牧野俊一の発言 (経済産業委員会)

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○牧野委員 ありがとうございます。
 引き続き、日本としてもしっかりした外交努力を続けていただきたいと思います。
 その上で、現状、こうしてホルムズ海峡が正常に機能している状況じゃないといった中で、現在、我が国に対する原油の輸入量が一時的に減少している。これに対して、政府としては燃油価格の激変緩和措置を講じておって、足下ではガソリン一リットル当たり大体五十円規模の補助が元売に対して行われているというふうに承知しております。
 経産省は三月二十四日に国家備蓄原油の放出を決定し、四月七日の官邸の会見でも、供給の偏りや目詰まりが生じていることを踏まえて、大手の元売業者に対して、その系列かどうかにかかわらず、前年同月比同量を基本として販売するように要請したというふうに説明していらっしゃいましたが、これはちょっと資料の一枚目、お配りしているカラーのものを御覧ください。こちらは、石油元売から末端のガソリンスタンドにどのようなルートで卸されていくかという、大きく二つに分かれるルートがございますということを御紹介しております。
 石油の供給は、元売五社から一般特約店、左側のルートですね、こちらを経由して系列のガソリンスタンドに卸すルートと、それ以外の商社などのバルク特約店を通して非系列側のガソリンスタンドに卸すルートの大きく二系統に分かれています。
 本来、こうした補助措置や政府の要請の趣旨からすれば、系列のルート、左側と、バルク特約店ルート、右、いずれであっても燃料が適正に市場に流れて、独立系のガソリンスタンドにも必要な製品が行き渡ることが予定されているはずです。
 実際、三月十九日付の資源エネルギー庁、公正取引委員会連名の文書でも、元売及び輸入商社に対して適正価格での販売に取り組むこと、さらに、差別対価や取引条件等の差別的扱いなど独占禁止法違反と疑われるような行為をしないように要請しているところではあります。
 しかし、実際には、末端にある非系列系、いわゆる独立系の右側のガソリンスタンドにおいて、イラン情勢に伴う需給の逼迫を理由として、元売系列のガソリンスタンドよりもかなり高い水準で卸がされてしまって、系列店の販売価格に対抗しようとすると逆ざや販売になってしまうというふうな深刻な状況が発生しておりました。
 資料の二枚目を御覧ください。
 これは、我が党が話を伺いましたある独立系のガソリンスタンドにおいて、元売の基準価格と、自社の仕入価格が水色ですね、それから系列店の小売価格が黄色いラインで、その会社の、自社の小売価格がブルーのラインになります。特に三月の十一日頃、この頃から元売からの供給量がぐっと絞られたというお話がありまして、一気に価格が急騰して、その後、政府からの激変緩和措置が入って、十七、十八日頃から順次価格が下がってはいるんですけれども、元売の基準価格が、このオレンジの線に対して、自社の仕入価格、つまり、先ほどの二股に分かれている絵の右側のルートでバルク特約店ルートの仕入価格、これがRIM価格と言われるものに基本的に連動して契約をされているところが多いという都合上、かなり元売系列との卸値の差がついてしまって、元売系列の販売価格、黄色いラインに対して価格で対抗しようとすると、自社の販売価格が、この赤い矢印で示している部分が逆ざや販売になってしまうというふうな状況が発生したということでした。この一社に限らず、全国にわたりこうしたことがあったという話を伺っております。
 この背景としまして、バルク特約店というものは、元々、一般特約店とは異なる価格体系で仕入れを行って、RIM価格連動などの形で独立系のガソリンスタンドに卸していたために、独立系、右側のラインが左側の大手系列と比べて比較的安価に燃油を販売できる、通常の状態ではそういう場面がありました。しかし、イラン戦争による需給逼迫の下で、この右側のバルク特約店ルートの供給量が大きく絞られて、RIM価格が上がってしまった。
 こうなった理由は、元々、系列系の左側のルートでは、ブランド料というのを乗せた形で、右の独立系ルートよりもちょっと、リッター当たり二、三円ほど割高に卸していた。それが、ある種、系列のルートにとっては非常時に備えた保険のような形で機能して、こうした異常事態によって供給量がぐっと減ったときにはそちらの系列ルートが優先して卸されるという状況が起きた結果、持ち玉の数がこの右側のルートで減ってしまって、そして価格が急騰したというふうな状況だというふうに伺っております。
 実際に、その話を伺ったガソリンスタンドの資料では、三月の上旬の混乱の場面、十一日から十二、三日にかけて、系列外への出荷の停止であるとかスポット見積りの停止、数量の制限などがあったという記録が示されておりました。その結果、独立系ガソリンスタンドの中には、先ほどお示ししたように逆ざや販売といった状況が発生しまして、この状況を放っておくと、こうした独立系のガソリンスタンドさんというのは山間部とかあるいは過疎地域、こうしたところで地域に根差したエッセンシャルサービスとして燃料の供給網をつくってくださっているところがあるので、そうした特に過疎地域や山間部での燃料供給網が崩壊してしまうといったおそれがありました。
 政府が、四月七日に、系列の有無にかかわらず、前年同月比同量を基本として販売するように要請したというのは、裏を返せば、その以前の段階で、少なくともこういった供給の偏りとか流通の目詰まりが実際に問題になっていたということだと思っています。
 ただし、バルク特約店と独立系ガソリンスタンドの間の契約関係そのものは、民間の事業者同士の関係であって、経産省が直接コントロールできる領域ではないと承知しています。
 今後、元売側からバルク特約店に対して一定量の燃料が流される、ここに関してはしっかり政府から指示を出して、出しなさいと言っているはずですけれども、右側のルートの特約店側が、将来の更なる価格上昇を見込んで在庫を出し渋ったり、あるいは高値で卸したりするという可能性も否定できないと思います。
 もしそうであるならば、補助制度の下で上流に対して公金が投入されているにもかかわらず、系列の中、左側のルートに補助金の効果が偏在してしまって、独立系のガソリンスタンドが競争上著しく不利な立場に置かれてしまうという可能性もあって、こうなると、さすがに独占禁止法の上で、合理的理由のない差別対価、あるいは差別的扱い、優越的地位の濫用に当たるおそれがあるのではないかというふうに思っております。
 そこで、公正取引委員会とエネルギー庁に伺いたいと思います。
 まず、公正取引委員会として、今回の激変緩和措置発動後の取引状況について、系列、非系列間で合理的理由のない価格差や供給条件の差が生じていなかったか、ここに関してどのように見ていらっしゃるかというのが一点目。
 また、独立系のガソリンスタンドにおいて逆ざやの販売を余儀なくされるような状況が生じているにもかかわらず、系列側には相対的に有利な条件が維持されていたとすれば、これは独占禁止法上問題となり得るんじゃないでしょうかという、ここに対する見解が二点目ですね。
 三点目、公正取引委員会として、差別対価、差別的取扱い、優越的地位の濫用に当たるおそれがないのか、実態把握とか調査を今後、これから先行っていく考えがあるのかということについて、見解を伺いたいと思います。
 まず、公正取引委員会から、この三点についてお願い申し上げます。

発言情報

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発言者: 牧野俊一

日付: 2026-04-15

院: 衆議院

会議名: 経済産業委員会