淵上房太郎の発言 (鉱工業委員会)

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○淵上委員 商工大臣の御出張の問題もお觸れになりましたが、それはあとで商工大臣にお伺いいたします。
 第二にお伺いいたします。社會主義政策といたしまして、その先輩政黨である英國の勞働黨が、三十年前に總選學にあたりまして。社會主義政策である旗幟をはつきりいたしまして、そのときに、イングランド銀行、炭鑛、交通、電信、鐵鋼の五部門にわたりまして、即時國有方策をやるのだということを聲明いたしました。爾來毎年年次大會におきまして、これを再確認してきておるのであります。また社會主義國家の本山と言われておりますソヴイエト社會主義共和國連邦におきましても、ごらんのように、土地、銀行、炭鑛、その他著々と國有國營にいたしまして、順次社會主義政策を斷行しつつあるのであります。わが國におきましては、これが公然と論議され始めましたのは、昨年の九月だと、私は存じております。昭和十三年の電力國營案、あれは社會主義政黨の問題ではなかつたのであります。昨年マツカーサー元帥の對日理事會に對するメツセージが、當時の炭鑛がまことにひどかつたので、何とかしなければならない、國營にしたならばどうであろうかというメツセージがあつたのであります。そのときに發表されたところによりますれば、日本社會黨におかれましては、常任委員會におきまして、炭鑛は國有を前提とする國家管理をやるのだという方策をお立てになつたのであります。本年一月に至りまして、さらに國有を前提とする炭鑛の國家管理方策というものを發表されたのであります。しかして去る四月の總選舉にあたりましては、日本社會黨におかれましては、日本銀行の國營、石炭竝びに鐵鋼の國有を前提とする國家管理方策というものを政綱政策として提げられて、國民に公約されたのでありますが、私は、社會主義政黨であるベきものが重要基礎産業に著々と國有國營、あるいは國家管理を施行していかれるという方針であられることは、當然だと考えております。しかしてこのたび、この炭鑛國家管理法案の提出されるにあたりまして、たまたま今こういうふうな三派連立の内閣でありますからでもありましようが、去る九月十八日に最後の閣議決定があつたやに新聞に出ておつたのであります。そのときに總理大臣の談話が出ておりまして、經済安定の應急措置であるということが書いてあるのでありますが、最後にこういうことが書いてある。なお政府は、國家管理の制度は石炭増産の緊急對策として立案したものであつて、これをただちに他の産業に及ぼす考えはない。かように申されておるのであります。社會主義政黨としての立場上、著々と各基礎産業の重要部門にわたつて、國家管理、國營等を實施になりますことは、あるいは當然の問題でありましようが、それでは國内が收まらないので、特にただちに他の産業に及ぼす考えはない、こういう約束をされる必要があつたかと思うのであります。私はこの總理大臣の御方針につきましてはお尋ねいたしたいのであります。ただちに他の産業に及ぼす考えはないということは、言葉をかえて申しますれば、そのうちにはまた著々と第二、第三の重要基礎産業各部門にわたる國有國營を實施するのだというお考えであると思うのでありますが、ただちにはほかのものには及ぼさない。しからばいつごろからまた第二の計畫をなさるのでありますか。もししかりといたしますならば、今度は日本銀行であるか、石油であるか、鐵鋼であるか、電力であるか、交通であるか、どういうことをお考えになつておりますかを、この機會に總理大臣から御方針を伺つておきたいと思うのであります。

発言情報

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発言者: 淵上房太郎

speaker_id: 14265

日付: 1947-10-11

院: 衆議院

会議名: 鉱工業委員会