栗山良夫の発言 (電気委員会)

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○栗山良夫君 電力関係のことで少し伺いたいのでございますが、その前に総括的に伺いたいのは、大体この電氣委員会が一番最初に企図したことは、今年の冬の電力危機がどうして切り抜けて行くかということが当面の目標であつたわけでありまして、それを段々掘り下げて参りましたところが、結局國民生活としての今年の冬の燃料の問題を、或る程度爼上に載せなければ計画は成り立たないと、こういう結論から発展しまして、本日のような状態にまでなつたわけであります。これを考えて見ますと、結局電力危機の突破というのがスタートであつたけれども、薪炭或はその他石炭、こういつたものを中心としたところの燃料対策というものが、如何に計画通り実行されるか実行されないかというところに味噌があることが明かになつて來たわけだと私は思うのであります。先程岡本委員はこの問題を、政府当局は眞劍に取上げてくれということを要望されました。而もその眞劍という意味は、各省がばらばらになつているのでなくて、有機的に強く固まつて取上げてくれとこういう工合に註釈がつけられたのでありますが、勿論経済安定本部が中心になつて計画され、各省が実行されておると思いますけれども、今日のお話を伺つておりましても、この総合計画の責任ある実施ということについて、果してうまく行くかどうかということの疑念を持たざるを得ないような節があるのであります。例えば総合というものは安定本部が作られた、実施は各省でやる、海運のことについては運輸省というような工合に仰しやるのでありますが、それが事がたまたま総合的な計画になると、直ぐ安定本部の方でお取上げになると、こういうことになりますけれども、実質的にはこの実行と計画とを完全にマツチさせるためには、やはりそういつたようなものでなくて、いつでも実施官廳と計画官廳とが完全に一体になつてでなければ、こういうものは進め得ないものだと私は考えるのでありまして、勿論現在の官廳機構の上においては、困難ではありましようけれども、この國民的な非常に強い要望であるところの燃料総合計画を実施する上において、現在の機構で果してうまく行けるのかどうか、或いはいけないとするならば、総合計画の実施機構をどういう工合に……新しく緊急にでも設置するような、何らかの心組みを持つておいでになるかどうかということを伺いたいのであります。先程の、例えば薪炭と木材とどちらを切るか、そういうことをお決め願いたいということを、配車課長からお話しになりましたが、こういうようなことも非常に重要な問題でありましてもう少し計画と実行とがぴつたり合えば、おのずから私は解決し得る問題ではないかと考えるのであります。
 それから只今申上げましたように、総合燃料対策というものは、飽くまで炭、薪、こういつたものを中心にして実行されなければなりませんが、そこに、初めて今年から電力が入つてということは、電熱が持つておる役割も非常に重要であるということも裏書きしておるわけでありますが、今度の計画を見て参りますと、電力対策として非常に見逃せない大きな事実は、去年の冬のような、ああいうぶざまな緊急停電を繰返すようなことは、絶対に止めなければならない、これが最も大きな私は根本問題になつておると思うのであります。今年の冬に電力対策の中心的な目的というものは、緊急停電の停止、緊急停電の囘避ということに、あらゆる努力が集中されなければならない。これに対して具体的な措置としていろいろありましようけれども、先ず今計画されておりますところの割当の電力、割当の完全なる遂行ということが、而も実施ということが、必要であろうと思いますが、それと同時に、盗用の撲滅、これがどうしてもなれさなければならない。それから火力用石炭の質と量の確実なる確保、この三つはどうしてもやらなければならん、こういう工合に思うのであります。そこでこり三つの中でまあいろいろ問題がありますが、先ず電力割当の確保の中でこの間新聞にも発表になりましたが、燃料の消費縣における重要都市以外の所は、全部電熱をストツプするのだ、こういうような計画になつておりますが、私はこれで果して本当に計画通りに國民が実行してくれるかどうか。定額の盗用は勿論、これは盗用という名前がつけられますけれども、少くともそういう電熱を使えない地帶において從量需要家が電熱を使うということになつたならば、これを盗用とは言えないと思うのですが、ただ割当の制限を増したということになると思うのでありますが、こういうような非常に大きな拔け穴があるわけでありますが、これを許しておいて、実情に合わないような制度を作つておいて、どうして電力の今年の冬を目的とする割当制の実施というものが完全にできるかどうかということに非常に疑念を持つわけであります。
 それからもう一つ今度定額需要家を対象としての盗用の問題でありますがこれはこの前経済安定本部からの御説明がありましたかと思いますが、盗用を全部撲滅することは到底不可能なことと思われますが、併し不可能であるとは言いながら、緊急停電を絶対的に防止するという建前からいえば、最も大きなる障害になつておるのはこれであるわけであります。これを防ぐためには何としても大きな手を打たなければなりませんが、私共の聞いております限りにおいては、先ず設備を保護しそうして需要家の盗用を防ぐために、電流制限機というものを全部の変圧機につけるということが一番專門的に見てもいい方法であるということが言われておりますが、まだその資金の面においても、資材の面においても、十分に電流制限機の手配が済んでいない、今年の冬には到底間に合わないということを聞いておりますが、こういうものが間に合わなくてどうしてあの電力緊急対策というものが、実を結び得るかどうかということに非常に疑念を持つものであります。
 この点に対して政府側としてどのような責任をとられる、とり得るような措置を講ぜられるかということを聽きたいのであります。石炭の百四十万トンの問題はこれは申すまでもありません。是非ともこれだけは確保して頂かなければならないわけでありまして、この問題も併せて御質問を申上げるわけであります。
 大分くどくど申上げましたが、要点は四点ばかりあると思います。

発言情報

speech_id: 100114841X00819471018_019

発言者: 栗山良夫

speaker_id: 24197

日付: 1947-10-18

院: 参議院

会議名: 電気委員会