松本洋平の発言 (文部科学委員会)

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○松本(洋)国務大臣 この度、引き続き文部科学大臣を拝命をいたしました松本洋平です。
 今後とも、斎藤委員長を始め理事の皆様、そして委員の皆様の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。
 第二百二十一回国会において各般の課題を御審議いただくに当たり、私の所信を申し上げます。
 社会構造や国際情勢など、様々な変化の中にある我が国ですが、その未来を切り開くのは、いつの時代も人と知の力です。文部科学省は、教育、科学技術、学術、スポーツ、文化芸術という分野を通じて、強い日本、豊かな未来の礎を築く組織であります。このことに誇りを持ちながら、一人一人が未来に希望を持てる社会を形成すべく、政策を実現させてまいります。
 豊かで幸せな人生と社会の持続的な発展が実現できるよう、公教育の再生を始めとする教育の振興に全力を挙げてまいります。
 高市内閣が目指す強い経済、未来への成長を実現するためにも、特に、高校、大学、大学院等を通じた人材育成システム改革を行い、人への投資の好循環を実現することが重要です。日本成長戦略会議人材育成分科会において、関係省庁とも連携して議論を進めてまいります。
 教育の機会の確保と併せて、教育の質の確保は重要な課題です。
 これからの時代にふさわしい次期学習指導要領等の在り方について、より質の高い、深い学びを実現するとともに、多様な子供たちを包摂するため、中央教育審議会等での丁寧な検討を進めます。
 デジタルグローバル人材や地域の経済成長を担う人材育成を抜本的に強化するため、DXハイスクール事業等を通じた探求的、文理横断的、実践的な学びや、AIを活用した個別最適、協働的な学びや英語教育などを推進します。
 幼児教育も重要であり、全ての子供が質の高い幼児教育を受けられるよう取り組みます。
 教育は未来を形作る大変尊い仕事であり、その要は教師です。改正給特法なども踏まえ、教育の担い手である教職員が安心して本務に集中できる環境づくりに向け、学校における働き方改革を始め、教師志願者の確保、多様な分野からの人材確保等を進めます。中学校三十五人学級の実現に向け、今国会で関連法案の成立を目指します。引き続き、学校の指導、運営体制の充実、処遇の改善を総合的に進めます。
 また、中央教育審議会の議論も踏まえながら、質の高い教職員集団の形成を含めた教師の養成、採用、研修の一体的な改革を進めます。
 子供を守り育てる立場にある教員が、児童生徒性暴力等を行うなどということは断じてあってはなりません。教員性暴力等防止法や子供性暴力防止法等を踏まえ、関係機関との連携も含めた厳正な取組や生命(いのち)の安全教育を推進いたします。
 GIGAスクール構想を更に推進し、端末更新やネットワーク環境の改善、校務DXの加速化などを図るとともに、関連法案の整備により、教科書へのデジタル活用を可能としつつ、多様な現場の実態に即した教科書の活用を促します。
 学校の地域、家庭との連携、協働も必要不可欠です。コミュニティースクールの導入を加速し、社会教育改革を進めるとともに、学校施設についても、教育環境の向上と老朽化対策を一体的に進めます。また、少子化が進む中においても、生徒のスポーツや文化等の活動機会の確保のため、地域の実情も踏まえつつ、部活動の地域展開、地域連携の全国実施を進めます。
 誰一人取り残されることなく、子供たちの学びの機会を確保することは文部科学省の使命です。
 不登校児童生徒数や小中高生の自殺者数は過去最多となるなど、極めて憂慮すべき状況が継続をしています。SNSにおける動画の投稿、拡散の事案もありました。いじめや暴力行為は決して許されるものではありません。安心、安全な学校環境を守るべく、暴力行為やいじめへの対応や情報モラル教育を推進するなど、関係省庁と連携し、対策を推進します。
 貧困や虐待などの困難を抱える子供たち、夜間中学での学びを必要としている方など、多様な背景を有する方が安心、安全に学べる環境を整備します。
 共生社会の実現に向けて、障害のある子供たちの自立と社会参加を見据え、特別支援教育の充実に取り組んでまいります。
 グローバル化の進展を踏まえ、日本人学校等の機能強化、人的交流、日本型教育の海外展開、ユネスコとの連携等を進めます。また、秩序ある共生社会の実現にも資するよう、日本語教育の充実等を推進します。
 子供たちの努力では越えられない壁で、教育の機会が閉ざされてはなりません。経済状況によらず、質の高い教育にアクセスできるよう、教育の質の向上と併せて、教育費の負担軽減を切れ目なく行います。いわゆる高校無償化に係る対応については、関連法案を今国会に提出しており、四月からの実施に向け、全力で取り組んでまいります。あわせて、令和七年度補正予算に計上した高校教育改革のための基金を通じて、高校教育改革の取組を先導する拠点を創出します。この一環として、家庭の経済状況に左右されない、地域と連携した学力向上、学習支援にも取り組みます。
 学校給食費の抜本的な負担軽減については、三党間での合意等を踏まえ、地方団体とも密に連携し、実現に向けて取り組んでまいります。
 高等教育費については、本年度から実施している授業料等無償化の多子世帯への拡充を着実に進めるとともに、引き続き負担軽減、支援の拡充に取り組みます。
 高等教育は、新しい知的、文化的、社会的価値を生み出し、社会構造の変化に応じた人材を育成する使命を担っています。
 この使命を果たすため、知の総和答申等を踏まえ、教育研究の質の高度化、高等教育全体の規模の適正化、高等教育へのアクセス確保を図ります。
 国際的にも高い理数系のリテラシーを持つ子供たちが、理系離れを起こすことなく、高等教育段階においても適性や関心に応じて学べる環境を確保するとともに、人材需給ギャップを解消すべく、文理分断型の学びからの脱却、高等教育の構造改革を目指します。そのため、地域のニーズも踏まえた関係者の対話の場であります地域構想推進プラットフォーム構築への支援、大学における成長分野への学部等転換、高等専門学校の新設支援、大学や高等専門学校の高度化、国際化、産学官が連携したリスキリングの機会や専修学校教育の充実に取り組みます。
 物価、人件費の上昇等も踏まえ、令和七年度補正予算での支援に加え、引き続き、国立大学法人運営費交付金や施設整備費補助金、私学助成等の基盤的経費の安定的な確保や、大学病院の機能強化と経営支援を通じ、改革の基盤を支えます。
 科学技術イノベーションは、国内外の社会課題の解決に貢献し、持続可能で強靱な社会を構築する源泉です。
 来年度から始まる第七期科学技術・イノベーション基本計画の策定などを始め、科学の再興を通じた新技術立国の実現に向け、全力を尽くします。
 昨年、我が国の研究者がノーベル生理学・医学賞、ノーベル化学賞を受賞されました。我が国の研究水準を改めて世界に示すこの成果も踏まえ、引き続き基礎研究の支援を含めた多様な支援を継続して行います。
 我が国の研究力の向上に向け、基盤的経費に加え、科研費の大幅拡充などの競争的研究費の確保に努めるとともに、国際卓越研究大学や地域の中核となる大学、特色ある研究大学への支援に加え、世界をリードする研究大学群の形成に向けた研究、人材育成の抜本的強化を進めます。また、産学官連携拠点の形成やスタートアップ創出支援、アントレプレナーシップ教育の充実等を通じ、研究成果の社会実装を図ります。
 博士課程学生、若手研究者、研究開発マネジメント人材など、科学技術人材に対する官民投資の充実に取り組みます。
 大型放射光施設SPring8の高度化、「富岳」の次世代機の開発、整備を始めとする先端大型研究施設の整備、共用、高度化の推進、論文等のオープンアクセス化や大学等における研究環境の刷新を進めます。また、先進国、ASEAN、インド等との国際頭脳循環に向けた取組を推進します。
 新興・融合領域の創出やAI・フォー・サイエンスによる科学研究の革新に向けた取組を推進するとともに、マテリアル、ライフサイエンス、量子技術、フュージョンエネルギー、海洋等、国家戦略を踏まえた重要分野の研究開発を戦略的に進めます。
 宇宙・航空分野や海洋・極域分野は、フロンティア研究、新産業やイノベーションの創出、安全保障の観点からも重要です。日本人初の月面着陸を目指すアルテミス計画や、宇宙戦略基金による支援等とともに、H3ロケット八号機の打ち上げ失敗についての速やかな原因究明と対策検討に取り組みます。海洋・極域分野では、本年秋に就航する北極域研究船「みらい2」の着実な建造及び運用、新たな超深海探査母船の建造に向けた準備などの研究開発を推進するとともに、レアアースなどの海底資源の分布状況把握及び採取などの海底資源利活用に向け、貢献してまいります。また、地震津波火山観測網の整備、運用や火山調査研究推進本部における調査研究など、地震・火山・防災分野の研究開発や人材育成を推進します。
 革新的なGX技術に関する研究開発、ITER計画、BA活動等のフュージョンエネルギーに関する研究開発、高速実験炉常陽等の原子力科学技術に関する研究開発、「もんじゅ」等の安全、着実かつ計画的な廃止措置等、世界をリードする研究開発や人材育成を推進します。また、関係府省と連携し、科学技術分野における経済安全保障に資する取組を進めます。
 スポーツには、国民の人生を豊かにし、地域、経済の活性化、生涯にわたる健康増進、共生社会の実現に寄与するなど、社会全体の成長を支え、活力を生み出す力があります。改正スポーツ基本法、第三期スポーツ基本計画に基づく施策を推進し、スポーツ立国の実現を目指します。
 ミラノ・コルティナ二〇二六大会での選手の活躍等を踏まえた今後の国際大会等に向けた競技力の向上、二〇二六年アジア・アジアパラ競技大会等の開催支援、スポーツインテグリティーの確保、学校体育の充実や地域におけるスポーツ環境整備を推進します。
 文化芸術は、我が国のソフトパワーの源泉です。第二期文化芸術推進基本計画に基づき、文化資源の多様な魅力や価値を最大限生かし、地方創生、経済の活性化等を加速してまいります。
 我が国の豊かな文化資源は、各地域において長きにわたり受け継がれてきた国民的財産です。昨年末のユネスコ無形文化遺産の拡張登録に続き、今後も、日本が誇る文化の価値や魅力を国内外に広く発信してまいります。国立劇場の再整備は、二〇三三年度の再開場を目指し、国の責任で早急に進めます。
 文化資源の持続可能な保存、継承体制を構築するとともに、日本遺産等の地域の文化資源の磨き上げ、日本博の新たな展開の検討、食文化等の生活文化振興等を通じた文化観光の推進と地域文化の振興に取り組みます。
 コンテンツ産業は、海外からも高く評価される我が国の基幹産業です。政府目標も見据え、関係省庁と連携し、クリエーターの育成支援やメディア芸術ナショナルセンターの機能を有する拠点整備等を推進します。また、アーティストの海外展開等を促進するため、レコード演奏・伝達権の導入について検討を進めてまいります。
 DX時代の著作権施策の推進、方言の保存、継承や文字、活字文化の振興、子供や障害者の文化芸術体験の機会充実を進めます。
 この度の旧統一教会の解散命令請求に係る裁判につき、東京高裁における決定を踏まえ、旧統一教会への対応に万全を期してまいります。また、不活動宗教法人対策を徹底してまいります。
 我が国は災害大国です。私自身も能登や福島に視察に行かせていただきましたが、これまでの災害の経験は決して忘れてはなりません。子供たちの心のケア、学校施設や文化財の復旧、原子力損害賠償の着実な実施等に全力で取り組むとともに、体育館への空調設置などの学校施設の防災機能の強化や被災地学び支援派遣等の枠組み、D―ESTの充実を図ります。
 現場主義を徹底し、国民一人一人が前向きな手触り感を持てるよう、届く政策、改革を全力で実行してまいります。国会においても、皆様方の御理解が得られるよう、丁寧に、真摯に対応してまいります。引き続き、関係各位の御指導、御鞭撻のほど、よろしくお願いをいたします。(拍手)

発言情報

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発言者: 松本洋平

日付: 2026-03-03

院: 衆議院

会議名: 文部科学委員会