海野三朗の発言 (鉱工業委員会)

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○海野三朗君 終戰後の國内鐵鋼生産は、政府のいわゆる超重點施策にもかかわらず、幾多の困難な條件に制約せられて、生産の伸張が思うようにはかどらず、日本再建途上の重大な障害となつておるのでありますが、政府が從來の頭を切り替え、東北地方の鐵鋼工業に對して、特段の重點を置いた生産計畫を實施しますれば、困難な一般的條件のもとにおきましても、なおかつ全體として増産に寄與することができると思う次第でございます。
 すなわち周知のごとく、東北地方は、鐵鋼生産に要する原料、動力等の各種資源を豐富に擁し、鐵鋼工場としての立地條件の優位なことは、他の地方においても比肩すべきものがございません。現在では、これら資源は、ほとんど全部、遠く他の既成工業地帶に搬送して、その利用に委ねられているのでありますが、これを地元の十二分に設備と技術とを備えた鐵鋼工場に投入して製品化しますれば、極度に窮屈は今日の海陸輸送を節減し、莫大な送電ロスを防遇することができまして、それだけ國全體の鐵鋼増産を可能になるのでございます。ひるがえつて考えますのに、敗戰日本の復興再建が地域的には、東北の産業、就中工業の急速な振興發展にまたなければならないことは、今日多言を要しないのでありますが、殊に、鐵鋼業はあらゆる産業を振興展開せしめる基盤でありまして、東北振興という國策的課題よりましても、東北鐵鋼業の振興増産は、實に刻下の急務であると信ずるのでございます。
 東北地方の製鐵製鋼工場四十社は、このような信念に基きまして、當局が、日本製鐵釜石製鐵所の鐵鋼一貫作業の再開、東北地方工場の電氣製鐵、電氣製鋼、壓延鋼材、鑄鋼及び鍛鋼の増産を實現するために、適切な措置を講ぜられんことを請願する次第でございます。

発言情報

speech_id: 100104283X04019471208_008

発言者: 海野三朗

speaker_id: 13534

日付: 1947-12-08

院: 衆議院

会議名: 鉱工業委員会