千田正の発言 (在外同胞引揚問題に関する特別委員会)

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○千田正君 この引揚同胞の問題に關しては、今年當初の第一囘國會におきまして、片山首相の施政方針演説に對處しまして、緑風會を代表しては穗積、無所属懇談會を代表しましては不肖千田が、當時の問題を取上げて片山首相に、國家として如何にしてこうした立場におかれる人達を救うかという問題に對して相當論議した問題であつて、片山首相もこの一千萬以上になんなんとするところの戰争の犠牲者を如何にするかということが、今後の民主政治の達成という根柢をなすものであるということを斷言され、必要性を是認しておつたのであります。以來、衆議院参議院共に、この同胞に對する特別處置を講じなければならないという考えからいたしまして、同胞救援議員聯盟が生まれ、更に未だ歸らざるところの、當時百二十萬と稱せられたところの海外における残留している人達のために、一日も早く引揚促進をしなければならない。同時に歸つて來てから、又すでに歸つた人達に、そうした人達の定著地におけるところの安定ということを考えなければならないという意味におきまして、特別委員會ができておつたのであります。できて以來、皆さんの御熱心なる御協力の下に、どうやらこうやら今日まで一歩々進みつつあります。而もこれからが一番大事な時である。社會黨あたりは。石炭國管案が重大だというて騒いでおるけれども、石炭國管案においてやれる面は、これは生産面における問題であります。これは勿論重要であります。併しながら一面政治としましては、生産に属さないとしましても、潜在した苦しい人達、曾て片山首相は、或いは行政機構を整備するために二百萬の失業者が出るだろうということに對して、二百萬人に對する失業対策を考えられた。我々政治家としましては、國民の代表としては、そういう意味じやなく、潜在しているところの失業者、戰爭の犠牲者にして未だ水平線上に現れないところの、幾多の生活苦に喘いでいるところの六百數十萬人になんなんとする失業者を救わずして民主政治が徹底できるか。これこそ日本の復興に對するところの底邊をなすところの力というものは、そういうものを水平線上に救い上げて初めて日本の政治は達成するのだ。そういう意味で我々は今日まで討議をし、質問もし、政府にも協力して來たのであります。併しながら我々の特別委員會の委員の一人であるところの社會黨所属の天田委員から、議會運営委員會において、かくの如き暴言を吐くということを聽いた場合において我々は黙視することはできない。それは單に天田君個人の發言としてこれを取上ぐべきか、或いは社會黨の一黨を代表して議院運営委員會に出ている以上は、社會黨の相當の人間は、或いは天田君の言う意思によつて動いていると見ても差支ないか、この點、而して特別委員會のあり方というものは、天田君が言うが如く必要はないという、かような觀點に立つて、我々は如何にすべきかということを考えなければならない。この三つの點において、私は敢て社會黨の代表者、特に天田君の出席を求めます。(「異議なし」と呼ぶ者あり)

発言情報

speech_id: 100114356X01419471209_012

発言者: 千田正

speaker_id: 27068

日付: 1947-12-09

院: 参議院

会議名: 在外同胞引揚問題に関する特別委員会