白川容子の発言 (厚生労働委員会)
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○白川容子君 日本共産党の白川容子です。
高次脳機能障害者支援法案について質問をします。
法案は、超党派の高次脳機能障害者の支援に関する議員連盟による多くの関係団体へのヒアリングを始め、各省庁の協力の下に、法案の作成、そして提案に至ったものです。御尽力された各党議員の皆さん、そして御協力をいただいた全ての皆さんに心から敬意と感謝の意を表します。ありがとうございます。
我が党も、当事者団体、現場で支援活動を行う皆さんから御意見や御要望をお聞きをしてまいりました。その一つ、兵庫県宝塚市で活動されている一般社団法人高次脳機能障害者サポートネットの代表の方から、本法案提出に対する感謝と今後の課題について御要望いただきましたので、紹介をさせていただきたいと思います。
法案策定に向けて超党派で議論していただき、御尽力くださっている議員の皆様には、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。今後ともどうぞよろしくお願いをいたします。
私たち高次脳機能障害者サポートネットは、高次脳機能障害者を始めとする障害のある人たちやその家族に対して、福祉サービスやその他の社会資源を活用し、支援を行うことにより、障害のある人もない人も共に地域で当たり前に暮らせる社会を実現することを目指している団体です。同じ宝塚市内で高次脳機能障害を始め、障害のある人たちが就労する珈琲焙煎工房Hugを運営し、工房では、生豆を仕入れ、丁寧に選別を行い、自家焙煎をし、ドリップパックの作成を行っています。それぞれの経験、得意、好きなことを生かし、仲間みんなで協力をし合っておいしいコーヒー作りをしています。
高次脳機能障害の具体的な支援で必要だと感じることはたくさんありますが、大きくは三つです。
一つは、訓練費の自己負担分の削減、軽減、補助です。高次脳機能障害は、ある日突然の事故や病気の後遺症のために起こるので、それまで普通に就労されていた人がほとんどです。そのため、福祉サービスを利用しようとしたときに、前年の収入で自己負担が発生します。また、配偶者に収入がある場合も同じです。急性期の病院からリハビリ病院を経て、ようやく在宅になったところで作業所に通所しようとしたところ、訓練費の負担が掛かるということになります。これからどうなっていくんだろうという心理的、金銭的な不安の中、せっかく通所先が見付かっても、自己負担が掛かるということになれば、通所することを諦めてしまうことにもつながります。そうして引きこもってしまう人も少なくないと思います。
二つ目は、入院、外来のリハビリ期間の延長です。高次脳機能障害は、リハビリをすることでかなり改善が見込める障害です。しかし、現在は、回復期の入院でのリハビリが最長で百八十日となっています。集中してリハビリできる期間としては半年は有り難いのですが、戻って日常生活が送れるまでに回復できるかというと、それはかなり難しいと思います。また、退院してからの外来のリハビリや訪問リハビリなどの情報も十分に行き渡っているとは言えません。復職をするにしても、受傷から一年後に復職というのはかなり難しいと思います。当事者の症状にもよりますが、目に見えない障害なので、会社での理解も得られず、結局、退職することになってしまう方も多くいらっしゃいます。
三つ目は、子供の高次脳機能障害への理解です。子供の場合は、発達障害の枠でかなり柔軟に支援を受けられるようになってきていますが、やはり、前の自分の状態というものを覚えているので、受傷後の自分の障害を受け入れていくことはかなり大変です。先生たちの理解も必要ですし、その子供の希望する進学先を保証することや、その体制を整えていってもらいたいと思います。小学校から中学校、高校、大学へと進学するごとの教育支援計画の情報共有など、体制を整えていくことも大切になります。
それから最後に、とても大切なのは高次脳機能障害の方の家族を支援していただくことです。環境が整わなくては症状の改善はありません。むしろ悪化していきます。ケアラーと呼ばれる人たちの支援も考えられてきていますが、まだまだだと思います。私が特に日頃必要だと感じていることです。どうぞよろしくお願いいたします。
以上が当事者団体の方からいただいた率直なお気持ちです。
法案成立後にはこのような現場の声を受け止めて法施行に当たっていただきたいと思いますが、厚労大臣に認識を伺いたいと思います。