辻元清美の発言 (本会議)

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○辻元清美君 立憲民主党の辻元清美です。
 ただいま、院議をもちまして永年在職議員表彰を賜り、誠に光栄に存じます。本当に皆様ありがとうございました。
 初めに、関口昌一議長、そして、温かい御祝辞を賜りました松山政司自民党参議院会長に厚く御礼を申し上げます。そして、同時に表彰されます山谷えり子議員、おめでとうございます。
 私は、一九六〇年、奈良県吉野郡の山合いの町で生まれ、大阪、名古屋で育ちました。
 父方の祖父は戦死をし、遺骨も帰らない中、父は十五歳から働きに出されました。母方の祖母は終戦の年に亡くなりました。子供の頃から苦労した両親は、洋服屋、クリーニング屋、うどん屋など、小さな商売で懸命に働いて私と弟を育ててくれましたが、親子四人、六畳一間で暮らすという厳しい時期もありました。
 子供の頃から、戦争犠牲者の家族は生活苦や心の傷が癒えないと、身をもって体験をしてまいりました。政治は戦争をさせないためにある、そして、政治はみんなが食べていけるようにする、この二つの私の政治信条は、こんな自分の生い立ちから絞り出されたように思います。
 奨学金で大学に進学をし、ピースボートを設立、世界中と民間外交を進め、紛争地で発砲された経験もありました。
 それから、そして、今からちょうど二十九年前の一九九六年十月、平成八年でした。社民党の土井たか子党首から、次世代の女性たちにバトンをつなぎたいと出馬要請を受け、初当選を果たすことができました。当時三十六歳でした。
 当時は、自民、社民、さきがけの連立政権。与党議員として、活動を開始。一年生で、当事者の方々とともにNPO法や被災者生活再建支援法を成立させ、また、情報公開法、環境アセスメント法、児童買春・ポルノ禁止法、男女共同参画社会基本法などの制定に取り組みました。
 これも多くの先輩方の御指導のおかげです。自民党の当時幹事長、加藤紘一先生からは、考えの違う人の意見こそ丁寧に聞きなさい。青木幹雄先生からは、国民のためには与野党の信義が大事。宮澤喜一先生からは、外交は三割は相手の顔を立てて、のり代をしっかりつくりなさい。そして、立憲民主党を立ち上げ、野党第一党では女性初の国対委員長として悪戦苦闘していたとき、女軍師になりなさいとハッパを掛けてくださったのは、河野洋平先生と村山富市先生でした。党派を超えた先輩方から政治の極意や政権を運営する厳しさを直接教えていただけたことが今の私をつくっています。
 また、歴代十三人の総理大臣と議論をしてまいりました。集団的自衛権の行使をめぐっては激論となり、当時は小泉総理が相手でしたが、総理、総理と連呼、これはもう二十三年前になりますが、まさに現在に続く問題でもあります。
 政権交代を果たした二〇〇九年、国土交通副大臣を拝命し、JALの再生や交通政策基本法の策定、羽田空港のハブ化、最大級の巡視船「あきつしま」建造などに着手。東日本大震災のときは、総理大臣補佐官として、官邸にボランティア連携室を立ち上げ、自衛隊や自治体の方々と被災地支援に奔走いたしました。
 大きな挫折も経験をいたしました。二十一年前、秘書給与問題で辞職し、裁判に臨んだことです。裁判長から、本件は余罪がなく、個人的用途の意図はなく、ほかの事案と違い、その反省の態度を信じて、刑の執行を猶予すると言い渡されました。このとき、人生をささげて、今度は全ての人をお守りするのが私の使命やと肝に銘じました。
 最後に、こんな私を、衆議院七期、そして本院、良識の府の参議院へと送ってくださった、大阪を始め全国の皆様、支持者や働く仲間の皆様、そして衆参の議員の皆様や自治体議員の方々、秘書や党の職員の皆様、国会や省庁で働く全ての方々のお支えなくして、ここまで来れませんでした。心から感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
 今日は、九十歳の父と八十七歳の母が本会議場に来てくれました。何があってもへこたれない庶民の底力を教えてくれた両親は、私の誇りです。ほんまにありがとう。
 現在、世界各地で戦争や排斥が起こり、在職二十五年の中で最も混迷する時代です。
 政治家は、勇ましいことを振りかざして国民を扇動してはならない。この言葉は、戦争を体験し、戦後の日本を築いてこられた先輩議員の教えでした。戦後八十年の今こそ、この先人たちの教訓を胸に刻み、対立や分断や権力の濫用を戒め、平和と平等を求め、希望を組織化する、そんな政治家でありたいと決意を新たにいたしております。
 これからも御指導よろしくお願いいたします。
 本日は誠にありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 辻元清美

speaker_id: 8731

日付: 2025-12-05

院: 参議院

会議名: 本会議