井手成三の発言 (国土計画委員会)
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○井手政府委員 實態に觸れての御質問でございましたから、もし私で不足でございますれば、さらに關係の方からお願いいたしたいと思いまするが、本案を立てました趣旨は、都會地において非常に無計畫、無秩序に人口が集中するために、いろいろな混亂、いろいろな國民生活の窮迫、その他行政上の混亂というようなものが生ずることを防ごうといふのが趣旨でございまして、またその限度ならば、憲法二十二條が認めているものであろうと思いました。それを非常に緩やかにやるということは、憲法の趣旨からみてどうかと思うので、むしろ法律案立案の考え方としましては、實は嚴重にやつたのでありまするが、さてそれをどの程度やるか。これでは京濱地區、京阪神、それから北九州のまわりというようなことになつておりますが、ほかの地區でも同様な状況があるではないか、また市を竝べて、ここにたとえば川崎市があつて市川市がないではないかというような點がありまするが、どの邊でラインを引くべきか。その引き方につきましても、われわれは濫に流れないように、むしろ絞るという態度をとりましたが、どの邊にラインを引くべきか。これは各地の事情、またこの法律が運行される途中において、時々刻々變化するであろうと思いまするが、私どもはまずこの邊で適當であろう、これ以上どこまでもいくということになつてきますと、これはむしろ三十二條からみて心配であるというような意味で絞つたのであります。ある都市を絞つて、ほかの都市を絞らないということは、かえつて憲法に反するじやないかと仰せになりましたが、これを十萬から五萬にし三萬にするということになりますと、どこまでいつてもどうもできませんので、結果的に見て多少御批判のようなことがあるかもしれませんが、私どもとしては、この邊でまずラインを引くべきであろう、さらに實情によりましては御修正、御改正等を願うということになるのが至當ではあるまいかと考えた次第であります。