北條秀一の発言 (在外同胞引揚問題に関する特別委員会)

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○北條秀一君 只今千田委員からお話のありました特別委員會存續の件につきまして、誠に同感であります。多く言葉を言う必要はないのでありますが、この特別委員會の存在の理由は今や國際的の問題になつているということは皆さん御承知の通りであります。特に第四十四回の対日理事會におきまして、この海外同胞の引揚促進について非常な討議が熱心になされたことは御承知の通りであります。従いまして先程申しましたように全く國際的の問題であり、世界人道の問題であるということを我々は認識しなければならないのであります。而も尚八十三萬の人間が歸つて來ておりません。たつた八十三萬の人間のために聯合國各國はあの第四十四回におきまする物凄い討議をされたことを見ましても、如何にこの引揚促進についての特別なる措置が日本國として必要であるかということを明かに立證するものと考えるのであります。更に國内的に申しましては、今千田委員からお話がありましたように、全く日本民族の道義の問題であります。從つて我々がこれらの八十三萬の人間の歸還促進とその受入れ態勢を本當の全國民の協力によつて整備して行くといふことは新らしい民主主義日本を作るための大きな根本條件になつて参ります。こうした特殊な千古未曽有の問題を處理しますために、第一回國會が特別委員會を設け、尚且、その使命が十分果たせられていない今日におきまして、第二回國會が召集されます。從つて第二回國會においてこれを繼續して行くということは、國内的にも又世界的にも必然のことと考えますので、從つて我々は當初の主張通りこれをやつて行くべきであると考えます。最後に今日の議院運営委員會において、社會黨の天田委員が發言しました。その内容につきましては今千田委員からこれに對する批判があつたのでありますが、私は恐らく天田委員の發言は、天田委員個人の見解であるというふうに考えます。若しそれが日本社會黨の黨議として或いは日本社會黨の根本の方針であるということになれば、これは許すべからざるところの問題である。國内的には勿論であります國際的にも私は大問題になるというふうに考えるのであります。恐らくこれは天田君個人の見解であると考えますので、その點は千田委員の意見に從つて、それは個人の見解であるか、或いは日本社會黨の見解であるか、先ずその點を究明いたしまして、それによつて我々は堂々爭つて行かなければならん。そうすることが日本民族のためになすべきことであるというふうに考えるのであります。

発言情報

speech_id: 100114356X01419471209_013

発言者: 北條秀一

speaker_id: 14837

日付: 1947-12-09

院: 参議院

会議名: 在外同胞引揚問題に関する特別委員会