安藤裕の発言 (本会議)

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○安藤裕君 参政党の安藤裕です。
 私は、会派を代表して、令和六年度決算について質問をいたします。
 日本経済は、バブル崩壊以後、三十年にわたり停滞をしてまいりました。この間、ほとんどの期間において政権を担当してきたのは自民党です。二〇一二年に自民党が政権復帰したときには失われた二十年と言われておりましたが、その後も停滞から脱却することはできず、失われた二十年は失われた三十年となりました。
 しかし、これは自民党だけの責任ではありません。この間、次世代への借金のツケ回しをするな、日本型経営は古い、経済を停滞させている規制を緩和しろ、とにかく改革が必要だというスローガンに多くの会派も賛成し、緊縮財政と構造改革が進められてきました。
 その緊縮財政と構造改革がもたらしたものが、経済の停滞であり、国民の貧困化、そして少子化です。経済が停滞する中で、一部の富裕層に富が集中し、ほとんどの国民は貧困化して、格差が拡大していきました。
 つまり、私たちは三十年掛けて停滞する日本をつくり出してしまい、結果として、衰退する日本を子供たちに残すことになってしまった。これこそ子供たちへのツケ回しであるというべきです。
 今、日本では分厚い中間層の再生が必要であると言われていますが、これまでの日本は何が間違えていて、これからどのように改善していく方針なのか、総理のお考えをお伺いいたします。
 次に、令和六年度決算について伺います。
 補正後の予算総額は百二十六兆五千億円であり、支出済額は百二十三兆円です。令和六年度のGDP成長率は、名目で三・七%と高水準であったものの、実質では〇・六%と極めて低水準であると言わざるを得ません。名目GDPの伸びの原因が主に輸入物価高騰によるコストプッシュインフレであったことを考えれば、名目GDPの伸びは、政府の政策の結果というよりは外的要因によるものであり、実質GDPが低水準の伸びにとどまっていることから、政府の経済対策は不十分であったと考えられます。
 政府として、令和六年度の経済対策は十分だとお考えなのか、不十分なのだとすれば、どこが足りなかったのか、総理の見解をお伺いいたします。
 次に、地方財政について伺います。
 地方交付税は十九兆六千億円余り支出されています。全国の地方自治体の決算概要を見ても黒字決算となっており、地方自治体の財政は健全化に向かっているように見えます。
 しかし、この財政健全化は何を意味しているのでしょうか。例えば、地方公務員数は、ピーク時の平成六年に三百二十八万人だったものが、令和六年には二百八十一万人。実に四十七万人、一四%も減少しています。これが不要な人員だったとは思えません。
 その証拠に、令和六年四月の会計年度任用職員数は六十六万人。そして、この多くは、年収二百万円から三百万円程度のいわゆる官製ワーキングプアという状況です。
 つまり、正規公務員を非正規公務員に置き換え、国民を貧困化させることにより、財政健全化を達成した。本来、政府は国民を貧困から救済しなくてはならないにもかかわらず、財政再建の旗印の下に国民を貧困化させる政策を推進してきたのです。
 これは一例にすぎません。地方自治体に必要な財源が配分されないために、上下水道も橋もトンネルも必要なメンテナンスがなされず、ぼろぼろになっています。
 積極財政を標榜する高市政権としては、この状況を改善するために、地方交付税の算定基準を見直して、公務員の増員や正規化、地方独自のインフラ整備を行うための地方交付税の大幅な増額を行う必要があると考えますが、総理のお考えをお伺いいたします。
 次に、消費税について伺います。
 消費税について、財務省は、消費税の納税義務者は事業者であり、事業者の売上げに課税する税であるが、事業者が価格に転嫁することによって、つまり値上げすることによって、最終的には消費者が負担することが予定されている税であり、消費者が負担し事業者が納付する間接税であると説明をしてきました。しかし、三十年にも及ぶ不景気で国民が貧困化していく中で、全ての事業者が財務省が予定するとおりに値上げできる状況ではありません。
 それでは、財務省の予定するとおりに値上げできなければどのようなことが起こるのか。
 値上げできなければ、消費税を消費者から預かっていないので納税しなくていいのかといえば、そんなことはありません。消費税法には、売上げの一〇%からインボイスのある経費の一〇%だけを差し引いて残りを納税せよとしか書いてありません。どんなに高く売ろうが、どんなに安く売ろうが、とにかく売上げの一〇%を納税せよと規定されているのが消費税です。
 経費の全部を差し引くことが認められていないので、赤字の事業者にも納税額が発生します。価格交渉力の弱い事業者や競争の激しい業界では、事業者が自らの利益を削って、場合によっては赤字でも納税させられているのが消費税の実態です。消費税とは、間接税ではなく、事業者に課せられた直接税であるというべきものなのです。
 このような税制ですから、滞納が多いのは当然です。国税の中で滞納が最も多いのが消費税。消費税の新規滞納発生額は、令和四年度が三千六百三十億円、令和五年度が四千三百八十三億円、令和六年度が五千二百九十八億円と、年々増加しています。
 これは、事業者が消費者から預かった消費税を使い込んでしまったというものではなく、元々値上げができず経営が苦しいところに、赤字でも税額が発生する消費税の納税負担に耐えられない事業者が多数いることの表れです。
 滞納額が増えている背景には、不景気であることに加えて、インボイス制度を導入したことにより、価格転嫁のできない小規模事業者に納税を強いていることも指摘しておかなくてはなりません。消費税が倒産や廃業を誘発する大きな要因であることは疑いようのない事実です。
 また、昨今の政治課題に賃上げ推進というものがあります。利益に課税している法人税は、賃上げすると利益が減るので、自動的に納税額が減ります。法人税は賃上げに協力的な税です。
 しかし、消費税は、賃上げして利益が減っても納税額は変わらない。つまり、事業者は、賃上げする前に消費税の納税資金を確保しなくてはならず、賃上げしたくてもできません。消費税とは賃上げ妨害税なのです。賃上げを妨害し、赤字の事業者に納税を強いるという応能負担の原則に反する消費税は、欠陥税制であると言わざるを得ません。
 これらの現状から見て、消費税は廃止するしかないと考えますが、総理のお考えをお伺いいたします。
 最後に、先日の予算委員会の質疑の中で、財務大臣から、消費税について、滞納対策として毎月納付あるいは二月納付を検討しているという答弁がありました。
 毎月納付のために事業者が価格転嫁しようとすれば、物価を引き上げることとなり、今課題となっている物価高対策に逆行します。また、赤字でも納税させられる欠陥税制のまま毎月納付を進めれば、事業者は運転資金が枯渇し、倒産が早まるだけです。
 このような税制改悪は絶対に行わないことを財務大臣に明言していただきたいと思いますが、財務大臣の答弁を求めます。
 これまでの緊縮財政と構造改革が日本経済の停滞を招き、一部の大企業や株主に利益が集中し、大多数の国民が貧困化し、少子化が進展することとなりました。
 私たち参政党は、これまでの緊縮財政と構造改革路線を転換し、一部の大企業のみに利益が集中する積極財政ではなく、普通の暮らしをしている人が、目の前の仕事を真面目にやっていれば、普通に結婚できて、子供が持てて、家が買えて、老後の心配がない、かつての日本がそうだったような経済状況を取り戻すべく全力を尽くしてまいります。
 国民の皆様、同僚国会議員各位の御理解、御協力を賜りますようお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣高市早苗君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 安藤裕

speaker_id: 12226

日付: 2025-12-03

院: 参議院

会議名: 本会議