平野力三の発言 (本会議)
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○國務大臣(平野力三君) 高良さんの御質問に対して率直にお答えいたしたいと思います。私といたしましては、現在政府が遅配と欠配というものを完全になくしない限りは、闇の問題も、実質賃金等の問題に関しましても、政府の責任といたしましては十分解消できないと思うのであります。從いまして現在遅配が続いておりまするということは、主管大臣といたしまして重大な責任を感じております。
そこで大体の構想を申上げますると、本年の十月三十一日まではこの遅配をなんとかしてなくするために全力を傾倒して、仮りに米麦等の主食においていけない場合におきましては、他の代用食糧を以ていたしましても遅配だけは完全に追付きたい、かように思つております。
それから來米穀年度でありまするところの十一月の一日からは、私の現在の信念といたしましては絶対に遅配欠配を行わないように、來米穀年度からはこの点において絶対一つやりたいということ、このことは、かように申します理由というのは、今年の稲作というものはもとより昨年ほど天候は良くないかと思いまするが、現在配給いたしておりまするところの肥料の面から申しますると、昨年よりは相当良いのであります。從つて先ず平年作と言えると思う。米の出廻り期において完全に國民に配給することによつて、消費者諸君が闇をやらないということまで政府が消費者に信用を得らるるならば、農村の供出というものも又うまく行くのでありまして、常にこの点は鶏が先であるか、卵が先であるか、闇が先であるか、欠配が先であるかというこの問題に至りましては、單に政府が遅配をなくするというこのことを断行して、國民からの信頼を得る、これが前提であると思う。併し現在のように食糧事情のいわゆる夜の部面でありまするところの、いわゆる本当に端境期に來ておりますときには、いかに考えましてもこれは困難でありまするが、出廻り期に至りまして食糧政策を考え直します場合には、ここには手があると信じておりますので、來米穀年度、十一月一日からは、國民の前に相当明るい食糧政策をやりたいということを今から深く考えておるものであります。(「お考え下さい」と呼ぶ者あり)
次に御指摘になりました特配物資の問題につきましては、労務加配はこれを積極的に断行いたしておるのであります。現在肥料の生産が上へ向いております一つの理由は、肥料工場に対しては政府が絶対労務加配を特配しております。現内閣になりまして石炭、鉄、電力、これらの工場に関しましては労務加配を、この食糧困難なる事情においても断行する決意をいたしまして現在やつております。これは工場別に調べて見ますと、この労務加配というものが生産の上にいかに重大なる影響を與えておるかということを、その工場工場についてはつきりした数字が分つておりますので、私共は國家の重点産業に関する特配米というものは断行したい所存であります。
次に家庭生活の問題から、食糧問題に対して婦人の協力を得べしという御議論につきましては、全く同感であります。今後その点については一つ御協力を得たいと存じます。(拍手)
〔國務大臣苫米地義三君登壇〕