鉱工業委員会
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会
会議録情報#0
昭和二十二年十月十一日(土曜日)
午後一時四十二分開議
出席委員
委員長伊藤卯四郎君
理事 大矢 省三君 理事 岡田 春夫君
理事 青柳 高一君 理事 生悦住貞太郎君
理事 澁谷雄太郎君 理事 早川 崇君
今澄 勇君 衞藤 速君
金野 定吉君 松本 七郎君
萬田 五郎君 岡部 得三君
生越 三郎君 庄 忠人君
長尾 達生君 西田 隆男君
長谷川俊一君 三好 竹勇君
有田 二郎君 神田 博君
深津玉一郎君 淵上房太郎君
山口六郎次君 谷口 武雄君
前田 正男君 高倉 定助君
出席國務大臣
内閣總理大臣 片山 哲君
商 工 大 臣 水谷長三郎君
出席政府委員
商工政務次官 冨吉 榮二君
石炭廳長官 菅 禮之助君
石炭廳次長 吉田悌二郎君
商工事務官 平井富三郎君
委員外の出席者
專門調査員 谷崎 明君
—————————————
本日の會議に付した事件
臨時石炭鑛業管理法案(内閣提出)(第六四
號)
—————————————
この発言だけを見る →午後一時四十二分開議
出席委員
委員長伊藤卯四郎君
理事 大矢 省三君 理事 岡田 春夫君
理事 青柳 高一君 理事 生悦住貞太郎君
理事 澁谷雄太郎君 理事 早川 崇君
今澄 勇君 衞藤 速君
金野 定吉君 松本 七郎君
萬田 五郎君 岡部 得三君
生越 三郎君 庄 忠人君
長尾 達生君 西田 隆男君
長谷川俊一君 三好 竹勇君
有田 二郎君 神田 博君
深津玉一郎君 淵上房太郎君
山口六郎次君 谷口 武雄君
前田 正男君 高倉 定助君
出席國務大臣
内閣總理大臣 片山 哲君
商 工 大 臣 水谷長三郎君
出席政府委員
商工政務次官 冨吉 榮二君
石炭廳長官 菅 禮之助君
石炭廳次長 吉田悌二郎君
商工事務官 平井富三郎君
委員外の出席者
專門調査員 谷崎 明君
—————————————
本日の會議に付した事件
臨時石炭鑛業管理法案(内閣提出)(第六四
號)
—————————————
伊
伊藤卯四郎#1
○伊藤委員長 これより會議を開きます。
昨十日内閣提出の配炭公團法の一部を改正する法律案の審査を本委員會に附託せられました。本案の審査につきましては、後刻理事諸君と協議の上、審査の方針等を決定いたします。それでは引續き臨時石炭鑛業管理法を議題とし、質疑を繼續いたします。西田隆男君。
この発言だけを見る →昨十日内閣提出の配炭公團法の一部を改正する法律案の審査を本委員會に附託せられました。本案の審査につきましては、後刻理事諸君と協議の上、審査の方針等を決定いたします。それでは引續き臨時石炭鑛業管理法を議題とし、質疑を繼續いたします。西田隆男君。
西
西田隆男#2
○西田委員 第四十四條の規定の中に「通常生ずべき損失」伝々という字句がありますが、この「通常生ずべき損失」とはいかなる損失を意味するのであるか、平井政府委員の答辯を願います。
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平井富三郎#3
○平井(富)政府委員 四十四條の補償すべき損失の範圍でございますが、これは民法の損害賠債の關係等におきましても、いわゆる相當因果關係のある損失ということになつておりまして、これを通常生ずべき損失、こういうふうに解釋しておるわけであります。具體的な處分によりまして生じました損失が、因果關係として相當程度の直接の關連をもつ、その範圍を通常生ずべき損失という言葉で表わした次第であります。
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西田隆男#4
○西田委員 非常に抽象的なお説明ですが、炭鑛企業の實態から考えますと、通常生ずべき損失というのは、經營上の損失であるという意味にも解釋されますし、またこの法案の全體の精神から推測しますと、特別の業務計畫實施上の命令、指示に基いて損失を生じた場合ではないかとも考えられますが、經營上の損失であるか、あるいは特別な監督命令指示というものに基いて起きた損害であるのか、その點をもう一度御答辯願います。
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平井富三郎#5
○平井(富)政府委員 この損失の補償をいたします元になります命令、指示ということは、この管理法において掲げられております命令指示というものは、監督上の命令、監督上の指示一切を含むものでありまして、これの命令、指示がございました場合におきまして、その命令、指示を直接原因としていわゆる相當因果關係と稱しておりますが、いわゆる民法の損害賠償の原則によつて規定さるべき損失の範圍をいうのでありまして、この具體的範圍につきましては、命令、または處分が出まして、具體的に損失と考えられるものが出ました際に、その因果關係を檢討いたしまして、損失の範圍を決定していくということになるかと思うのであります。
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西田隆男#6
○西田委員 なかなかむずかしい問題で、相當な因果關係のあるものという言葉の上ではすこぶる簡単に言われるのですが、實際炭鑛の業務運營の面から考えてみて、どういうことを大體相當因果關係のあるものと判斷すべきかということについて、再度平井政府委員の答辯を求めます。
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平井富三郎#7
○平井(富)政府委員 この補償の規定の一番具體的に損失が生ずるということが豫想されますのは、いわゆる設備の新設でありますとか、そういうような積極的な命令を出した場合が多數を占めるのではないかというふうに考えておる次第であります。すなわち設備の新設を命ぜられ、それによる將來における價値の變動、その他によりまして、相當の企業として損失を出したというような場合にのみ、國庫がこれを負擔していくというような場合でありまして、通常生産計畫につきまして、指示あるいは監督上の命令を出すという場合につきましても、やはりこの規定の適用はございますが、その際にはむしろ炭價の調整の問題、あるいは政府の補給金として始末をしていくとか、いわゆる經營上の通常の業務遂行という面につきましては、なかなか判定の困難な場合もあるかと思うのであります。從つて生産計畫の指示、あるいは生産數量の命令、指示につきましては、その命令を發令する場合におきまして、現在の炭價においてそれがやり得るかどうかということも具體的に檢討いたしまして、これは現在の炭價政策が先ぎめ主義でいつております場合におきましては、いわゆるその先ぎめ主義の炭價において生産し得る數量というものを命令していくというのが、通常の場合だと思います。ただし非常にコストのかかる炭を特殊の必要性によりまして命令を出す、しかも通常の炭價における調整、あるいは補給金における調整というようなことをやらないような場合には、具體的に損失が出ました場に、やはり問題になり得ると存じますが、ただいまのこの法案の建前におきましては、いわゆる炭價が大體において先ぎめ主義で決定される、先ぎめ主義によつて能率のいい山はもうけるが、能率のわるい山は利潤が少いというような場合におきまして、具體的に命令が出ました場合には、經營者の能力のいかんによつて、損失が出たり出なかつたりする場合も豫想されるわけでありまして、その點において相當具體的に判定がむずかしい問題が起ると思います。從つて今申し上げましたように、生産數量等の指示につきましては、その當時における炭價政策ともからみ合せて、その炭價政策の内容に合うような命令を出していくということで、損失の判定につきまして非常に困難な場合、つまり經營者のやり方、事業の經營のよしあしということを損失との不可分の關係になりますような命令、指示というものにつきましては、炭價政策その他の面で考えていくというような運用をしてまいることと相なると存ずるのであります。
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西田隆男#8
○西田委員 大分長い御説明でありましたが、非常にわかりにくい説明で、私の聴いたところによりますと、炭鑛の業務計畫に基いて業務の運營をするいわゆる經常の場においては、その損失の補償はしないのだ。しかし擴充計畫に基いて政府から命令をされた場合において、新設をした設備その他については、價格操作の面において、非常な食い違いでも起きた場合には、それを損失補償として補償してやるのであるというふうに、大體結論は私了承したのであります。この四十四條の規定は、非常に重要な規定でありまして、今平井政府委員がるる御説明になつたように、非常に困難な、非常に複雑な、そしてまた非常に重要な規定なのでありますが、私がさつき申し上げたように了解して差支えありませんか。
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平井富三郎#9
○平井(富)政府委員 ただいま西田さんがおつしやいましたことと大體同様でございます。繰返し申し上げますが一番問題になりますのは、生産計畫に關する命令、指示、これが經勞上のよしあしということによつて起る損失と、その命令によつて生ずる損失と、この具體的區分ということは、なかなかむずかしい問題が出てくるのであります。從いまして、生産數量の指示、命令等につきましては、そのときの炭價政策というものを前提といたしまして、その炭價によつて引合う、いわゆる炭價政策に沿うような指示、命令を出しまして、それによる損失補償ということは、なるべく起らないようい運用してまいるつもりであります。從いましてこの規定が主として適用される場合、豫想されますのは、設備の新設でありますとか、坑道の掘進を命ずるとかいういわゆる積極的な命令につきまして、この規定の適用が具體的に多く起るのではないか。こういうふうに考えておる次第であります。
この発言だけを見る →西
西田隆男#10
○西田委員 炭鑛の現場の實際の運營は、今平井政府委員が言われたようにはいかないものでありまして、炭價はかりに前ぎめになつておりましても、その炭價の前ぎめになつておるだけで炭鑛の生産數量を決定するというような生産數量の決定の仕方は、現在の炭鑛でもやつておりません。すなわち炭鑛の設備と、坑内の状態と、その炭鑛の勞働條件によつて、その炭鑛の出炭計畫を山では現在でも立てておるのでありまして、炭價が前ぎめになつたから、その損失のわく内で立てなければいかぬというふうなものでは、この法律などを施行する目的はまつたくなくなつてしまう。私はかように考えるのでありまして、この損失を補償するという考えであるならば、炭鑛として管理を受けておる炭鑛の損失に對しては、通常であろうとなかろうと、そのいかんにかかわらず、國が補償をしてやる。炭鑛の現場管理者は、この法案によれば、政府と直結して現場の運營にあたつておるのである。こういう建前からしても、そういうふうな補償法をとられるのが妥當な方法ではないか。かように考えますが、これに對しては商工大臣の御答辯を求めます。
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水谷長三郎#11
○水谷國務大臣 ただいま西田さんと平井政府委員との問答を通しても明らかであるように、その具體的決定というものは、なかなかむずかしてものでありますがゆえに、われわれは、この損失補償の金額の具體的決定というものは、商工大臣と大藏大臣と協議をいたしました上で、特にその適正を期するために、「石炭鑛業損失補償審査會の議を經てこれを定める。」というぐあいに規定し、きわめて大事をとつておるような次第でありまして、大體その理窟の上におきましては、あるいは平井君にように分析ができますけれども、大事な點はその金額の具體的決定ということになるのでありまして、その場合におきましては、こういうような二段構えの議を經て、十分適正にそれをきめていくというぐあいの大事をとつておる方法であります。
この発言だけを見る →西
西田隆男#12
○西田委員 私がこの四十四條を非常に重大な規定であると申し述べておりますのは、具體的にその金額を決定する場合のことを申し上げておるのではありません。具體的に損失補償として申請する方法が、——どういう方法に基いて申請さるべきであるかということの方が、よりもつと重大である。かような意味に解釋して御質問しておるのでありますから、その意味で御答辯を願います。
この発言だけを見る →水
水谷長三郎#13
○水谷國務大臣 私の言葉が足りなかつたのでありますが、損失を補償すべきかどうかという具體的の決定も、これはそれに先行して行わなければならぬことはあなたのおつしやる通りなのですから、さよう御了承を願いたいと思います。
この発言だけを見る →西
西田隆男#14
○西田委員 この問題はこのぐらいにしておきましよう、ここで論じたつて、これはしかたがありませんから。
第二として、第六十八條についてお尋ねいたします。「この法律施行の期日は、各規定について、政令でこれを定める。」かようにあります。定める順序、またはどの規定から實施する豫定であるか。これを商工大臣から承りたい。
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平
平井富三郎#15
○平井(富)政府委員 この法律の規定につきまして、最初施行されますのは總則、それから石炭局、管理委員會、これらの規定がまず最初に決定されまして、その次に第二章の管理、さらに第三章の指定炭鑛の管理、こういうような順に相なるかと思つております。
この発言だけを見る →西
西田隆男#16
○西田委員 第二の質問はその程度にしまして、第三に第六十九條に移りまた。「この法律の有効期間は、この法律の規定の全部が施行された日から、三年とする。」かように規定されておりますが、今のような順序で、今のような方法でこの法律が實施されました場合—この法案の全部を實施する場合は、いつごろの時日になるのでございますか。これを伺いいたします。
この発言だけを見る →平
平井富三郎#17
○平井(富)政府委員 現在豫定されておりまするのは、この規定が全部實施をされるのは、大體明年の二月一日程度になりはせぬか。これは議會の方の審議、決定の時期にもよりますが、大體におきまして石炭局、管理委員會の構成等が整備されまして、全規定が圓滑に運用できますように、ただいまの豫定といたしましては、明年の二月の初めに施行してまいりたい。かように考えておる次第であります。
この発言だけを見る →西
西田隆男#18
○西田委員 大體はただいまの御説明でわかりました。議會の關係等もありましようが、明年の二月から全部の法律案が實施されるということであれば、この法律の全部の規定が實施された日から云々ということでなくて、この法律の公布の日からと、そういうふうにされても差支えないと思うのですが、こ點は私の意見を述べるだけでに止めておきます。
その次は、この法案で見ますと、事業主及び炭鑛管理者に對しては、その報告違反あるいは命令違反等については非常に嚴罰をもつて臨んでおります。しかしながら、石炭廳長官あるいは石炭局長の命令者に對しては、わずかに不服の申立ができる旨の規定をしておるだけであります。なお從業員は、この法案の規定によりますと、現在よりも百歩も千歩も前進して、經營に對する發言權をもつことになつておりますが、これまた發言權だけを規定して、經營の責任の分擔に關しては、何らの規定も罰則もないのであります。これははなはだ不公平であると私は考えますが、商工大臣の御意見を承りたい。
この発言だけを見る →その次は、この法案で見ますと、事業主及び炭鑛管理者に對しては、その報告違反あるいは命令違反等については非常に嚴罰をもつて臨んでおります。しかしながら、石炭廳長官あるいは石炭局長の命令者に對しては、わずかに不服の申立ができる旨の規定をしておるだけであります。なお從業員は、この法案の規定によりますと、現在よりも百歩も千歩も前進して、經營に對する發言權をもつことになつておりますが、これまた發言權だけを規定して、經營の責任の分擔に關しては、何らの規定も罰則もないのであります。これははなはだ不公平であると私は考えますが、商工大臣の御意見を承りたい。
水
水谷長三郎#19
○水谷國務大臣 その點に關しましては、これまでたびたび申し上げましたように、この法律によつて企業の形態は原則として變更されないことになつております。從つて企業の責件者が事業主にあります以上は、そういうような規定の運びになつたことを御了承願いたいと思います。
この発言だけを見る →西
西田隆男#20
○西田委員 どうも商工大臣は、第一囘の私の質問のときから、企業形態は變更されてない。だから最終の責任は事業主にあるのだから、どこまでもそれ一本で臨んでおるのだ。かような御發言がたびたびありましたが、私がこの法律案の全部にわたつて質問をしてきたところによりますと、私は決してさように考えません。そこで私は長官及び局長に對する彈劾規定、及び勞働責任に關する規定を、當然この法案の中に設けるべきである。かように考えております。これに對する商工大臣の見解は承つても、もう前の御答辯と同じであろうと考えますから、私は商工大臣の答辯は要求いたしません。
次にこれはこの法案の審議にあつて、最初において私が商工大臣にお尋ねしたことでありますが、その際商工大臣は、やはり今御答辯になつてと同じように、資本と經營の分離をするのじやない。私企業の長所の公企業の長所を結びつけることが、この法案の最も妙味のあるところであるというような御答辯をいただいておりますが、この法案をよく讀んで見ますと、万一では國家が經營を管理し、他方では從業員が經營に對する發言權をもつということに規定をされておる。しかもただいまの第四十四條の私の質問に對する御答辯のように、最終の責任はやはり事業主、いわゆる資本がこれを負うということになつております。これは理屈を言えばたくさん理屈はありますが、簡単に申しますと、これは商工大臣のいわゆる資本と經營の分離をするのじやないという、そんなところでなくて、まつたく資本の否定である。私はかように考えますから、商工大臣が資本と經營の分離に對する理論をお持合わせであれば、その理論的な御説明、私の今の質問に對するこれは資本の否定ではないという理論的な根據というものを承りたいと思います。
この発言だけを見る →次にこれはこの法案の審議にあつて、最初において私が商工大臣にお尋ねしたことでありますが、その際商工大臣は、やはり今御答辯になつてと同じように、資本と經營の分離をするのじやない。私企業の長所の公企業の長所を結びつけることが、この法案の最も妙味のあるところであるというような御答辯をいただいておりますが、この法案をよく讀んで見ますと、万一では國家が經營を管理し、他方では從業員が經營に對する發言權をもつということに規定をされておる。しかもただいまの第四十四條の私の質問に對する御答辯のように、最終の責任はやはり事業主、いわゆる資本がこれを負うということになつております。これは理屈を言えばたくさん理屈はありますが、簡単に申しますと、これは商工大臣のいわゆる資本と經營の分離をするのじやないという、そんなところでなくて、まつたく資本の否定である。私はかように考えますから、商工大臣が資本と經營の分離に對する理論をお持合わせであれば、その理論的な御説明、私の今の質問に對するこれは資本の否定ではないという理論的な根據というものを承りたいと思います。
水
水谷長三郎#21
○水谷國務大臣 資本と經營との分離という言葉は、萬州事變後に盛んに日本でも言われた言葉でありますが、人によりその定義は明確でないと思います。私のささやかなる經濟學の知識をもつていたしますならば、資本と經營との分離というものは、資本というものの持主は、單にいわゆる利子の所得者というようなものになりまして、ほとんど經營にタツチしないということ、これは、これは私の資本と經營との分離であると思います。とろがこの法安におきましては御案内のように、そういうようなことはみぢんも規定しておりません。從つて資本と經營との分離ではあくまでないのでございます。從つてこういう點に關しまして、資本と經營との分離でないことはいうまでもなく、さらにまた西田さんが今質問されましたように、資本の否定というような考え、またそういうような條文というものは、この法文のどこを探してもないと私は確信して疑わない者であります。
この発言だけを見る →伊
西
西田隆男#23
○西田委員 もう商工大臣の質問は少しで終りますから、終つて總理大臣に願いたいと思います。もう直ぐ濟みます。
ただいま商工大臣は非常に強氣におつつぱりになりましたが、私はこの條分の中に資本の否定をしたような條文があると申し上げたのではありません。この法案全部を通じてさように感じた、かように申し上げたのであります。しかも資本と經營の分離は絶對にない。かように仰せでありますが、この法案の中で、事業主というものが事業にタツチできるという面は、ただ炭鑛管理者が生産協議會にかけた業務計畫の案をいくらか修正し得るという權限が少し残されているのと、あとは全部いわゆる責任を負わねばならない責任規定が規定してあるだけで、そのいずこを見ましても、事業主がこの經營に對して十二分な權限をもつている、發言權をもつているというような條文こそ、この法案の中には私は見出しかねるのであります。あえて私は商工大臣と資本と經營の分離について、理論闘爭するつもではありませんが、商工大臣はこの法案の第一條の質疑の開始のときから、ただいま御答辯になつている點を、非常に強硬に主張されておりますが、ただそれは自分たちでつくつた法案であるというようなことに執着をもたれずに、もう少し公平にお考えになつて御判斷を願いたい、かように考えております。
この方案の重要な點につきまして、私は四日間にわたつて質疑を續けてまいりましたが、政府の答辯では、第十四條ほか二、三項についてはつきりした答辯を承つたのであります。あとは思想の違いであるのか、または私の理解力がにぶいのか、私の納得できるような答辯を聽き得なかつたことは、はなはだ遺憾に感ずるのであります。私がこの法案の質疑を通じて、最も強く感じましたことは、再三申し上げたのでありますが、私企業の長所を抹殺して、本社と現場の密接不可分な有機的なつながりを寸斷し、實情を無視した畫一的な管理を行うのおそれが非常に多いのであります。かつ嚴罰をもつて官僚の獨善行為を彌縫せんとして、事業主は手かせ足かせをかけられて、半身不隨の状態に置かれております。しかも最も石炭生産の隘路となつている資材の適材適所適種の入手配分については、炭業公團に代るべき石炭増産對策要綱の中に二項を設けまして、政府は直接これにあたるということになつて、石炭廰がただ切府を切つてお世話をするということだけで十分足りるのであるというような、二つの規定があるだけであつて、まことに寒心にたえないのであります。この法律案は、商工大臣が再三言われますように、管理をせんがための管理案ではなくて、石炭増産のための臨時措置としての管理案であるのに鑑みまして、その目的達成のために、私はこの法案をこのままうのみにすることは絶對にできません。大なる修正を加える必要があると私は考えます。かくのごとき觀點から、いずれ私は修正案を求めまして、本委員會に提出をして審議を願わんとするのであります。これをもつて商工大臣に對する私の質疑は一應打切りといたします。
續いて片山總理大臣にお尋ねいたします。本條文の第三十八條、第十八條、第十九條の質疑にあたりまして、特に第三十八條におきまして、生産協議會の性格をはつきりする必要がある。かように私考えましてので、この三十八條の「議を經てこれを定めなければならない。」またその後段の規定の「議を經てこれを定めることができる。」というふうな規定がありますのを、平井政府委員竝びに商工大臣にお尋ねしたわけでありますが、どうもその内容がはつきりいたしません。そこでこの法律案は三黨首の會議によつて原則はつくられ、その原則を條文として表わしたのである。かような政府委員の答辯もありましたので、總理大臣の御出席を求めたわけでありますが、總理大臣から第十八條、第十九條竝びに第三十八條の關連と生産協議會の性格についてはつきりした御答辯をお願いしたい。かように考えます。
この発言だけを見る →ただいま商工大臣は非常に強氣におつつぱりになりましたが、私はこの條分の中に資本の否定をしたような條文があると申し上げたのではありません。この法案全部を通じてさように感じた、かように申し上げたのであります。しかも資本と經營の分離は絶對にない。かように仰せでありますが、この法案の中で、事業主というものが事業にタツチできるという面は、ただ炭鑛管理者が生産協議會にかけた業務計畫の案をいくらか修正し得るという權限が少し残されているのと、あとは全部いわゆる責任を負わねばならない責任規定が規定してあるだけで、そのいずこを見ましても、事業主がこの經營に對して十二分な權限をもつている、發言權をもつているというような條文こそ、この法案の中には私は見出しかねるのであります。あえて私は商工大臣と資本と經營の分離について、理論闘爭するつもではありませんが、商工大臣はこの法案の第一條の質疑の開始のときから、ただいま御答辯になつている點を、非常に強硬に主張されておりますが、ただそれは自分たちでつくつた法案であるというようなことに執着をもたれずに、もう少し公平にお考えになつて御判斷を願いたい、かように考えております。
この方案の重要な點につきまして、私は四日間にわたつて質疑を續けてまいりましたが、政府の答辯では、第十四條ほか二、三項についてはつきりした答辯を承つたのであります。あとは思想の違いであるのか、または私の理解力がにぶいのか、私の納得できるような答辯を聽き得なかつたことは、はなはだ遺憾に感ずるのであります。私がこの法案の質疑を通じて、最も強く感じましたことは、再三申し上げたのでありますが、私企業の長所を抹殺して、本社と現場の密接不可分な有機的なつながりを寸斷し、實情を無視した畫一的な管理を行うのおそれが非常に多いのであります。かつ嚴罰をもつて官僚の獨善行為を彌縫せんとして、事業主は手かせ足かせをかけられて、半身不隨の状態に置かれております。しかも最も石炭生産の隘路となつている資材の適材適所適種の入手配分については、炭業公團に代るべき石炭増産對策要綱の中に二項を設けまして、政府は直接これにあたるということになつて、石炭廰がただ切府を切つてお世話をするということだけで十分足りるのであるというような、二つの規定があるだけであつて、まことに寒心にたえないのであります。この法律案は、商工大臣が再三言われますように、管理をせんがための管理案ではなくて、石炭増産のための臨時措置としての管理案であるのに鑑みまして、その目的達成のために、私はこの法案をこのままうのみにすることは絶對にできません。大なる修正を加える必要があると私は考えます。かくのごとき觀點から、いずれ私は修正案を求めまして、本委員會に提出をして審議を願わんとするのであります。これをもつて商工大臣に對する私の質疑は一應打切りといたします。
續いて片山總理大臣にお尋ねいたします。本條文の第三十八條、第十八條、第十九條の質疑にあたりまして、特に第三十八條におきまして、生産協議會の性格をはつきりする必要がある。かように私考えましてので、この三十八條の「議を經てこれを定めなければならない。」またその後段の規定の「議を經てこれを定めることができる。」というふうな規定がありますのを、平井政府委員竝びに商工大臣にお尋ねしたわけでありますが、どうもその内容がはつきりいたしません。そこでこの法律案は三黨首の會議によつて原則はつくられ、その原則を條文として表わしたのである。かような政府委員の答辯もありましたので、總理大臣の御出席を求めたわけでありますが、總理大臣から第十八條、第十九條竝びに第三十八條の關連と生産協議會の性格についてはつきりした御答辯をお願いしたい。かように考えます。
片
片山哲#24
○片山國務大臣 この問題はきわめて重要なる問題でありまするのに鑑みまして、ただいま西田君からお話の通り、三黨首が會議をいたしまして、その大綱、骨子となる問題を相談をいたしまして、その大綱を定めました。その大綱に基きまして、さらに閣議におきまして、その要綱を決定し、續いて法案を制定する、こういうような順序に運んだのであります。從つて一番の土臺は三黨首會談のときに定めた骨子を逸脱せずに進んでいると、私は考えておるのであります。ただいま御指摘の生産協議會の性格でありますが、そのときの話といたしまして、生産協議會を決議機關にするか、あるいは協議機關にするか、諮問機關にするか、いろいろの議論が出ました。そこでそのときの話といたしましては、決議機關であるとか、協議機關であるとか、あるいは諮問機關であるとかいうようなことは、この決議機關を法的に解剖いたしまして、その定義をつけたり、その性格を定めたりすることは、法學者の議論に任しておいたがよかろう。そうして實際の取扱いは、眞に増産のできるような建前でやるべきであつて、結局においては、性格性質はどうあつても、その機關の議を經てことを定めるというふうに表わさなければならないという意味で、三黨首會談の話がきまつたと考えておるのであります。從いまして、法學者の定義あるいは解剖いたしました理論としては、今までのいわゆる觀念法學と申しますか、何でも形をはつきりときめていかなければならないという建前の法學時代におきましては、これは決議機關であり、協議機關であつて、その分界、その差はきわめて嚴重にしなければならないというようなことに非常に囚われて、その問題に頭をつつこんで議論を長い間戰わすというようなことがあつたと思いますが、今日におきましては、そういう議論倒れのことを考えるよりも、實際的に運用の妙を得られるように、効果を十分に發揮せられるようにするがよかろうというふうに考えておるのであります。從つてここできめた「議を經て」ということによつて、大體の性格は決議機關と協議機關の中間をいく性格である。こういうことで、法學の議論を戰わしたり、あるいは解剖いたしまして、法文の中にこれを明らかにする必要はない。これはよろしく法學者に讓つてよかろうというように考えておるのであります。「議を經て」という言葉で十分表わされるし、またそれによつて何らの支障は來さないものであるというふうに考えておるのであります。
なお中間をいくということで、いろいろな御意見があるかもしれませんが、それは私の考えを言つただけであつて、一に學者の議論にまつことが、しかるべきであろうと思つております。
この発言だけを見る →なお中間をいくということで、いろいろな御意見があるかもしれませんが、それは私の考えを言つただけであつて、一に學者の議論にまつことが、しかるべきであろうと思つております。
西
西田隆男#25
○西田委員 片山總理大臣の非常にお利口な御答辯をいただきまして、わかつたようなわからぬような形でありますが、片山總理大臣の言われるようであれば、これを議を經なければならないというように規定すれば十分であると考えます。總理は今條文の書き方は法學者に任したのだとおつしやいました。平井政府委員かたれが書いたかわかりませんが、特に「議を經て」ということと「きめなければならない。」ということの二様に書きわけてある點が私にはわかりにくいのであります。
なおまた三十八條の最後の項において「議を經てこれを定めることができる。」というような規定がありますが、「議を經てこれを定めることができる。」というのでは、議を經ないまま、生産協議會にかけないでも、炭鑛管理者は、炭鑛の業務に關する重要な業務を實行に移し得るというような、字句の上からは解釋できるのでありますが、實際の生産協議會の運營の面から考えますと、そういうことはほとんど不可能であろうと私は考えるのであります。であるならば、この最後の「議を經てこれを定めることができる。」とあるのも、結局最初の「議を經て定めなければならない。」というのと同じ結果になる。どういうわけで、こういうふうに二つの書きわけをされたのであるか。また炭鑛管理者が、この條文のままに解釋いたしまして、この五つのほかに、これに匹敵するような重要な業務計畫の實施に關して、議を經てとある事項を、議を經ないままかりに實施をしたと假定いたしました場合、炭鑛の業務の實施の状態は、政府がお考えになつておるように、はたしてスムースにいくものであるかどうかという點において、私はこの規定は非常に重要な規定であると考えております。それと第十九條の規定でございますが、これは片山總理御承知のように、原案を執行することが閣議において認められ、三黨首會談においてもきめられておつたと解釋しておりますが、これは本社原案を執行するということになつておりますならば、おのずから第三十八條の御説明も、あるいは片山總理の言われたように、決議機關と協議機關とのあいのこであるというような御説明も通るかと私は考えます。しかるに本第十九條は、本社原案を執行するという表現をやめて、前期の計畫とかなんとかいう、まつたく意味のわからないような表現をとつておりますが、十八條、三十八條の關運は、この法案の目的達成のために非常に重要な點である。かように私は考えるのであります。もい再度總理大蔵の御答辯が願えましたら、お述べ願いたいと考えます。
この発言だけを見る →なおまた三十八條の最後の項において「議を經てこれを定めることができる。」というような規定がありますが、「議を經てこれを定めることができる。」というのでは、議を經ないまま、生産協議會にかけないでも、炭鑛管理者は、炭鑛の業務に關する重要な業務を實行に移し得るというような、字句の上からは解釋できるのでありますが、實際の生産協議會の運營の面から考えますと、そういうことはほとんど不可能であろうと私は考えるのであります。であるならば、この最後の「議を經てこれを定めることができる。」とあるのも、結局最初の「議を經て定めなければならない。」というのと同じ結果になる。どういうわけで、こういうふうに二つの書きわけをされたのであるか。また炭鑛管理者が、この條文のままに解釋いたしまして、この五つのほかに、これに匹敵するような重要な業務計畫の實施に關して、議を經てとある事項を、議を經ないままかりに實施をしたと假定いたしました場合、炭鑛の業務の實施の状態は、政府がお考えになつておるように、はたしてスムースにいくものであるかどうかという點において、私はこの規定は非常に重要な規定であると考えております。それと第十九條の規定でございますが、これは片山總理御承知のように、原案を執行することが閣議において認められ、三黨首會談においてもきめられておつたと解釋しておりますが、これは本社原案を執行するということになつておりますならば、おのずから第三十八條の御説明も、あるいは片山總理の言われたように、決議機關と協議機關とのあいのこであるというような御説明も通るかと私は考えます。しかるに本第十九條は、本社原案を執行するという表現をやめて、前期の計畫とかなんとかいう、まつたく意味のわからないような表現をとつておりますが、十八條、三十八條の關運は、この法案の目的達成のために非常に重要な點である。かように私は考えるのであります。もい再度總理大蔵の御答辯が願えましたら、お述べ願いたいと考えます。
片
片山哲#26
○片山國務大臣 西田君にお答えいたします。さきに決議機關と協議機關と諮問機關の三つをお話しいたしたいと思いますが、それをはつきりいたしておきます。決議機關と諮問機關の中間をいくものである。それは今後における商法の解釋で、こういう機關の性質を明らかにする上においても許さるべきことであろうと思います。今までは甲にあらずんば乙というふうに、どつちかにきめてしまうということで、概念的にすべてを取扱つてまいつたのでありますが、今後においては、實際と對照いたしまして、効果を十分にあげしめるような方法を用いて、その機關の性格を明らかにする。こういうことが當然考えられてくることであろうと思います。何もこれは昔の考えに囚われる必要は少しもないと思つております。
それからただいま西田君御指摘の原案執行という問題でありますが、この點はなるほど三黨會談におきましても問題になりまして、いろいろ議論が出ました。またその後の各黨代表の會合におきましても問題が出まして、なかなか取扱いがむずかしかつたのであります。結局議論沸騰いたしまして收拾が非常に困難になりました末、三黨首會談の大綱を行う上において、その實績をあげることがよかろう、三黨首できめましたその大綱の實績をあげる方法を考え出しますならば、いくらか細目に關する問題は改訂させて、三黨の意見を取入れていこうということになりまして、原案、つまり水谷商工大臣の意見によりまして、原豫算をそのまま使うという考え方を取入れてこようじやないか。こういう意味で、本年度豫算が成立しない場合においては、前年度豫算を踏變するという意味において、今までやつて來た案をそのまま使つて、しばらくの間は、それでいこう。こういうことが、差障りなくいけるということになるし、三黨首會談で大綱をきめた意味も、大體その邊を考慮の中に入れておつたのであるから、こういうことで、本文に表わしておるような文句を考え出して、そこで皆それはよい案であるということで一致したような次第であります。その點御了承を仰ぎたいと思います。
この発言だけを見る →それからただいま西田君御指摘の原案執行という問題でありますが、この點はなるほど三黨會談におきましても問題になりまして、いろいろ議論が出ました。またその後の各黨代表の會合におきましても問題が出まして、なかなか取扱いがむずかしかつたのであります。結局議論沸騰いたしまして收拾が非常に困難になりました末、三黨首會談の大綱を行う上において、その實績をあげることがよかろう、三黨首できめましたその大綱の實績をあげる方法を考え出しますならば、いくらか細目に關する問題は改訂させて、三黨の意見を取入れていこうということになりまして、原案、つまり水谷商工大臣の意見によりまして、原豫算をそのまま使うという考え方を取入れてこようじやないか。こういう意味で、本年度豫算が成立しない場合においては、前年度豫算を踏變するという意味において、今までやつて來た案をそのまま使つて、しばらくの間は、それでいこう。こういうことが、差障りなくいけるということになるし、三黨首會談で大綱をきめた意味も、大體その邊を考慮の中に入れておつたのであるから、こういうことで、本文に表わしておるような文句を考え出して、そこで皆それはよい案であるということで一致したような次第であります。その點御了承を仰ぎたいと思います。
西
西田隆男#27
○西田委員 ただいまの御答辯を聽いて、はなはだ意外に感ずるのでありますが、私は八月十六日の最後の政府と與黨三派の會談に出席したのであります。そこで今片山總理の言われた、本社原案の執行ということについて、社會黨との間に、相當の論議を交しました。しかしながら、この十六日の決定は、水谷商工大臣も、和田安本長官も、また民主黨も、國民協同黨も、本社原案の執行に贊成をして、ただ社會黨の岡田君が、強力に現場原案の執行を主張しただけで、大體多數できめるという意味ではありませんけれども、三黨首會談の折にきめられた通りにきまつたと、私は記憶しております。それが今のような條文にかえられているのでありまして、片山總理の言われるような意見が、再び最後の閣議において出たかどうかは私は存じませんが、しかしいきさつはそういういきさつであります。
それともう一つの方でありますが、本社原案を執行する、せぬという問題に關連して、この法案の關連條文が大分かえられねばならないというような事態が發生してくるのであります。そこで片山總理は、法理論は法理學者に任しておけという話もさつきの御答辯中にありましたが、これからさきこの法案に盛られております精神に基いて、各山々の出炭計畫をきめます場合には、毎期々々に増産を目標とした出炭計畫ができ上るのが、私は當然であると考えております。しかもそれが第十九條によりますと、前期の計畫に基いてやる。かようでありますけれども、前期の計畫よりも、より以上に擴充しなければならない、坑内作業というものは、縮小されたあるいは増産計畫を立てていない以前の計畫で坑内作業を實施しましたならば、石炭廳長官の裁定があらました場合において、すぐ今度はその計畫に基く増産の見地からの作業では困難であります。こういう意味もありまして、どうしてもこれだけは炭鑛管理者と事業主との間で愼重研究された、いわゆる本社原案を執行するというふうに御訂正にならないと、この法案運用に妙味が非常に抹殺されてしまう。かように私は考えておるのであります。この點に對しまして、片山總理の御答辯は必要といたしません。次の質問にはいります。
マツカーサー元帥より片山總理あての書簡を受領されてから、元帥の指示された書簡中の六項目の線に副つて政府は研究の結果、増炭非常對策要項というものを発表されました。この要項の實施につきましては、私も双手をあげて贊意を表するものであります。そこで片山總理大臣にお伺いしたいのは、片山總理はマツカーサー元帥からの書簡によつて、初めて増炭非常對策の實施の必要性を認められたのであるかどうか。この點についてお尋ねいたします。
この発言だけを見る →それともう一つの方でありますが、本社原案を執行する、せぬという問題に關連して、この法案の關連條文が大分かえられねばならないというような事態が發生してくるのであります。そこで片山總理は、法理論は法理學者に任しておけという話もさつきの御答辯中にありましたが、これからさきこの法案に盛られております精神に基いて、各山々の出炭計畫をきめます場合には、毎期々々に増産を目標とした出炭計畫ができ上るのが、私は當然であると考えております。しかもそれが第十九條によりますと、前期の計畫に基いてやる。かようでありますけれども、前期の計畫よりも、より以上に擴充しなければならない、坑内作業というものは、縮小されたあるいは増産計畫を立てていない以前の計畫で坑内作業を實施しましたならば、石炭廳長官の裁定があらました場合において、すぐ今度はその計畫に基く増産の見地からの作業では困難であります。こういう意味もありまして、どうしてもこれだけは炭鑛管理者と事業主との間で愼重研究された、いわゆる本社原案を執行するというふうに御訂正にならないと、この法案運用に妙味が非常に抹殺されてしまう。かように私は考えておるのであります。この點に對しまして、片山總理の御答辯は必要といたしません。次の質問にはいります。
マツカーサー元帥より片山總理あての書簡を受領されてから、元帥の指示された書簡中の六項目の線に副つて政府は研究の結果、増炭非常對策要項というものを発表されました。この要項の實施につきましては、私も双手をあげて贊意を表するものであります。そこで片山總理大臣にお伺いしたいのは、片山總理はマツカーサー元帥からの書簡によつて、初めて増炭非常對策の實施の必要性を認められたのであるかどうか。この點についてお尋ねいたします。
片
片山哲#28
○片山國務大臣 それによつて初めて非常時對策を立案したというのではありません。この案は増産對策であります。私どもが諸君に御審議を願つております石炭對策は、わが国再建のために、經濟復興のために、どうしても石炭の増産をはかつていかなければならないという趣旨において、御審議を願つておるのでありまして、その石炭増産計畫を實際的に現わしていく上におきましては、最も重要なる案といたしまして、増産の具體策を立てなければならないと考えておつたのであります。たまたまマツカーサー元帥から書簡をもらいましたので、その考えと一致する點等を組合せまして、ここに書面にこしらえる意味において、緊急非常時對策を立てておるような次第でありまして、意見の一致を見た點が、多多あるというふうに考え、さらに増産に向つて邁進いたしたいと考えておるような次第であります。
なお答辯の必要がないと先ほど申されました原案執行の問題でありますが、私どもの考えでは、あの原案執行というものは、ほんの暫定的のものであつて、あとの案がまとまるまでの間に合せとして、それを使うという意味でありますから、そう長期にわたるものではないのは言うまでもない。ほんの暫定的のものであるということを、御了解願いたいと存じます。一言それだけ附け加えておきます。
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西
西田隆男#29
○西田委員 次にもう一つお伺いします。片山總理はこの増産非常對策を強力に實施することによつて、マツカーサー元帥の御好意にもこたえ、かつわが國の必要とする石炭生産を確保することができるという確信をおもちになつているかどうか、この點をお尋ねいたします。
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