木下敏之の発言 (農林水産委員会)
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○木下委員 ありがとうございます。
後で申し上げますけれども、油脂類は、いわゆる石油のナフサに相当するような非常に重要なものなので、できれば前向きに、一般の国民の皆さんにも分かるように公開されることをお願いをしておきたいと思います。
質問を続けてまいります。
今回のホルムズ海峡封鎖は、絶対に起こり得ないと言われていたことでしたが、既に二か月半近くが経過しようとしております。今回の事態を教訓とするならば、少なくとも三か月にわたって特定物資の輸入、供給が大幅に減少するということは十分に起こり得ることではないかと思います。ですから、これからの主要なカロリー供給源については、最低三か月の備蓄を持つようにするべきだと考えております。
ただ、それをさておいても、まず、米についても、戦後最大の不作は一九四五年でした。ただ、これは終戦直後という特殊事情を考えますと、一九九三年の冷害が恐らく戦後最悪の不作と言えるのではないかと思います。このときの作況指数が七四ですので、収穫量は二五%程度の減少となるわけでございます。
それにもかかわらず、現在の備蓄は、十年に一度程度の不作、このときが作況九二、に対応できる水準とされておりますが、なぜ一九九三年の冷害にも対応できる備蓄量である百七、八十万トン、これは七百万トンの生産量に二五%を掛けただけの数字でございますが、この百七、八十万トンではないのかということは、理解に苦しむところではございます。
また、飼料穀物については、年間千三百万トンを輸入しているということでございますが、これは先ほど申し上げたように、大豆油を取るための大豆が入っていないわけでして、全体はもっと量が多いわけですが、農林水産省は、百万トン程度備蓄していると言われております。ただ、これはあくまで民間備蓄であるので、政府の備蓄であるとは言えないと思います。
さらには、海上輸送中の飼料が百万トンあるということも言われますが、これも備蓄ではないと思っておりまして、例えば、後で申し上げますが、台湾海峡が封鎖だとかそういう事態が起こると、海上輸送は一遍に止まってしまうわけなんですね。
また、二か月の間に飼料の代替輸入国への変更が可能としてありますが、この前提も、気候変動ですとか、今回のホルムズ海峡封鎖のような地政学リスクの変化の下では成立しない前提ではないかと思います。
こういった点は今回質問通告しておりませんので、改めて次回お伺いしたいと思っておりますが、何が言いたいかというと、現在の日本の食料安全保障政策は、米については国家備蓄、小麦については補助金によって民間備蓄量の増加で対応、そして、飼料穀物についてはほぼ民間の流通在庫に頼っている、さらには、非常に重要な油脂類そして肉類については備蓄という考え方がないという形で、ばらばらの構造となっているわけでございます。
そこで、農林水産大臣に伺います。
国民は、米だけで生きているのではありません。小麦も油も肉もなければ、現代の食生活は成り立ちません。それにもかかわらず、現在の制度は、依然として米中心の食料安全保障政策にとどまっているとしか思えないわけであります。
政府として、米、小麦、油脂類、肉類、飼料穀物までを含めた総合的な国民のカロリー安全保障ともいうべき政策体系を構築するお考えはないのかを伺いたいと思います。