財務金融委員会

2025-02-12 衆議院 全263発言

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会議録情報#0
令和七年二月十二日(水曜日)
    午前九時二分開議
 出席委員
   委員長 井林 辰憲君
   理事 大野敬太郎君 理事 国光あやの君
   理事 小林 鷹之君 理事 阿久津幸彦君
   理事 稲富 修二君 理事 櫻井  周君
   理事 斎藤アレックス君 理事 田中  健君
      東  国幹君    石田 真敏君
      井出 庸生君    伊藤 達也君
      上田 英俊君    大空 幸星君
      田中 和徳君    田野瀬太道君
      土田  慎君    長島 昭久君
      中西 健治君    根本 幸典君
      福原 淳嗣君    古川 禎久君
      松本 剛明君    向山  淳君
      阿部祐美子君    江田 憲司君
      岡田  悟君    海江田万里君
      小山 千帆君    篠田奈保子君
      柴田 勝之君    末松 義規君
      杉村 慎治君    原口 一博君
      水沼 秀幸君    三角 創太君
      矢崎堅太郎君    村上 智信君
      岸田 光広君    中川 宏昌君
      山口 良治君    高井 崇志君
      田村 智子君
    …………………………………
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       加藤 勝信君
   内閣府副大臣       瀬戸 隆一君
   財務副大臣        斎藤 洋明君
   内閣府大臣政務官     西野 太亮君
   財務大臣政務官      東  国幹君
   財務大臣政務官      土田  慎君
   厚生労働大臣政務官    吉田 真次君
   政府参考人
   (内閣官房新しい資本主義実現本部事務局次長)   馬場  健君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 水田  豊君
   政府参考人
   (警察庁刑事局組織犯罪対策部長)         江口 有隣君
   政府参考人
   (金融庁総合政策局政策立案総括審議官)      堀本 善雄君
   政府参考人
   (金融庁企画市場局長)  油布 志行君
   政府参考人
   (金融庁監督局長)    伊藤  豊君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 伊藤 正志君
   政府参考人
   (財務省主計局次長)   吉野維一郎君
   政府参考人
   (財務省主税局長)    青木 孝徳君
   政府参考人
   (財務省関税局長)    高村 泰夫君
   政府参考人
   (国税庁次長)      小宮 敦史君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           榊原  毅君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房商務・サービス審議官)    南   亮君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           田尻 貴裕君
   政府参考人
   (中小企業庁事業環境部長)            山本 和徳君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           堤  洋介君
   参考人
   (日本銀行総裁)     植田 和男君
   財務金融委員会専門員   二階堂 豊君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月十二日
 辞任         補欠選任
  石田 真敏君     大空 幸星君
  田中 和徳君     向山  淳君
  牧島かれん君     井出 庸生君
  川内 博史君     篠田奈保子君
  階   猛君     柴田 勝之君
  長谷川嘉一君     小山 千帆君
同日
 辞任         補欠選任
  井出 庸生君     田野瀬太道君
  大空 幸星君     石田 真敏君
  向山  淳君     田中 和徳君
  小山 千帆君     長谷川嘉一君
  篠田奈保子君     杉村 慎治君
  柴田 勝之君     階   猛君
同日
 辞任         補欠選任
  田野瀬太道君     牧島かれん君
  杉村 慎治君     阿部祐美子君
同日
 辞任         補欠選任
  阿部祐美子君     川内 博史君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 財政及び金融に関する件
     ――――◇―――――
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井林辰憲#1
○井林委員長 これより会議を開きます。
 財政及び金融に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 両件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁植田和男君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣官房新しい資本主義実現本部事務局次長馬場健君、内閣府大臣官房審議官水田豊君、警察庁刑事局組織犯罪対策部長江口有隣君、金融庁総合政策局政策立案総括審議官堀本善雄君、企画市場局長油布志行君、監督局長伊藤豊君、総務省大臣官房審議官伊藤正志君、財務省主税局長青木孝徳君、関税局長高村泰夫君、国税庁次長小宮敦史君、厚生労働省大臣官房審議官榊原毅君、経済産業省大臣官房商務・サービス審議官南亮君、大臣官房審議官田尻貴裕君、中小企業庁事業環境部長山本和徳君、国土交通省大臣官房審議官堤洋介君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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井林辰憲#2
○井林委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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井林辰憲#3
○井林委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。福原淳嗣君。
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福原淳嗣#4
○福原委員 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。委員長、理事、そして全ての委員の先生方に感謝申し上げます。
 それでは、通告に従いまして三問お聞きをしたいと思っておりましたけれども、皆さん御存じのとおり、去る二月の十日、残念なことに、財務省関税局の職員が、お酒を飲んだ上、密輸入に係る容疑者の個人情報が入った行政文書を紛失したとの報道がありました。非常に残念だなという思いでおりますが、まず、この点に関しまして、大臣の見解をお聞かせいただきたいと思います。
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加藤勝信#5
○加藤国務大臣 二月七日未明、財務省関税局職員が、密輸入事件の犯則嫌疑者などに係る個人情報を含む文書等が入ったかばんを紛失する事案が発生しました。関税局職員が、密輸入事件の犯則嫌疑者を含む個人情報が記載された行政文書を保持した状態で帰宅しようとし、さらに、飲酒の上、当該文書を紛失するに至ったこと、あってはならないことで、誠に遺憾であります。税関行政に対する国民の皆さんの信頼を大きく損なったことに、心からおわびを申し上げます。
 この事態を極めて重く受け止めており、今後このような事態が起きないよう、まずは再発防止に徹底して取り組むよう指示をいたしました。
 関税局長から局内全職員に向けて、綱紀の保持の徹底は当然のことでありますが、今後、機密性の高い情報が掲載されている行政文書については、セキュリティー対策を施した上で電子的に管理すること、業務上の必要性からやむを得ずデータを物理的に持ち出す場合にはセキュリティー対策を施した媒体によって適切に運搬することを周知徹底させております。
 また、財務省全体としても、文書、端末の持ち出しに係る留意事項や必要なセキュリティー対策等を明示した注意喚起を全職員に対して行ったところであります。
 今後とも、国民の皆さんからの信頼回復にしっかりと努めてまいります。
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福原淳嗣#6
○福原委員 二度とこのようなことがないように努めていただきたいと思います。
 それでは、早速、通告に従いまして第一問に移らせていただきたいと思います。第一問も、まさに関税であります。
 日米首脳会談におきまして非常に印象的だったのは、トランプ大統領は貿易赤字の話を冒頭に出してきましたが、しっかりと石破総理大臣は、アメリカに直接投資をしているんだという話をしております。非常に聡明だなというふうに思いました。
 というのも、日本は、ここ十年、経常黒字の大国であります。普通、マクロ経済をきちんと勉強した人間であれば、経常収支が黒字であるならば、通貨基軸の円は高いはずでありますが、高くはない。要は、経常収支だけでは為替の高い安いは決められないわけでありますが、そういうところに、私は、今の日本の産業構造が見えてくるのではないのかなというふうに思います。
 原油、天然ガスあるいは石炭、そういったものを含めると、いろいろカウントはありますが、約二十七兆近く、それに、昨今言われているデジタル赤字も含めますと、マイナス七兆と言われていますので、大体三十四兆近くマイナスの部分が出ている。
 そういうふうな部分を捉えた場合に、私は、総理が指摘している産業構造の脆弱性を更に強靱的なものにするためにも、国内投資に目を向けるべきではないかという考えを持っておりますが、この点に関しまして、大臣は、財政は国の信頼の礎であると所信で表明をされております。是非とも、この日本の国際収支と日本の産業構造についての大臣の見解をお聞かせください。
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加藤勝信#7
○加藤国務大臣 二〇二四年の国際収支統計によりますと、経常黒字は過去最大の約二十九兆円。その中で、貿易収支は四兆円の赤字となっております。また、第一次所得収支、これは四十兆円という過去最大の黒字となっています。ここに、今委員御指摘の、一つの日本の現在の産業経済構造が反映されていると思います。
 かつては、輸出主導で経済発展を成し遂げ、貿易収支は長らく黒字であり、逆に円安であると輸出がそれに応じて更に伸びるという状況でありましたが、近年は、円安もある中で、赤字基調となっています。
 背景には、我が国産業の国際競争力の低下や生産拠点の海外移転、こうしたことによって輸出が伸び悩む、一方で、資源はそもそも価格上昇等もあって輸入が更に増えてきている。投資については、御承知のように、海外から配当金や利子の受取が拡大した結果、先ほど申し上げた第一次所得収支の黒字は過去最高であり、これは、ある意味では、国内に投資が向かわずに、より海外に投資に行っているということも言えるのではないかと思っております。
 こうしたことを踏まえて、政府として、省エネの促進や脱炭素効果の高い電源の活用等を通じたエネルギーコスト上昇に強い経済社会の実現、あるいは農業の収益力向上、輸出促進などに取り組むとともに、潜在成長力を高める国内投資の拡大、インバウンド拡大等を進め、日本経済の成長力そのもの、これを強化すべく努力していきたい、こういうふうに考えています。
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福原淳嗣#8
○福原委員 ありがとうございます。
 いみじくも加藤大臣が言及されている点、非常に私も重要だなというふうに捉えております。
 と申しますのも、石破総理の施政方針演説の中、冒頭の方にありますが、我が国は食料自給力、エネルギー自給率が低い現状だ、それなので外的な事象に国民生活が大きく影響を受ける懸念がある、より自立した形で国民生活を守ることができるよう、戦略的な国家運営が必要である、持続可能で自立することを重視しなければならない、価値観の転換が必要だというふうな文言があります。
 そういう意味におきまして、特に、私は、エネルギー自給率に関しましては、政府が昨年末に公表しましたGX二〇四〇ビジョン、脱炭素成長型経済構造移行推進戦略、これに絡めて、今通常国会には、いわゆる資源有効利用促進法、いわゆる資源法の改正案、そしてGX推進法の改正案が国会に提出されます。是非、こういう面ときちっとすり合わせて進めていきたいということ。
 そして、食料自給力に関しましては、昨年、二十五年ぶりに食料・農業・農村基本法が変わりまして、今、基本計画が策定されている最中であります。食料を生産する空間、それを消費する空間と分けた場合、生産空間にもっと投資をするべきだという説もありますが、是非、こういうふうな考え方についてもお聞きをしたいと思っております。
 また、施政方針演説の中にあります、我が国はもはや人材希少社会に入った中で、人中心の国づくりを進めていかなければならないというふうにも総理は申しております。そういう意味においては、国民への投資という観点、子育て支援、あるいは、高等教育機関への環境あるいはアクセス等、以上三点に関しまして、どのようにお考えなのか、お聞かせいただけますでしょうか。
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加藤勝信#9
○加藤国務大臣 御指摘いただきました食料自給力の強化、またエネルギー、子供、子育てといった分野、大変重要な分野であり、積極的に取り組むべき分野だと考えております。令和七年度予算においても、こうした分野における、国内投資であり、広い意味での投資の促進などに力を入れております。
 具体的には、食料自給力の強化については、農林水産業の収益力向上と持続的な発展に向けて、スマート技術の導入、農地の集積、集約、品種改良などによる生産性の向上の取組を進めることとしております。
 また、エネルギー分野については、エネルギー安定供給の確保の観点も踏まえ、御指摘いただきましたGX推進戦略などに基づき、官民GX投資を強力に推進をしてまいります。
 また、子供、子育て分野については、高等教育の負担軽減、一歳児の保育士などの職員配置の改善など、保育の質の向上の実施などを進めることとしております。
 日本経済、総理がよくおっしゃっております、コストカット型経済から高付加価値創出型経済への移行のまさに分岐点にある中、引き続き、国内での投資を促進し、まさに投資立国、その実現を目指してまいります。
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福原淳嗣#10
○福原委員 ありがとうございます。
 それでは、いよいよ最後になりますが、三問目であります。実は、三問目というのは、税関行政というのは地味に見えますが、実はイノベーションを起こせる行政分野でもあるのだというのが私の質問の趣旨であります。
 加藤大臣の所信表明の中には、国際的課題への対応という項目の中で次のように述べておられています。入国者数そして輸入件数が急増している。ある意味で、冒頭、大臣からもお言葉をいただきましたが、経常黒字大国でもある我が日本の方向性の一つに、人口は減少するんだけれども、人流と物流、いわゆる人と物が行き交う極東アジアの大国、人流、物流大国日本というものが挙げられるんだろうと私は考えています。そして同時に、この人流、物流大国日本を実現する上で重要な行政機能の一つが、間違いなく、私は税関行政であるというふうに捉えております。
 物流の例を、私の地元で、例に挙げてお話をさせていただきたいと思います。
 実は、私の地元、秋田の県北ですが、鉱山があります。今は、国内にとどまらず、海外からも廃棄されたスマホや家電、自動車の部品等を輸入してリサイクルをして、銅、白金等、十種類以上の重要鉱物、ベースメタルやレアメタルを産出しています。実はこのすぐ近くには、世界第二位の人工透析器メーカー、ダイアライザーを作るメーカーがあり、世界中に輸出しています。この静脈物流と動脈物流をつなげる。そして、地元の駅に、実は、保税蔵置場をつくるというプランであります。これが、実は、インランドデポと言われている計画ですが、これは総理が掲げている地方創生二・〇の、まさしく令和の日本列島改造を支える第四の柱、新時代のインフラ整備、あるいは第五の柱、広域リージョン連携にかなうものだと思います。
 でも、これは税関行政が今まで以上に進化していかなければならないと考えておりますが、是非、この点に関しまして、加藤大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。
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斎藤洋明#11
○斎藤副大臣 福原委員の御質問にお答えいたします。
 御地元の大館駅インランドデポ構想について御言及いただきましたが、港や空港から離れた内陸部に整備された物流拠点でありますインランドデポにつきまして、税関行政の観点から申し上げますれば、一定の要件を満たした施設では、保税制度を活用して輸出入通関のための貨物の保管等も行われているものと認識をしてございます。
 このように、内陸部の物流施設におきまして保税制度が活用されますことは、物流の迅速化、効率化、さらには地域経済の活性化にも貢献し得るものと認識をしております。
 引き続き、保税制度の活用に関する申請等をいただきました場合には、適切に対応してまいりたいと思います。
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福原淳嗣#12
○福原委員 ありがとうございます。
 今、副大臣からお言葉をいただきまして、非常に地元は喜んでいるというふうに思います。
 人流、物流大国日本をつくる上で非常に重要な考え方というのは、地域が直接、東京を介さないで地域が直接世界に打って出ていく、そういう国のありようではないのかなと思います。
 そう捉えてくると、私は、東北の秋田ですけれども、食料自給率は二〇〇%を超えています。そして、今、洋上風力というものが日本でもトップランナーであります。脱炭素電源供給地域でもある。そして、山の鉱山というのは経済安全保障上、非常に重要なベースメタルやレアメタルをリサイクルして出している。ちなみに、地金を作ってメタルを作るよりもリサイクルしている方が、七〇%から九〇%、二酸化炭素を出さないんだそうです。そういう意味におきましても、是非、地方が持っている可能性というものに投資をする、こういう機運を育てていただければ非常にありがたいなというふうに感じておりますが、大臣、この点に関しまして最後にお言葉をいただけませんでしょうか。
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加藤勝信#13
○加藤国務大臣 今、副大臣からもお話をさせていただきましたけれども、こうした取組を通じて、まさに通関行政、輸出入通関行政としての効率化を図ると同時に、御指摘のように、地域における活性化にもつながっていく。ある意味ではウィン・ウィンの関係だというふうに思っております。
 こうした取組、よくそれぞれ地域の皆さん方の御協力をいただきながら、更にしっかりと進めさせていただきたいというふうに思っています。
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福原淳嗣#14
○福原委員 ありがとうございました。
 質問を終わります。
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井林辰憲#15
○井林委員長 次に、海江田万里君。
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海江田万里#16
○海江田委員 おはようございます。立憲民主党の海江田でございます。しばらく質問をやっていなかったので、久しぶりでございますが。
 大分遅ればせになりましたが、加藤財務大臣、大臣就任おめでとうございます。加藤大臣は、共通の友人もおりますが、厚生労働大臣を見事にお務めになって、そして、いよいよ財務大臣ということでございますので、どうぞ財務大臣として活躍をいただきまして、いい実績を残していただきたいと心から思っております。
 さて、その上で、やはり私は、森友文書あるいは赤木ファイルと申しますか、このことについて申し上げないわけにはいきません。
 今日ずっと財務金融委員会の委員を見渡しましても、あの問題が起きました二〇一八年、財務金融委員会に身を置いておりましたのは、私と、それから、今日はお休みですが、川内さんもそう。それから末松さんもいらっしゃったかな。あと、高井さんは財金にはいなかったかな、予算委員会で頑張ってくれたと思いますが、当時からのずっと流れを知っております者がもう何人もいなくなったということでございますので、ここはやはり是非、今度のこの国会で、できたらもう近日中にこの問題にけりをつけていただきたいと思っております。
 大阪高裁が違法判決を出して、それに対して総理が上告をしない決断を下した、そして、そこで加藤大臣も総理からの指示を受けたということでございましたけれども、その総理の指示はどういうものであったか、改めて御紹介ください。
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加藤勝信#17
○加藤国務大臣 まず、財務大臣就任にごエールをいただきました。ありがとうございました。また、委員が副議長のときにも厚労大臣等々で大変お世話になりましたこと、改めて御礼申し上げたいと思います。
 その上で、本判決への対応については、総理からは、誠心誠意職務に精励されていた方が亡くなられたことを考えれば、上告をせず、判決を真摯に受け入れるべきである、文書の開示、不開示の判断に当たっては、法令にのっとり、国民に対する説明責任の観点から丁寧に検討するよう、こうした指示がございました。
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海江田万里#18
○海江田委員 今の指示、加藤大臣もしっかりと受け止めたと思いますが、それから、指示が出てからかれこれ一週間、正確に言いますと六日ですかね、そろそろ、今度は加藤財務大臣が結論を出すときではないだろうか、判断を出すときではないだろうかと思料いたします。そして、それはもちろん、今の石破総理の指示に基づいた判断をしていただけるものと思っておりますが、どうでしょうか、いつ頃に、もうそろそろ、当然これは開示だろうと思いますが、開示していただけることになるんですか。どうですか。
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加藤勝信#19
○加藤国務大臣 総理からの指示を受けて、国民に対する説明責任の観点からもしっかり判断をしていきたいと思っております。
 具体的な時期のお話がございました。
 判決によって不開示決定が取り消された際の再決定までの期限について法令上は特段の定めがあるわけではありませんが、また一方で、相応量の文書になっているものと承知をしております。そうした点も踏まえて、まずは、請求対象の文書や開示に必要な作業を改めて精査をし、その上で、できるだけ速やかに対応していく。
 本件、今委員からもお話、いろいろな経緯があって今日に至っているわけでございます。また、赤木さんあるいは赤木さんの御遺族の思い、こうしたことも踏まえながら、できるだけ速やかに対応していきたいと考えております。
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海江田万里#20
○海江田委員 できるだけ速やかにというお話がありましたから、これは当然、今月中だろうと思います。
 それから、分量が非常に大量というか大部にわたるものだというふうにも承っておりますが、分量というのは、私どもが、当時、二〇一八年頃議論したときも、本当に大変な大量の分量があったんですよ。財務省の職員が手押し車で、手押し車というか何というんですかね、もっと簡単に言いますと。それで各部屋に届けたぐらい、大量の分量があったんですよ。ただ、私たちは、それをやはり、事の性格上、できるだけ早く読み込まなきゃいけないということで、本当に、前日に届いて、翌日にそれを基にして、読み込んで、そして質問をしたりしたんですよ。だから、ここは、分量の多さが理由でということではなしに。
 それから、もうほとんど開示してありまして、私の事務所にもまだ積んでありますけれども、本当に何メートルもあるんですよ。残されたいわゆる赤木ファイルというのは、全体は多くても、かなり限定されるものになると思うんですね。ですから、その意味では、大臣はまだその全体を御覧になっていないということかもしれませんが、できるだけ早く、やはり大臣の指示の下で、それを御覧になって、そして、今月中に是非お願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
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加藤勝信#21
○加藤国務大臣 正直言って、今精査している段階なので、いつまでにということを今の段階で申し上げることはできませんが、今おっしゃった、かなりのボリュームがあって、既に掲示させたものも多分、中にはあるんだろうと思いますが、そうでないものもあります、また、電子的文書もございますので、それをまずしっかり精査をしなければならない。
 そうした意味で、どのぐらいまず時間がかかるのか、しっかり見極めながら、ただ一方で、先ほど申し上げたような経緯の中で、また、総理の御指示もございますから、できるだけ速やかに、この姿勢でしっかり取組をさせていただきたいと思っています。
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海江田万里#22
○海江田委員 あともう一つ、大臣に、これはお願いといいますか、若干、先輩の私からのアドバイスでございますが、私、麻生財務大臣のときにも何度も、一回、赤木さんの御霊前にお線香でも手向けてはいかがかというお話をしたんです。そうしましたら、麻生大臣は、現在係争中であるということで、それをおやりにならなかった。大臣をお辞めになってからそういうことがあったかどうか私は存じ上げません。
 しかし、私は、やはりこの赤木さんという方は、立派な、今はもうそういう言葉はほとんど使われなくなりましたけれども、吏道、官吏の道を歩んだ方ではないだろうかと思うんですね。あの方は篆書、篆刻が非常にお好きで、あの写真はいつも、篆書の、篆刻の展覧会を見に行ったときの写真。加藤大臣もお母様が草書をやられて、仮名が非常にお上手で、私も何回か見に行ったこともございますけれども。
 やはりそういう立派な方ですから、一度、この文書が、当然公開になると思いますが、できるだけこれは、それをもって、選挙区が岡山ですから途中の大阪でもいいですから、ちょっとそれを実際に亡くなった方に手向けると奥様は非常にやはり喜ばれると。やはり理も情もある財務大臣だということで、加藤財務大臣の名前はそれこそ千載の後に残る、私はそう思っておるんですが、どうですか。
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加藤勝信#23
○加藤国務大臣 墓参の話がございました。
 まずは、何といっても、赤木さんは本当に、今お話があったように、真面目に、高い倫理観を持って仕事に取り組んでこられた、そうした中で、公務の中においてこういった事態に至ってしまった、このことをしっかりと踏まえていかなきゃいけないと思っています。
 その上で、歴代、何代の財務大臣からは、墓参に関しては、今裁判で争っているということでございます。今回、もう争いはここで一旦は終わりましたが、この後、今まさに委員御指摘のように、開示、不開示に向けての、今、私どもは精査をさせていただいております。そうした状況なども踏まえた上で墓参についても判断させていただきたいというふうに思っています。
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海江田万里#24
○海江田委員 ありがとうございます。
 是非そうしていただきたい。そのためには、まあ、私は不開示はもうないと思っている。不開示があると、またそれこそ争いになりますし、それから、開示があっても、黒塗りだらけの、いわゆるノリ弁みたいなものでは、これはやはり赤木さんの奥様も納得しないでしょうし、それから多くの国民も納得することができないと思うんですね。私は、今、財務省にまたいろいろなちょっと別な角度からの批判とかそういうものもあるようでございますが、やはり、この際、財務省がしっかり立ち直るんだ、それから、こういうことは二度とあってはいけないんだということを明らかにする意味でも、是非、財務大臣の指導力といいますか、これを発揮していただきたいと、くどいようでございますが、重ねて申し上げておきます。
 そして、次の題に入ります。
 先ほどの福原委員が関税のことに触れられましたので、ちょっと順番を入れ替えまして、私は、大臣の今の経済情勢に対する認識といいますか、せんだっての当委員会での所信表明、それからあと、その前に本会議場での財政演説を聞いてまいりました。それから、私は、この財務省が出しています広報誌ファイナンス、これは結構、愛読書で愛読しているんですよ。これの今年の冒頭に、財務大臣の年頭所感というものが出ています。これら三つを読んでちょっと感じるところがあるんですが、大臣は、今の経済の状況、大きく言ってデフレの問題、それからインフレの問題、これをどう捉えておられますか。
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加藤勝信#25
○加藤国務大臣 まず、デフレ、インフレの話、予算委員会でもお話がございましたけれども、足下、消費者物価が上昇している、こういう点を捉えて、現在、もちろん、デフレではなくインフレという状態にあるというふうに考えているところでございます。
 マクロ経済全体で見ると、例えばGDPも六百兆を超えるなど、こういった回復への兆し、これが見て取れるという面が一方である中で、ミクロ、特に個々の方々の生活等々を感じる場で、この間の実質賃金、去年のを見ると〇・幾つの数字でありますけれども、その前には随分、実質賃金はマイナスが続いてきているわけでございますし、それから、先日の新聞、新聞というか記事にもございましたけれども、いわゆる家計における消費の割合、この割合が非常に高まってきている等々、生活の厳しさ、これが一方であるというふうに認識をしているところでございます。
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海江田万里#26
○海江田委員 今の冒頭の、デフレではなくてインフレの状態にあるという認識、非常に大切だと思います。そうはっきりおっしゃったのは今日が初めてじゃないかなと実は私は思うんですけれども。
 先ほどお話をしましたファイナンスの正月号、これは恐らく原稿は去年お書きになったんだろうと思いますけれども、ここの中で、一つ目は、一番大切なこと、「賃上げと投資が牽引する成長型経済を実現する」の中の一番初めに書いてあるのは、「デフレからの脱却を確実なものとし、賃上げと投資が牽引する成長型経済を実現することです。」と。つまり、デフレからの脱却という言葉をここではまだ使っているんですよね。
 デフレからの脱却ということは、実はまだデフレからは、完全と言ってもいいかもしれません、完全に脱却はしていない、またいつデフレになるかも分からないから、やはりデフレに対する目配せというのはかなり大きなウェートを置かなきゃいけないよという認識だろうと思うんです。これは恐らく去年の認識なんですね。
 今年になってからは、先ほどお話をした財政演説でも、あるいはせんだっての演説でも、デフレからの脱却という言葉は姿を消しまして、そして、今おっしゃったようなことですね、日本は、三十三年ぶりの高水準の賃上げ、過去最大規模の設備投資、名目六百兆円超のGDPが実現するなど、明るい兆しが見られておりますと。これを確かなものに、明るい兆しを確かなものにするということで、ここでは、デフレ脱却を確かなものにするとはもう書かれていないわけですね。だから、恐らく、去年から今年の間。
 それから、もちろん、植田総裁は、去年の二月に、インフレだと言っているんですよ。それから、ついせんだっての二月の四日の予算委員会でも、インフレだと言っている。それから、経済財政の担当大臣もそれを言っている、インフレだということを言っておる。
 私は、財務大臣の担務を見てみたら、デフレ脱却大臣というのになっているんですね。そうしたら、デフレ脱却大臣は、もう世の中はデフレじゃないんだ、もうデフレ脱却は私の仕事ではないと、デフレではないからデフレ脱却宣言をお出しになって、そして担務を返上されたらどうですか。
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加藤勝信#27
○加藤国務大臣 多分分かっていておっしゃっているのではないかと思いますが、足下の状況はどうかと言われれば、こうした消費者物価が上昇しているということをもって、デフレではない、インフレである。また、デフレではないというこの認識は、もう随分前から政府としては明らかにしていたというふうに思います。
 その上で、デフレ脱却という意味でありますけれども、デフレ脱却とは、物価が持続的に下落する状況を脱し、再びそうした状況に戻る見込みがないことと定義をさせていただいておりますので、そういった意味において、現在、デフレ脱却とは考えておりません。
 いずれにしても、消費者物価のみならず、物価の基調、背景を総合的に勘案して、考慮して判断していかなければならないと考えています。
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海江田万里#28
○海江田委員 これは、再びデフレにならないという確信が持てたときということを言っていますけれども、再びというのは、未来永劫なんということはあり得ないわけですよ。経済の世界では二、三年のレンジで見ればいいわけでありまして。
 この後、時間があったら話をしますけれども、やはり関税の問題も、全部インフレにつながる課題なんですね。そういうことを言えば、やはりもうそろそろ。デフレ脱却宣言というのはありませんからね。デフレでない状況というのは、これは甘利さんのときでしたかね、発言がありました。もう何年も前からありました。デフレでない状況というのはもう分かっていることで、やはり政府のしかるべき人が、デフレじゃない、もうデフレを脱却したんだということを言うことによって、そのことによって、最近はやりの経済用語でノルムという言葉がありますけれども、人々の意識ですよ、これは。
 今、植田総裁が控えていらっしゃるかもしれませんが、前の黒田総裁は、何で物価が上がらなかったんだ、人々のソーシャルノルム、人々が、やはりもう物価は上がらないものだ、賃金も上がらないものだという社会通念ができ上がってしまった、これが大きな物価上昇に対する一つのおもしになっていたと。私はそれだけじゃないと思いますけれども、そう言わざるを得なかったんだろうと思うけれども、今、社会的なノルムというのを変える、それはあなたしかいないんですよ、財務大臣兼ねてデフレ脱却担当大臣なんですから。
 デフレは脱却したということを今この時点で言って何の不都合があるんですか。経済上、何の不利益というか、何の悪い影響を与えるんですか。是非おっしゃってください。
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加藤勝信#29
○加藤国務大臣 私も、まず、一日も早くデフレ脱却を宣言をしたい、その思いは委員と一緒であります。ただ、足下がどうかということをきちんと判断せずにそれを申し上げるというのは、責任ある立場としていかがなものなのかというふうに思っております。
 また、デフレに戻るか戻らないか、いろいろな指標を見ていく必要もございますし、過去のいろいろな分析等にもあって、やはり、どういう形で物価上昇が行われているのか。例えば、御承知のように、外から来た、例えば原油が上がって物価上昇がということであれば、原油が下がれば物価が下がっていくわけでありますから、そういった点も含めながら、一体国内の状況がどうなっていくのか、これを総合的に判断をして、一日も早く、デフレ脱却、こうしたことを言えるような状況をつくるべく努力をしていきたいと思います。
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