和田博雄の発言 (予算委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○和田國務大臣 第一點でありまするが、これは總務廳の調査と物價廳調査はもちろん對象が違いまするし、方法が違いますので、その結果いかんをすぐ批判するわけにはいかないのでありますが、物價廳の案といたしましては、一應あの調査に基きまして、いろいろな假定の上に生計費がどうなるかということを推論いたした次第でございます。
それから物價の改訂に當つて、三割ばかりゆとりがあるようにきめたのではないかというお話でありますが、それはそうではございませんで、あの當時六十五倍というところに安定帶をおきましたのは、一面から言いますと、今の價格の配分率というものは、各産業で非常に異つておるわけであります。從つて原價計算主義によります價格改訂の方式をきわめて嚴格にやりますと、ある基礎的な物資等は非常に高くなつてくるのであります。もう百五十倍とか何とかいうことで、非常に基準年次より高いところで公定價格をきめなければならぬということになつてまいるのでありまして、そういうことをそのままにいたしまして、價格を改訂いたしますれば、むしろインフレーシヨンを非常に促進する影響が大きく出てくるわけでもあります。そこで一應六十五倍という點に安定點を求めまして、一面から申しますれば、價格のいろいろはね上りというものを押え、一面から言うと、財政の支出、言いかえれば價格差補給金の財政支出を最小限度にきめて、しかも物價の安定をはかろう、こういう考えでありますので、六十五倍という點にきめまして、原價計算主義によりました。しかしその場合はもちろん三割というような餘裕を認めるということは、毛頭やりませんで、やはり原價計算主義というものを、一應の構想のもとに現實にやつてきたという形になつておるのであります。しかしこの九月をもちまして、一應の價格改訂が終りました物價體系も、それはその後の需給その他の事情によりまして、もちろんその内部における調整ということは、これはわれわれの方としても考えておる次第であります。たとえば下げていいものはもつと下げるという方向においてぜひ考えていきたい。かように考えておるのでありまして、あの物價をきめましたときには、やはり生産の増強というような形において企業そのものに、私企業においてはゆとりをもたせて、これは實質賃金というものが上つていくということは、われわれの方として賃金ストツプをやらなかつたから、その點においては實質賃金がそういう形で上つていく點については、もちろん是認いたしておつた次第であります。一千八百圓の問題は、結局官公廳の問題になるわけでありますが、これは私企業と違いまして、そこにほとんど生産増強といつたような問題がないわけでありますので、結局は財政の面による拘束がここに大きく出てまいる次第であります。そこでこの官吏の給與改善につきましては、ただいまのところ、民間の企業との間のアンバランスもあり、あるいは官吏の給與制度そのものが、今までのものが決して合理化であるとは言えませんが、その點についての給與制度の改善ということは考えていきたいと思います。しかし今ただちに千八百圓ベースをかえますことは實際問題としてもできませんし、今せつかく出しましたバランスのとれた財政そのもの、追加豫算そのものを壊すことになるのでありますので、そういう制度というものは、これはとうていとり得ない。また物價體系そのものを壊すということになつてきますならば、これはぐるぐるまわりになりまして、また結局賃金の方も壊すことになつてきますので、政府の方としましては、物價體系は堅持する建前のもとに、給與制度の改善という方向に、たとえば物資の配給なり何なりによつて、民間企業とのアンバランスがないようにして、改善を加えていきたいと考えております。これはやはりできるだけ早い期間に、ぜひやつていきたいと考えております。