木村武の発言 (電気委員会)

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○説明員(木村武君) それでは私生活物資局の木村と申します。恐らく補うことが適当であろうと思われる点につきまして、或いは御質問を承つてからがいいかと思いますが申上げて見ましようかと思います。恐らく今度の水害関係によりまして、発電所の関係に或る程度いろいろあれを生じて、電力局長もお見えになつておりますから恐らくお話があると思いますが、併し結局総合家庭燃料対策につきましては、この前に生活物資局長から御説明申上げたのでありますが、電力、それからガスそれから煉豆炭、こういうものが比較的に計画的な供給ができる、特に電力などはむしろ制限的に使つて貰わなけけばならん、こういうような建前で來ておるわけでありまして、そこでこの三者につきましては、若干は発電力のあれがありましてもむしろ制限的に使わせなければならんという程度のものです。家庭用に関する限りはこの三者の計画は、煉豆炭なぞは、山口方面の水害の関係のないところから煉豆炭が來るということになつておりますからして、まあ支障がない。そこで結局は最初からの問題なのでありますが、東北の産地方面から主として参りますところの薪炭とか、特に木炭関係などについて水害で相当輸送の関係で支障を生じておるから、当初から薪炭の確保ということについて恐らく皆樣大分危惧の念をお持ちになつておるのに、更に水害の事情が加わつたというので、薪炭の総合的な計画というものは果してうまく行くかということに一番御疑念がおありになるのではないか、こういうふうに想像いたしますので、その点の細かい問題は運輸省の配車課長も見えておりますし、農林省の薪炭課長も見えておりますから、全体的な我々の考えております考え方を申上げたいと存ずるのであります。
 この前御説明申上げましたように、結局何もかも寄せ集めまして木炭で換算して九俵ということで行つておるわけであります。東京の例で申しますとこれも重複いたしまするが、煉豆炭が三俵、それから木炭が一・四俵、普通薪が一・二俵、つまり六束ということになるわけであります。こういうふうなことで一應計画いたしております。そこで先程申上げましたように電氣からガス、煉豆炭のところは一應又後でこの点は計画が杜撰じやないかという御指摘があれば御説明申上げることにいたしまして、一應大体そういうことに私共水害がありましてもこの計画の確保はできると、こういうふうに考えておりますので、それは省略いたしまして、木炭の一・四俵と薪の一・二、しかし恐らくそんな、これからの事情として木炭換算九俵ということ自体がすでに少な過ぎるじやないかというような点の御疑念もあろうかと思います。この点はこの前御説明申上げたと思いまするが、昭和十四年の薪炭の、当初は木炭だけ統制していたのでありますが、家庭燃料の配給を統制的にやるようになりまして以來、年間に大体十六俵の木炭換算の家庭燃料が要るということが実驗的にそういう数字が出ておりまして、ほぼその数字の配給でやつて参つたのであります。これを上半期と下半期に分けますと、大体上半期は六・五俵、下半期は九・五俵という程度になるのでありまするが、それが今年の事情が、なかなか、輸送の関係、食糧事情を主といたしまする薪炭の生産の関係、こういう点がなかなか困難を予想されますので、一應九俵、それで若干、これは使用の関係でありますので、上半期から下半期に対して若干のズレというようなものを見て、この程度で我慢して頂きたい。しかしこれは最低限度の目標であつて、是非更にできるだけの努力をしたければならん。併しこの九俵は何がなんでもと、そういうような考え方で來ておるわけであります。それじやどうも少いじやないかということになりますと、なかなか問題なんでありますが、特に今年から電氣の中へぶち込んで二・八倍ということに考えておるということは、それは今まで考えて、ガスは勿論從來から考えておつたのでありますが、電氣は今年から初めてでありまするので、家庭燃料としてのアローアンスが段々と追い詰められて行くというような点も我々はあろうかと思います。併し電熱をかくのごとく普及して大衆が使用するようになりましたのも、去年今年の事情でありますので、その事情を織り込むということもこれは止むを得ないのではないか、こういうふうに考えておるのであります。そこで問題は、結局木炭と薪につきまして水害後の情勢においてどういうことになるか、こういうことだと思います。それは実は只今これは九月二十日現在の主要生産道縣におきます在貨量というものの調査があるのでありまするが、これは相当の数字に実は上つておるのであります。この時期は丁度木炭などは端境期になつておるのでありまして、いつもはこんなにはないのでありまするが、これは相当な数字に上つております。例えば東京につきまして、この東京の木炭は大体大ざつぱに申上げまして、約半分足らずを岩手縣が……東京の所要料の半分足らずを岩手縣が供給いたしております。それから約三分の一足らずを福島縣が供給いたしております。そういうふうなことで、木炭に関する限りは岩手、福島の問題が東京については一番関係が深いし、そこの問題を或程度解決いたしまするとやれるということすらもいえるのでありますが、非常に大きな在貨量を持つておるのでありまして、岩手縣におきましては木炭が駅頭の在貨が一万八百十三トン、中間在貨量が一万六千二百十八トン、山元在貨量が二万六百三十五トン、福島縣では駅頭の在貨量が二千七百八十三トン、中間の在貨量が五千六百八十トン、山元の在貨量が一万九千百七十三トン、これは非常な大きな数字であります。この数字と先程木炭の東京におきましての九俵の計画に入つております一・四俵というものを、これを東京でどのくらいにやるかと申しますると、今重ねて申上げまするが、東京の百十万世帶に一俵四というものを配るといたしますと、約百五十万俵くらいですが、二万五千トン程度のものを配ればよいことになるのであります。そういたしますと、先程申上げましたように、岩手で合計いたしますると、約四万七千トンくらいのものがすでにあるのです。福島につきまして約二万七千トンくらいのものがあるわけでありまして、そこでこれを確実にタイムリーに間に合うように、引つ張つて來ればいいということに相成るのであります。ところがこれに丁度水害が差し合つたというのが相当我々も懸念いたしておるのでありまして、あとで農林省の薪炭課長なり運輸省の配車課長からいろいろの輸送問題について努力をされておるところのお話があると思うのでありまするが、その外に実は北海道は非常に大きな滯貨があるのでありまして、これはその青函の輸送を貨車で通すということが木炭については到底できないような事情にあるようでありまして、北海道における駅頭の在貨が一万五千七百トン、山元の在貨が三万二千八百七十五トン、非常に大きな在貨があるのであります。北海道などは冬分は御承知のように地元では殆ど木炭は消費いたさないのでありましてこれは外へ出すのであります。岩手、福島は若干地元でも消費いたしますけれども、それから岩手、福島につきましては必ずしも東京だけというわけには参らんで、神奈川も、或いは埼玉という所も若干これで賄うのでありますが、併し今の在貨量と睨み合せますと先程申上げました数字を賄うということは、これは輸送の関係さえうまく行けば、割合に容易だと、こういうことになるのであります。併しその肝腎の輸送がなかなか大変で、北海道は、後から運輸省でお話がございましようが、主として集積地は釧路なんでありますが、釧路に集積すること自体がなかなか困難であるというような状況に相成つております。それからその以後は汽船で持つて参らなければならんということになるのでありまして、これもすでに手配をいたして、具体的な手配の状況は後からお話があると思うのでありますけれども、手配いたしておりまするが、なかなかそう簡單には参らん。併し何といつても物があるのでありますから、是非後からお話のありまするような努力を傾けまして、そうしてこの数字は是非とも確保するというような態勢に持つて行きたいということで、政府関係各それぞれ寄りまして、非常な努力を拂つておるところであります。只今政府といたしましては、これは農林省のことなんでありますが、現業的なことになるのでありますけれども、それぞれの岩手、福島などにつきまして、それぞれの駅毎に駅の背後の事情というものを十分に糾明いたしまして、それが駅から計画的に間に合つて出て参りまするように、いろいろな対策を講ずる。例えば水害の関係で伐込道路が壞れておる、搬出道路が壞れておる、こういうものにつきましては、この際應急に薪炭特別会計で或程度の赤字支出をしても、それを應急に修復する、こういうふうなことなどもございましよう。一つ一つの駅毎に責任者を決めて、そうしてそれを叩き出すようにして行く、こういうふうなことをやり、それを運輸省の配車の問題とマツチさして動いて行きたい、こういうふうなことで考えておるのであります。具体的にどの程度の配車ができるかということは、運輸省からお話があると思うのでありますが、そういうふうなことで極力やる。そうして年内に相当なものを是非東京へ配りたい。東京の話を例に取つて申上げたのでありますが、全國的に一番困るのは東京、神奈川、名古屋というような地区に相成つておりますので、東京の問題がうまく行くことになりますると、大体外の方もそれに倣つて行けるということに相成ると思いますので、東京についてお話を申上げたのであります。
 それから薪の方は、これは割合に近縣に相当なものがあるのであります。これは滯貨の数字を申上げれば、やはり岩手、福島に相当の滯貨があるのでありますが、その外に栃木とか、群馬山梨方面などに相当な滯貨がございますので、これは木炭よりも、輸送の面で困つておるものの木炭程に困らないというようなことで、木炭よりも計画出荷はよろしいのでないかということに相成つております。これも農林省と運輸省といろいろお打合せになりまして、緊急の配車計画に基いてこれを取出す、こういうことをやつておられます。
 この九俵の計画自体が相当小さくてそれなのに九俵の計画はそう確実に大見得を切つてお引受けするというような状況にはまだはつきりしたことは言えないのでありますけれども、そういうとにかく滯貨が相当なものがあるのでありますから、それをその辺まで具体最には運輸省の方で肚をお決めになつておるかどうか存じませんけれども例えばこの際木材の輸送と大体木炭の輸送と競合いたす部分は相当あるわけであります。そういう点につきましてもこの際この時期については或程度まで肚を決めてやつて頂かなければならんことになるのではないか、大体そういうお話で話を進めて頂けるのではないか、こういうふうに考えておるわけであります。大体そんなことであります。

発言情報

speech_id: 100114841X00819471018_003

発言者: 木村武

speaker_id: 32970

日付: 1947-10-18

院: 参議院

会議名: 電気委員会