西田隆男の発言 (鉱工業委員会)
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○西田委員 もう商工大臣の質問は少しで終りますから、終つて總理大臣に願いたいと思います。もう直ぐ濟みます。
ただいま商工大臣は非常に強氣におつつぱりになりましたが、私はこの條分の中に資本の否定をしたような條文があると申し上げたのではありません。この法案全部を通じてさように感じた、かように申し上げたのであります。しかも資本と經營の分離は絶對にない。かように仰せでありますが、この法案の中で、事業主というものが事業にタツチできるという面は、ただ炭鑛管理者が生産協議會にかけた業務計畫の案をいくらか修正し得るという權限が少し残されているのと、あとは全部いわゆる責任を負わねばならない責任規定が規定してあるだけで、そのいずこを見ましても、事業主がこの經營に對して十二分な權限をもつている、發言權をもつているというような條文こそ、この法案の中には私は見出しかねるのであります。あえて私は商工大臣と資本と經營の分離について、理論闘爭するつもではありませんが、商工大臣はこの法案の第一條の質疑の開始のときから、ただいま御答辯になつている點を、非常に強硬に主張されておりますが、ただそれは自分たちでつくつた法案であるというようなことに執着をもたれずに、もう少し公平にお考えになつて御判斷を願いたい、かように考えております。
この方案の重要な點につきまして、私は四日間にわたつて質疑を續けてまいりましたが、政府の答辯では、第十四條ほか二、三項についてはつきりした答辯を承つたのであります。あとは思想の違いであるのか、または私の理解力がにぶいのか、私の納得できるような答辯を聽き得なかつたことは、はなはだ遺憾に感ずるのであります。私がこの法案の質疑を通じて、最も強く感じましたことは、再三申し上げたのでありますが、私企業の長所を抹殺して、本社と現場の密接不可分な有機的なつながりを寸斷し、實情を無視した畫一的な管理を行うのおそれが非常に多いのであります。かつ嚴罰をもつて官僚の獨善行為を彌縫せんとして、事業主は手かせ足かせをかけられて、半身不隨の状態に置かれております。しかも最も石炭生産の隘路となつている資材の適材適所適種の入手配分については、炭業公團に代るべき石炭増産對策要綱の中に二項を設けまして、政府は直接これにあたるということになつて、石炭廰がただ切府を切つてお世話をするということだけで十分足りるのであるというような、二つの規定があるだけであつて、まことに寒心にたえないのであります。この法律案は、商工大臣が再三言われますように、管理をせんがための管理案ではなくて、石炭増産のための臨時措置としての管理案であるのに鑑みまして、その目的達成のために、私はこの法案をこのままうのみにすることは絶對にできません。大なる修正を加える必要があると私は考えます。かくのごとき觀點から、いずれ私は修正案を求めまして、本委員會に提出をして審議を願わんとするのであります。これをもつて商工大臣に對する私の質疑は一應打切りといたします。
續いて片山總理大臣にお尋ねいたします。本條文の第三十八條、第十八條、第十九條の質疑にあたりまして、特に第三十八條におきまして、生産協議會の性格をはつきりする必要がある。かように私考えましてので、この三十八條の「議を經てこれを定めなければならない。」またその後段の規定の「議を經てこれを定めることができる。」というふうな規定がありますのを、平井政府委員竝びに商工大臣にお尋ねしたわけでありますが、どうもその内容がはつきりいたしません。そこでこの法律案は三黨首の會議によつて原則はつくられ、その原則を條文として表わしたのである。かような政府委員の答辯もありましたので、總理大臣の御出席を求めたわけでありますが、總理大臣から第十八條、第十九條竝びに第三十八條の關連と生産協議會の性格についてはつきりした御答辯をお願いしたい。かように考えます。