本会議

2016-12-14 参議院 全78発言

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会議録情報#0
平成二十八年十二月十四日(水曜日)
   午後一時十一分開議
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○議事日程 第十八号
  平成二十八年十二月十四日
   午前十一時三十分開議
 第一 公的年金制度の持続可能性の向上を図る
  ための国民年金法等の一部を改正する法律案
  (第百九十回国会内閣提出、第百九十二回国
  会衆議院送付)
 第二 特定複合観光施設区域の整備の推進に関
  する法律案(衆議院提出)
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○本日の会議に付した案件
 一、議長不信任決議案(小川敏夫君外三名発議
  )(委員会審査省略要求)
 一、本決議案の議事における発言時間は趣旨説
  明については十五分、討論その他については
  一人十分に制限することの動議(牧野たかお
  君外一名提出)
 一、日程第一及び第二
 一、筋痛性脳脊髄炎の診療体制確立と治験の研
  究促進に関する請願(二十八件)
 一、委員会及び調査会の審査及び調査を閉会中
  も継続するの件
 一、事務総長辞任の件
 一、事務総長の選挙


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郡司彰#1
○副議長(郡司彰君) これより会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。
 小川敏夫君外三名発議に係る議長不信任決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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郡司彰#2
○副議長(郡司彰君) 御異議ないと認めます。
 よって、本決議案を議題といたします。
 牧野たかお君外一名から、賛成者を得て、
 本決議案の議事における発言時間は趣旨説明については十五分、討論その他については一人十分に制限することの動議が提出されました。
 これより本動議の採決をいたします。
 足立信也君外四十七名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。
 現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。
 よって、表決は記名投票をもって行います。本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
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郡司彰#3
○副議長(郡司彰君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
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郡司彰#4
○副議長(郡司彰君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
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郡司彰#5
○副議長(郡司彰君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百三十七票  
  白色票          百六十六票  
  青色票           七十一票  
 よって、本動議は可決されました。拍手
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
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郡司彰#6
○副議長(郡司彰君) これより発議者の趣旨説明を求めます。小川敏夫君。
    ─────────────
   〔議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔小川敏夫君登壇、拍手〕
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小川敏夫#7
○小川敏夫君 民進党・新緑風会の小川敏夫です。
 ただいま議題となりました議長の不信任決議案について、会派を代表して、提案の趣旨を説明いたします。
 まず、決議の案文を朗読いたします。
    議長不信任決議案
  本院は、議長伊達忠一君を信任しない。
   右決議する。
 以下、その趣旨を説明いたします。
 伊達議長には、参議院を代表する議長としてのリーダーシップが足らないことを指摘しなければなりません。
 思い出していただきたいのは、伊達議長が自民党の幹事長時代に発議し成立させた参議院選挙制度改革に関する改正公職選挙法です。その附則には、「平成三十一年に行われる参議院議員の通常選挙に向けて、参議院の在り方を踏まえて、選挙区間における議員一人当たりの人口の較差の是正等を考慮しつつ選挙制度の抜本的な見直しについて引き続き検討を行い、必ず結論を得るものとする。」と明記されています。
 次に行われる参議院議員選挙は、平成三十一年に行われますが、参議院議員選挙を改正後の選挙制度で実施するためには、周知期間として少なくとも一年を要すると見る必要があると考えられます。そうしますと、法で明記し国民に約束した選挙制度の抜本的見直しを行うことは、平成三十年の通常国会中には法改正を行わなければなりません。我々が議論する時間は長くはないのです。
 選挙制度の改正論議は、これまでも繰り返し議論してきたのですが、抜本的改正を見送り、先送りを繰り返してきたことが実態だったと言えます。前回改正された現行の制度も、自民党の消極的姿勢から、一部の増減にとどまるびほう策で終わっていたものです。こうした過去の経緯の反省を踏まえて、抜本改革を行うとの強い決意を持って、附則において、「選挙制度の抜本的な見直しについて引き続き検討を行い、必ず結論を得るものとする。」と明記して抜本的見直しを国民に約束したのです。
 こうした状況を踏まえ、今こそ正真正銘の選挙制度の抜本的見直しを行わなければならないにもかかわらず、議長は見直しに向けた取組を進めようとせず、議長の下に設置するべき議論の場すら設けていません。このため、伊達議長就任後五か月を経、そして、今臨時国会の閉会日を迎えた今日まで、選挙制度の抜本的見直しを進める議論が全く行われていない有様であります。このままでは、伊達忠一君が自ら発議者となって必ず抜本的見直しの結論を得ると明記して成立させた法律を遵守することが困難な状況に陥ってしまいます。
 参議院議員選挙制度は本院の喫緊の課題であり、国民注視の最重要課題であり、かつまた、選挙制度の在り方について、平成二十六年十一月には最高裁判所から憲法違反状態にあるとの指摘を受けています。
 最高裁判決は、このように指摘しております。
 参議院議員の選挙制度については、これまで、限られた総定数の枠内で、半数改選という憲法上の要請を踏まえて定められた偶数配分を前提に、都道府県を各選挙区の単位とする現行の選挙制度の仕組みの下で、人口の都市部への集中による都道府県間の人口較差の拡大に伴い、一部の選挙区の定数を増減する数次の改正がされてきたが、これらの改正の前後を通じて長期にわたり投票価値の大きな較差が維持されたまま推移してきた。しかしながら、国民の意思を適正に反映する選挙制度が民主政治の基盤であり、投票価値の平等が憲法上の要請であることや、さきに述べた国政の運営における参議院の役割等に照らせば、より適切な民意の反映が可能となるよう、従来の改正のように単に一部の選挙区の定数を増減するにとどまらず、国会において、都道府県を単位として各選挙区の定数を設定する現行の方式をしかるべき形で改めるなどの具体的な改正案の検討と集約が着実に進められ、できるだけ速やかに、現行の選挙制度の仕組み自体の見直しを内容とする立法的措置によって違憲の問題が生ずる前記の不平等状態が解消される必要があるというべきである。
 そして、改正後の現行法により、本年七月に実施された参議院議員選挙について、各地において提訴された選挙無効を求める裁判についても、多数の高等裁判所の判断で違憲状態が指摘されております。
 こうした状況下にあるにもかかわらず、参議院議員選挙制度の抜本的見直しに向けた議論をせず、議論の場を設けることもしないで放置している伊達議長の責任は重いと言わざるを得ません。今臨時国会の間、何もしないで抜本的見直しに向けた議論の場すら設けないで放置した伊達議長に、これ以上、その職を任せることはできません。
 また、伊達議長は、報道された疑惑に対して、自ら積極的に説明する姿勢に欠けております。
 以上、伊達忠一君が参議院議長としてふさわしくない理由を申し上げました。参議院に対する国民からの信頼を高めるためには早急な取組が必要であります。
 議員皆様の本決議案への御賛同をお願い申し上げまして、提案理由の説明を終わります。拍手
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郡司彰#8
○副議長(郡司彰君) 本決議案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。関口昌一君。
   〔関口昌一君登壇、拍手〕
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関口昌一#9
○関口昌一君 自由民主党の関口昌一です。
 私は、自由民主党、公明党を代表して、伊達忠一議長不信任決議案に対し、断固反対の立場から討論を行います。
 各委員会での会期末処理が何ら瑕疵なく無事に終わり、第百九十二回臨時国会は閉会になるとばかり思っておりました。ところが、この期に及んで突如民進党の諸君は伊達議長不信任決議案を提出するという暴挙に出てまいりました。このタイミングにおける不信任決議案の提出に一体何の意味があるのでしょうか。
 少なくとも、今までの議長不信任案の提出は、重要法案の採決に当たり、どうしても与野党の合意点が見出せない限り、やむを得ず議長が本会議を開いた場合に提出されてきた事例が多かったことと記憶しております。今回は、議長の手続には何の問題もありません。それゆえに、この不信任決議案は理解に苦しみ、いたずらに時間を浪費するだけのものではありませんか。
 伊達議長は、四十代で北海道議会に初当選し、以降、道議会議員を四期にわたり務めてこられました。平成十三年に国政に転じられてからは、経済産業委員長、参議院自民党国会対策委員長、ODA特別委員長、参議院自民党幹事長など枢要ポストを歴任し、遺憾なくその手腕を発揮してこられました。
 こうした政府、党、参議院での数々の重責を担ってこられた伊達議長は、平成二十八年八月一日に、与野党の皆様からの多くの賛同を得て参議院議長に就任されたものであります。就任から約四か月半、その中立公正、不偏不党の議院運営は多くの方々から尊敬され、批判されることは全く理解できません。
 今回の不信任案は、参議院選挙制度改革が主な理由になっております。しかし、伊達議長は、就任して僅かな期間にもかかわらず、参議院選挙制度改革について、「早急に議論の場を設定し、意見のすり合わせを行わなければならないにも関わらず、伊達君は議長に就任して以降、何らリーダーシップを発揮してこなかった。」などといった民進党諸君の主張は理解に苦しみます。
 選挙制度改革について、参議院自民党では、参議院在り方検討プロジェクトチームを設置して、様々な意見を拝聴し、真剣に議論を交わして検討を続けております。民進党は、議長にだけ責任を押し付けているだけではありませんか。
 また、民進党諸君は、「報道されている自身の問題についての対応が遅く、問題解消に向けて消極的な姿勢である。」と一行だけ抽象的な理由を掲げております。しかし、こうした問題は何ら問題がありません。
 このような前代未聞の、到底受け入れ難い、そして自身の立場を省みない提案理由による議長不信任決議案という暴挙に出た民進党諸君に対し強く猛省を求め、良識の府、熟議の府として権威のある本院議長に対しこのような根拠なき決議案は良識を持って即刻否決すべきものであると訴え、私の反対討論を終わります。
 よろしくお願いいたします。拍手
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郡司彰#10
○副議長(郡司彰君) 吉川沙織君。
   〔吉川沙織君登壇、拍手〕
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吉川沙織#11
○吉川沙織君 民進党の吉川沙織です。
 私は、ただいま議題となりました伊達忠一参議院議長不信任決議案に対し、会派を代表して、賛成の立場から討論を行います。
 最初に申し上げたいのは、昨年九月のことを皆さん覚えておいででしょうか、安保法制採決の際に乱発をされた、本決議案の議事における趣旨説明については一人十五分、討論その他の発言時間は一人十分に制限することの動議が与党から今回も提出されたことです。
 確かに、我々は野党第一会派であるとはいえ、この議場においてもお分かりのとおり、議員数は少なくなってしまいました。しかしながら、日本国憲法第四十一条、「国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。」と定めがあり、これらに基づき国会は多くの権能を有しています。これらの権能行使の基礎となる各議員も多くの権能が与えられ、議員には、議案提出、質疑、討論、表決という議事手続上の基本的機能のほかにも幾つかの権能が認められているのです。
 そのうち、この討論については発言権に分類されますが、この議場での発言を始め議員の発言権は最も基本的な権能であるからこそ、先ほどの議院運営委員会の理事会においても発言時間を制限することの動議は出さないでほしい旨、何度も何度も与党に申し上げたのです。多数決原理と同時に、少数派の意見の尊重はあってしかるべきではないでしょうか。
 今、日本は重大な岐路に差しかかっています。国家債務は一千兆円を超え、国内総生産の二〇〇%を超えるまでになっており、国の行く末さえ全く不透明で危機的な我が国の財政状況の中、ただひたすらに金融緩和にひた走り、その理論的旗振り役の学者は最近ではその誤りを認めるなど、アベノミクスとやらは破綻状態に陥っており、心ある専門家はハイパーインフレを強く懸念する声を上げていますが、政府は全く聞く耳を持ちません。
 数十年前に失敗したレーガノミクスを教科書にしたアベノミクス、そしてバブル景気に浮かれた社会で発想しそうな特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案、いわゆるカジノ法案も、アジア地域では中国経済の失速、過剰投資などでカジノ産業が衰退する中、国民を巻き込んで一体どこへ向かうのでしょうか。
 思い出されるのは、今回の特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案に対して、総合保養地域整備法、いわゆるリゾート法です。リゾート法は、地方振興策の手段として当時の政権がリゾート産業に着目して制定したにもかかわらず、同法に基づいて実施されたリゾート地域開発のほとんどは成果を上げることなく破綻し、地域社会に大きな傷痕を残したのです。
 現政権は、諸外国で失敗した政策を周回遅れでなぞっているだけです。
 競馬、競輪、競艇、パチンコなど我が国のギャンブル、遊技機市場は、その規模では約二十六兆円のギャンブル大国です。カジノの市場規模は世界全体でも約十八兆円とされる中で、日本をこれ以上カジノでどうしようとするおつもりなのでしょうか。
 強い日本を取り戻そうとする総理は、アメリカの悪い例をまねして、時代遅れの政策を看板の掛け替えだけで行っているのです。そのお手本のアメリカでは、次期大統領が強いアメリカを目指しているようですが、願わくば、我が国の轍を踏まないことを祈るばかりです。
 一方、政府は、各種政府施策を説明する際に安心、安全という言葉をまるで呪文のように理由付けとして乱発しておりますが、国の根幹、国の形を抜本的に揺るがすこと必然のカジノ導入を新たな成長戦略と全く根拠のない理由を喧伝し、日本を安全、安心と正反対の環境にしようとしております。
 おもてなしの心で観光大国を目指すという我が国が、カジノで外国人観光客を誘致しようとは何事でしょうか。海外の観光客は、日本らしさを求めて我が国を訪れるのであって、海外発祥のカジノに積極的に行くとはなかなか考えづらいのではないでしょうか。
 それとも、日本国民にカジノを奨励し、国の治安を毀損し、国民の体感治安を更に悪化させたいのですか。それとも、国民の所得格差がどんどん開く中で、カジノでもっと貧富の差を拡大しようとするのでしょうか。
 国民が一致団結して、将来世代が安心して暮らすことができるよう、今ある財政上の難局を乗り切るための長期的視点に立った政策を考えるべきではないでしょうか。
 その上、政府・与党は、国民世論をその都度使い分けており、一回目の消費税率引上げ延期では国民世論を理由とし、カジノ法案については、新聞各紙がこぞってその問題点を数多く指摘する中で、その国民世論を全く無視し、日本社会をカジノやオリンピックに浮かれさせ、厳しい財政状況のことを忘れさせるため、感覚的に麻痺させようとでもするつもりなのでしょうか。
 現政権は、破綻状態の危機に瀕する財政事情と全く反する政策ばかり行っています。東京湾では、東京都の築地市場の豊洲市場への移転、東京オリンピック・パラリンピックに伴う各種施設の新設、カジノ施設やレジャー施設の新設の推進などというのは、バブル時代で財政に余裕があった時代の公共事業乱発、土建国家の復活ではないでしょうか。
 九年前の夏、被選挙権を得たばかりの三十歳で本院に議席を預かった私は、就職氷河期世代の一人であり、必死に就職活動をしたのが平成十年、会社員として社会に出たのが平成十一年、バブル経済は既に崩壊した後のことでした。つまり、右肩上がりの日本社会や経済を知らない世代であり、多くの借金を背負わされる世代でもあります。でも、その借金はこれまでの政権が積み重ねてきたのです。その古い時代の財政手段を駆使した財政手法の復活、これが新成長戦略とはあきれたものです。
 このような間違った行政運営が行われる中で、行政府をチェックする役割が我々立法府に課された重要な機能であることは論をまちません。その機能を担う組織の長が参議院議長です。それも、我が参議院は良識の府です。この現政権を正すのが国会であり、良識ある参議院のあるべき姿です。
 ところが、このような重要な時期にある状況において、延長国会に入ってから、しかも、会期末まで残り一週間しかない時期に、与野党の合意を基本とする議員立法でありながら、衆議院内閣委員会で採決が強行され、異常な形で参議院に送付されてきたカジノ法案の審議入りを議長は容認したのです。
 私は、議院運営委員会の理事会で、本法律案が議員立法であるにもかかわらず、各会派間で丁寧な合意形成を図ることなく、さらには国家公安委員長の常時出席や連合審査会開催の合意をほごにした上、たった五時間三十三分の質疑のみで衆議院内閣委員会で採決が強行され、異常な形で参議院に送付されたカジノ法案の拙速な審議入りは断じて認められないと一貫して強く反対してきました。
 そもそも、現在の政権並びに議会運営は、民主主義イコール多数決という間違った考え方に基づいて、数の力で強引に政策を強行しようとしています。これをただし、少数派の意見を十分反映した慎重な審議が行われるよう指導するのが議長のなすべき仕事です。行政府や与党の意に沿うよう議会運営を、そして議事運営を行うことではありません。
 もちろん、封建時代から近代国家に至るまで、議会制度の発達の歴史の中において多数決原理が議会制度を支える柱として重要であることは認識しています。しかしながら、多数決原理は、あくまでも相対的なものであり便宜的なものです。したがって、ある国会のあるときにおいて決定されたそのものが正しいかということは、歴史によってしか証明されないのです。
 この多数決原理がよく機能するためには、言論の自由の保障、集団のある程度の同質性、集団内の多種多様な利害、主張を統合していくための制度的メカニズム、少数者に決定への参画の自覚を与え、決定受容の心理的準備の機会を与える実質的議論の場、そして決定に対する全構成員の受容が必要です。これらの点を勘案するならば、この多数決原理と同時に少数派の意見の尊重があって初めて議会の公正なる運営がなされると考えます。
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郡司彰#12
○副議長(郡司彰君) 時間が超過をいたしております。簡単に願います。
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吉川沙織#13
○吉川沙織君(続) したがって、選挙のときに多数を取ったならば後は何をやってもよいという多数決原理は、一党独裁であると言わざるを得ません。
 良識の府たる参議院を代表する参議院議長の職責としては、少数派の意見を議会の審議にいかにして反映させるかということに重点を置かねばならないにもかかわらず……
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郡司彰#14
○副議長(郡司彰君) 吉川君、簡潔に願います。
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吉川沙織#15
○吉川沙織君(続) 少数派の意見を十分に尊重しない議会運営、議事運営となっているのです。
 昭和五十二年十一月に参議院改革協議会が初めて設置されてから約四十年。この間、歴代議長の下で参議院改革のためのたゆまぬ努力が続けられ、参議院の在り方に関する諸問題等について……
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郡司彰#16
○副議長(郡司彰君) 時間が超過をしております。
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吉川沙織#17
○吉川沙織君(続) 議会の先人により多くの改革が実施されてきました。多くの参議院改革がなされてきたその理由の一つに、参議院の存在意義が問われた時代があったことは言うまでもありません。
 昭和六十年一月二十一日、「各会派代表者懇談会における議長所見と提案」の中で、「参議院は、憲法上認められた二院制の下において、衆議院の行き過ぎを抑制し、また、衆議院の機能を補完することにより、独自性を発揮し、」……
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郡司彰#18
○副議長(郡司彰君) 吉川君、時間が超過をいたしております。簡単に願います。
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吉川沙織#19
○吉川沙織君(続) 「国政の運営を慎重かつ健全ならしめ、民主主義国家の発展に寄与し、国民の負託に応える使命をもつものであることは申すまでもありません。」、そして「議会制民主主義の下において民主主義政治を立派に発展させるためには、憲法に規定されているとおりに二院制の長所を伸ばすことが肝要であり、参議院無用論の如きは甚だ遺憾にたえませんが、こうした批判が出ることについては謙虚に反省する必要があるものと考えます。」。ヤジもう少しで終わります。
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郡司彰#20
○副議長(郡司彰君) 吉川君、時間が超過をしております。
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吉川沙織#21
○吉川沙織君(続) ルソーのように、国民の総意が単一不可分であるとすれば、これを代表すべき議会も単一の議院であるべきだとする一院制の主張が生まれますが、今日でもなお多くの国において二院制が採用されています。二院制の存在意義の論拠は、代表の多様性の確保、議会における慎重審議、二院の間における相互抑制、補完にあると考えます。
 旧憲法下においても貴族院、衆議院両院は相互牽制が想定されていましたし、また、昭和六十一年三月五日、衆議院公職選挙法改正に関する調査特別委員会において、当時の自治大臣も、「本来二院制は、我が国で言えば衆議院と参議院、」……
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郡司彰#22
○副議長(郡司彰君) 吉川君、時間が超過をしております。
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吉川沙織#23
○吉川沙織君(続) 「両方とも直接選挙になっておりますけれども、お互いの性格や立場上それぞれの観点に立って、特に参議院は良識の府と言われておりますが、そういう両者の観点からお互いにチェックし合い、あるいは補完、協力し合うことによって政治の理想により一歩でも近づいていこう、そういう知恵の産物として二院制度をとられたものと思いますし、お互いが機能することによって所期の目的に達することができ、そのように機能してきておると考えております。」。
 しかるに、参議院の果たす役割は大きく、そしてまた、参議院の権威を考えたとき、伊達議長の議会運営、議事運営は良識の府たる本院の議長として承服できるものではなく、提出されております伊達忠一議長不信任決議案に対し賛成の意を表し、私の賛成討論といたします。
 ありがとうございました。拍手
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郡司彰#24
○副議長(郡司彰君) これにて討論は終局いたしました。
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郡司彰#25
○副議長(郡司彰君) これより本決議案の採決をいたします。
 足立信也君外四十九名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。
 現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。
 よって、表決は記名投票をもって行います。本決議案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
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郡司彰#26
○副議長(郡司彰君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
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郡司彰#27
○副議長(郡司彰君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
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郡司彰#28
○副議長(郡司彰君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百三十九票  
  白色票           七十二票  
  青色票          百六十七票  
 よって、本決議案は否決されました。拍手
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
   〔副議長退席、議長着席〕
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伊達忠一#29
○議長(伊達忠一君) 日程第一 公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案(第百九十回国会内閣提出、第百九十二回国会衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。厚生労働委員長羽生田俊君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔羽生田俊君登壇、拍手〕
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