岩本麻奈の発言 (厚生労働委員会)
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○岩本麻奈君 誰が判断して誰が止めるのかというお答えがよく分かりました。これは議事録に残ると思います。
時間がないので、すぐ次行きます。
さて、危機管理と直結する一点として、診療録の保存期間が原則五年とされている問題を重ねて伺います。前回も申し上げましたが、ここは極めて重要です。これは、来年二月以降、ワクチン接種者の診療録が、カルテがですね、順次廃棄されていくことを考えると、改めて確認せざるを得ません。
この問題はコロナワクチン被害の検証にとどまりません。心臓手術、脳神経外科手術、骨折のプレートや人工関節などの体内留置物、金属、薬剤等による重篤なアレルギー、そして自己免疫疾患、妊娠、分娩を含む周産期、こうした長期の経過を追って初めて安全性と転帰が見える医療行為の記録にとって、五年は明らかに短過ぎます。さらに、毎年受ける健康診断、がん検診等の結果のように、経年変化を追ってこそ価値が生まれるデータも、五年では変化そのものが追えず、予防医療も医療DXも成立しません。
そして、これはワクチンに限りません。多くの医薬品は今海外データで承認されますが、体格、薬物代謝、併用薬、食習慣、そして高齢化率が違えば、同じ用量、同じ推奨でも、効き方も副作用の出方も差が生じ得ます。だからこそ、国内の実データでの再評価が不可欠なのに、国内データを五年で捨てる制度のままでは安全性の担保という言葉が宙に浮きます。
このまま五年でカルテが廃棄されれば、ワクチンを含む多くの医療行為について、中長期安全性の評価も救済の因果関係の判断も、根拠となる記録が失われ、事実上不可能になります。これは単なる保存年数の話ではありません。医療DXとメディカルAIはデータが蓄積されて初めて価値を生みます。保存が五年で途切れれば、長期的な安全性の評価も、真のアウトカム分析も、費用対効果の検証もできません。つまり、日本は、検証できないイコール改善できない医療システムを制度として固定してしまうことになります。このAI時代にデータを捨てる国が競争力を持てるはずがありません。国民の命を守る危機管理のためにも、未来の医療の生産性のためにも、残す設計こそ医療DXの一丁目一番地です。
紙カルテの長期保存が物理的に難しい、個人情報が心配だというその懸念は承知しております。しかし、紙カルテであっても、診療録、検査結果等をPDF化、画像化して番号を整理し、匿名化、IDとひも付けて保存すれば、長期負担と漏えいリスクを抑えつつ長期保存が可能です。創薬を推進するなら、まず長期データを残す、残せないなら創薬推進は土台から成立しません。
そこで伺います。カルテ保存期間五年という現行ルールについて、電子カルテが全国稼働予定の二〇三〇年までの間は少なくとも延長し、その後は国のデータベース等で長期保存する、保管する方向で見直すお考えがありますでしょうか。あわせて、今申し上げたようなPDF化、番号管理等の現実的手法を前提に実装する御意思があるのか、端的にお答えください。