千田正の発言 (在外同胞引揚問題に関する特別委員会)
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○千田正君 只今の岡本委員の質問に附随しまして、私から根本的に伺いたいのは、先般の告示によつてお支拂いを受けている点は閉鎖機関の中において内地において受取られる分に対してのみこれが支拂つて頂けるというふうに私は承知しております。実際の閉鎖機関に繰入れられているところの外地の各閉鎖機関内に入れられた各会社の社員というものは、殆んど海外におつて、そうして帰る時は御承知の通り千円しか持つて來ない、而も会社に対しまして身許保証金若しくは積立金、こうした粒々辛苦の金を会社に積立てておつて、将來においては内地に帰えれば貰えるというような意味で相当の苦労をしながら貯めておつた個人の一つの請求権でありますが、これが殆んど今度の場合には、内地において支拂うと約束したもの以外は全然拂うことができないというようなふうに私は伺つております。こういうことでは外地におつたところの殆んど大部分の者は全然自分の金であつたものに拘わらず、そうした事情の下に拂えない。これは根本的に考えて、内地で同じ会社に勤めた者が貰えて、外地において粒々辛苦して帰つて來て千円しか貰えない。そうして尚自分の請求すべき身元保証金、積立金に対してのこういう点は非常に將來において政府の処置に対して相当深刻なる不満の念を持つだろう。そうして不満の念を持つ者が毎日毎日我々のところに歎願に來ておる状態であります。この点においては或いは政府としては処置をしたいのだけれども、なかなかできないという御苦労のことは重々察しておりますけれども、何とかしてこうした不遇な人達が内地におる人よりも数十倍の人数であるということを御認識願いまして、この点においてお考え下さる方法がございませんか。こういう点について一つお尋ねしたいのであります。