高橋英吉の発言 (運輸及び交通委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○高橋(英)委員 私も内海君と同樣な見解をもつておるのですが、經濟界の變動で罰則の金額が常に變動するということになると、これは刑罰の本質に反することになるのであつて、ただ經濟界の著しい變動が、ある程度罰金の額に、刑罰の輕重に影響しないでもないと思いますけれども、今日のような混亂時代において、ただちにこの混亂時代の經濟界の尺度をもつて刑罰の標準とするということはどうかと思うのであります。殊にこの刑罰は、要するに手續違反的のものであつて、あるべくこれは形式的な刑罰でよいのではないかと思うのであります。現に新しい刑法の改正案でも、一萬圓以下というような罰金はおそらくないと思う。將來根本的な刑法が改正された場合においては、あるいはそういう金額になるかもしれませんが、現在のところはそういうことはないのであります。從つて何もこういう粉式的な手續違反みたいなものに對してそう新しい罰則のさきがけをして高額の罰金刑に改正するというのは私どもはどうかと思うのであります。なお二十一條の命令であらためて罰則がつくられることになつてはおりますけれども、しかし結局は根本法が千圓以下ということになつておるのであつて、千圓とれることになつておるのでありますから、命令においてやはり千圓以下ということにやる得るのでありまして、これは今の長官の御説明は、こういう問題に對する本質的な説明にはならないと思うのです。法律の適用はむろん情状によつて、必ずしも最高刑を科すべきものではないし、いろいろそのときに臨機應變の、最も妥當な判決があるはずでありますけれども、いやしくもそれ以上の刑罰を科してはいけない、これ以下の刑罰を科してはならないという刑罰の尺度を定めまする以上は、どうしてもその尺度を定めることが問題になるのでありますから、千圓という最高額をここに規定するのが適當であるかどうかということをむろん問題にしなければならないのでありまして、必ずしも千圓科するのではないからという、運營の面における問題によつてこの問題を解決しようということになれば、すべての刑罰なんか、死刑以下ということにしておつても、死刑にすることはないのだからということになるのですから、それはちよつと本質的な説明にはならないと思うのです。そういう意味においていま少しく罰金額を減刑される意思はないかどうか、絶對的なものであるかどうか、その點お伺いしたいと思う。