北條秀一の発言 (在外同胞引揚問題に関する特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○北條秀一君 私は只今の委員長のお言葉によりまして質問をしたいのでありますが、その前に委員長に一言お願いしたいのであります。それは今まで第一小委員会、第二小委員会におきまして、種々研究しました結果に基きまして、本日の特別委員会が開かれておりますので、從つて委員長の手許にそれぞれ質問その他の発言通告がいつておりますので、委員長の方でそれを適宜御採択願つて、発言の機会を與えて頂けば最も能率的じやないか、こういうふうに考えております。左様お取計いを願いたいのであります。就きまして私は最初に久下事務官がお見えになつておりますので、政府の緊急措置を採つて頂きたい項目につきまして、質問したいと考えております。それは樺太におきまして歯科医を開業しておりました者が、敗戰によりまして本國に帰つて参りましたところが、法律上本國における歯科医の開業ができないという建前になつておるのでありまして、この点を非常に遺憾と存じまして、これについての政府の善処を要望したいのであります。言うまでもなく樺太は領有期間は四十年に及んでおりまして、その間に彼の地において正当に歯科医を開業しておりました者で、終戰によつて本國に帰つて参りました者が約二十数名現在あるのであります。而もこれらは本國におきまして開業許可せられないで、便々として徒食をしておる有様であります。数十年來の歯科医開業者達は、日本に帰りまして職場を轉換しようといたしましても、そのときには老齢に達しておりまして、今更職業の轉換ということは全く不可能であります。從つてこれらの歯科医諸君に対して、國家が敗戰という事実に鑑みまして、特別な法的な措置を講ずる必要があると考えるのでありますが、行政的措置によつてこれらに何らかの緊急打開策があるのかないのかについて私は政府に質問したいのであります。先に第一回國会において満洲國の弁護士数名の人に対しまして、本國においての開業許可の法的措置を採つたのでありまするが、日本の領域でありました樺太における歯科医の開業免許については更に特段の措置を講ずる必要があると信ずるのであります。そこで次の二つの点について政府の所見を明らかにして頂きたい。第一は何故開業を許可せられないのか、又それについて特殊な事情があるかどうか。それから第二は樺太の歯科医は本國において開業できないということについての能力の判定について特別な考慮をされておるのかどうか。若しこの二つの問題について政府の御意見を聽くと同時に、そこに行政的な措置によつてこの歯科医を開業することを是非やつて貰いたいと考えるのですが、それに関する政府の見解を聽きたい。以上であります。

発言情報

speech_id: 100114356X00919471014_002

発言者: 北條秀一

speaker_id: 14837

日付: 1947-10-14

院: 参議院

会議名: 在外同胞引揚問題に関する特別委員会