河野一之の発言 (在外同胞引揚問題に関する特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○政府委員(河野一之君) この非戰災者特別税は御承知の通り非戰災家屋税と、それから非戰災者税と二つになつておることは御存じの通りであります。非戰災家屋税の方は、これは家屋の燒かれたものと残つておる場合との権衡の問題ということを考えないといけないのでありまして、燒けました場合におきましては、これに対して保險金がかかつておるのであるがこれが戰時補償特別措置法によりまして、一万円を限度としまして全部取上げられてしまつておる。残つておる家屋の方はそのまま現物が残つておるということで、その間において一つの負担力がある。戰災に罹つた家屋と罹らない家屋との間に均衡を保つという趣旨でありますので賃貸價格三十円未満というのが小さなあばら屋といいますか、そういうようなところであると別でありますが、それを持つておる人の如何を問わないと、こういう考え方をいたしております。たとえ引揚者でありましても内地において家屋を持つておつた者が戰災に罹つたという場合でも、一万円しか貰えない。保險金を打切られる。こういう関係になつておりますその権衡があると思います。それで非戰災者税の方は、これは同じく家屋の賃貸價格というものを標準にいたしおてりまするけれども、戰災に罹つたものと罹つていないものとの負担力の問題が人的な負担力の問題だと思うのです。その負担力を見る上におきまして、動産も見、不動産も見、その他のすべての権利を見てその負担力を決めるのが至当であるとは思われるのでありますが、何せよ戰争終了以後相当期間は経つておりますので、その調査ということは殆んど不可能である関係上、今年の七月一日を抑えましてたまたま持つておる家屋を使用しておるその家屋の賃貸借格というものを標準にして課税をして行こう、こういう建前のものでありますから、從いまして負担力がないと思われる海外からの引揚者その他については課税しない、こういう建前になつておるわけであります。御不満の点もあるかと思いますが、法律の建前はそういうことであると存じております。