北條秀一の発言 (在外同胞引揚問題に関する特別委員会)

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○北條秀一君 最近樺太、満洲及びシベリヤより続々と帰還しつつありますが、これらは言うまでもなく國内における経済的な非常な逼迫と、更に冬に向つておるというこの二つの事由から、特に敏活且深切な應急援護対策を講ずる必要があるのであります。厚生省においては引揚援護院と共に勿論拔かりないと考えるのでありますが、尚昨年の経驗に鑑みまして、我々としては非常に心配なのであります。即ち冬必要とするところの蒲團が夏配給されたり、或いは木炭が春先にならなければ手に入らないというような現状で非常に心配に堪えませんので、次の点について應急援護対策を説明して頂きたいのであります。
 第一は、上陸港における應急收容所について伺いたい。この應急収容所は一時的な収容所でありますので、直ちにそれに引続いて入居すべき住居対策というものについてどういうふうな対策を持つておられるか、寝具の手配はどういうふうにするか、更にその配給の方針、配給の方針と申しますと昨年は寝具の半分は有償で半分は無償だつたのでありますが、本年度もその方針を持続されるかどうか、最近特に炊事道具が、國内におきますところの鍋釜の統制の強化によりまして非常に困難でありますので、これらの炊事道具の配給についても盡力されておるか。第四番目には電力危機、或いは薪炭の不足は御承知のところであります。從つて特に燃料の特配計画を立てなければならんと考えるのでありますが、これについての計画、それからその次は学生の、特に義務教育を受ける年齢にある学生が帰つて来るのでありますが、從來これらの義務教育学生の轉入学は非常に大きな障碍があります。憲法に保障したあの就学の権利を無視するような状態にあるのでありますが、これらの帰還学生の轉入学に対する緊急措置として善処して貰いたいと考えるのでありますが、そういう点について考えておられるかどうか。その次は生活保護法によりますところの應急援護というものは、特に最近の帰還者には必要であります。然るに生活保護法と申しますものはなかなか市町村におきましては迅速にこれが行かないのであります。從つてこれについて厚生省として格段の措置を講じて頂きたいのでありますが、その点についてのお考えを承りたい。最後に予て引揚げ援護院におきましては、最近の帰還者に対して上陸港において國内の情勢に関する案内書を、文部省編纂としてこれを贈呈しようというお考えであるということを発表されておつたのでありますが、果してそういうことが実行されるか、実行されるとすればいつ頃から実行されるか、以上の点についてお考えを承りたいのであります。

発言情報

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発言者: 北條秀一

speaker_id: 14837

日付: 1947-10-14

院: 参議院

会議名: 在外同胞引揚問題に関する特別委員会