木村武の発言 (電気委員会)
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○説明員(木村武君) それでは大分総合的な観点から申上げなければならない返事になるようでありますから、便宜安定本部の方で申上げますが、御趣旨のようにできるだけ電氣に迷惑をかけないように薪炭の問題を考えて参るということにつきましては、その趣旨で我々は考えているのであります。先程もちよつとお断り申上げましたように九俵、即ち年間十六俵は少な過ぎるそれに電氣を入れた場合には少いじやないかという御議論、これには私非常に同感なのであります。ですけれども実は先程から申上げておりますように今の薪炭の生産事情、輸送事情から申上げますと、なかなか大きな目標を掲げましても空手形になるというような情勢になりますので、かようなことに考えておりまするが、併しそういう空手形に是非ならないように一つの目標を出す。今まで生鮮食料品について非常に非難があるのでありますが、枠を出しておいて実際そういかんというような点などもありまして、それが延いてはいろいろなことに支障を及ぼしておりまするので、できるだけ確実なところで行きたい。こういうふうな考え方を基にした九俵ではあるのであります。そこで先程御説明申上げましたように、どうも水害関係で輸送の問題が非常な困難な状況になつておりますので、実はなかなかこれを確実に殖やすことができるということを申上げる段階に至つておりません。併し只今実は我々関係者の中では年内にいくら、それから一月にいくら、少くとも年内の目標を一月の目標をはつきりさせて、そうしてそれをできるだけあれする。その目標といたしましてはこれははつきりした数字があれいたしておりませんから、申上げて却てあれいたすといけませんのでありますが、これは成るべく、例えば先程申上げました煉豆炭というものは計画生産の見込がついておりますので、こういうものを取敢えず配給して行く、できるだけ余計配給して行くということも考えまして、御趣旨にできるだけ副う。言い換えますれば、最低限度にしまして、木炭一・四俵、薪一・二俵、つまり薪六束ということを最低目標にいたしてやつて行きたい、こういうふうに考えております。これを最低目標ということにいたしますことははつきり申上げられると思います。それから昨年二十俵くらい貰つた、十六年には四十俵くらい行つたというお話でありますが、それは昭和十四年以來木炭の配給統制をいたしているのでありまして、十六年など四十俵というお話は実は非常に大きな家にお住みになつて、その当時は疊の数と人間の数で配給の量を算定していたのであります。割合贅沢なことを考えておつたのでありますが、今申上げておりますのは、五人世帶をあれいたしまして、疊の数といつても、今そういうことを考えて行くような裕りはありませんので、疊の数の問題はなくなつております。勿論非常に大きな家にお住いになりまして、人間が非常に多かつたというような御家庭はそんなところもあつたかと思いますが、今はとてもそういうわけには参らんのでありまして、これはどういうような御計算でこういう数字をお出しになつたのか知りませんが、昨年はもつともつとひどい数字が出ておる。電氣の換算法、いわゆる昨年三十億キロワツト、アワーが家庭用に主として使われたという計算で参りますると、電氣に換算いたしますると、相当なことに相成るかと思いますが、そんなことには行かん、行つていない。こういうように私共は考えておるのであります。これはどうでもよいようなことでありますか。それから運輸省関係のことは運輸省の方からお答えを願うことにいたしまして、十月以降木炭を四万六千余トン入れて、家庭用に二万二千余トン、もう少し家庭用に廻してもよいじやないかという御議論は御尤もと思います。これは実は、少し話が脇道に外れるのでありますけれども、要するに薪炭は、これは今はこういうようにガソリン代用その他石炭窒素にまで木炭を使つておるというような状況で、相当重要産業用、輸送用に使われておるわけであります。そこでまあ電氣ができるだけそういうものに使われて、家庭用にそれが使われんようにしなければならんという問題は実は薪炭にもそのまま当嵌まる部分があるわけであります。併し何もかもそういうことで重要産業用だ、輸送用だということに廻してしまつておつたのでは、家庭生活は滅茶苦茶になるので、薪炭については、そこをふん張つて家庭燃料について先ず第一に考えて参りたい、こういうような氣持でやつておるということを誓うわけであります。併し差当りの問題といたしましては、実は先程のお話のように、ガソリンの問題を解決することができますると、非常に樂でありますが、併し國力なり今の日本の輸入力からいたしますると、なかなかむづかしい。それで実は私共といたしましては、正式に司令部に申入れはいたしております。是非そういうことにして貰わんと困る。薪炭は今まで家庭燃料が主であつた、それが戰時中、日本はもともと動力資源に乏しい、そこで代替的な需要が薪炭にすべて殺倒してしまつた。そこで今の計画面では大体薪炭は半分は家庭用で、あとの半分は輸送用、産業用に使わなければならんというような制度にまで追込まれてしまつたのであります。丁度昨年は御承知のように一時は電力過剩だというような議論もありまして、それで例の電熱器が相当普及いたしまして、一時は電熱器によつて若干負担を軽めて貰えるのじやないかというようなことであつたのでありますが、今年はそういうわけには勿論行かんということで、又元へ復つて薪炭が眞中に狹まりまして、何もかも引受けなければならんという状勢に相成つておるのであります。そこで我々の氣持は先程から申上げますように、薪炭は家庭燃料を第一に考える。他のものはこれを一つ切つても家庭用に廻す分を確保する、こういう氣持で関係者は行くということになつて、これが一つの総合対策の基礎になつておるわけでありますけれども、余り急にそういうことに轉換してしまいますと、今度は電氣の場合と同じように非常な支障を……他の方も決して不急なものに使つておられるわけではないのでありますから、そういう事情になるわけでありまして、東京などの例にありまするように約半分以上のものが家庭用以外のものに使われる計画になつておりましたことが、薪炭の只今の実相を物語つておるのであります。併し御趣旨は御同感でありまして、できるだけ方針の問題のみならず実施の問題におきましても、家庭燃料フアストというようなことで、薪炭をできるだけ家庭燃料に廻して行き、外のものはできるだけ我慢して貰うというようなことに是非考えたい。こういう考をいたしておるわけであります。