財政金融委員会

2002-11-21 参議院 全184発言

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会議録情報#0
平成十四年十一月二十一日(木曜日)
   午前十時十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月十九日
    辞任         補欠選任
     岩城 光英君     上杉 光弘君
     浅尾慶一郎君     円 より子君
 十一月二十日
    辞任         補欠選任
     清水 達雄君     段本 幸男君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         柳田  稔君
    理 事
                入澤  肇君
                尾辻 秀久君
                林  芳正君
                峰崎 直樹君
                浜田卓二郎君
    委 員
                上杉 光弘君
                佐藤 泰三君
                田村耕太郎君
                段本 幸男君
                中島 啓雄君
                西田 吉宏君
                溝手 顕正君
                森山  裕君
                若林 正俊君
                大塚 耕平君
                勝木 健司君
                櫻井  充君
                円 より子君
                山本  保君
                池田 幹幸君
                大門実紀史君
                平野 達男君
                大渕 絹子君
   衆議院議員
       発議者      相沢 英之君
       発議者      七条  明君
       発議者      石井 啓一君
   国務大臣
       財務大臣     塩川正十郎君
       国務大臣
       (金融担当大臣)
       (経済財政政策
       担当大臣)    竹中 平蔵君
   副大臣
       内閣府副大臣   伊藤 達也君
       財務副大臣    小林 興起君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        石田 祐幸君
   政府参考人
       総務大臣官房審
       議官       衞藤 英達君
       総務省人事・恩
       給局次長     久布白 寛君
       財務省主税局長  大武健一郎君
       中小企業庁事業
       環境部長     斉藤  浩君
   参考人
       日本銀行理事   三谷 隆博君
       日本銀行企画室
       審議役      山口 廣秀君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の
 一部を改正する法律案(第百五十四回国会衆議
 院提出)(継続案件)
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○財政及び金融等に関する調査
 (税収の減収見込額に関する件)
 (中小企業への融資の実態に関する件)
 (日本の金融システムと金融政策に関する件)
 (日本銀行の株式買入れに関する件)
 (旧日赤従軍看護婦の処遇に関する件)
○電子情報処理組織による税関手続の特例等に関
 する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)
○独立行政法人日本万国博覧会記念機構法案(内
 閣提出、衆議院送付)

    ─────────────
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柳田稔#1
○委員長(柳田稔君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十九日、岩城光英君及び浅尾慶一郎君が委員を辞任され、その補欠として上杉光弘君及び円より子君が選任されました。
 また、昨二十日、清水達雄君が委員を辞任され、その補欠として段本幸男君が選任されました。
    ─────────────
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柳田稔#2
○委員長(柳田稔君) 銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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柳田稔#3
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
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大塚耕平#4
○大塚耕平君 民主党・新緑風会の大塚でございます。
 ただいま議題となりました銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案について、反対の立場から討論を行います。
 厳しい経済状況が続く中、私たち立法府に身を置く者には効果的かつ合理的な経済対策を講じていくことが求められています。そうした観点から今回の改正案の適否を検討した結果、以下の理由から、残念ながら反対せざるを得ないものと考えます。
 まず第一に、そもそも銀行等保有株式取得機構が現時点で有効に機能していないことです。
 発足以来の買取り額は千四百九十六億円にとどまり、特に直近の半年間に限ってみると、わずか百九十五億円という有様です。
 過去十数年の間、補正予算を始めとする政府の様々な経済対策は、客観的に評価して余り有効に機能したとは言えないものが大半です。経済政策や経済対策の有効性は、きっと効果を発揮するに違いないという国民の期待に依存する部分が小さくありません。こうした中で、現に有効に機能していない銀行等保有株式取得機構に関する本改正案を成立させることは、かえって国民の期待を更に低下させることになりかねません。
 効果がなくてもやらないよりはやった方がましという御意見もあろうかとは思いますが、経済政策、経済対策に対して国民がここまで失望している状況下、やらない方がよっぽどましというものもあります。本改正案は、残念ながら正しくそれに該当するものと言えます。
 第二に、本改正案は、日本の間接金融機能、企業金融機能の回復に関して直接的には効果を発揮しないことです。
 既に、本委員会の委員各位におかれましては、日本経済再生のためには、金融機関の健全化ではなく金融機能の健全化が焦眉の急であることは、党派を超えて十分にコンセンサスを得ているものと思います。
 そうした観点から本改正案を考えますと、確かに金融機関のバランスシートから株式を切り離す効果は多少は向上するかもしれませんが、最も重要な金融機能の健全化、すなわち金融機関が企業融資を適切に行うことにどのようにつながっていくのか全く分かりません。単に銀行株が市場に放出されることを抑止するのみで、銀行株の買い支えを目的としていると誤解されても仕方ありません。特定業種の株価形成をゆがめる行為と言えます。
 第三に、そもそも事業法人には株式保有制限が課されておらず、銀行等保有株式取得機構が事業法人から銀行株を買い上げる合理的必然性に欠けることです。
 第四に、最も大きな問題は、銀行等保有株式取得機構の行為に利益相反、利害対立的な要素が加わることです。
 事業法人株と銀行株の双方を保有すれば、当該事業法人と銀行間の融資交渉や債権・債務放棄交渉において、銀行等保有株式取得機構が極めて困難かつ論理矛盾した立場に立たされることは明白です。そうした事態は、銀行等保有株式取得機構が、相場操縦やインサイダー取引等、不公正取引の温床となる可能性を高めるかもしれません。
 以上のような理由から本改正案に反対するものでありますが、本改正案が提出され、さきの国会で衆議院を通過して今日に至るまでの間に、御承知のように、日本銀行による株式取得方針の決定という大きな環境変化がありました。過日の本委員会での質疑で明らかにしましたように、日本銀行の株式取得には様々な疑義と懸念があります。機構よりも問題の根は深いと言わざるを得ません。
 こうした状況下、仮に本改正案が成立した場合には、銀行等保有株式取得機構と日本銀行のそれぞれの利益相反的立場を解消し、かつ、両者の株式取得という行為が有効かつ適切に機能し、金融機関の健全化と金融機能の健全化につながるように、銀行等保有株式取得機構は事業法人株、日本銀行は銀行株の取得に特化する方向で更なる改善策の検討を進めていただくことを委員各位にお願い申し上げて、反対討論を終わります。
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大門実紀史#5
○大門実紀史君 日本共産党の大門です。
 本法案に反対の討論を行います。
 まず申し上げたいことは、この法案の中身以前に、政府・与党の支離滅裂さであります。
 先日出されました不良債権処理加速策、いわゆる竹中案は紛れもなく銀行の追い込み策であります。一方、この銀行株買上げの促進法案は銀行救済策であります。一体、政府・与党は銀行を追い込もうとしているのか、それとも助けようとしているのか、さっぱり分かりません。竹中案が本当にシナリオどおりドラスチックにやられれば、株はもっともっと下がって、こんな買取機構が機能する以前に幾つかの銀行はつぶれてしまうわけであります。銀行は今、株買取機構どころの話ではなく、この法案の行方などほとんど関心を持っていないのが現実であります。
 通常、反対討論では法案そのものの問題点を改めて触れるものですけれども、既にそれは審議でも明らかになっていますし、この法案については改めて触れる気も起こらないほど稚拙、論外のものであります。
 そもそも、この買取機構を創設した法案自体、損失を国民負担にしてまで株価維持、銀行救済を図ろうという動機が不純の問題法案でありました。しかも、当の銀行業界自身が最初から、別に必要はない、機構に売るかどうか分からないと言っていたものを、国会で長々審議させて無理やり通し、その挙げ句、ほとんど利用されなかったという、掲げた目標すら達成できない失敗法案であります。
 今回のようにその失敗をあれこれ繕う改正など考えず、この際、買取機構そのものを閉店すべきであります。大切な国会審議の時間を二度とこのような法案のために使うことのないよう強く申し上げて、反対討論を終わります。
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平野達男#6
○平野達男君 国会改革連絡会(自由党)の平野達男であります。
 私は、ただいま議題となっている議員提案の法案に対し、反対の立場から討論を行うものであります。
 私は、本法案の問題点をしつこく改めて明らかにしていきたいと思います。
 本法案の組立ての考え方には不明確な点があります。
 まず、持ち合い株の解消を政策目的に入れながらも、事業法人による銀行株の売却は市場の動向を見ながら行える仕組みになっており、事法の自由裁量の余地が大きく、市場における普通の株取引との間に大きな差異は認められないという点であります。これは、銀行による事法株の売却が法律によって一定量の株を一定期間に強制的に行わなければならないというのとは根本的に異なっております。
 株式取得機構は、株の放出の強制性、それに伴う株の大量売却による株式市場に与える信用秩序の混乱を防ぐためのセーフティーネットとして設置されたものであります。事法の放出する株を購入することは、その設立の趣旨に反するものであり、単なる株取引への介入にほかなりません。
 次に、売却時拠出金の考え方であります。
 銀行等は株式取得機構の設置に当たって既に百億円の出資をしております。その上、同機構に株を売却するに当たって八%の売却時拠出金を納めることになっております。これらは株価変動によって負担が発生した場合の一次、二次の財源となるもので、その分、三次の財源たる国の負担を少なくするものであります。
 しかるに、事法が売却するときには、出資金はおろか売却時拠出金の負担義務もありません。銀行とは異なり自由裁量で株を売却することができて、かつ、銀行等に比較して公共性も薄い事法が機構の抱える株価変動リスクを全く負担せず、結果として国の負担が多くなることにつながることは制度的に大きな矛盾であります。
 さらに、事業法人からの株の購入は、銀行が機構に売却した事業法人株の価額の二分の一の範囲内と規定する根拠として、株価変動に伴う負担を少なくするための買入れ量に制限を設けたとの説明でありました。しかし、時価総額ベースで見ますと、銀行の保有する事法株と事法の保有する銀行株の比率は、これは相沢提案者の御説明のとおり十対四とされております。この点からすれば、マクロ的には何ら意味を持たないことは明白であります。二分の一は腰だめで設定したと言われていますが、この点で腰砕けになっております。
 本法律は論理的にも十分な詰めがなされておらず、こういう法律がそのまま成立してしまうことは、立法府の権威にかかわる重大な問題があります。
 日銀が銀行の保有する株の買取りを決めたようでありますが、本法案との整合性やそもそも株式取得機構との役割分担も不明確であります。
 こういった点を詳細に検討した上で、必要な見直しを行い、どうしても本法案が必要であれば、再度審議するのが筋であろうかと思います。
 以上、反対討論を終わります。
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柳田稔#7
○委員長(柳田稔君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手をお願いします。
   〔賛成者挙手〕
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柳田稔#8
○委員長(柳田稔君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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柳田稔#9
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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柳田稔#10
○委員長(柳田稔君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に総務大臣官房審議官衞藤英達君、総務省人事・恩給局次長久布白寛君、財務省主税局長大武健一郎君及び中小企業庁事業環境部長斉藤浩君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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柳田稔#11
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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柳田稔#12
○委員長(柳田稔君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行理事三谷隆博君及び日本銀行企画室審議役山口廣秀君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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柳田稔#13
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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柳田稔#14
○委員長(柳田稔君) 財政及び金融等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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櫻井充#15
○櫻井充君 おはようございます。民主党・新緑風会の櫻井でございます。よろしくお願いします。
 まず最初に、本年度の税収の見込み額について大臣にお伺いしたいんですが、昨年度も税収は二兆七千億程度の欠損がございました。今年度も、二兆七千億なんでしょうか、二兆八千億ぐらいの見込みなんでしょうか、このような状況になってきているわけですが、その税収の欠損の原因をどうお考えなんでしょうか。
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大武健一郎#16
○政府参考人(大武健一郎君) お答えさせていただきます。
 まず、十三年度の税収実績と補正後の数字というのを御説明させていただきますと、御存じのとおり、昨年の十三年度税収の補正は昨年の十一月九日に国会に提出させていただきました。それまでの課税実績、あるいは大法人の、大企業ヒアリングと言うんですが、決算見通しなどのヒアリングをいたしまして計上させていただいたわけでございますが、結果におきましては、法人税等の減少によって大きく補正予算を下回ったということでございます。
 これは主として、御存じのとおり、九月十一日に米国の同時テロがございまして急激な景気悪化が起きたわけなんですが、その時点におきましてはその影響がどういうふうになるかということが必ずしも見通せなかった。さらには、企業の側の中間決算もまたそれを予測をできなかったものですから、大企業側の予測調査におきましても定量的把握ができないということがあったということは御理解をいただきたいと思います。
 それからまた、今申し上げた来年度の予算にかけましても、その意味ではその土台減を前提にして予算を組んだわけでございます。さらに、今言いました企業の側の例えば中間決算におきまして、企業が見込んだ中間決算納付額が実際には落ち込んで税金がなくなっちゃうというようなケースが出てまいりまして、この場合には十四年度の還付金という格好で税金をお返ししなきゃならないというのが法人税でも更に四千億円ほどあるというようなことがございまして、トータルとして、十三年度の土台減と還付金の増というのが主たる要因として今年の十四年度予算もまた下振れをするということになってくるのかと存じている次第でございます。
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櫻井充#17
○櫻井充君 そうしますと、税収の減というものの最大の原因は、これはテロの問題ですか。大臣もそうお考えですか。
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塩川正十郎#18
○国務大臣(塩川正十郎君) 十三年度から十四年度にかけまして、基本的にはやっぱりIT産業とかいうものの不況がずっと後を引いておったということは事実であろうと思いますし、その上に昨年のテロがございまして、このショックが相当強烈に一時経済界を冷やしてきたと。その冷やしたショックがずっと引き続いて年末まで続いてきたということは、私たちは、非常に残念ですが、そう認めざるを得ないと思っております。
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櫻井充#19
○櫻井充君 ショックが引き続いたというのはどういう意味なんですか。そんなあいまいなことじゃなくて、ショックが引き続いているというのは一体どういうことですか。
 なぜそんなことを申すかといいますと、今年このまま、今年の予算額の予定が当初は四十六兆八千億です。これがもし二兆七千億ぐらい欠損ということになれば四十四兆円ぐらいになるんです、税収が。昭和六十二年以降これは最低ですよ。昨年が四十七兆九千億で今年は四十四兆円ということになると、この決算で。税収がこれだけ落ちてきて、今、財政再建をやられようとしているんでしょうけれども、そういうことすらできないはずですよ。
 ですから、これだけ税収が落ちてきているのが単純にテロのショックによって引き続いているからでしょうという、そういう、もう大変申し訳ないけれども、危機感のない答弁でよろしいんですか。
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塩川正十郎#20
○国務大臣(塩川正十郎君) しかし、テロの影響があることは事実でございますから、やっぱり私は事実として申し上げておるんです。
 経済全体が悪い、だからこそデフレで大変だという議論が出てきておるわけでございまして、それに対しましてあらゆる面で対応しなきゃならぬということでございまして、原因は非常に複雑、多様なものが組み合わさって原因となっておりまして、これが決定的な原因だということではございませんけれども、先ほど言いました経済の空気を大きく変えた一つの要因、刺激というものが九月のあのテロにあったと、その影響が年末ごろまで非常に深刻に響いてきたということが経済に影響したということは申し上げておるんで、これだけが原因であるとは私は申しておりませんが、こういうことが非常に大きい要因であったということは事実だということであります。
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櫻井充#21
○櫻井充君 医者の場合、原因がはっきりしないと治療できないんですよ。この国も病んでいるんだとしたら、原因がはっきりしていなきゃ治療できないじゃないですか。治療する側にいらっしゃるんでしょう。原因がはっきりしていないなんて、こんなことで大臣務まるんですか。
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塩川正十郎#22
○国務大臣(塩川正十郎君) それじゃ、原因はどんなことを櫻井さんは考えておるのか、ちょっと教えてくれませんか。私たちは複合的なものでいろんな統計を取った上での説明をしておるんですけれども、こういうことが原因だろうとおっしゃることがあったら、教えていただいたら、私たち、十分それを参考にいたしたいと思います。
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櫻井充#23
○櫻井充君 それは結構です。
 そうすると、じゃ、こちらからお話しします。
 それは、今なぜ金融システムが不安定な状態になっているかということだろうと思うんですよ。それはあくまで、金融システムというのは、金融機関の健全性だけではなくて、企業が設備投資なりなんなりをしていけるのかどうか、個人消費がどうやったら伸びていくのかということなんだろうと思います。その意味においたときに、将来に向けてのビジョンが、残念ながら方向性がきちんと示されていないために、設備投資する側もどういうところに設備投資していっていいのか分からない、そういう状況なんだと思うんです。
 私は、失われた十年というのが、よく公共事業だけにお金が使われて、それが予算の無駄遣いだということを言われていますが、決してそうだとは思っていません。それは景気の下支えをしてきたでしょう。
 しかし、大事な点は、その十年間の間に、新たなる産業というものがどういう方向なのかということを示してこなかったことが最大の原因なんだと思うんですよ。その意味において、目先の雇用で、例えば森林の組合に行って何万人雇用だ、何か月雇用だとか、そういう目先の方向、目先のことだけをやり続けてきたことが大きな問題なんじゃないですか。田中角栄さんが土建国家をつくり上げましたよ。しかし、その土建国家をいつまでたっても引きずり続けていて、公共事業費の方がはるかに高い割合で税金が投入されているとか、いろんな問題があるじゃないですか。それこそ本当はそういった、将来はこの国はどういう方向に向かっていくのかということを明示しなければいけなかった。いまだに明示されていないから企業側が安心して設備投資できないんじゃないですか。
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塩川正十郎#24
○国務大臣(塩川正十郎君) 櫻井さんがおっしゃるのも、確かにそういう原因はあります。私もこのことは認めて、十分に承知したいと思っております。
 だけど、政治のその問題だけが現在の日本の経済のこの状況を作ってきたということは、それは余りにも一面的な見方ではないかと。私は、もっと大きい責任あるのは金融機関であり、企業自体にあると思っております。そういうことをおっかぶせて政治の責任を逃れるんじゃありません、絶対ありませんけれども、しかし、いかに政治が頑張ってみましても、企業がそれに応じていない。現に、金融機関がなぜ不良債権の整理が進まないんでしょう。その原因は、政治の問題でも、あるいは金融行政の問題もあるかもしれませんが、より以上に、銀行内における派閥争いが深刻だからじゃないですか。
 こういうことを抜きにして、こういうことを抜きにして、企業のガバナビリティーを国民の目でやっぱり正確に認識することが大事であって、余りにもこういう金融機関、甘やかすばっかりじゃ駄目だと私は思うんです。そこに原因があると。こういうことをしっかりと国会でも議論をしていただきたい、私はそう思います。
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櫻井充#25
○櫻井充君 今、信用収縮が起こってきているわけですけれども、それはそうすると銀行内の派閥の争いですか。それからもう一つは、その不良債権の処理が進んでいかないのもそれですか。じゃ、なぜ新規の不良債権がどんどんどんどんでき上がっていくんですか。
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塩川正十郎#26
○国務大臣(塩川正十郎君) だって、銀行が、金融機関が合理化をして不良債権整理が進んでいないということは事実じゃないですか。そうでしょう。
 この原因はどこにあるかと。政治が悪いんですか。政治がどこが悪いんだか。我々、一生懸命金融対策をやってきています。しかしながら、銀行がそれに応じない。現に、見てごらんなさい、合併してからもう数年たつのに、駅前に同じ支店が三つも四つも並んで、同じ銀行が並んでいる。こういう実態を、これは国民が皆、金融機関の不勉強ということはもう承知していますよ。これを政治のせいばっかりにされるということは、私は非常に残念だ。こういう空気が、私は、実際国民の中によどんでおるということであるのならば、これをまず改正することが大事だと思います。
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櫻井充#27
○櫻井充君 それは、国民全体が、みんな一人一人が意識を持って、そしてその方向に向かっていくことは極めて大事なことですよ。それはその点でおっしゃるとおりだと思います。
 しかし、だからといって、政治が責任をもう負わなくていいと言っているわけではないでしょうけれども、しかしその前に、じゃ、政治側の方もきちんとやってきたのかどうかということを検証しなきゃいけないじゃないですか。銀行側や国民の皆さんにこうだああだと言う前に、その前に、本当に我々はきちんとしたことを、対応できることをやってきたのかどうかという確認は私は必要だと思いますよ。どうぞ。
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塩川正十郎#28
○国務大臣(塩川正十郎君) 直接タッチしてはございませんけれども、そういうことをおっしゃるならば、我々としてもやっぱり言いたいということがあるんです。それは何か。厳重な検査をやってまいりましたです。そして、不良債権に対する引当金の充当も十分さしてきた。これは私担当じゃございませんけれども、金融庁が責任持って発表しておりますし、そして公的資金もつぎ込んできた。何もほったらかしにしたんじゃない。公的資金も必要ならば更に入れようと言うんだけれども、銀行は要らないと言っているんです。それは何でかというと、派閥争いなんですよ、根底にあるのは。これをオブラートに包んだままで我々は現状を改革せいと言ってみたって、なかなか難しいということであります。
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櫻井充#29
○櫻井充君 大臣、派閥争いがそういうことをしているというのは、どこからその情報を得て今この場でお話しされているんですか。
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