃上げに向けた環境整備を進めることで、格差の是正に取り組んでまいります。
養育費の立替え払いについてお尋ねがございました。
養育費を必要とする一人親家庭への公的支援として、公的機関による立替え払いの仕組みの導入を要望する声があることは承知しております。
議員御指摘のとおり、現に一部の自治体においては、一時的な立替え払いを実施している例がございます。この立替え払いを実施した場合には、債務を履行しない債務者に対して自治体が民事執行手続を取るといった選択肢も考えられると思っております。国としても、こういった立替え払いを実施するかどうかについては、今後の検討課題であると認識をいたしております。
性加害は許されないという教育と、性暴力を生まない法整備についてお尋ねがございました。
子供たちを性暴力の加害者、被害者、また傍観者にさせないための取組は、我々大人に課せられた大きな責任です。
このため、政府としては、子供たちが自分や相手、一人一人を尊重する態度を身につけ、性暴力を生むことのないよう、全国の学校で生命の安全教育に取り組んでいます。
また、性暴力を生まない法整備については、子供に接する業務の従事者への性犯罪前科の有無の確認や、従事者への研修義務などを含む子供性暴力防止法について、来年十二月末の施行に向けて万全を期してまいります。
引き続き、性犯罪、性暴力から子供たちを守るため、こうした取組を着実に実施してまいります。
福祉政策についてお尋ねがございました。
全ての世代で能力に応じて負担し、支え合い、必要な社会保障サービスが必要な方に適切に提供される全世代型社会保障を構築する中で、障害者や生活困窮者に関する福祉施策についてもしっかりと取り組みます。
国民の皆様が自らの能力を生かしながら自らが望むような暮らしができるよう、必要な支援を行ってまいります。
憲法改正についてお尋ねがありました。
憲法改正につきましては、内閣総理大臣としては、憲法審査会における党派を超えた建設的な議論が加速するとともに、国民の皆様の間での積極的な議論が深まっていくことを期待しています。
その上で、自民党総裁としてあえて申し上げましたら、憲法はあるべき国の形を示す国家の基本法であり、時代の要請に応えられる憲法を制定することは喫緊の課題だと考えています。
先般、日本維新の会との間では、憲法九条や緊急事態条項に関する改正について、両党の条文起草協議会を設置すること等を合意しました。自民党としては、合意内容を誠実に履行する考えです。
もとより、憲法改正には主権者である国民の皆様の御理解と御支持を得られることが重要です。
今後、これまでの各党における論点整理や議論の蓄積を踏まえ、各会派の御協力も得ながら、改正案を発議し、少しでも早く憲法改正の賛否を問う国民投票が行われる環境をつくっていけるよう、取り組んでいく考えでございます。
いわゆる副首都構想についてお尋ねがございました。
まずは、連立政権合意書に基づき、令和七年臨時国会中に、与党による協議体を設置し、首都及び副首都の責務及び機能を整理した上で、早急に検討を進めていただきたいと考えております。
その上で、いわゆる副首都の場所や数なども含めて、与党における検討を受け、政府として検討すべき事項がありましたら、必要に応じて、地方制度調査会など政府の場での検討も考えてまいりたいと思っております。
訪日観光客の目標と観光客の受入れ体制についてお尋ねがございました。
インバウンド観光はとても重要ですが、オーバーツーリズムにより国民生活に支障が出ている現状もございます。
このため、昨日の外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議において、排外主義とは一線を画しつつも、観光客の過度な集中の防止と地方分散の推進や、オーバーツーリズム対策の強化について、国土交通大臣に検討を指示いたしました。
二〇三〇年の政府目標も踏まえつつ、オーバーツーリズム対策などの取組を強化する中で、観光客の受入れと住民生活の質の確保の両立を図ってまいります。
外国人政策についてお尋ねがありました。
これも、排外主義とは一線を画しつつ、一部の外国人による違法行為やルールからの逸脱に対し、政府として毅然と対応し、国民の皆様の不安や不公平感を解消することは、外国人との秩序ある共生社会の実現に必要なものだと考えております。
土地取得等のルールの在り方につきましても、御指摘のとおり、外国人による不動産保有の実態把握を進めます。新たな担当大臣の下、政府一体となって総合的な検討を行ってまいります。
以上です。ありがとうございました。(拍手)
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