飯泉嘉門の発言 (憲法審査会)
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○飯泉委員 国民民主党の飯泉嘉門でございます。
前回、六月の二十五日、発言をさせていただきました参議院の合区解消の憲法改正案のイメージとして、あくまでも必要最低限のものに限る改正とすべきと考えております。
一つは、衆参両院の選挙制度を定める四十七条と、第八章地方自治の総括条項である第九十二条を改正すべきと考えています。
まず、四十七条についてであります。
まず、衆参限ることなく、両院の議員の選挙について、選挙区を設置する場合には、人口を基本とし、行政区画、地域的な一体性、地勢などを総合的に勘案することといたします。
次に、参議院議員の選挙については、一つの独立項目を設けまして、広域的な地方団体ごとの区域を単位とする選挙区を含む場合には、各選挙区において少なくとも一人を選挙すべきものとすることができると定め、参議院に地域代表的な性格を持たせ、立法府として、投票価値の平等の要請と調和を保たせる努力を行うべきであります。
次に、第九十二条についてであります。
まず、住民は、国民主権の原則、憲法第一条でありますが、並びに生命、自由、そして憲法十三条、幸福を追求する権利に基づきまして、自らの意思により地方自治に参加する権利を有する、このように規定をし、住民発意による地方自治、つまり住民自治を規定をいたします。
次に、地方公共団体は、住民の参加と福祉の増進に努めるべく、住民に身近な公共的事務を処理する固有の権能を有する、このように規定をし、団体自らの意思と責任に基づく地方自治、いわゆる団体自治を規定をいたします。
さらには、地方公共団体は、基礎的地方公共団体と、これを包括する広域的な地方公共団体及びその他法律で定める特別の地方公共団体とすると定め、憲法上規定をされていない地方公共団体の種類を明示をし、先ほど申し上げた四十七条の独立した項目であります選挙区の単位の根拠とすべきであります。
さらには、国は原則として、国家の存立に関する役割及び全国的な視点を必要とする政策、その他国が果たすべき役割を担い、国と地方公共団体の間で適切な役割分担を図らなければならない、このように規定をし、地方自治の基本理念として、国と地方の役割分担を明示すべきであります。
さて、今話題に上っております合区問題、なぜ生じたんでしょうか。それはまさに、憲法における地方自治の規定が、第八章、しかも九十二条から九十五条までのたったの四条、しかも、第九十二条、総括規定でありますが、こちらにおいては、地方自治の基本原則である地方自治の本旨の表現が余りにも抽象的であり、地方自治の侵害を防ぐための基準として不十分である、このように指摘がなされているところであります。
自民党の新藤筆頭幹事から、未完の第八章、この表現がよく用いられるところであります。実は、我々地方自治に携わった者にとってみては、この言葉が立法府の中で、しかも憲法審査会の中で明らかにされることはまさに悲願であったところでありまして、今回の憲法審査会、本当に大きな一歩がしるされたものと、地方行政を長らく、また知事会長を務めた者として、大変感謝を申し上げるところであります。
戦前帝国主義であった日本に民主主義を根づかせるために、地方自治は民主主義の学校との理念の下、日本国憲法に第八章地方自治の項目が定められ、地方自治法が、昭和二十二年五月三日、日本国憲法と同時に施行、そして今年、施行から約八十年となる七十九年を迎えたところであります。
この間、国が本来行うべき事務を知事や市町村長に委任をしていた機関委任事務制度が廃止となりました。また、国の包括的な指揮監督権の廃止がなされ、地方公共団体の自己決定権が大きく拡充をされたところであります。また、地方自治に影響を及ぼす国の政策の企画立案、実施につきまして、内閣総理大臣を始めとする関係大臣と全国知事会を始めとする地方六団体の代表がまさに対等な立場で協議を行う機関である国と地方の協議の場の法制化が平成二十三年になされるなど、今まさに、国と地方は対等とも言える関係に変遷をしてきたところであります。
という私も、ちょうどコロナのときには、安倍総理、さらには菅総理と、全国知事会長として地方六団体代表の皆さん方とともに、あのかつてないパンデミックの様々な対策を国とともに力を合わせ、そして、世界中から、日本はまさにこのパンデミック解消の優等生である、このような評価もいただいたところでもあります。
今こそ、国民イコール住民が直接地方公共団体に権能を授権をしているとの考え方に基づきまして、憲法第九十二条の地方自治の本旨の明確化、さらには地方自治に関する憲法の規定の充実がまさに不可欠となるところであります。そして、その具体的な成果といたしましてまさに合区解消を成し遂げることこそが、今立法府に求められているところであります。皆様方、御理解と御協力、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
以上でございます。