電気委員会

1947-10-18 参議院 全51発言

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会議録情報#0
  付託事件
○日本発送電株式会社水力発電工事に
 関する請願(第百十号)
○水利使用料金の増徴に関する陳情
 (第三百二十八号)
○配電強化に関する請願(第二百四十
 五号)
○電力料金の改訂並びに電力制限緩和
 に関する請願(第二百六十八号)
○でん粉加工事業用電力の取扱いに関
 する請願(第二百八十七号)
○電力制限の公平に関する陳情(第二
 百六十三号)
○電化浴場に対する電力制限を撤廃す
 ることに関する請願(第三百二十二
 号)
○九州地方における電力復興に関する
 陳情(第四百三十四号)
○綜合燃料対策に関する件
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昭和二十二年十月十八日(土曜日)
   午前十時四十八分開会
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  本日の会議に付した事件
○綜合燃料対策に関する件
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佐々木良作#1
○委員長(佐々木良作君) それでは大変遅くなりましたが、これから委員会を開会いたします。定足数の関係がありますから、若し議決するなり、非常に重要なことがありましたならば、そのときに御指摘願つて適当に処理したいと考えます。その前に一應御了解を得て置きたいと思いますが、六日の打合会におきまして、総合燃料対策関係に関する説明を、二十九日の説明が十分に腑に落ちないことがあり、その後情勢の変つた点もありますので、尚これに関する説明を聽いて、そうして総合燃料の対策を押し進めたいという意向に基きまして、この委員会を開催する予定になつておりましたのですが、丁度法案の山積が重なりますのと、委員会が從つて非常に重なりまして、今日まで遅れておりましたことを御了解願いたいと思います。從いまして今日の委員会は十月六日の打合会の決定に基きまして、二十九日の総合燃料に関する政府側の説明に関しまして、総合燃料計画の不十分なところを補つて貰うと同時に、水害その他によつて、その時の計画が恐らく変更されておるだろうと予想されますから、その変更の箇所を訂正願つて、從つて現在の状態における総合燃料の包括的の対策を承つて、そうして十分に各委員から質疑を出して貰い、総合燃料に関する或程度の結論を得たいというわけであります。その後この委員会が済みましたならば、時間の都合上或いは打合会その他によつて適当な対策の方針を立てて戴きたいと思います。
 尚この間の打合会に基きまして関係官廳に連絡をいたしましたところ、現在それに基いて政府委員なり或いは説明員がお見えになつております。安定本部からは木村生活物資局次長、それから三浦家庭燃料課長、中島動力局次長、安本関係以上三人、それから商工省の古池電力局長、農林省の森薪炭課長、運輸省の森田配車課長、以上の方方が政府委員として、或いは説明員として見えております。從つてこれらの方々から適当な御説明を承つて、これらの方に対して御質問をして頂きたいと思います。それではどういうふうにいたしましようか。今申上げましたように政府関係の説明者の方に申上げますが、二十九日一應総合燃料に関する政府の説明を承つたわけであります。その説明を補う点及びその後の情勢によつてこれを変更する点がありましたならば、更に附け加える点がありましたならば御説明を承りまして、そうしてそれに関して皆さんから質問をして頂きたいと考えますが、二十九日の説明を変更或いは補う点がありましたら……。尚今注意がありましたから、政府委員でなく一般の説明員の方がおられますが、説明員の方からも説明を承りましてよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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佐々木良作#2
○委員長(佐々木良作君) それでは今の方針に基きまして御説明をお願いしたいと思いますが……。
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木村武#3
○説明員(木村武君) それでは私生活物資局の木村と申します。恐らく補うことが適当であろうと思われる点につきまして、或いは御質問を承つてからがいいかと思いますが申上げて見ましようかと思います。恐らく今度の水害関係によりまして、発電所の関係に或る程度いろいろあれを生じて、電力局長もお見えになつておりますから恐らくお話があると思いますが、併し結局総合家庭燃料対策につきましては、この前に生活物資局長から御説明申上げたのでありますが、電力、それからガスそれから煉豆炭、こういうものが比較的に計画的な供給ができる、特に電力などはむしろ制限的に使つて貰わなけけばならん、こういうような建前で來ておるわけでありまして、そこでこの三者につきましては、若干は発電力のあれがありましてもむしろ制限的に使わせなければならんという程度のものです。家庭用に関する限りはこの三者の計画は、煉豆炭なぞは、山口方面の水害の関係のないところから煉豆炭が來るということになつておりますからして、まあ支障がない。そこで結局は最初からの問題なのでありますが、東北の産地方面から主として参りますところの薪炭とか、特に木炭関係などについて水害で相当輸送の関係で支障を生じておるから、当初から薪炭の確保ということについて恐らく皆樣大分危惧の念をお持ちになつておるのに、更に水害の事情が加わつたというので、薪炭の総合的な計画というものは果してうまく行くかということに一番御疑念がおありになるのではないか、こういうふうに想像いたしますので、その点の細かい問題は運輸省の配車課長も見えておりますし、農林省の薪炭課長も見えておりますから、全体的な我々の考えております考え方を申上げたいと存ずるのであります。
 この前御説明申上げましたように、結局何もかも寄せ集めまして木炭で換算して九俵ということで行つておるわけであります。東京の例で申しますとこれも重複いたしまするが、煉豆炭が三俵、それから木炭が一・四俵、普通薪が一・二俵、つまり六束ということになるわけであります。こういうふうなことで一應計画いたしております。そこで先程申上げましたように電氣からガス、煉豆炭のところは一應又後でこの点は計画が杜撰じやないかという御指摘があれば御説明申上げることにいたしまして、一應大体そういうことに私共水害がありましてもこの計画の確保はできると、こういうふうに考えておりますので、それは省略いたしまして、木炭の一・四俵と薪の一・二、しかし恐らくそんな、これからの事情として木炭換算九俵ということ自体がすでに少な過ぎるじやないかというような点の御疑念もあろうかと思います。この点はこの前御説明申上げたと思いまするが、昭和十四年の薪炭の、当初は木炭だけ統制していたのでありますが、家庭燃料の配給を統制的にやるようになりまして以來、年間に大体十六俵の木炭換算の家庭燃料が要るということが実驗的にそういう数字が出ておりまして、ほぼその数字の配給でやつて参つたのであります。これを上半期と下半期に分けますと、大体上半期は六・五俵、下半期は九・五俵という程度になるのでありまするが、それが今年の事情が、なかなか、輸送の関係、食糧事情を主といたしまする薪炭の生産の関係、こういう点がなかなか困難を予想されますので、一應九俵、それで若干、これは使用の関係でありますので、上半期から下半期に対して若干のズレというようなものを見て、この程度で我慢して頂きたい。しかしこれは最低限度の目標であつて、是非更にできるだけの努力をしたければならん。併しこの九俵は何がなんでもと、そういうような考え方で來ておるわけであります。それじやどうも少いじやないかということになりますと、なかなか問題なんでありますが、特に今年から電氣の中へぶち込んで二・八倍ということに考えておるということは、それは今まで考えて、ガスは勿論從來から考えておつたのでありますが、電氣は今年から初めてでありまするので、家庭燃料としてのアローアンスが段々と追い詰められて行くというような点も我々はあろうかと思います。併し電熱をかくのごとく普及して大衆が使用するようになりましたのも、去年今年の事情でありますので、その事情を織り込むということもこれは止むを得ないのではないか、こういうふうに考えておるのであります。そこで問題は、結局木炭と薪につきまして水害後の情勢においてどういうことになるか、こういうことだと思います。それは実は只今これは九月二十日現在の主要生産道縣におきます在貨量というものの調査があるのでありまするが、これは相当の数字に実は上つておるのであります。この時期は丁度木炭などは端境期になつておるのでありまして、いつもはこんなにはないのでありまするが、これは相当な数字に上つております。例えば東京につきまして、この東京の木炭は大体大ざつぱに申上げまして、約半分足らずを岩手縣が……東京の所要料の半分足らずを岩手縣が供給いたしております。それから約三分の一足らずを福島縣が供給いたしております。そういうふうなことで、木炭に関する限りは岩手、福島の問題が東京については一番関係が深いし、そこの問題を或程度解決いたしまするとやれるということすらもいえるのでありますが、非常に大きな在貨量を持つておるのでありまして、岩手縣におきましては木炭が駅頭の在貨が一万八百十三トン、中間在貨量が一万六千二百十八トン、山元在貨量が二万六百三十五トン、福島縣では駅頭の在貨量が二千七百八十三トン、中間の在貨量が五千六百八十トン、山元の在貨量が一万九千百七十三トン、これは非常な大きな数字であります。この数字と先程木炭の東京におきましての九俵の計画に入つております一・四俵というものを、これを東京でどのくらいにやるかと申しますると、今重ねて申上げまするが、東京の百十万世帶に一俵四というものを配るといたしますと、約百五十万俵くらいですが、二万五千トン程度のものを配ればよいことになるのであります。そういたしますと、先程申上げましたように、岩手で合計いたしますると、約四万七千トンくらいのものがすでにあるのです。福島につきまして約二万七千トンくらいのものがあるわけでありまして、そこでこれを確実にタイムリーに間に合うように、引つ張つて來ればいいということに相成るのであります。ところがこれに丁度水害が差し合つたというのが相当我々も懸念いたしておるのでありまして、あとで農林省の薪炭課長なり運輸省の配車課長からいろいろの輸送問題について努力をされておるところのお話があると思うのでありまするが、その外に実は北海道は非常に大きな滯貨があるのでありまして、これはその青函の輸送を貨車で通すということが木炭については到底できないような事情にあるようでありまして、北海道における駅頭の在貨が一万五千七百トン、山元の在貨が三万二千八百七十五トン、非常に大きな在貨があるのであります。北海道などは冬分は御承知のように地元では殆ど木炭は消費いたさないのでありましてこれは外へ出すのであります。岩手、福島は若干地元でも消費いたしますけれども、それから岩手、福島につきましては必ずしも東京だけというわけには参らんで、神奈川も、或いは埼玉という所も若干これで賄うのでありますが、併し今の在貨量と睨み合せますと先程申上げました数字を賄うということは、これは輸送の関係さえうまく行けば、割合に容易だと、こういうことになるのであります。併しその肝腎の輸送がなかなか大変で、北海道は、後から運輸省でお話がございましようが、主として集積地は釧路なんでありますが、釧路に集積すること自体がなかなか困難であるというような状況に相成つております。それからその以後は汽船で持つて参らなければならんということになるのでありまして、これもすでに手配をいたして、具体的な手配の状況は後からお話があると思うのでありますけれども、手配いたしておりまするが、なかなかそう簡單には参らん。併し何といつても物があるのでありますから、是非後からお話のありまするような努力を傾けまして、そうしてこの数字は是非とも確保するというような態勢に持つて行きたいということで、政府関係各それぞれ寄りまして、非常な努力を拂つておるところであります。只今政府といたしましては、これは農林省のことなんでありますが、現業的なことになるのでありますけれども、それぞれの岩手、福島などにつきまして、それぞれの駅毎に駅の背後の事情というものを十分に糾明いたしまして、それが駅から計画的に間に合つて出て参りまするように、いろいろな対策を講ずる。例えば水害の関係で伐込道路が壞れておる、搬出道路が壞れておる、こういうものにつきましては、この際應急に薪炭特別会計で或程度の赤字支出をしても、それを應急に修復する、こういうふうなことなどもございましよう。一つ一つの駅毎に責任者を決めて、そうしてそれを叩き出すようにして行く、こういうふうなことをやり、それを運輸省の配車の問題とマツチさして動いて行きたい、こういうふうなことで考えておるのであります。具体的にどの程度の配車ができるかということは、運輸省からお話があると思うのでありますが、そういうふうなことで極力やる。そうして年内に相当なものを是非東京へ配りたい。東京の話を例に取つて申上げたのでありますが、全國的に一番困るのは東京、神奈川、名古屋というような地区に相成つておりますので、東京の問題がうまく行くことになりますると、大体外の方もそれに倣つて行けるということに相成ると思いますので、東京についてお話を申上げたのであります。
 それから薪の方は、これは割合に近縣に相当なものがあるのであります。これは滯貨の数字を申上げれば、やはり岩手、福島に相当の滯貨があるのでありますが、その外に栃木とか、群馬山梨方面などに相当な滯貨がございますので、これは木炭よりも、輸送の面で困つておるものの木炭程に困らないというようなことで、木炭よりも計画出荷はよろしいのでないかということに相成つております。これも農林省と運輸省といろいろお打合せになりまして、緊急の配車計画に基いてこれを取出す、こういうことをやつておられます。
 この九俵の計画自体が相当小さくてそれなのに九俵の計画はそう確実に大見得を切つてお引受けするというような状況にはまだはつきりしたことは言えないのでありますけれども、そういうとにかく滯貨が相当なものがあるのでありますから、それをその辺まで具体最には運輸省の方で肚をお決めになつておるかどうか存じませんけれども例えばこの際木材の輸送と大体木炭の輸送と競合いたす部分は相当あるわけであります。そういう点につきましてもこの際この時期については或程度まで肚を決めてやつて頂かなければならんことになるのではないか、大体そういうお話で話を進めて頂けるのではないか、こういうふうに考えておるわけであります。大体そんなことであります。
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佐々木良作#4
○委員長(佐々木良作君) お諮りいたしますが、如何でしようか。今の次長からの話もありましたが、この前の話もありますので、各議員から質問をして頂いて、おのおのお答え願うというふうに入つて行つたら如何でしようか。政府関係者の説明者の方は如何でしようか。その前に補つて頂くところがありますればやつて頂いた結構でありますが……。
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岡本愛祐#5
○岡本愛祐君 木炭のことで質問したいと思うのですが、その前に配車課長に一つ説明をして頂きたいと思います。
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佐々木良作#6
○委員長(佐々木良作君) 説明ですが、包括的な説明を全部願つておれば時間も余りありませんし、それから二十九日と同じことならば、説明を願う必要もないわけであります。補う点があれば一つやつて頂きましてそうして大して補う点もなければ、おのおの質問して頂いて、それにお答え商うという恰好にして進んだら如何と思うのですが、よろしうございますか。
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岡本愛祐#7
○岡本愛祐君 よろしうございます。
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佐々木良作#8
○委員長(佐々木良作君) 尚質問に入りましてお諮りいたしたいのは、非常に技術的な、乃至は数学的な問題もありますので、專門調査員の方も一生懸命考えて貰つておりますから、質問を專門調査員の方にも許して頂いたらいいのではないかと思いますが、如何でしようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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佐々木良作#9
○委員長(佐々木良作君) これは人数も少いのですから、このままの恰好で打合せという恰好に変更したらよいと思いますが、どうでしようか。
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岡本愛祐#10
○岡本愛祐君 一つ委員会を続けて……。
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佐々木良作#11
○委員長(佐々木良作君) ではこのままで継続いたします。
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岡本愛祐#12
○岡本愛祐君 この前の委員会で関係局長からお出でを願つていろいろ説明を聽き又資料なんかも提出頂いて、その時不審の点をいろいろ御質問をし、それから又その点について資料を出して頂いてそれを拝見いたしました。それで尚又いろいろ疑問がございますから、私からこの点をお聽きいたしたいと思いますが、申上げておきますが、各政府当局におかれてもすでに御承知の通り我々が心配しておつた如く燃料の問題、それに連関した電氣委員会で主たる目的の電力、電燈、そういう問題、これは非常に深刻なことになつて参りました。まあ東京だけに例をとつて見ても、東京の大部分の市民は毎日夜もまつ暗がりで食事をしなければならない。食事の時間がこの頃は大体六時として、六時には電燈がつかない。十時になつたり、九時半になつたり、昨日はまあ幸い六時過ぎに点きましたけれども、非常に皆この点で困り抜いておるのであります。私の属しております緑風会におきましても、余り諄いので、この間政府審議会に電力局から係官が來て下さつていろいろ説明を承つたのでありますが、それに対してまあ非常に國民の苦痛を訴えて、何とかして一つ政府はふんばつて貰わなければいけない。尚電氣委員は何をしておるか、もつとしつかりやつて貰わなければいかんじやないかというので、我々小言を言われておる始末であります。皆に言われるまでもなく電氣委員会においてはこのことを見越して、根本的な対策は固より、緊急対策をいろいろ考慮し研究しておるのでということを弁解いたしておりますが、非常に深刻な状態であります。電力にいたしましても困り切つております。この二十日には関西、近畿の参議院、衆議院の関係議員が集りましてこの方の電燈、電力の解決策を何とかしてやつて貰わなければいかんというので、この相談をしようということにもなつております。今までは電氣のことというと、專門的のことであつて、都民その他國民でちよつと手の届かないようなことに思つて遠慮しておつたのがもう堪まらなくなつたので、もうそろそろ声を揚げ、これがだんだんひどくなつて來ればどういう不詳事が勃発するか分らないというところまで行くのではないかと私は憂慮するのであります。そこで我々も本氣になつて研究しますが、政府当局においても本氣になつて、固より本氣になつておると言われるでありましようが、各省まちまちに本氣にならないで、打つて一丸となつて本氣になつて、この緊急対策、殊に今からの冬をどう乘り切つて行くかということについて、本氣になつて連絡をとつて、完全な策をとつて頂きたい、こういうふうに思います。これを前提におきまして私はいろいろ御質問いたしたいと思います。
 先ず私は木炭のことについて質問いたします。これはいうまでもなく総合燃料対策の中心は木炭、薪炭であると思うのであります。電力はそれを補助するのでありまして、これが木炭やその他のために段々食い込んで來られれば電力の方に廻し、産業用の電力に廻すことができなくなり、日本の再建ができなくなる。こういうことになるのでありますから、電力を完全にしようと思えば、どうしても総合燃料対策において薪炭等を完全にやつて貰わなければならんということになるのであります。それで今滯貨の問題について御説明がありましたが、随分これは滯貨があります。私はこれ以上実はあるのではないかと思つておりますが、これを東京に持つて行きまして二万二千二百トン木炭は配給する、一家について一・四俵配給する、こういう御計画ですが、これはもつと多く入らんものであるか。九俵というものは如何にも少いのであつて、二十二年の年間十六俵というのは、昨年の二十一年度は、これはちよつと多いかも知れませんが、私の調べたところでは、一家でもつと多ければ、これは電氣をどのくらい見るかということによつて違つて來ましようが、電氣を除けて二十俵以下になつているのじやないかと思います。昭和十六年におきましては四十俵も一年間に配給しておつて。それをまあこういう際であるから十六俵、冬の間九俵で辛抱しようというのですが、これはもう少し努力をして頂いて薪炭を増して頂きたい。その覚悟をして置かないと、電力が喰い込んで行かれることは目に見えるように思うのであります。それができないものかどうかということを第一に伺いたい。そこで私は先程配車計囘のことを御質問したいと思つたのですが、この間出して頂いた計画表によりますと、この薪炭の全輸送量に対する割合が三%になつております。ところがこの表を見ますと、運輸省の省用品を輸送する割合が全輸送量に対して六%になつている。これはどういうことであるのか。その運輸省の省用品というのが多いのかも知れませんが、この日本全國の炭を鉄道ばかりによつて輸送するのではありませんでしようけれども、その薪炭を配給するのにたつた三%で、運輸省の省用品を輸送するのに六%とるということはどうも何か割り切れない氣持がするのであります。これについて一つ後で御説明を願いたいと思います。
 それから輸入物資、これもいろいろ多いのかも知れませんが、それ程今では大して多く輸入されていないように思うのでありますが、それがやはり四%ある。こういうのをもつと再檢討して貰つて、薪炭の輸送量を流して貰うことができるのじやないか、こういうふうに思うのであります。薪炭がなければともかく、今いわれたように、山元並びに駅頭にうんと滯貨しているのですが、これを成るべく薪炭の輸送に当てる割合を多くして貰いたい、こういうふうに思います。そういうことができるかどうか、一つ後で御説明を願いたいと思います。それから質問の都合上、全國のことに関心を持つているわけでありますが、東京が一番例としては挙げやすく、数字もそうしないとはつきりしませんので、東京を例に挙げていうのですが、東京へ着く薪炭の量が、この間頂いた表によれば十月から三月末の間に四万六千三百トン、それだけです。これは木炭、薪炭じやない、木炭を持つて來る。而も家庭に廻わす量は木炭で二万二千二百トンしかない。半分以下である。これがこの間も質問したのですがどうもおかしい。どういうことだろうかというので調べて貰いましたが、木炭自動車とか、産業用とか、いろいろに割当てられておるのであります。併しこれは木炭自動車とか、産業用とか、その他のものについて、成るべくこの冬の間は木炭の割当を少くして家庭配給を少しでも多くしたらどうだろうか、そういう考慮が拂われないかどうか、これについてお尋ねいたしたい。尚、これは木炭なんというものは絶対絶命で、トラツクを、木炭に戰時中変えたのでありますから、成るべくガソリンの輸入というようなことに政府は努力されて、そうしてガソリンに変えて行く、そうして木炭の家庭配給を多くし、電力を或るべくそんなことに使わないようにしたい、こういうふうに思うのですが、そういうような用意があるかないか、それもお尋ねいたしたい。先ず一應それだけお尋ねいたしたいと思います。
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木村武#13
○説明員(木村武君) それでは大分総合的な観点から申上げなければならない返事になるようでありますから、便宜安定本部の方で申上げますが、御趣旨のようにできるだけ電氣に迷惑をかけないように薪炭の問題を考えて参るということにつきましては、その趣旨で我々は考えているのであります。先程もちよつとお断り申上げましたように九俵、即ち年間十六俵は少な過ぎるそれに電氣を入れた場合には少いじやないかという御議論、これには私非常に同感なのであります。ですけれども実は先程から申上げておりますように今の薪炭の生産事情、輸送事情から申上げますと、なかなか大きな目標を掲げましても空手形になるというような情勢になりますので、かようなことに考えておりまするが、併しそういう空手形に是非ならないように一つの目標を出す。今まで生鮮食料品について非常に非難があるのでありますが、枠を出しておいて実際そういかんというような点などもありまして、それが延いてはいろいろなことに支障を及ぼしておりまするので、できるだけ確実なところで行きたい。こういうふうな考え方を基にした九俵ではあるのであります。そこで先程御説明申上げましたように、どうも水害関係で輸送の問題が非常な困難な状況になつておりますので、実はなかなかこれを確実に殖やすことができるということを申上げる段階に至つておりません。併し只今実は我々関係者の中では年内にいくら、それから一月にいくら、少くとも年内の目標を一月の目標をはつきりさせて、そうしてそれをできるだけあれする。その目標といたしましてはこれははつきりした数字があれいたしておりませんから、申上げて却てあれいたすといけませんのでありますが、これは成るべく、例えば先程申上げました煉豆炭というものは計画生産の見込がついておりますので、こういうものを取敢えず配給して行く、できるだけ余計配給して行くということも考えまして、御趣旨にできるだけ副う。言い換えますれば、最低限度にしまして、木炭一・四俵、薪一・二俵、つまり薪六束ということを最低目標にいたしてやつて行きたい、こういうふうに考えております。これを最低目標ということにいたしますことははつきり申上げられると思います。それから昨年二十俵くらい貰つた、十六年には四十俵くらい行つたというお話でありますが、それは昭和十四年以來木炭の配給統制をいたしているのでありまして、十六年など四十俵というお話は実は非常に大きな家にお住みになつて、その当時は疊の数と人間の数で配給の量を算定していたのであります。割合贅沢なことを考えておつたのでありますが、今申上げておりますのは、五人世帶をあれいたしまして、疊の数といつても、今そういうことを考えて行くような裕りはありませんので、疊の数の問題はなくなつております。勿論非常に大きな家にお住いになりまして、人間が非常に多かつたというような御家庭はそんなところもあつたかと思いますが、今はとてもそういうわけには参らんのでありまして、これはどういうような御計算でこういう数字をお出しになつたのか知りませんが、昨年はもつともつとひどい数字が出ておる。電氣の換算法、いわゆる昨年三十億キロワツト、アワーが家庭用に主として使われたという計算で参りますると、電氣に換算いたしますると、相当なことに相成るかと思いますが、そんなことには行かん、行つていない。こういうように私共は考えておるのであります。これはどうでもよいようなことでありますか。それから運輸省関係のことは運輸省の方からお答えを願うことにいたしまして、十月以降木炭を四万六千余トン入れて、家庭用に二万二千余トン、もう少し家庭用に廻してもよいじやないかという御議論は御尤もと思います。これは実は、少し話が脇道に外れるのでありますけれども、要するに薪炭は、これは今はこういうようにガソリン代用その他石炭窒素にまで木炭を使つておるというような状況で、相当重要産業用、輸送用に使われておるわけであります。そこでまあ電氣ができるだけそういうものに使われて、家庭用にそれが使われんようにしなければならんという問題は実は薪炭にもそのまま当嵌まる部分があるわけであります。併し何もかもそういうことで重要産業用だ、輸送用だということに廻してしまつておつたのでは、家庭生活は滅茶苦茶になるので、薪炭については、そこをふん張つて家庭燃料について先ず第一に考えて参りたい、こういうような氣持でやつておるということを誓うわけであります。併し差当りの問題といたしましては、実は先程のお話のように、ガソリンの問題を解決することができますると、非常に樂でありますが、併し國力なり今の日本の輸入力からいたしますると、なかなかむづかしい。それで実は私共といたしましては、正式に司令部に申入れはいたしております。是非そういうことにして貰わんと困る。薪炭は今まで家庭燃料が主であつた、それが戰時中、日本はもともと動力資源に乏しい、そこで代替的な需要が薪炭にすべて殺倒してしまつた。そこで今の計画面では大体薪炭は半分は家庭用で、あとの半分は輸送用、産業用に使わなければならんというような制度にまで追込まれてしまつたのであります。丁度昨年は御承知のように一時は電力過剩だというような議論もありまして、それで例の電熱器が相当普及いたしまして、一時は電熱器によつて若干負担を軽めて貰えるのじやないかというようなことであつたのでありますが、今年はそういうわけには勿論行かんということで、又元へ復つて薪炭が眞中に狹まりまして、何もかも引受けなければならんという状勢に相成つておるのであります。そこで我々の氣持は先程から申上げますように、薪炭は家庭燃料を第一に考える。他のものはこれを一つ切つても家庭用に廻す分を確保する、こういう氣持で関係者は行くということになつて、これが一つの総合対策の基礎になつておるわけでありますけれども、余り急にそういうことに轉換してしまいますと、今度は電氣の場合と同じように非常な支障を……他の方も決して不急なものに使つておられるわけではないのでありますから、そういう事情になるわけでありまして、東京などの例にありまするように約半分以上のものが家庭用以外のものに使われる計画になつておりましたことが、薪炭の只今の実相を物語つておるのであります。併し御趣旨は御同感でありまして、できるだけ方針の問題のみならず実施の問題におきましても、家庭燃料フアストというようなことで、薪炭をできるだけ家庭燃料に廻して行き、外のものはできるだけ我慢して貰うというようなことに是非考えたい。こういう考をいたしておるわけであります。
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森田義衞#14
○説明員(森田義衞君) 今の薪炭の割合が三%運輸省の関係の省用品が六%こういつた関係の調整ができないか、或いは又輸入物資の関係、これが四%は多くはないかというような御質問でありましたが、薪炭が要請が四十四万五千、査定が三十四万五千で八八%といつた割合の表を差上げてあると思いますが、それに対して運輸省の関係の六%は要請が実は七十七万八千トンに対して輸送割合が六十八万トンといつたようなことで、やはりこれも丁度薪炭とたまたま比率が同じでありまして要請に対しても、省用品の関係においても八割八分といつた恰好になつて査定を実はいたしておるのであります。運輸省関係の省用品としてはどんなものが運ばれておるかと申しますと、この六十何万トンの数字は省用炭は含まれておりません。それ以外の数字でありますが、それ以外というと、どういつたものが主なるものかと申しますとこの中で木材が十二万トン程度、これは車輛の修理用材でありますとか、或いは枕木でありますとか、そういつた線路の補修その他に必要な最小限度のものが十一万二千トン程度の実は要請に対して七割程度しか省用木材は組んでおりません。それが十二万トン程度であります。その外のものといたしまして、大なるものはセメントが八千九百トンでありますとか、或いは機械及び車輛といつたものでありますが、これが三万四千トン程度、それからレールその他の鉄鋼材が二万五千トン、その他砂利が多いのでありますが、砂利が十三万七千トン、これは線路の補修用資材であります。そういつたものを合せまして、そこに差上げました表の数字の六十八万トン。それが要請に対して八八%といつたような実情になつております。それから輸入物資の関係でありまするが、これは四十一万八千五百トンの要請に対しまして、査定がやはり四十一万八千五百トン、これは一〇〇%の輸送計画になつておりまするが、内容は主なるものは麦でありまして、麦が十七万九千三百トン、それから小麦粉が三万八千トン、これが一番多いのでありますが、その他は塩が六万三千六百トン、油その他の原料、これが二千トン、その他少し多いものといたしましては肥料が二万トン少し、それから繊維これは主に綿がありますが、二千八百トン、それから燐鉱石、これは肥料の原料の燐鉱石その他でありますが、これが一万六千トン、そういつたものを入れまして四十一万八千五百といつたことで緊急欠くべからざる食糧その他肥料原料といつたような形になつておりますので、又港の関係におきましてもあまり倉庫その他の收容力がないという関係を考慮いたしましてこれは百パーセントに運んでおりますが、十一月になりますれば輸入食糧は大体十万トン程度に減る予定で、今後はむしろ内地米その他に依存するといつた形で減つて参ると思いますが十月は一應そういつたような形で運んでおりましてそれが全体の四%を占めるといつた形になつております。一應当初の計画といたしましては一千六十万トンの枠で物資の輸送の査定をいたしたのでありますが、これは緊急の需要とか、その時の状況により絶対に輸送の必要がある場合には勿論調整ができないわけでもございません。それで又こういつたものから切りまして、薪炭の輸送に割くといつたこともできないわけではありませんので、貨車は勿論共通でありまするから、それらの拔きました貨車を薪炭の輸送に向けるといつたことは当然できるわけでありまして、輸送力の再配分といつた面からはできます。貨車だけはそれでいいのでありまするが、ただ山の線路でありまして、勾配線区でありまして、機関車のそう大型のものは入らんといつたような所で実は非常に薪炭が多いという所におきましては、勾配の、例えば二十五分の一といつたようなきつい勾配におきましては、小型の機関車では十輛程度の貨車しか繋げられないといつたような状況でありまして、輸送力を作るのに非常に骨が折れる。そこに機関車を廻して量を運ぶには、相当多数の機関車を廻さなければならん。それが可なり最近の状況におきましては機関車も修理の関係が余りよくございませんでして、二十何%かの「かま」は遺憾ながらうまく動かないといつたような状況でありまして、なかなかそういつた線区につけるには骨を折つておりますが、併し可及的にこういつた山線区には付けまして、薪炭の増送を図るようには絶対にしなければならないではないか。併しどうしてもそういつたような状況の、不可能な所におきましては、その線区から出て参ります木材でありますとか、或いはその他のものとの、競合的物資との調整をいたしまして、どちらを取るかといつたことをお決めを願つて、その上で薪炭絶対というならば、木材の相当なものを切つてでもといつたことにしなければならない線区もあるというようなことを一つお含み置き願いたい。
 それから輸送をこういつた薪炭重点にいたしますと、実は普通の輸送距離から見ますと、特に東京方面に來る薪炭を考えて見ますと、福島縣でございますとか、或いは岩手といつたような非常に長距離な荷物になりまして、当然そつちに行くのには、帰りのものはございませんから、空車を廻さなければならんといつたような事情になりまして、而も輸送距離も長いといつたことで、同じ一トンの荷物を運ぶのでありましても、相当輸送の負担は高いものである。從つて例えば薪炭を一万トン送るために、外のものを一万トン切ればよいかといいますと、それ以上のものを切らなければ薪炭の輸送は賄えないという事情にあるということもお含み置き願いたい。
 その後打ちました手といたしましては、前にも申上げたと思うのでありますが、一應福島縣からは、約三十輛の薪炭のために空車を東京管内から出しまして、田島附近の薪炭の移出を只今図つております。
 それから前から実はやつておつたのでございますが、それが水害で以て一時列車も止まるという状況で、薪炭列車が動かなくなつておつたのでありますが、それがこの十五日から復活いたしまして、岩手のものを隅田川に直結して持つて來る。実は四十五輛繋いで参れるのであります。亞炭も非常に詰つておりまして、非常な滯貨ができて來るといつた関係で、一應亞炭二十輛、それから薪炭二十五輛といつたことで輸送を復活しております。これだけでは、岩手の薪炭の滯貨の一掃には到底間に合わないといつた事情にあると思うのであります。輸送力の囘復次第、相当東北線にはこういつた輸送力の増強も考慮したいというふうに考えておりますが、遺憾ながら先般御説明申上げたように、一ノ関附近で、機関区その他が水害に遭つて、乘務員も一緒に水害に遭つたというようなことで、まだ輸送力が全面的に囘復しておりませんために、外の物資の輸送力を調整して輸送しておる関係から、更に又新らしく薪炭列車を起すという段階に至つていないのを遺憾に思つておりますが一部山田線その他には不通の箇所もありますので、宮古まで持つて行つて、この薪あたりは船輸送も計画しておるといつたようなことで、可及的にこういつた手段で消費都市の方面に運ぶように努力して行きたいというふうに考えております。
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岡本愛祐#15
○岡本愛祐君 尚伺いますが、今安本の方から説明がありました九俵、木炭にすれば一俵四というのは、最低目標だと、だからこれだけは完全に東京都民の手に渡すようにできるつもりだとこういうように承わりましたが、これは運輸省の方においても、完全に輸送し得るのでありましようね。
 尚この前貰つた表では、十月、つまり本月、それから十一月、そういうときには木炭の東京への輸送量が少くて十二月、一月、二月と段々増して來て三月には十月の倍以上も入つて來る、こういうことになつておりますが、もう三月になつて來るとそろそろ暖かくなるので、この計画は余りよくないと思うのですが、十月とか十一月にできるだけ多く送つて、そうして一、二、三と、三月には少くするというふうに計画せられることが、適当だと思うのですが、これは何かこういう計画には理由がありますかどうか、それも伺つて置きます。
 それから先程生活物資局ですか、その方からお話がありました、私も先程挙げた四十俵とか二十俵とかいう数字は、廣い家のことを言つておるのではなくて、私の挙げた根拠は、十六年においては、木炭十一俵八、薪二俵六加工炭一俵七、ガス八俵七、こういうふうに換算して、その外に石炭とかコーライトを闇買いたしたのを六俵八、こういうふうに計算して挙げたのです。又二十一年度の東京都の実績というのは、木炭が三・九俵、薪が二・四俵それから加工炭が一・九俵、それからガスが二・七俵、あとは電氣と闇買い、こういうふうな計算で二十俵、こういうふうにやつたつもりなんです。
 そこでこの加工炭の話、煉豆炭の話が出ましたが、これは確実に入手ができると、それはそうでありましようがこれはこの前もよくお話しておるように非常に質が惡い。それで使いにくくて、まう背に腹は代えられないので、勿論使いますけれども、非常に効率が惡いのであります。これは東京都に三俵も当る。九俵の中の三分の一煉豆炭でやらうという以上は、質を良くして頂きたい、これは嚴重な監督をして頂きたい、こういうことをもう一度申上げて置きます。
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森茂雄#16
○説明員(森茂雄君) 只今本岡さんから御意見があつたわけでありますが、農林省の薪炭課といたしましては、先程安定本部の生活物資局の木村次長さんからお話がありました線に副いまして、少くとも下半期最低限度九俵、木炭で受け持つ分が一・四俵、薪で一・二俵という換算になるわけでありますが、それを最低限度にいたしまして、実際的の我々の実際感覚からいたしましても、それから我々やはり東京都民という感覚からいたしましても、木炭につきましては一・四俵ではありまするが、少くとも下半期二俵ぐらいは確保したい、薪につきましては大体換算いたしますと六束になりますが、少くとも十束程度は確保いたしたいと、こういうことで、成るべく電氣が止まり眞つ暗にならんような方針で、実際問題といたしましては、輸送計画につきましても、運輸御当局の方へはそういう数字を目標にいたしまして、できるだけ産地の在貨をはいて頂く、こういうことでやつておるわけであります。從いまして現在におきましても、特に水害によりまして埼玉縣それから神奈川縣、東京が非常に目標が狂つて來たわけでありますが、安定本部で計画しておられる木炭、薪及び煉豆炭、特に木炭につきましては正月前に一俵という我々の実際的な観測に基く目標というものは、現在のところ岩手、福島は勿論でありまするが、北海道の炭の滯貨を釧路に集積する、こういうことが一番の殆ど七、八十パーセントの重点がかかつておるわけであります。それについて相当見通しができる、或る程度林野局といたしましても、木炭を背負つておる関係上、非常にむづかしい問題でありますが、特に木材の北海道の輸送を切るということになりますると、進駐軍木材、それから坑木等の問題、或いはその他の枕木とか非常な産業の基礎になる資材を切らないでやるこういうことになりますので、復興住宅等の関係に影響があると思いまするが、釧路集積のために差当つて月をずらしてこの燃料の問題を乘り切るべく或る程度木材に犠牲が來るのじやないかということも、具体的に北海道の樣子を見計らいつつ、只今配車課長からもお話があつたと思いまするが、運輸当局とも御相談しておるわけであります。こういう意味合におきまして、東京、神奈川、埼玉地方は或いはこの北海道の炭が思い切つて増量して取れないということになりますれば、薪を以て炭の約束量を一部代替するということになるのではないかという見通しを持つております。薪の滯貨は木炭と比較しまして割に近縣に相当ありますし今後も生産が非常に伸びる関係があるのでありますので、水害に対処しましては木炭に代えて或る程度薪で補うということも考えております。実は二十二年の生産実績は二十一年の生産実績に比べれば、四月から八月までは供出におきましても木炭において一二二%、薪はおいて一二〇%の、約二割増の増加でありまして、移出におきましても相当昨年の同期に比較いたしまして、木炭の移出は九%の増、それから薪におきまして、四一%の増、こういう非常にいい結果を四月から八月まで続けておるのであります。東北、関東における水害によりまして、九月以降非常にいい結果を押し進めることが遺憾ながらできなくなつたわけでありますが、関西地方等におきましては、勿論安定本部で計画いたしました最低限度の数量は勿論でありますが、当初私どもの計画しておりまする木炭など、正月前に一俵、こういうことは実現可能の見込であります。尚三月までに計画が非常にずれるという関係がありまするが、数量が非常に三月ができるという関係でありますが、いろいろ増産の手は打つておりまするが、どうしても最盛需要期が十一月以後になりますので、こういうことに相成つておるわけでありますが、今後或るべく輸送上の関係等からいたしましても、平均輸送をやるという趣旨で、極力今後はそうならないように御趣旨に副つて努力したいと存ずるのであります。
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栗山良夫#17
○栗山良夫君 大分いろいろなことを御質問申上げたいわけですが、その前に今の岡本委員の御質問に補足いたしまして一つ御質問申上げたいことは、問題は、北海道と東北の方面に滯貨がある、そうしてこれを十分に東京へ持つて來れば、東京の薪炭事情は非常に明るい面があるということを言われたのですがその輸送が國鉄の陸運について非常な努力をしても尚且つなかなか困難であるということを言われましたが、この際海運の利用ということをどの程度に積極的にお考えになつておるかどうか、例えば機帆船のようなものの動員まで考えてどういうふうにおやりになつておるか、或いは進駐軍の好意による船舶の融通ということをどの程度お働きかけになつておるか、こういうような点についてお伺いいたしたいと思います。
 それから電力事情が十一月になれば非常に惡くなると思いますが、十一月の木炭の配給計画というものは、東京都内の各世帶に漏れなく行くのかどうか、この差迫つた問題を一つ伺いたい。
 それから只今の報告では、東京都と東北との木炭の関係が或る程度明らかになりましたが、これと同じ関係がやはり名古屋を中心とした地域、大阪を中心とした地域に大消費地としてはあるわけでございますが、これについて只今東京と東北方面と同じような極く概略的のものでもいいわけでありますが、お分りになつておればお聽きしたい、この三点、お願いしたいと思います。
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森茂雄#18
○説明員(森茂雄君) お答えいたします。只今海上轉移の問題について御説明がありましたが、只今海上輸送について計画しておりまする数量は、約七千トンの木炭を港頭へ集積しております。それから薪については二万八千総積トンの薪を集積してやつております。これは薪炭の輸送を海上に轉移するという問題は、お説の通りでありまして、我々といたしましては、海上輸送で行き得るところは、極力これによるということでやつております。特に岩手、福島縣の地方につきましては、機帆船、運輸省の海運総局等の御努力によりまして特に重油の配当を頂いて海上輸送をはかつております。外の物資と違いまして薪炭につきましては、鉄道よりも船賃が輸送において十倍もかかるという問題は、現在特別会計でやつておりまする関係上、政府の負担としてやつておりまする関係上、海上を嫌うということは絶対にないわけでありまして、この点は非常に便宜でありまするが、何しろ海に近い所に薪炭の生産がないというような関係上、そこまでに持つて行くトラツク輸送なり陸上輸送の大運送等の関係も見計らつてやらなければならん。只今岩手の方が非常に水害で、いいと思う線の鉄道線も切れておるところがありますので都まで持つて來る施設等について、関聯づけて努力いたしております。特に近場の茨城であるとか、それからどうしてもやらなければならん高知あたりについては、これは勿論非常な活動をやつておるわけであります。これは港に集積する点において、或る程度港へ持つて來るまでに苦労がある、こういうことを申上げておきます。重油その他の点につきましては——船、重油等の点については、今非常に支障を感じたことはございません。お説の線に沿うて我々は努力いたしたいと思います
 それから大阪、京都等の問題、それから名古屋の問題を御指摘になつたわけでありますが、大阪、京都、神戸に比較しまして、どちらかというと、名古屋が昨年もそうだと思いましたが、いつも状況が惡いわけであります。名古屋につきましては、特に入荷を図る地区は長野縣、山梨縣、岐阜、三重縣等でありまするが、岐阜等はやはり富山等の地域的関係等もありまして、なかなか計画通り入らんという関係がありますが、特に最近島根等も名古屋と力強くリンクいたしまして、非常に下廻つておりましたが、八月までの実績では、名古屋は非常に入荷が囘復いたしております。それで、結論といたしましては、名古屋につきましては東京神奈川、埼玉程度には、これは最低限度確保できまするが、京都、大阪、兵庫と比較しては、これは現在の状況では、その数量ほど行かないと思います。
 簡單に木炭について申上げますると京都、大阪、兵庫あたりへは、正月までに一俵を、これは配給し得ると思いまするが、名古屋等へはやはり東京、神奈川、埼玉等水害を受けた、影響のある地方ほどではありませんけれども一俵配給するということは、非常に困難が伴うことと存じます。只今高知その他にリンクしない地区までも愛知とリンクさせまして、特にお説のような機帆船の活動に一部よつておりまするが、極力京阪神並びに名古屋を引上げるべく努力を続けておるような状態であります。
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栗山良夫#19
○栗山良夫君 電力関係のことで少し伺いたいのでございますが、その前に総括的に伺いたいのは、大体この電氣委員会が一番最初に企図したことは、今年の冬の電力危機がどうして切り抜けて行くかということが当面の目標であつたわけでありまして、それを段々掘り下げて参りましたところが、結局國民生活としての今年の冬の燃料の問題を、或る程度爼上に載せなければ計画は成り立たないと、こういう結論から発展しまして、本日のような状態にまでなつたわけであります。これを考えて見ますと、結局電力危機の突破というのがスタートであつたけれども、薪炭或はその他石炭、こういつたものを中心としたところの燃料対策というものが、如何に計画通り実行されるか実行されないかというところに味噌があることが明かになつて來たわけだと私は思うのであります。先程岡本委員はこの問題を、政府当局は眞劍に取上げてくれということを要望されました。而もその眞劍という意味は、各省がばらばらになつているのでなくて、有機的に強く固まつて取上げてくれとこういう工合に註釈がつけられたのでありますが、勿論経済安定本部が中心になつて計画され、各省が実行されておると思いますけれども、今日のお話を伺つておりましても、この総合計画の責任ある実施ということについて、果してうまく行くかどうかということの疑念を持たざるを得ないような節があるのであります。例えば総合というものは安定本部が作られた、実施は各省でやる、海運のことについては運輸省というような工合に仰しやるのでありますが、それが事がたまたま総合的な計画になると、直ぐ安定本部の方でお取上げになると、こういうことになりますけれども、実質的にはこの実行と計画とを完全にマツチさせるためには、やはりそういつたようなものでなくて、いつでも実施官廳と計画官廳とが完全に一体になつてでなければ、こういうものは進め得ないものだと私は考えるのでありまして、勿論現在の官廳機構の上においては、困難ではありましようけれども、この國民的な非常に強い要望であるところの燃料総合計画を実施する上において、現在の機構で果してうまく行けるのかどうか、或いはいけないとするならば、総合計画の実施機構をどういう工合に……新しく緊急にでも設置するような、何らかの心組みを持つておいでになるかどうかということを伺いたいのであります。先程の、例えば薪炭と木材とどちらを切るか、そういうことをお決め願いたいということを、配車課長からお話しになりましたが、こういうようなことも非常に重要な問題でありましてもう少し計画と実行とがぴつたり合えば、おのずから私は解決し得る問題ではないかと考えるのであります。
 それから只今申上げましたように、総合燃料対策というものは、飽くまで炭、薪、こういつたものを中心にして実行されなければなりませんが、そこに、初めて今年から電力が入つてということは、電熱が持つておる役割も非常に重要であるということも裏書きしておるわけでありますが、今度の計画を見て参りますと、電力対策として非常に見逃せない大きな事実は、去年の冬のような、ああいうぶざまな緊急停電を繰返すようなことは、絶対に止めなければならない、これが最も大きな私は根本問題になつておると思うのであります。今年の冬に電力対策の中心的な目的というものは、緊急停電の停止、緊急停電の囘避ということに、あらゆる努力が集中されなければならない。これに対して具体的な措置としていろいろありましようけれども、先ず今計画されておりますところの割当の電力、割当の完全なる遂行ということが、而も実施ということが、必要であろうと思いますが、それと同時に、盗用の撲滅、これがどうしてもなれさなければならない。それから火力用石炭の質と量の確実なる確保、この三つはどうしてもやらなければならん、こういう工合に思うのであります。そこでこり三つの中でまあいろいろ問題がありますが、先ず電力割当の確保の中でこの間新聞にも発表になりましたが、燃料の消費縣における重要都市以外の所は、全部電熱をストツプするのだ、こういうような計画になつておりますが、私はこれで果して本当に計画通りに國民が実行してくれるかどうか。定額の盗用は勿論、これは盗用という名前がつけられますけれども、少くともそういう電熱を使えない地帶において從量需要家が電熱を使うということになつたならば、これを盗用とは言えないと思うのですが、ただ割当の制限を増したということになると思うのでありますが、こういうような非常に大きな拔け穴があるわけでありますが、これを許しておいて、実情に合わないような制度を作つておいて、どうして電力の今年の冬を目的とする割当制の実施というものが完全にできるかどうかということに非常に疑念を持つわけであります。
 それからもう一つ今度定額需要家を対象としての盗用の問題でありますがこれはこの前経済安定本部からの御説明がありましたかと思いますが、盗用を全部撲滅することは到底不可能なことと思われますが、併し不可能であるとは言いながら、緊急停電を絶対的に防止するという建前からいえば、最も大きなる障害になつておるのはこれであるわけであります。これを防ぐためには何としても大きな手を打たなければなりませんが、私共の聞いております限りにおいては、先ず設備を保護しそうして需要家の盗用を防ぐために、電流制限機というものを全部の変圧機につけるということが一番專門的に見てもいい方法であるということが言われておりますが、まだその資金の面においても、資材の面においても、十分に電流制限機の手配が済んでいない、今年の冬には到底間に合わないということを聞いておりますが、こういうものが間に合わなくてどうしてあの電力緊急対策というものが、実を結び得るかどうかということに非常に疑念を持つものであります。
 この点に対して政府側としてどのような責任をとられる、とり得るような措置を講ぜられるかということを聽きたいのであります。石炭の百四十万トンの問題はこれは申すまでもありません。是非ともこれだけは確保して頂かなければならないわけでありまして、この問題も併せて御質問を申上げるわけであります。
 大分くどくど申上げましたが、要点は四点ばかりあると思います。
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佐々木良作#20
○委員長(佐々木良作君) どことどこに……。
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栗山良夫#21
○栗山良夫君 問題の第一点は、薪炭を中心としたところの総合燃料対策というものの強力なる計画遂行の機関というものの構想というものが、現在のままでは到底できないと思うのですがどういう工合にやつて行くか、その方法を考えておるかどうかということです。
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佐々木良作#22
○委員長(佐々木良作君) その御質問は生活物資局長になりますね。
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栗山良夫#23
○栗山良夫君 それは経済安定本部ではないかと思います。それからその次には電力対策として、緊急停電を絶対に防止するという建前から、具体的な措置として、電力の割当の問題、電力盗用の撲滅の問題、石炭の確保の問題……。
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木村武#24
○説明員(木村武君) それでは第一点の問題でありますが、御説の通り、私共も非常にその点はなかなかむつかしい問題だと思つておるのであります。ただ一應私共の考えております数字はこの電力の方は、御承知のように、一應ああいう数字で家庭用に流して頂くそうしてそれを計画の基礎数字に採用する。ガスにつきましては、これはもう進駐軍に関係地域は二十四時間地区でありますから、それをその家庭には供給しないという行き方で、実施面としては支障がないじやないか。それからガスが出る地域は余り大して数字を当てにしていないということであります。それから煉豆炭の生産から配給までは農林省の林野局の薪炭課がやつておるわけであります。そこで煉豆炭、薪炭の関係はやはり林野局の薪炭課でやつておりますので、この総合的ないき方というものは、これは林野局に任しておけば大抵いけると思います。問題は電氣とそれからガスとあれなんでありますが、これは結局消費都市における最初の総合割当というものをどういうふうにやるかという問題から出発するわけであります。そこでそれは各家庭に総合通帳があるわけでありまするので、その家庭につきまして、その家の構成人員というものと睨み合せまして、どの程度までこの家では電熱が使えるの今度の新らしいあれによつてどの程度使える家であるかということと、それから二十四時間出る家であるとか、或いはガスが或程度出る家であるとか、左樣に種類が分れますが、そういう家庭に対しまして、そうしてあとどんどん供給するということにすると、一應計画は立つわけであります。そこで問題がそういうことで出発したものが、どうも煉豆炭、例えば極端な例を申しますと、煉豆炭か大丈夫だといつたが、どうもうまくいかんじやないかということが起つた場合には、それは電氣が結局迷惑するというようなことになり、又非常に緊急停電が多いというようなことになつたりいたしますので、その場合やはり始終進行状況を持ち寄りまして、そうして今の計画の齟齬いたしました原因がどこにあるかということをプレスして行くということを是非やらなければいかんじやないかと考えておりますので、そこでそれは我々の安定本部の生活物資局というのはそういうことをやることはやはり適当だと思つておりますので、この計画が出発いたしましたならば、少くとも一週間に一囘ぐらいはそれぞれの関係の者が集まりまして、そうしてその時の資料を持ちよつて、そうしてこういう状況になつておる。それで若し至急に変つた手を打つ必要があれば、変つた手を打つ、こういうふうに持つていきたい。こんなふうなことを考えておるのであります。今はそういうふうな程度でやつて見たらどうかと思つております。
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古池信三#25
○政府委員(古池信三君) それでは電力に対する事柄についてお答えを申上げますが、緊急停電を絶対に防止しなければならんということは、全く御説の通りで、我々もそのためには非常に研究をし、苦心をしておるのであります。今年の冬から割当制を実施しようというのも、これによつて無計画な緊急的な停電をでき得る限け防止したいという考えがその根本となつておるわけであります。そこで割当制度を実施するに当りまして、電熱の使用を認める地域等もおのずから限定されて参ります。從つて電熱を使つてはいけない地域にあるこれら從量需要家が黙つて電熱を使われることもあり得るのではないかというお話でありますが、その点は私共も非常に心配しておるのであります。それがために総合燃料対策を立てまして、極力そういう方面には薪炭その他の加工炭を配給しまして、電熱の消費ということは絶対に止めて貰うと、無論燃料の事情が決してよいわけではありませんからして、各家庭とも欲するままの十分なる熱量を得るということは困難であります。從つて都市といわず、農村といわず、燃料の面におきましても、十分に耐乏生活を我慢して頂かなくちやいかんということが前提になるわけであります。
 第二に盗用の問題でありますが、これは正確に申せば、定額の需要家において、契約以上に電氣を使われるという場合であります。殊に戰後定額需要家が非常に全國的に見て殖えて参つておりますので、かような需要家もその量から言つて相当に多いであろうということが予想されますので、これが防止のためには十分我々も考えております。御指摘になりましたように、先ず第一は機械的に盗用のできないようにすることが第一の方法であるのでありまして、これがためにはメーターを取り付けて、定額需要家を早く從量需要家制に切替えると、又メーターの間に合わん場合には、電流制限器をできるだけ多く取り付けて、それ以上の無駄な使用を抑制するということにあるのでありますが、併しながら現在定額需要家が全國で約九百万戸あるわけであります。そこでこのメーターと、リミツターを極力作りたいというので、專門のメーカーを集めましていろいろ相談をしたのでありますが、この際資材資金等相当に援助して割当いたしましても、メーカーの製作能力からして、どうしても多くの数字は期待できないという結論になつたのであります。現在は本年の暮までにメーターにおいて六十万戸、リミツターにおいて百五十万戸の製作ならば、どうにかできるからというメーカーの方の話によりまして、これを目標にして製作を進めておるようなわけであります。現在そのために資材、資金は大体において非常な困り方がないようにできておると信じております。從つてこれだけのメーターとリミツターができまして、取り付けられたとしましても、尚余すところの定額需要家が非常に多いのであります。そこでこれが盗用の防止は、どうしても國民全部がこれに対して注意をし、協力をして貰わなければ、到底完全なる目的の達成はむずかしいのではないかと思います。政府の一部の者だけがこのために心配をして駆け廻つて見ても、到底それでは力が及ばんのでありまして、この際政府は勿論、全部がこれに協力して貰らい、更に直接電氣供給の衝に当つておられる電氣事業者、及びその從業員組合、更に又國会の諸君の特別な御協力を得ましてこの冬にはなんらか電氣の合理的な使用或いは盗用防止というような意味において、國民運動を起して行かなければ到底この電力危機の乘切りということはむずかしいのではないか。かように考えておる次第であります。
 第三番目の石炭の下期百四十万トン確保の問題につきましては、電力局としてその趣旨を安本に強く申入れております。幸い安本の動力局の次長も見えておりますから、この点についてはその方からお答えを頂きたいと思います。
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木村武#26
○説明員(木村武君) 只今電力局長からのお話の如くでありまして、緊急停電の防止のためには、今のお話の如き措置によつて、或程度食い止めることができると思います。先程ちよつとお話しになりました地方におきまする電熱の割当のない地区の從量需要家の盗用ということが、防止されないのではないかというお話でございますが、この点はやはりそういう場合には、これは一つの違反でありまして、電氣の需給調整令の違反でございまして、最後には罰則がございますし、又その前段階としては、今度考えられている、相当高率な超過料金、或いはその次の手段として、電氣の配給停止といつたような措置で以て、事後的な取締でありますが、そういう取締の措置を講ずることによつて、或る程度防止できるのではないかと考えております。
 それから石炭の問題でありますが、下期百十四万トンの確保については、本年度のように、電氣が非常に逼迫した情勢においては、極力これを確保するように考えております。ただ御承知の通り、配炭計画そのものを我々存じておりません関係で、この数字上の確保ということについても毎期苦労しておるわけであります。特に十月分におきましても、我々の予定しておつた数字を電力面に載せるということについて、いろいろ異論がございまして、十分希望通りの数字が認められておりませんでしたが、これにつきましても、再三交渉の結果、或程度我々の希望に近い数字が昨日あたり決まつたようであります。
 それから今後の問題でありますが、今後もやはり外の産業との関係から、無條件に……この数字百四十万トンそのものが今年度のこのような事情の場合には、尚不足するということも出て來るのでありますが、そういうものも無條件に確保するということは簡單に考えられないが、併し最近のいろいろの折衝のことからいたしまして、來月以降大体この数字程度は、我々の努力如何によつては、少くとも確保できるのではないかという大体の自信を持つております。殊に今期は非常に冬向の取つつきでありまして、可なり電力用炭の配当については苦労したが、來期以後は相当な数字を大体予想しておりますし、それから現在において日本が非常な異常渇水等のために、電力上の大きな危機にあるということも認めておりますので、今後電力用の配炭については、段々我々としては期待を持つてよい状況になつて行くのではないかと考えております。
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森茂雄#27
○説明員(森茂雄君) ちよつと附加しておきます。この前の新聞記事で、地方の從量需要家は、全然使えないようにお考えになつておるようでありますが、あの点は電力局長のお答えにちよつと漏れたと思いますが、大体今の考えとしては、地方の小都市の、旧市を除いては、或る程度制限的に使つて貰うということで行かないと、とてもいかないのではないかというようなことも考えておりますので、ちよつとお答えいたします。
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栗山良夫#28
○栗山良夫君 今電力局長から、國民の協力を得なければ、円満なる遂行はできないと、特に電氣業者も労働組合も、あらゆる者が一体になつてやつて行きたいと仰しやいましたが、ただ、その通りだと私は思いますけれども、國民の協力を要請するためには、一つの前提條件がなければならない。その前提條件が如何にしてうまく果されるかどうか。國民運動をやるにしても、それが前提條件にならなければならんと思いますが、その前提條件というのは何かと申しますと、結局ここで今論議されているような総合的燃料対策というものが國民の前に一刻も早く公表せられて、そうした薪炭なり電力なりが非常に乏しいのだ、乏しいのを國民が分け合つて、今年の冬を越そうではないか、こういう一つの燃料に対するところの眞相が発表されない限りにおいては、私は到底國民に訴えることはできないと思います。ところがこの間新聞で私共も実に驚きましたのは、どこから出たか存じませんが、從量需要家は電燈電熱を使つてよろしい。これは申込めば点けてやる。このようなことが新聞に出たのでありますが、こういうような燃料の逼迫した眞相が発表されない前に、ああいつたようなものが発表されて國民に非常に安易感を與えたということは、私は非常な手落ではないかと考えておる。この点についてどうしてああいう考えでおやりになつたのか、そうしてどの程度の責任ある所から出たのか。この点を一つ伺いたいと思うのであります。それからもう一つは、今申された如くに、今年の冬は先ず盗用という問題、それから電力制限にしても十分には手当ができないという問題。從つて從量需要家も相当に罰金料金があるにいたしましてもそれは使われると思うのでありますが現実の問題としてそうなると思います。そういう点から電力の緊急突破計画というものは或る程度破綻を生じた場合の措置というものを考えて置かなければならん。これについて緊急停電で行かれるのか、或いは万止むを得ない場合には大口需要に対しても或る程度の制限を加える。そうして一般國民用の電力は確保をして行くのか、その辺の基本的な方針ですね、これを先ず伺つておきたい。今年の冬緊急停電をやるということになれば、私は電熱なりガスがあるところへは薪炭も配給しない、こういうふうな建前になつておるのでありますから、カードによつて薪炭の配給は受けていない。そうして電熱は緊急停電防止のための総合対策が実施されないで、止むを得ず緊急停電をやつて行く、こういうことになれば、國民は非常に混乱を私は起すと思う。この辺についてはつきりした見通しとその対策を持つていない限りは、由々しい問題が起きて來るのじやないかと思いますので、その点を明らかにしてされたい。
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中島征帆#29
○説明員(中島征帆君) この前の新聞発表の点でありますが、あれは我々も非常に遺憾に存じておりまして、総合燃料対策が明確に決定せられる前にああいうふうに部分的な記事が出ますということは、今後の施策に支障を生ずることになりますので、勿論官廳側から出たものではないと思います。どういう方面から出たかということは、只今調査もいたしておりますけれども、あの関係の記事につきましては大変残念と思つております。それからこの冬に電力制限が予定通りの効果を挙げなかつた時の措置という問題でありますが、これは非常に問題でありまして、若し渇水その他そういつたような電力の供給面からいたしまして、供給力が足りないという場合に起きる制限措置につきましては、今度は割当制をとりますから、比較的、計画的に制限もできるわけでありますけれども、これが使用面におきまして、いわゆる擅用等によつて予定以上の負荷がかかる。それがために放任すれば、電圧が低下して緊急停電もしなければならんという措置に対しまして、予めどういうふうにするかということはなかなかむつかしい問題であろうと思います。これが非常に大きな数字になりますと、仮りにこれを或る程度予知いたしまして、この程度の擅用はあるだろうということを予知いたしまして、大口電力にかけてその方面の電力を強化するということも普通ならできますけれども、その数字が非常に大きくなりますと、そういう産業方面を圧迫するということは勿論不可能でありまして、我々の予定しておるというと何ですが、予想以上に擅用電力が大きく使われることになると、おのずから緊急停電が繰返されるという結果になることは止むを得ないのでないかと思つております。ただこれが比較的少く又多少予定の程度の数量であれば、場合によつては緊急保留分によつてこれを負担することもできますし、若干國民の最低生活確保という意味におきまして、他の産業その他の送電を廻すということによつて緊急停電を防止するということもできるのでありますけれども、果してどの程度擅用によつて今度の電力制限が施行されるかということは、只今急に予測もできませんので、これが非常に大きな数字になりますと、その結果もかなり重大なことになるのでないか。從つて又昨年のような停電等の事態が相変らず防止できないことになるのでないかと思つておる次第であります。
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