恒藤晃の発言 (デジタル社会の形成及び人工知能の活用等に関する特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○政府参考人(恒藤晃君) お答えいたします。
 まず、最初のお問合せでございますが、AIへの民間の投資額を調べましたある調査によりますと、我が国のAIへの民間投資額は、二〇二四年で約九億ドルとされております。これは、同じ調査では、AIの開発競争で先行しております中国に比べますと中国の十分の一程度、それからアメリカと比べますと百分の一程度しかないと。日本と経済規模が近いイギリスと比較しても五分の一、それから、韓国よりも少なく、韓国の七割程度という状況になってございまして、このAIへの民間投資が他国と比べて少ない状況であるというふうに認識をしてございます。
 具体的にどのような投資規模が数字として適正なのかということをお答えするのは困難でございますけれども、国の経済規模に見合った投資が生まれていくことが望ましいというふうに考えてございまして、政府としては、AIの利活用を促し、様々な社会変革を通じまして官民の投資を引き出すべく、AI基本計画の策定を今進めているところでございます。それがまず一点目の御質問に対するお答えでございます。
 それから二つ目、規制型のものをEUが入れているんではないかという御質問がございました。確かに、EUのAI法では、AIのリスクの度合いに応じて四つのクラスにAIを分類いたしまして、そのうち三つのクラスのAIについてそれぞれ守るべき要件を定めると。それから、汎用AIモデルというものについて、それを提供する者に情報提供などの義務を課すといった仕組みを導入するとともに、違反した者には罰則を科すとされておりまして、よりEUの仕組みは規制型となってございます。
 これに対して我が国でございますが、このAIという技術は、我が国の経済発展、経済社会の発展に必要となる基盤技術であるとともに、安全保障の観点からも不可欠な技術であると。一方で、AIがもたらす様々なリスクも懸念されているということで、これを踏まえまして、AIの社会実装を進めてイノベーションを促進していくことが重要であるということで、日本のAI法では、イノベーションを阻害するような過剰な規制は避けつつ、政府としてリスク対応のために必要な措置を講じるとしたところでございます。
 そのリスク対応の考え方でございますが、まず、例えばコンピューターウイルスを意図的に作って配布すると、あるいは他人の名誉を毀損する画像を作っていろんなところにばらまく、あるいは個人情報の不正取得などをやると、こういったことをAIを利用してやるといった悪質な事案については、刑法など既存の法令に基づきまず対処すると。その上で、本法に基づき導入したものといたしましては、AIの開発者あるいは活用者が遵守すべき事項等を含みます指針を国が整備をいたしまして、それに基づいてAIの研究開発、利用の透明性及び適正性の確保を図っていくと。仮に、国民の権利利益の侵害が生じたなど悪質なケースがそれでもあるかどうかについては、国が調査をいたしまして、その結果に応じて事業者や国民に対して指導、助言、あるいは情報提供をするといった措置を導入するということにしたところでございます。
 取りあえず、まずこの法律におきましては罰則はなくともリスク対応の実効性を高めることができるというふうに考えまして、この法律になったというものでございます。

発言情報

speech_id: 121915385X00320251128_108

発言者: 恒藤晃

speaker_id: 20736

日付: 2025-11-28

院: 参議院

会議名: デジタル社会の形成及び人工知能の活用等に関する特別委員会