本会議
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会
会議録情報#0
昭和二十二年七月九日(水曜日)
午前十時三十分開議
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議事日程 第十三号
昭和二十二年七月九日
午前十時開議
第一 自由討議
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議事日程 第十三号
昭和二十二年七月九日
午前十時開議
第一 自由討議
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松
松
松平恒雄#2
○議長(松平恒雄君) これより本日の会議を開きます。日程第一自由討議、自由討議に入るに先立ち一言申上げます。本日の自由討議は本院規則第百四十七條の規定による自由討議でございます。併しながら本日の発言は内閣から発表せられた「経済緊急対策(経済実相報告書を含む)」の範囲に限ることといたします。会議時間は四時間といたしまして、各発言者の発言時間は十分間でございます。発言者は制限時間を遵守せられんことを望みます。本日発言する議院に對しましては、議長はすべて自席で発言することを許可いたします。
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松
村
松
山
山下義信#6
○山下義信君 私は質問をいたしまする前に、先ず政府の当局者に念を押して置きたいことがあります。それは今回の経済緊急対策が六月十一日に発表せられ、続いて國民運動の要綱、或いは食糧緊急対策、或いは経済実相の報告書、或いは物價と賃金の改訂要綱、それらの幾多の当局の政策要綱が発表せられて來たのでありまするが、それがこの國会の御発表がいつも後廻しになつておるということは、これは一体どういうわけでございますか、拍手國会は只今開会中であります。開会中であるにも拘わらず、一般への御発表が先でありまして、職員は朝新聞を見て初めて知るというがごときことは、我々の頗る了解に苦しむところでございます。拍手先般羽仁五郎君からこの点につきまして、意味は違いますが、羽仁君は國会の名において発表したならば効果的であろうという意味でございましたが、本員は一般に御発表に相成る前に先ず國会に御発表相成るかどうか、今後は左樣になさるかどうかということを政府当局からはつきりと御答弁が願いたいと思うのであります。拍手
私は今回御発表に相成りましたる経済白書、これが根本になりまして左右両翼に展開されておりまするこの内閣の経済緊急対策、それらを通覧いたしまして、なかなか構想といたしましては纏まつております。なかなか文章も巧みでございます。殊に経済白書のごときは名文でございます。或いは講義がございます。或いは説教がございます。或いは訓戒がございます。泣くがごとく、訴うるがごとく、誠に名文ではございまするが、拍手併しながらこれらの緊急対策、これらの白書の中に私は肝腎なものが拔けていると思う。肝腎なものは何であるか、生きた政治が拔けていると私は思うのであります。拍手それはどうしていうかと申しますと、これらの経済対策というものが悉く実体のあとをあとを追つかけているところの対策ばかりでございます。言いかえて申しますると、後手の政策ばかりでございます。後手の対策をごてごてと並べている。(笑声、拍手)生きた政治というものは先手を打つことでございます。拍手先手を打つて、そうして新たに経済現象がここに発生するがごとき、大きな力強い対策がたつた一つでよろしいから私はこれを断乎としてやるべきであると思うのでございまする。安本長官は力強い先手をしつかりとお打ちになりまする御決意がありまするかどうか、又その対策の中にそういう先手の対策がありまするならば承りたい。こういうふうに実体に遅れまして、後手々々の対策ばかりいたしまするから、闇屋はにんやりと笑つておるのでございます。正直者が浮ばれないのはこれがためでございます。この点につきまして私は安本長官の御説明、御決意が承りたい。この内閣の経済緊急対策、即ち白書の中心点となつておりまするところはどこにあるかと申しますると、これはいうまでもなく‥‥焦点がないと仰しやつた同僚議員がございますが、私はそれに同意いたしません。焦点はあるのであります。どこにあるかというと、即ち物價と賃金との惡循環を断ち切る、ここに狙いを持つておいでになります。私達もそれは同意いたしまする。併しながらその狙いに対するところの対策というものがなにかあるかといいまするというと、極めて微温的なものばかりでございまして、今いつたごとき先手の大きな大鉈というものが少しもございません。そこで我々はこの統制経済の方式の下に、果して物價と賃金とが、あの白書で非常に憂慮せられておるがごとき惡循環がありやなしや。これに多大の私は疑問を持つているのでございます。物價と物價との間に惡循環があるといい、物價と賃金との間に惡循環があるというがごときは、私は自由主義の経済原論の目で見た経済の考え方かと思うのであります。この統制経済の方式の下におきましては、物價と物價、物價と賃金との間に少しも惡循環というものはないのであります。もしあるとしましても、極めて稀薄であるべきが私は原理ではないかと思うのであります。若し白書にいうがごとく、この物價と賃金との間に惡循環ありとしまするならば、これを断ち切る手というものは、物價と賃金とのバランスを保つということより以外に手はないと思います。然るに今日の物價と賃金の改訂要綱を見まするというと、御承知のごとく物價は六十五倍に上げておいて、そうして賃金は頗る低いところに止めておかれておる。物價と賃金を不均衡のままにおいて、そうしてこの循環を断ち切るとは自己矛盾も甚だしいではないか、この点について安本長官の私は御説明が承りたいのであります。若しそれ政府当局者は、名目賃金はあそこのところに止めておくけれども、いわゆる千八百円のあの平均水準に止めておくけれども、実質賃金として引上げる考であるとおつしやるのでありますが、物價は六十五倍に上げた。それが既に昨日からその値段で配給されております。然るに実質賃金の充実引上げというのはいつ具現いたすのでありますか、それが具現いたしますまでには時間の或る間隙というものがあるに相違ないと思う。間隙の間はいわゆるこの物價の騰貴に対する賃金の切り捨であるに相違ないと私は思うのでございます。なぜ安本は思い切つた、当局は思い切つた賃金の大巾の引上げをやらないのであるか、若し物價と賃金の惡循環ありとするならば、物價より低きに賃金を止めて置くことも亦惡循環の原因ではないかと私は考えるのであります。この実質賃金というものを引上げてやる。これは私はそういう賃金形態には賛意を表しますが、併しこの実質賃金を引上げるといつて、名目賃金を抑えて置くことは、これは只今はよろしいけれども、併しながらやがて來るべき失業が生じましたときには、これは失業手当をやらなければならん。解雇手当をやらなければならん。その失業手当なり、解雇手当なりの算出の基準は名目賃金に置くや実質賃金に置くや、私は米窪國務相に伺いたい。若し名目賃金に置くというならば、やがて來たるべき労働恐慌、この整理されます失業者諸君に対しては、低い名目賃金で失業手当を與えるというがごときは拍手そもそも巧言令色鮮きかな仁といわなければならん。私はこの点につきまして当局の御答弁を承りたい。
最後に重大なることをお尋ね申上げます。それは今回発表相成りましたる経済白書というものは、いかにも今日の日本の経済実相が報告せられておると仰しやいますが、併し私はこれは半分しか御発表に相成つておらんとしか思えないかと思うのであります。いわゆる民間の、國民の経済資料はお集めになつた。併しながら政府のお持ちになつているところの物資です。厖大なる物資です。國民がいろいろな疑惑で眺めておるところの物資、なにをどのくらい政府が握つているかということの実情が、少しも報告せられておらないことでございます。今日の日本の経済は國民の経済、國民の持つておる物と政府の持つておる物と、その全貌を悉く発表いたしまして初めて日本の経済実相が明白になるといわなければなりません。今日の経済秩序の混亂、或いは政治理論の貧困とか、或いは無為無策の結果とか、いろいろと議場におきまして御議論がございましたが、それは議論。実際はです。終戰以來あの膨大な軍用物資が無秩序に放漫にこれが処分せられたことが、今日の経済秩序の潰乱、道義の頽廃の原因を成すものである。拍手而してその続きといたしまして、政府が統制経済の、これは当然ではありまするけれども、多数の物を握つておる。この物がどれだけあるか、どこにあるか、なにがあるのかということを明白にいたさなければなりません。見よ、経済関係の各省の玄関には数十台の自動車が朝夜取り巻いておることは、この物を狙うところの一部の餓鬼共が集まつておる事実ではございませんか。このことが明らかにいたされなければ、政府がどのようなことを仰しやいましても、國民が政府に対して、政治に対して信頼するということは不可能であると思います。殊に昨日新聞を見まするというと、やはり御承知の世耕機関事件でございます。この新聞記事の中には、安本には軍服が二三百万著あるということが述べられております。果してこれは事実でございますかどうか、御答弁が承りたい。又かくの如き事件が沢山ございまするか、司法当局は世耕機関についてどの程度まで眞相が御糾明に相成つておるか、その途中の経過を当議場におきまして御発表相成るのが至当であると私は考えるのでございます。私は経済白書から、政府の持つておるところの物資を、これを國民に明らかに示すことを経済黒書と申したい。この経済黒書の御発表相成るところの意思がありや否や。片山首相にお尋ねいたしたいが、御不在で、又片山首相にお代りになるところの西尾國務相か、或いは芦田外相、副総理かその辺が分りません。どちらかお決めになりまして、御答弁が煩はしたいと思う者でございます。私の質問いたしたいという要点は以上のごとくでございます。拍手
この発言だけを見る →私は今回御発表に相成りましたる経済白書、これが根本になりまして左右両翼に展開されておりまするこの内閣の経済緊急対策、それらを通覧いたしまして、なかなか構想といたしましては纏まつております。なかなか文章も巧みでございます。殊に経済白書のごときは名文でございます。或いは講義がございます。或いは説教がございます。或いは訓戒がございます。泣くがごとく、訴うるがごとく、誠に名文ではございまするが、拍手併しながらこれらの緊急対策、これらの白書の中に私は肝腎なものが拔けていると思う。肝腎なものは何であるか、生きた政治が拔けていると私は思うのであります。拍手それはどうしていうかと申しますと、これらの経済対策というものが悉く実体のあとをあとを追つかけているところの対策ばかりでございます。言いかえて申しますると、後手の政策ばかりでございます。後手の対策をごてごてと並べている。(笑声、拍手)生きた政治というものは先手を打つことでございます。拍手先手を打つて、そうして新たに経済現象がここに発生するがごとき、大きな力強い対策がたつた一つでよろしいから私はこれを断乎としてやるべきであると思うのでございまする。安本長官は力強い先手をしつかりとお打ちになりまする御決意がありまするかどうか、又その対策の中にそういう先手の対策がありまするならば承りたい。こういうふうに実体に遅れまして、後手々々の対策ばかりいたしまするから、闇屋はにんやりと笑つておるのでございます。正直者が浮ばれないのはこれがためでございます。この点につきまして私は安本長官の御説明、御決意が承りたい。この内閣の経済緊急対策、即ち白書の中心点となつておりまするところはどこにあるかと申しますると、これはいうまでもなく‥‥焦点がないと仰しやつた同僚議員がございますが、私はそれに同意いたしません。焦点はあるのであります。どこにあるかというと、即ち物價と賃金との惡循環を断ち切る、ここに狙いを持つておいでになります。私達もそれは同意いたしまする。併しながらその狙いに対するところの対策というものがなにかあるかといいまするというと、極めて微温的なものばかりでございまして、今いつたごとき先手の大きな大鉈というものが少しもございません。そこで我々はこの統制経済の方式の下に、果して物價と賃金とが、あの白書で非常に憂慮せられておるがごとき惡循環がありやなしや。これに多大の私は疑問を持つているのでございます。物價と物價との間に惡循環があるといい、物價と賃金との間に惡循環があるというがごときは、私は自由主義の経済原論の目で見た経済の考え方かと思うのであります。この統制経済の方式の下におきましては、物價と物價、物價と賃金との間に少しも惡循環というものはないのであります。もしあるとしましても、極めて稀薄であるべきが私は原理ではないかと思うのであります。若し白書にいうがごとく、この物價と賃金との間に惡循環ありとしまするならば、これを断ち切る手というものは、物價と賃金とのバランスを保つということより以外に手はないと思います。然るに今日の物價と賃金の改訂要綱を見まするというと、御承知のごとく物價は六十五倍に上げておいて、そうして賃金は頗る低いところに止めておかれておる。物價と賃金を不均衡のままにおいて、そうしてこの循環を断ち切るとは自己矛盾も甚だしいではないか、この点について安本長官の私は御説明が承りたいのであります。若しそれ政府当局者は、名目賃金はあそこのところに止めておくけれども、いわゆる千八百円のあの平均水準に止めておくけれども、実質賃金として引上げる考であるとおつしやるのでありますが、物價は六十五倍に上げた。それが既に昨日からその値段で配給されております。然るに実質賃金の充実引上げというのはいつ具現いたすのでありますか、それが具現いたしますまでには時間の或る間隙というものがあるに相違ないと思う。間隙の間はいわゆるこの物價の騰貴に対する賃金の切り捨であるに相違ないと私は思うのでございます。なぜ安本は思い切つた、当局は思い切つた賃金の大巾の引上げをやらないのであるか、若し物價と賃金の惡循環ありとするならば、物價より低きに賃金を止めて置くことも亦惡循環の原因ではないかと私は考えるのであります。この実質賃金というものを引上げてやる。これは私はそういう賃金形態には賛意を表しますが、併しこの実質賃金を引上げるといつて、名目賃金を抑えて置くことは、これは只今はよろしいけれども、併しながらやがて來るべき失業が生じましたときには、これは失業手当をやらなければならん。解雇手当をやらなければならん。その失業手当なり、解雇手当なりの算出の基準は名目賃金に置くや実質賃金に置くや、私は米窪國務相に伺いたい。若し名目賃金に置くというならば、やがて來たるべき労働恐慌、この整理されます失業者諸君に対しては、低い名目賃金で失業手当を與えるというがごときは拍手そもそも巧言令色鮮きかな仁といわなければならん。私はこの点につきまして当局の御答弁を承りたい。
最後に重大なることをお尋ね申上げます。それは今回発表相成りましたる経済白書というものは、いかにも今日の日本の経済実相が報告せられておると仰しやいますが、併し私はこれは半分しか御発表に相成つておらんとしか思えないかと思うのであります。いわゆる民間の、國民の経済資料はお集めになつた。併しながら政府のお持ちになつているところの物資です。厖大なる物資です。國民がいろいろな疑惑で眺めておるところの物資、なにをどのくらい政府が握つているかということの実情が、少しも報告せられておらないことでございます。今日の日本の経済は國民の経済、國民の持つておる物と政府の持つておる物と、その全貌を悉く発表いたしまして初めて日本の経済実相が明白になるといわなければなりません。今日の経済秩序の混亂、或いは政治理論の貧困とか、或いは無為無策の結果とか、いろいろと議場におきまして御議論がございましたが、それは議論。実際はです。終戰以來あの膨大な軍用物資が無秩序に放漫にこれが処分せられたことが、今日の経済秩序の潰乱、道義の頽廃の原因を成すものである。拍手而してその続きといたしまして、政府が統制経済の、これは当然ではありまするけれども、多数の物を握つておる。この物がどれだけあるか、どこにあるか、なにがあるのかということを明白にいたさなければなりません。見よ、経済関係の各省の玄関には数十台の自動車が朝夜取り巻いておることは、この物を狙うところの一部の餓鬼共が集まつておる事実ではございませんか。このことが明らかにいたされなければ、政府がどのようなことを仰しやいましても、國民が政府に対して、政治に対して信頼するということは不可能であると思います。殊に昨日新聞を見まするというと、やはり御承知の世耕機関事件でございます。この新聞記事の中には、安本には軍服が二三百万著あるということが述べられております。果してこれは事実でございますかどうか、御答弁が承りたい。又かくの如き事件が沢山ございまするか、司法当局は世耕機関についてどの程度まで眞相が御糾明に相成つておるか、その途中の経過を当議場におきまして御発表相成るのが至当であると私は考えるのでございます。私は経済白書から、政府の持つておるところの物資を、これを國民に明らかに示すことを経済黒書と申したい。この経済黒書の御発表相成るところの意思がありや否や。片山首相にお尋ねいたしたいが、御不在で、又片山首相にお代りになるところの西尾國務相か、或いは芦田外相、副総理かその辺が分りません。どちらかお決めになりまして、御答弁が煩はしたいと思う者でございます。私の質問いたしたいという要点は以上のごとくでございます。拍手
松
松
松
和
和田博雄#10
○國務大臣(和田博雄君) 只今の御質問にお答えいたしますが、発表の点でありますが、これは御承知のように只今非常に印刷能力というものがございません。我々は日を次ぎ夜を次いで、できるだけのことをいたしまして、実は新聞社と國会とは殆ど同時に出しておる次第であります。できる先から先から新聞社に出す、それをすぐ國会にも持つて來たのであります。從つて一日遅れて新聞にそれが出たということになつておるのでありまして、我々は全力を、今の能力においてできる限りのことをやつておることをご了承をお願いいたします。決して國会を我々としては軽視しておる者では毛頭ございません。
それからこの白書というものについてのいろいろの御批判でありまするが、精神が欠けておる、こういうお話でありますが、私は経済白書、実相報告書は、客観的に、そうしてなんらの党派に囚われることなく、事実を國民の前に示し、その示された事実を國民の方々が自分達の問題として、この現実にどう取り組み、そうしてそれをどう批判するかは、これは皆樣方の御自由であります。それから一点、政策が非常に後手々々になると仰しやるわけでありまするが、我々は先に緊急経済対策を発表いたしまして、それの個々のものについて個々の具体化を図つて、それを逐次実行に移しておる次第であります。政策そのものが効果を発生するのにはそこに時間というものが必要であります。從いまして政策の本当の批判は、暫くその政策が行われる経過を見た上で公平にいたして戴きたいと思うのであります。我々はあの実相報告書に基ずきまして、一應経済緊急対策が当面の危機を乘り切るには総合的に必要なりと考えまして、只今それを実行に全力を以て移しておるような次第でございます。
それから具体案のものについて法律、予算の形で必要としまするものは、当然國会に提出いたしまして、皆樣方の御審議をお願いいたすことに相成ると思うのであります。
それから隠退藏物資の点は経済安定本部におきましては、今後とも徹底的に監査部を充実いたしまして、これが正確なる実情を把握するのに努めたいと思うのでございます。今までの隠退藏物資の点はいろいろの個人からの申出がありまして、実際上その現場へ行つて見まするというと、思う物が既になかつたり、或いは既に正当な人の名に帰しておるようなものが多いのでございますが、尚この点につきましては、私といたしましては全力を上げてその正確なる把握をいたしたいと思うのであります。それからもう一言断つておきたいことは、経済実相報告書というものが、この敗戰國においてあれだけのものが出せたという事実を一つ御認識を願いたい。どこの世界を取つて見ましても、敗戰國において経済の実相をあからさまに國民にああいう形で出しておることは、私の知つておる限りはございません。從いましてあの報告書の中に、我々としてもそれは不満な点があるわけであります。併し今の制約された條件の中でも最大限度において我々はその実相を國民に報告することを努めたわけであります。拍手
〔國務大臣米窪滿亮君登壇〕
この発言だけを見る →それからこの白書というものについてのいろいろの御批判でありまするが、精神が欠けておる、こういうお話でありますが、私は経済白書、実相報告書は、客観的に、そうしてなんらの党派に囚われることなく、事実を國民の前に示し、その示された事実を國民の方々が自分達の問題として、この現実にどう取り組み、そうしてそれをどう批判するかは、これは皆樣方の御自由であります。それから一点、政策が非常に後手々々になると仰しやるわけでありまするが、我々は先に緊急経済対策を発表いたしまして、それの個々のものについて個々の具体化を図つて、それを逐次実行に移しておる次第であります。政策そのものが効果を発生するのにはそこに時間というものが必要であります。從いまして政策の本当の批判は、暫くその政策が行われる経過を見た上で公平にいたして戴きたいと思うのであります。我々はあの実相報告書に基ずきまして、一應経済緊急対策が当面の危機を乘り切るには総合的に必要なりと考えまして、只今それを実行に全力を以て移しておるような次第でございます。
それから具体案のものについて法律、予算の形で必要としまするものは、当然國会に提出いたしまして、皆樣方の御審議をお願いいたすことに相成ると思うのであります。
それから隠退藏物資の点は経済安定本部におきましては、今後とも徹底的に監査部を充実いたしまして、これが正確なる実情を把握するのに努めたいと思うのでございます。今までの隠退藏物資の点はいろいろの個人からの申出がありまして、実際上その現場へ行つて見まするというと、思う物が既になかつたり、或いは既に正当な人の名に帰しておるようなものが多いのでございますが、尚この点につきましては、私といたしましては全力を上げてその正確なる把握をいたしたいと思うのであります。それからもう一言断つておきたいことは、経済実相報告書というものが、この敗戰國においてあれだけのものが出せたという事実を一つ御認識を願いたい。どこの世界を取つて見ましても、敗戰國において経済の実相をあからさまに國民にああいう形で出しておることは、私の知つておる限りはございません。從いましてあの報告書の中に、我々としてもそれは不満な点があるわけであります。併し今の制約された條件の中でも最大限度において我々はその実相を國民に報告することを努めたわけであります。拍手
〔國務大臣米窪滿亮君登壇〕
米
米窪滿亮#11
○國務大臣(米窪滿亮君) 私に対する御質問に対してお答えいたします。それは將來失業手当、或いは失業保險を支給する場合の基準はどこへ持つて行くかと言うお尋ねであつたと思うのであります。大体においてこれは標準報酬というものを決めまして、それの何パーセントということでやつて行くことが、從來我が國における既に実施しておるところの各種の保險、その他諸外國の例などで、これは生活費を保險及び手当等でカバーするということは、これは極めて理想的で望ましいことでございまするが、これについては國の経済とも睨み合さなければなりません。又或る考え方によると惰民を作るという逆作用も多分にあるのでございます。我々はこの失業対策として失業保險、失業手当というものによつて、失業者を救うというのが第一義的の目的でないのでございまして、失業者に対して適当なる職業を與えるということが第一義である。これがどうしてもできない場合に、初めて第二義的の手段として失業保險、失業手当というものを支給するということであるわけでございます。從いまして生活費を失業保險及び失業手当でカバーするということは、本旨に合わないのでございます。簡單でございますが、これを以て‥‥拍手
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村
木
木下辰雄#14
○木下辰雄君 私は先般発表されました経済緊急対策、いわゆる危機突破対策に対しまして、水産という立場から二三意見を述べたいと思います。先日來この議場の質答應答において、主要食糧に関する問題は十分論議されたと思います。併しながら水産の問題については殆どなかつたことを私は遺憾に存じます。固より主食の増産確保ということは、現在において最も必要なる事項でありましよう。併しながらこれは如何に力を盡し、如何に工夫を凝らしても、到底不足する。その不足をどうして補うか、如何なる物を以て補うかということは、現下の最も重要な問題であろうと思います。固より輸入物資の懇請も必要であります。併しながら政府も申されている通り、日本におけるあらゆる政策を講じて尚且つ足らん場合に輸入物資を懇請すべきである。これは本日のマツカーサー司令部の御声明にもありました。然らばどういう施策があるか、我が國の食糧増産にどういう施策があるかと申しますると、これは現下の状態として水産物の増産加工が最も緊急であり、これ以外にないと固く信ずるのであります。我が國は水産國であります。四囲の海洋は世界に稀れなる水産資源があります。戰前においては優に二十億貫を突破する生産を得たのでありますが、戰爭のために非常に激減いたしまして、現在においては僅かに五億貫以内であつたのであります。本年においては私共八億貫の生産目標を立てまして、その実現に努力いたしておりまするが、若し政府が十分に力を入れますならば、恐らく八億貫はおろか、それ以上の水産資源も決して不可能ではないと固く信ずるのであります。歴代の農林大臣が水産を決して無視しておつたとは申しません。併しながら少なくとも熱意が足らなかつた。幸い現平野農林大臣並びに和田安定本部長官はこの水産物の増産加工に非常に熱意を持つておられる。そういう見地から私は政府の御所信を問いたい。
第一は水産行政の問題であります。現在こういう主食を補う重大なる水産物の増産加工をなす行政官廳は農林省の一局であります。片隅に小さな水産局があるに過ぎません。そうして漁船は運輸省の所管であり、資材は商工省に残つておる。水産局は僅かに許可であるとか、免許であるとかいうような事務的の仕事をしておるに過ぎない、これでどうして水産が進展いたしましようか。数十年來水産業界においては水産省設置を唱えておる。これは輿論であります。昨年の衆議院におきましても水産省設置の建議案は滿場一致通過しておる。然るに今まで水産廳さえもできていない、農林大臣は本議場において將來は水産廳を作ると言明せられておる、何時作られるか、どういう構想で作られるかということを、この際はつきり御尋ねして置きます。
次に漁業用資材でありますが、先に山下義信君からもお述べになりましたが、非常に隠退藏資材が多い。我々は重油並びに魚網につきましては連合軍の非常なる厚意によりまして、先行は決して悲観しておりません。併しながらその他の資材は殆ど二割以内が配給されておるが、後は殆ど闇であります。闇ではどうやらこうやらとにかくある。この闇を徹底的に摘発するということは現下の急務であります。政府はこの経済緊急対策の中に隠退藏物資を徹底的に摘発する云々ということが書いてあります。どういう御方針によつて摘発するか重ねてお伺いしたいと思います。これは國民が納得が行くように一つ具体的の方策をいつて戴きたいということを私は申上げて、政府の所信を伺いたい。
次はこの緊急対策の第一の第四にこういうことが書いてあります。「主食の中心が当分米以外のものとなることは避けがたいので、食生活の改善、特に蛋白資源の確保に重点をおき、鮮漁介の統制を確実に実行するとともに加工水産物にもその適用範囲を拡大する。」確実に実行するということが謳われております。この見地から現在の水産物の集荷配給の機構ができ上つたのであります。これは現在の機構を見ますると、私共果して政府の機構がうまく運行できるかどうか甚だ疑問を持つております。例えば例を東京都に取つて見ますると、東京都においては二十四の入荷機関を東京都は許可した。その條件は一團体は資本金二百五十万円以上の会社、若しくは組合でなければならん。もう一つはこの六月中に、先月中に六万貫の魚を加工しなければならんというような條件の下に二十四團体に許可を與えたのであります。そのために二十四の團体は非常に努力をして、そうして集荷に奔走した。そうしてその手数料は僅かに三分に協定されている。この三分の手数料を……、現地に集荷人を派遣してあらゆる方策を講じて六万貫の集荷に努めたのであります。しかのみならずこの六万貫の集荷をするために二割或いはそれ以上の‥‥二割と申しますのは賣上高の二割、それ以上のものを生産者に現金を交付して、そうして魚を集荷した事実が到る処にあるのであります。これほど努力してやつても、それで六月末においては二十四團体の機関は総て数十万円の欠損を來たしている。こういうことで決して機構が成立つ筈がないと思う。いずれは收支のバランスを合わせるために闇のほうに轉換しやしないかということを私は非常に憂慮する。これに対して、これを作られた政府の御方針、將來の御監督、そういう点についてはつきりした御見解を承りたいと思います。
次には水産教育の問題であります。これはこの第一の第九項に「水産の増加をはかるため漁業の科学化」ということがあります。水産業界においては未だ一校の大学もありません。又水産專門学校というものが國立が僅かに三つ、後は私立が二つばかりあります。殆んどいうに足りません。今後の水産の重要性に鑑がみて政府はこの水産業をどういうふうに持つて行くかということについて拍手十分なる一つ御熱心な御研究を願いたいと思います。
それからその次に、現在水産業團体法による團体というものは近く解散になります。これに代るべき水産協同組合の法案並びに漁業法中改正法律案、これは私共非常に提出を要望しておりますが、政府はいつ出されるか、本議会に出されるかどうかということを一つはつきり御明答願いたい。まだ二、三ありますけれども、時間が参つたようでありますから、私の質問はこれにて終ります。拍手
〔國務大臣平野力三君登壇〕
この発言だけを見る →第一は水産行政の問題であります。現在こういう主食を補う重大なる水産物の増産加工をなす行政官廳は農林省の一局であります。片隅に小さな水産局があるに過ぎません。そうして漁船は運輸省の所管であり、資材は商工省に残つておる。水産局は僅かに許可であるとか、免許であるとかいうような事務的の仕事をしておるに過ぎない、これでどうして水産が進展いたしましようか。数十年來水産業界においては水産省設置を唱えておる。これは輿論であります。昨年の衆議院におきましても水産省設置の建議案は滿場一致通過しておる。然るに今まで水産廳さえもできていない、農林大臣は本議場において將來は水産廳を作ると言明せられておる、何時作られるか、どういう構想で作られるかということを、この際はつきり御尋ねして置きます。
次に漁業用資材でありますが、先に山下義信君からもお述べになりましたが、非常に隠退藏資材が多い。我々は重油並びに魚網につきましては連合軍の非常なる厚意によりまして、先行は決して悲観しておりません。併しながらその他の資材は殆ど二割以内が配給されておるが、後は殆ど闇であります。闇ではどうやらこうやらとにかくある。この闇を徹底的に摘発するということは現下の急務であります。政府はこの経済緊急対策の中に隠退藏物資を徹底的に摘発する云々ということが書いてあります。どういう御方針によつて摘発するか重ねてお伺いしたいと思います。これは國民が納得が行くように一つ具体的の方策をいつて戴きたいということを私は申上げて、政府の所信を伺いたい。
次はこの緊急対策の第一の第四にこういうことが書いてあります。「主食の中心が当分米以外のものとなることは避けがたいので、食生活の改善、特に蛋白資源の確保に重点をおき、鮮漁介の統制を確実に実行するとともに加工水産物にもその適用範囲を拡大する。」確実に実行するということが謳われております。この見地から現在の水産物の集荷配給の機構ができ上つたのであります。これは現在の機構を見ますると、私共果して政府の機構がうまく運行できるかどうか甚だ疑問を持つております。例えば例を東京都に取つて見ますると、東京都においては二十四の入荷機関を東京都は許可した。その條件は一團体は資本金二百五十万円以上の会社、若しくは組合でなければならん。もう一つはこの六月中に、先月中に六万貫の魚を加工しなければならんというような條件の下に二十四團体に許可を與えたのであります。そのために二十四の團体は非常に努力をして、そうして集荷に奔走した。そうしてその手数料は僅かに三分に協定されている。この三分の手数料を……、現地に集荷人を派遣してあらゆる方策を講じて六万貫の集荷に努めたのであります。しかのみならずこの六万貫の集荷をするために二割或いはそれ以上の‥‥二割と申しますのは賣上高の二割、それ以上のものを生産者に現金を交付して、そうして魚を集荷した事実が到る処にあるのであります。これほど努力してやつても、それで六月末においては二十四團体の機関は総て数十万円の欠損を來たしている。こういうことで決して機構が成立つ筈がないと思う。いずれは收支のバランスを合わせるために闇のほうに轉換しやしないかということを私は非常に憂慮する。これに対して、これを作られた政府の御方針、將來の御監督、そういう点についてはつきりした御見解を承りたいと思います。
次には水産教育の問題であります。これはこの第一の第九項に「水産の増加をはかるため漁業の科学化」ということがあります。水産業界においては未だ一校の大学もありません。又水産專門学校というものが國立が僅かに三つ、後は私立が二つばかりあります。殆んどいうに足りません。今後の水産の重要性に鑑がみて政府はこの水産業をどういうふうに持つて行くかということについて拍手十分なる一つ御熱心な御研究を願いたいと思います。
それからその次に、現在水産業團体法による團体というものは近く解散になります。これに代るべき水産協同組合の法案並びに漁業法中改正法律案、これは私共非常に提出を要望しておりますが、政府はいつ出されるか、本議会に出されるかどうかということを一つはつきり御明答願いたい。まだ二、三ありますけれども、時間が参つたようでありますから、私の質問はこれにて終ります。拍手
〔國務大臣平野力三君登壇〕
平
平野力三#15
○國務大臣(平野力三君) 木下さんの御質問にお答えいたします。水産業が現在の食糧危機を打開する上において極めて重要であるという御意見は、もはや論議の余地はないのであります。この点におきまして、水産行政の問題について水産廳を設置するかどうか、又水産廳を設置すると言明しているが、どういう形において水産廳の問題を考えておるかという御質問であります。私は、衆議院におきまする水産委員会の席上におきまして、水産廳設置を言明いたしたのであります。同時に又衆議院における水産委員会の委員諸君は各党派を超越いたしまして、全会一致水産廳設置を決議せられておるのであります。参議院におきまする水産委員会におきましても同樣の決議を願いたいと思つておるのであります。私は、この國会におけるところの水産委員会の各位の決議を前提といたしまして、閣議において水産廳設置を近く提起いたしたいと考えております。問題と相成りまするのは、運輸省におけるところの漁船に関する問題と、商工省におけるところの魚網に関する問題でありますが、この両省と農林省との問題に関しましては、私の見解といたしましては、行政上の問題として相当権限上の問題は必ずしも樂観を許さないのでありまするけれども、現下の食糧危機打開のために水産業の重大性の見地に立つて、閣議においては水産廳設置ということがこの際は是認せられるのではないかと信じておる次第であります。私といたしましては最善を盡したいと思つております。
次に漁業の上に資材が重大であることは論議を待ちません。漁業資材として相当隠匿されておるものがあるようであるが、これらについて政府はどう考えておるかという御質問でありまするが、現在これは單に水産業の資材のみならず、苟くも隠匿された資材として現在の危機突破に必要なるものは、各省連合いたしましてその取得に対しては全力を傾倒しております。
次に集荷機関の問題及び教育の問題について御意見がありましたが、山下君の專門的なる御意見を十分拜聽いたしましたので、私といたしましては、その点を大いに参考といたしまして善処いたしたいと思います。
最後にお問いになりました水産協同組合の問題と漁業権の問題でありまするが、この協同組合と漁業権の問題は、現在政府といたしまして最も檢討を加えておる重大問題であります。この協同組合法と漁業権に関するところの水産業法の改正法律案がこの議会に必らず提案できるかどうかという点については、現在明言できないのでありますが、会期が大体八月の下旬まで延長せられることに相成りましたので、大体この期限内には間に合うのではないかと思つております。と申しますのは、この漁業権の問題にいたしましても、漁業協同組合の問題にいたしましても、これは日本の將來における、又現在における水産業に関しましては、基本的なる重要問題でありまして、これが決定に当りましては極めて愼重を要するのであります。單にお座なりな便宜的なる法律を出すなら容易でありますが、漁業権及び協同組合の基本的なる問題を檢討して法律といたしまするには、相当なる日子を要するのでありまして、政府といたしましては極力この議会に提案をいたしたいと思つておりまするが、本日未だ必ず提案できるかどうかということの明言できないことを遺憾といたします。以上簡單に御答弁申します。拍手
〔國務大臣西尾末廣君登壇〕
この発言だけを見る →次に漁業の上に資材が重大であることは論議を待ちません。漁業資材として相当隠匿されておるものがあるようであるが、これらについて政府はどう考えておるかという御質問でありまするが、現在これは單に水産業の資材のみならず、苟くも隠匿された資材として現在の危機突破に必要なるものは、各省連合いたしましてその取得に対しては全力を傾倒しております。
次に集荷機関の問題及び教育の問題について御意見がありましたが、山下君の專門的なる御意見を十分拜聽いたしましたので、私といたしましては、その点を大いに参考といたしまして善処いたしたいと思います。
最後にお問いになりました水産協同組合の問題と漁業権の問題でありまするが、この協同組合と漁業権の問題は、現在政府といたしまして最も檢討を加えておる重大問題であります。この協同組合法と漁業権に関するところの水産業法の改正法律案がこの議会に必らず提案できるかどうかという点については、現在明言できないのでありますが、会期が大体八月の下旬まで延長せられることに相成りましたので、大体この期限内には間に合うのではないかと思つております。と申しますのは、この漁業権の問題にいたしましても、漁業協同組合の問題にいたしましても、これは日本の將來における、又現在における水産業に関しましては、基本的なる重要問題でありまして、これが決定に当りましては極めて愼重を要するのであります。單にお座なりな便宜的なる法律を出すなら容易でありますが、漁業権及び協同組合の基本的なる問題を檢討して法律といたしまするには、相当なる日子を要するのでありまして、政府といたしましては極力この議会に提案をいたしたいと思つておりまするが、本日未だ必ず提案できるかどうかということの明言できないことを遺憾といたします。以上簡單に御答弁申します。拍手
〔國務大臣西尾末廣君登壇〕
西
西尾末廣#16
○國務大臣(西尾末廣君) 山下君の御質問で残されたる問題につきましてお答えいたします。世耕機関の問題につきましては、政府においても着々と調査を進めておるのでありまして、併しながら現在のところまだそれを発表する状態になつておりませんので、暫らく御猶予を願いたいと思うのであります。尚隠退藏物資の摘発の問題につきましては、安定本部総務長官からお答えいたしたのでありますが、更にこの問題につきましては安定本部の中の監査局の中に在庫品課を設けまして、この衝に当つておるのでありますが、地方においても亦同樣に監査部に在庫品課を設けておるのであります。そうして目下それの人員を充実いたしておるのでありまして、本部の方には監査官を数十名、地方の安定局におきまして監査官を数千人採用しまして徹底的にこれらを摘発するために万全を期したいと考えておるのであります。今その人員の充実に努力いたしておる状態でありますから、御期待に副うように十分に摘発をいたしたいと考えております。拍手
この発言だけを見る →松
橋
高
高良とみ#19
○高良とみ君 三つの主なことについてそれぞれのお係りにお伺いしたいと思いますが、便宜上、本文の箇條が十二箇條程になつておりますから、これを要旨だけお聽き取りを願います。
第一は、今回発表になりました実相報告書と、食糧緊急対策と、経済緊急対策との三つの間にはつきりした関連を私共はどう見ても見付けることができないのでありまして、殊に実相報告書はその解決として経済緊急対策を謳つておると思うのでありまするが、その結果として今回制定になりました新價格体系樹立の原則につきましては、非常に矛盾があるのではないかと思うのであります。一例を申しまするならば、その結果といたしまして諸物價の昂騰を見ておりまするので、差当つて食糧緊急対策の要旨でありますところの米の供出外のものに対しましても、農村は諸物價の値上りにおきまして、到底出すような態勢にないのではないか、或いは消費者もこれを退藏をし、或いは諸物價に対しても、もう既にそういう現象が起つておるのでありまして、まことに御趣旨は結構でございまするが、そのいろいろな作文趣旨の関連を一つお教えを願いたいと思うのであります。
第二は、米麦及び交通費の上昇に伴いまして、全官公廳労職員組合或いはその他の諸團体におけるところの増額要求に対しまして、政府はどの程度に見ておいでになるのでありましようか、私共末端の生活者といたしましては、生活保護法における補給金も誠にあれでは暮せないことになるのでありまして、この点につきましては農相或いは厚生大臣のお答えを伺いませんと、生活の保障も得ておりません哀れな人達に対しまして、私たちはなにを以て答えていいか困るのであります。又実質賃金を、闇を買わないためにお増し下さるのでありますか、それだけの食糧の余裕がおありになるのであるかということが、私共の疑問とするところでありまして、闇物資買入れの主なるものは食糧であることは申すまでもありませんが、それを実質賃金に繰り入れて、尚その余分に欠配を埋めるだけの食糧がおありになるというお見込みでありましようか、この点を伺いたいのであります。
第三は、國鉄及び各私鉄が四倍半以上の値上げを要求いたしております由でありまして、百三十一社等がこの値上げをいたしました場合に、國民の不可欠の交通費が非常な上昇をいたしますので、この点に関しましては、運輸省としては、どういうように御処置になるお積りでありましようか、或いはこの点は次の点と共に國民の納得の行くような公聽会等に、或いは國会にお諮りになる御意思があるかどうか。
即ちそれは第四の問題でありまして、今回の新物價体系樹立の原則その他に対しまして國民全体に非常な関係を持つておることでありますから、これに対しまして國会に諮り、或いは特にその中の基準賃金の決定につきましても、私共といたしましては國民が本当に納得をしてこれに協力ができるような体制をお伺いしたいと思うのであります。婦人團体におきましては、地方においては値下げ運動もいたしておるくらいでありまして、今回の処置の結果といたしましても、どうしても高物價になるのでございまして、殆んど闇に近いものが実効價格として認められて來るのでありまするが、この点を私共としては本当にその経済白書にいわれます通り、國民と共に同甘同苦する御意思があられるかどうか、お答え願いたいと思うのであります。特に物價体系樹立につきましては、常に國会と相談するというお約束があつたのではないかと思うのであります。國会と御相談なく直ちに実施されましたことにつきましては、私共消費者としては唖然たるものがあるのでございます。拍手
細かい点を除きまして、それに一言附けて申しまするならば、いわゆる値下げ運動や節約に苦心し、或いは納税し、或いは物價の下るのを待つて参りましたところの、大多数の正直者であるところの消費者は、國民の相当な数を占めておるのでありまして、今回の御施策が高物價の傾向を持ちましたときに、これはいつ頃までお待ちしたならば、いわゆる長期経済再建計画として、私共のこれから耐えて行きますところの高物價、物資の欠乏、食糧の欠配、遅配、その他のことがいつになりましたならば、明るい將來を見ることができるのでございましようか、殊に外資導入の期別のものをお加えになりまして徐々に御発表になり、又合理的な輸出計画、第七項に謳つてありまするような、そういうようなものをお加えになつたものを、長期といえば二年、三年先のことでございましようが、私共といたしましては年末にはどうなる、來年の六月にはどうなるというようなことでも結構でありまするから、この新らしい日本を建てて参りますための明るい先を見せて戴きましたならば、國民を挙げて今回の施策に協力すると共に、非常に希望に満ちて行けると思うのであります。この中にいわれておりまする通り、努力の結果をも勘定に入れると謳つておられますが、それでも結構でございまするから、私共はポツダム宣言の受諾を誠に忠実にやつて参りました國民といたしまして、明るい先を見せて戴きたい。これを数字的に月次的に、或いは御都合のつき次第御発表になることを希望するものでありますが、これについて安本長官のお見通しを伺いたいと思うのであります。
先程隠匿物資につきましては既にお話がございましたから、これを略すといたしまするが、私共は社会正義の強いものを今日の警察力に対して要求するものであります。自治体と申せ、これに権威がございませんときにあらゆる方面に闇の横行、不正義の跋扈が激しいのでありまして、弱い者、幼ない者、病める者に対してどのくらい涙を流しておりまするか、殊にそこに忍びよるところの海外からの思想の点、これに対しましては既に各方面に御注意のあることと存じまするが、日本の社会相におきましては、既に生活権の保障を受けておらないところの引揚同胞や、或いは戰爭によつたところの寡婦、孤兒、そういう人達の間にも耐えることのできないところの生活の実態を見ておるのであります。この点は今回の御調書にありました通り、生活統計のごときものも、もつと実態調査を基礎としたもののお示しを願いたいということを、これも今後安本の係りの方にお願いするのであります。
更に正義をどこまでも実現いたしまするためには、職場配給、官公廳その他の團体におきまするところの特配物資をも、正規ルートにお入れになる御意思があるかどうか、それができまするならば、台所と業者の間にありまするところの情実特配ということも亦正義感において止めることがでえきるのではないかということを、零細なるところの台所の消費者は思つておるのでございます。
そうしてこれらのことを伺いました最後の結論といたしまして、婦人を行政に参加せしめて、官僚万能行政の民主化をなさる用意がおありになるかどうかということを、西尾國務相にお願いしたいと思うのであります。即ち「とうもろこし」は「とうもろこし」ばかり配給し、豆粕は豆粕ばかり続き、そうして最後になつて合せる物のない時になつて小麦粉が來るというような、そういう配給の面におきまして、安本或いは農林省におきましては今少しく台所の專門家を御採用になりましたならば、ない食糧も非常に活きて來ると思うのであります。拍手又物價委員、或いは物價監視委員というものがありまして、熱心に末端の物價を監視しておるのが大部分婦人でありまするが、その方面におきまして物價の制定につきましても婦人を参画せしめて、こういうわけでこういうふうに三倍の旅客費になり、三倍の米代になつたということを納得をつけて戴きましたならば、今後の協力の面に非常にいいのではないか、そこで物價廳或いは各地方自治体におきましても、配給の面、物價の面、或いは事婦人に関し、子供に関し、家庭の衞生に関する面に、もつと婦人をみずから政治するために御採用になることを、今回の官廳の粛正と共にお願いし希望する次第であります。その点につきましては又折を見ましてくわしく屡々申上げるつもりでありまするが、これらのことにつきまして御説明を戴きまして、私共婦人の組織されざる消費者に対しましても、又家庭に向いましても、かくのごとき政治をして行けば國家は明るい將來を持つことができるのであるということが分りますならば、いわゆる國民運動の現実の力としてこれを明日の政治の上へ出して來ることもできるということを思うものであります。私の質問はこれで終ります。拍手
〔國務大臣和田博雄君登壇〕
この発言だけを見る →第一は、今回発表になりました実相報告書と、食糧緊急対策と、経済緊急対策との三つの間にはつきりした関連を私共はどう見ても見付けることができないのでありまして、殊に実相報告書はその解決として経済緊急対策を謳つておると思うのでありまするが、その結果として今回制定になりました新價格体系樹立の原則につきましては、非常に矛盾があるのではないかと思うのであります。一例を申しまするならば、その結果といたしまして諸物價の昂騰を見ておりまするので、差当つて食糧緊急対策の要旨でありますところの米の供出外のものに対しましても、農村は諸物價の値上りにおきまして、到底出すような態勢にないのではないか、或いは消費者もこれを退藏をし、或いは諸物價に対しても、もう既にそういう現象が起つておるのでありまして、まことに御趣旨は結構でございまするが、そのいろいろな作文趣旨の関連を一つお教えを願いたいと思うのであります。
第二は、米麦及び交通費の上昇に伴いまして、全官公廳労職員組合或いはその他の諸團体におけるところの増額要求に対しまして、政府はどの程度に見ておいでになるのでありましようか、私共末端の生活者といたしましては、生活保護法における補給金も誠にあれでは暮せないことになるのでありまして、この点につきましては農相或いは厚生大臣のお答えを伺いませんと、生活の保障も得ておりません哀れな人達に対しまして、私たちはなにを以て答えていいか困るのであります。又実質賃金を、闇を買わないためにお増し下さるのでありますか、それだけの食糧の余裕がおありになるのであるかということが、私共の疑問とするところでありまして、闇物資買入れの主なるものは食糧であることは申すまでもありませんが、それを実質賃金に繰り入れて、尚その余分に欠配を埋めるだけの食糧がおありになるというお見込みでありましようか、この点を伺いたいのであります。
第三は、國鉄及び各私鉄が四倍半以上の値上げを要求いたしております由でありまして、百三十一社等がこの値上げをいたしました場合に、國民の不可欠の交通費が非常な上昇をいたしますので、この点に関しましては、運輸省としては、どういうように御処置になるお積りでありましようか、或いはこの点は次の点と共に國民の納得の行くような公聽会等に、或いは國会にお諮りになる御意思があるかどうか。
即ちそれは第四の問題でありまして、今回の新物價体系樹立の原則その他に対しまして國民全体に非常な関係を持つておることでありますから、これに対しまして國会に諮り、或いは特にその中の基準賃金の決定につきましても、私共といたしましては國民が本当に納得をしてこれに協力ができるような体制をお伺いしたいと思うのであります。婦人團体におきましては、地方においては値下げ運動もいたしておるくらいでありまして、今回の処置の結果といたしましても、どうしても高物價になるのでございまして、殆んど闇に近いものが実効價格として認められて來るのでありまするが、この点を私共としては本当にその経済白書にいわれます通り、國民と共に同甘同苦する御意思があられるかどうか、お答え願いたいと思うのであります。特に物價体系樹立につきましては、常に國会と相談するというお約束があつたのではないかと思うのであります。國会と御相談なく直ちに実施されましたことにつきましては、私共消費者としては唖然たるものがあるのでございます。拍手
細かい点を除きまして、それに一言附けて申しまするならば、いわゆる値下げ運動や節約に苦心し、或いは納税し、或いは物價の下るのを待つて参りましたところの、大多数の正直者であるところの消費者は、國民の相当な数を占めておるのでありまして、今回の御施策が高物價の傾向を持ちましたときに、これはいつ頃までお待ちしたならば、いわゆる長期経済再建計画として、私共のこれから耐えて行きますところの高物價、物資の欠乏、食糧の欠配、遅配、その他のことがいつになりましたならば、明るい將來を見ることができるのでございましようか、殊に外資導入の期別のものをお加えになりまして徐々に御発表になり、又合理的な輸出計画、第七項に謳つてありまするような、そういうようなものをお加えになつたものを、長期といえば二年、三年先のことでございましようが、私共といたしましては年末にはどうなる、來年の六月にはどうなるというようなことでも結構でありまするから、この新らしい日本を建てて参りますための明るい先を見せて戴きましたならば、國民を挙げて今回の施策に協力すると共に、非常に希望に満ちて行けると思うのであります。この中にいわれておりまする通り、努力の結果をも勘定に入れると謳つておられますが、それでも結構でございまするから、私共はポツダム宣言の受諾を誠に忠実にやつて参りました國民といたしまして、明るい先を見せて戴きたい。これを数字的に月次的に、或いは御都合のつき次第御発表になることを希望するものでありますが、これについて安本長官のお見通しを伺いたいと思うのであります。
先程隠匿物資につきましては既にお話がございましたから、これを略すといたしまするが、私共は社会正義の強いものを今日の警察力に対して要求するものであります。自治体と申せ、これに権威がございませんときにあらゆる方面に闇の横行、不正義の跋扈が激しいのでありまして、弱い者、幼ない者、病める者に対してどのくらい涙を流しておりまするか、殊にそこに忍びよるところの海外からの思想の点、これに対しましては既に各方面に御注意のあることと存じまするが、日本の社会相におきましては、既に生活権の保障を受けておらないところの引揚同胞や、或いは戰爭によつたところの寡婦、孤兒、そういう人達の間にも耐えることのできないところの生活の実態を見ておるのであります。この点は今回の御調書にありました通り、生活統計のごときものも、もつと実態調査を基礎としたもののお示しを願いたいということを、これも今後安本の係りの方にお願いするのであります。
更に正義をどこまでも実現いたしまするためには、職場配給、官公廳その他の團体におきまするところの特配物資をも、正規ルートにお入れになる御意思があるかどうか、それができまするならば、台所と業者の間にありまするところの情実特配ということも亦正義感において止めることがでえきるのではないかということを、零細なるところの台所の消費者は思つておるのでございます。
そうしてこれらのことを伺いました最後の結論といたしまして、婦人を行政に参加せしめて、官僚万能行政の民主化をなさる用意がおありになるかどうかということを、西尾國務相にお願いしたいと思うのであります。即ち「とうもろこし」は「とうもろこし」ばかり配給し、豆粕は豆粕ばかり続き、そうして最後になつて合せる物のない時になつて小麦粉が來るというような、そういう配給の面におきまして、安本或いは農林省におきましては今少しく台所の專門家を御採用になりましたならば、ない食糧も非常に活きて來ると思うのであります。拍手又物價委員、或いは物價監視委員というものがありまして、熱心に末端の物價を監視しておるのが大部分婦人でありまするが、その方面におきまして物價の制定につきましても婦人を参画せしめて、こういうわけでこういうふうに三倍の旅客費になり、三倍の米代になつたということを納得をつけて戴きましたならば、今後の協力の面に非常にいいのではないか、そこで物價廳或いは各地方自治体におきましても、配給の面、物價の面、或いは事婦人に関し、子供に関し、家庭の衞生に関する面に、もつと婦人をみずから政治するために御採用になることを、今回の官廳の粛正と共にお願いし希望する次第であります。その点につきましては又折を見ましてくわしく屡々申上げるつもりでありまするが、これらのことにつきまして御説明を戴きまして、私共婦人の組織されざる消費者に対しましても、又家庭に向いましても、かくのごとき政治をして行けば國家は明るい將來を持つことができるのであるということが分りますならば、いわゆる國民運動の現実の力としてこれを明日の政治の上へ出して來ることもできるということを思うものであります。私の質問はこれで終ります。拍手
〔國務大臣和田博雄君登壇〕
和
和田博雄#20
○國務大臣(和田博雄君) 只今の御質問にお答えいたします。経済実相報告書と経済緊急対策との関連でありますが、これは御承知のように、経済緊急対策の中でも特に流通秩序の確立といいまして、闇を撲滅するということを支点にいたしておるのでありまして、この点におきまして相互の関連が十分にあることを御了承願いたいと思うのであります、闇撲滅につきましても、これらの対策を一括いたしまして、我々の方といたしまして至急に具体的な計画を立てるべく只今作業をいたしておるのであります。いずれこの点につきましては、又それを適当に発表いたしまして、御批判を願いたいとかように考える次第であります。
それから官公廳の給與がどうかということでありますが、これは新らしい物價体系を立てまするときに、その物價体系の中に織り込む賃金をどうするかという点につきまして、給與審議会の方にいろいろお諮りしまして、それを御檢討願つたわけでありますが、給與審議会の方におきましては十分にこれを檢討するだけの時日もなくいたしましたので、政府の責任においてやるということを止むを得ないと認めましたので、政府の責任におきまして千八百円ということにいたしたのであります。工業の全平均を千八百円ということにいたしましたけれども、給與審議会の方で一時の案として出ました二千六百円というものを採つた場合に、どういうような影響があるかということにつきましては、先般新物價体系を発表しましたときに、私がくわしく政府の声明としても発表いたしましたし、またラジオでも説明いたしましたので、お聽取り下さつておりますれば御了解下さることだろうと思います。從いまして官廳の方も平均千八百円に近付くことになろうかと思います。
それから配給改善の点でありますが、これは千八百円としましたときに、その諸物價の改訂の値上がりが当然に生活の家計費に響いて來るわけであります。その家計費に響いて來るのは千八百円をベースといたしましたならば、あの改訂では千七百五十円位に響いて來ると思うのであります。それを配給改善によつて一部を吸収し、一部をこの二百円という時のずれがありまするので、千六百円から一應二百円上げたことによつて一部を吸収、それから一部は所得税の免税点の引上げによりましてこれを考えて行く、こういうようにいたしておる次第であります。尚いろいろの細かい点につきましては、いずれ機会がありますときにくわしく係の者から御説明さしても結構だと、かように思います。
それから將來についての希望を持たしてくれというお話でありますが、又物價の、今度高い水準で物價が安定するのであるが、それが下つて行く時期はどうかと、そういうことでありますが、これは私は非常に時期を只今明示いたすことは、それは私にも正直にいつてできません。と申しまするのは結局日本の生産の回復のテンポが、今度の新物價体系の確立によつてどういう程度に速まつて行くかということでありまするし、それから日本の外國に対する例えばクレジツトの問題だとか、いろいろ他の條件が又加わつて來るかということによつても違つて來るのであります。併し我々といたしましては、長期の計画をこの緊急措置と並行いたしまして立てるつもりでありまして、経済安定本部の中に委員会を作つて、その作業に取り掛つておる次第であります。いずれこれは適当な方法で一般に公表いたしまして、そしていろいろな点について御檢討を願つて行きたいと思います。ただ長期計画は將來についての一つの見通しでありまするが故に、そこに日本の現実と同時に、或る種の仮定が加わつて來ることだけは十分に御了承を願つて置きたいと思うのであります。勿論この二十二年度の物資需給計画に我々が策定いたしましたものが、この緊急対策を実行しますことによつて、石炭が三千万トン掘れまするならば、次の年度においてはもつと経済の地盤が大きくなるということにつきましては、本議場におきまして私が説明をいたした通りでありまして、努力次第によりますと、そこに將來への明るい見通しも十分にあるということを御承知を願いたいと思うのであります。
それから行政の面に婦人をもつと採用したらどうかというお話でありますが、これはお説の通りに我々といたしましても、家計に関する点で御婦人方の協力をどうしても求めなければならず、又婦人の輿論というものに是非御援助を願わなければならんものが多々あるのでありまして、それらの点につきましては、我々の方といたしましても今後共十分に考えて善処いたしたいと、かように考えます。
それから家計の調査のことについての御質問でありましたが、内閣統計局のあの家計調査、それから消費者價格調査というようなものは、これは今までは日本になかつた調査であります。初めてああいう一つの科学的な方法によりました調査でありまして、これは極めて実態を掴んでいる調査だろうと思います。勿論調査の経費やその他の点で、調査の対象であるとか、いろいろな点については議論の余地があると思いますが、とにかく今までは消費者價格調査とか家計調査ということについては、今まで日本に良いものはなかつたし、今度の実体調査に示したものにつきましては、可なりに信憑性を持ち得るものであろうということを確信しておる次第であります。
〔國務大臣平野力三君登壇〕
この発言だけを見る →それから官公廳の給與がどうかということでありますが、これは新らしい物價体系を立てまするときに、その物價体系の中に織り込む賃金をどうするかという点につきまして、給與審議会の方にいろいろお諮りしまして、それを御檢討願つたわけでありますが、給與審議会の方におきましては十分にこれを檢討するだけの時日もなくいたしましたので、政府の責任においてやるということを止むを得ないと認めましたので、政府の責任におきまして千八百円ということにいたしたのであります。工業の全平均を千八百円ということにいたしましたけれども、給與審議会の方で一時の案として出ました二千六百円というものを採つた場合に、どういうような影響があるかということにつきましては、先般新物價体系を発表しましたときに、私がくわしく政府の声明としても発表いたしましたし、またラジオでも説明いたしましたので、お聽取り下さつておりますれば御了解下さることだろうと思います。從いまして官廳の方も平均千八百円に近付くことになろうかと思います。
それから配給改善の点でありますが、これは千八百円としましたときに、その諸物價の改訂の値上がりが当然に生活の家計費に響いて來るわけであります。その家計費に響いて來るのは千八百円をベースといたしましたならば、あの改訂では千七百五十円位に響いて來ると思うのであります。それを配給改善によつて一部を吸収し、一部をこの二百円という時のずれがありまするので、千六百円から一應二百円上げたことによつて一部を吸収、それから一部は所得税の免税点の引上げによりましてこれを考えて行く、こういうようにいたしておる次第であります。尚いろいろの細かい点につきましては、いずれ機会がありますときにくわしく係の者から御説明さしても結構だと、かように思います。
それから將來についての希望を持たしてくれというお話でありますが、又物價の、今度高い水準で物價が安定するのであるが、それが下つて行く時期はどうかと、そういうことでありますが、これは私は非常に時期を只今明示いたすことは、それは私にも正直にいつてできません。と申しまするのは結局日本の生産の回復のテンポが、今度の新物價体系の確立によつてどういう程度に速まつて行くかということでありまするし、それから日本の外國に対する例えばクレジツトの問題だとか、いろいろ他の條件が又加わつて來るかということによつても違つて來るのであります。併し我々といたしましては、長期の計画をこの緊急措置と並行いたしまして立てるつもりでありまして、経済安定本部の中に委員会を作つて、その作業に取り掛つておる次第であります。いずれこれは適当な方法で一般に公表いたしまして、そしていろいろな点について御檢討を願つて行きたいと思います。ただ長期計画は將來についての一つの見通しでありまするが故に、そこに日本の現実と同時に、或る種の仮定が加わつて來ることだけは十分に御了承を願つて置きたいと思うのであります。勿論この二十二年度の物資需給計画に我々が策定いたしましたものが、この緊急対策を実行しますことによつて、石炭が三千万トン掘れまするならば、次の年度においてはもつと経済の地盤が大きくなるということにつきましては、本議場におきまして私が説明をいたした通りでありまして、努力次第によりますと、そこに將來への明るい見通しも十分にあるということを御承知を願いたいと思うのであります。
それから行政の面に婦人をもつと採用したらどうかというお話でありますが、これはお説の通りに我々といたしましても、家計に関する点で御婦人方の協力をどうしても求めなければならず、又婦人の輿論というものに是非御援助を願わなければならんものが多々あるのでありまして、それらの点につきましては、我々の方といたしましても今後共十分に考えて善処いたしたいと、かように考えます。
それから家計の調査のことについての御質問でありましたが、内閣統計局のあの家計調査、それから消費者價格調査というようなものは、これは今までは日本になかつた調査であります。初めてああいう一つの科学的な方法によりました調査でありまして、これは極めて実態を掴んでいる調査だろうと思います。勿論調査の経費やその他の点で、調査の対象であるとか、いろいろな点については議論の余地があると思いますが、とにかく今までは消費者價格調査とか家計調査ということについては、今まで日本に良いものはなかつたし、今度の実体調査に示したものにつきましては、可なりに信憑性を持ち得るものであろうということを確信しておる次第であります。
〔國務大臣平野力三君登壇〕
平
平野力三#21
○國務大臣(平野力三君) 高良さんの御質問に対して率直にお答えいたしたいと思います。私といたしましては、現在政府が遅配と欠配というものを完全になくしない限りは、闇の問題も、実質賃金等の問題に関しましても、政府の責任といたしましては十分解消できないと思うのであります。從いまして現在遅配が続いておりまするということは、主管大臣といたしまして重大な責任を感じております。
そこで大体の構想を申上げますると、本年の十月三十一日まではこの遅配をなんとかしてなくするために全力を傾倒して、仮りに米麦等の主食においていけない場合におきましては、他の代用食糧を以ていたしましても遅配だけは完全に追付きたい、かように思つております。
それから來米穀年度でありまするところの十一月の一日からは、私の現在の信念といたしましては絶対に遅配欠配を行わないように、來米穀年度からはこの点において絶対一つやりたいということ、このことは、かように申します理由というのは、今年の稲作というものはもとより昨年ほど天候は良くないかと思いまするが、現在配給いたしておりまするところの肥料の面から申しますると、昨年よりは相当良いのであります。從つて先ず平年作と言えると思う。米の出廻り期において完全に國民に配給することによつて、消費者諸君が闇をやらないということまで政府が消費者に信用を得らるるならば、農村の供出というものも又うまく行くのでありまして、常にこの点は鶏が先であるか、卵が先であるか、闇が先であるか、欠配が先であるかというこの問題に至りましては、單に政府が遅配をなくするというこのことを断行して、國民からの信頼を得る、これが前提であると思う。併し現在のように食糧事情のいわゆる夜の部面でありまするところの、いわゆる本当に端境期に來ておりますときには、いかに考えましてもこれは困難でありまするが、出廻り期に至りまして食糧政策を考え直します場合には、ここには手があると信じておりますので、來米穀年度、十一月一日からは、國民の前に相当明るい食糧政策をやりたいということを今から深く考えておるものであります。(「お考え下さい」と呼ぶ者あり)
次に御指摘になりました特配物資の問題につきましては、労務加配はこれを積極的に断行いたしておるのであります。現在肥料の生産が上へ向いております一つの理由は、肥料工場に対しては政府が絶対労務加配を特配しております。現内閣になりまして石炭、鉄、電力、これらの工場に関しましては労務加配を、この食糧困難なる事情においても断行する決意をいたしまして現在やつております。これは工場別に調べて見ますと、この労務加配というものが生産の上にいかに重大なる影響を與えておるかということを、その工場工場についてはつきりした数字が分つておりますので、私共は國家の重点産業に関する特配米というものは断行したい所存であります。
次に家庭生活の問題から、食糧問題に対して婦人の協力を得べしという御議論につきましては、全く同感であります。今後その点については一つ御協力を得たいと存じます。拍手
〔國務大臣苫米地義三君登壇〕
この発言だけを見る →そこで大体の構想を申上げますると、本年の十月三十一日まではこの遅配をなんとかしてなくするために全力を傾倒して、仮りに米麦等の主食においていけない場合におきましては、他の代用食糧を以ていたしましても遅配だけは完全に追付きたい、かように思つております。
それから來米穀年度でありまするところの十一月の一日からは、私の現在の信念といたしましては絶対に遅配欠配を行わないように、來米穀年度からはこの点において絶対一つやりたいということ、このことは、かように申します理由というのは、今年の稲作というものはもとより昨年ほど天候は良くないかと思いまするが、現在配給いたしておりまするところの肥料の面から申しますると、昨年よりは相当良いのであります。從つて先ず平年作と言えると思う。米の出廻り期において完全に國民に配給することによつて、消費者諸君が闇をやらないということまで政府が消費者に信用を得らるるならば、農村の供出というものも又うまく行くのでありまして、常にこの点は鶏が先であるか、卵が先であるか、闇が先であるか、欠配が先であるかというこの問題に至りましては、單に政府が遅配をなくするというこのことを断行して、國民からの信頼を得る、これが前提であると思う。併し現在のように食糧事情のいわゆる夜の部面でありまするところの、いわゆる本当に端境期に來ておりますときには、いかに考えましてもこれは困難でありまするが、出廻り期に至りまして食糧政策を考え直します場合には、ここには手があると信じておりますので、來米穀年度、十一月一日からは、國民の前に相当明るい食糧政策をやりたいということを今から深く考えておるものであります。(「お考え下さい」と呼ぶ者あり)
次に御指摘になりました特配物資の問題につきましては、労務加配はこれを積極的に断行いたしておるのであります。現在肥料の生産が上へ向いております一つの理由は、肥料工場に対しては政府が絶対労務加配を特配しております。現内閣になりまして石炭、鉄、電力、これらの工場に関しましては労務加配を、この食糧困難なる事情においても断行する決意をいたしまして現在やつております。これは工場別に調べて見ますと、この労務加配というものが生産の上にいかに重大なる影響を與えておるかということを、その工場工場についてはつきりした数字が分つておりますので、私共は國家の重点産業に関する特配米というものは断行したい所存であります。
次に家庭生活の問題から、食糧問題に対して婦人の協力を得べしという御議論につきましては、全く同感であります。今後その点については一つ御協力を得たいと存じます。拍手
〔國務大臣苫米地義三君登壇〕
苫
苫米地義三#22
○國務大臣(苫米地義三君) 高良さんのお話のうち、運賃値上に関する点につきまして私からお答えいたします。
物價の引下げ運動が一方に行われておる際におきましてすべての物價が騰がる。殊に運賃が騰るということは実に國民生活の上において非常に遺憾であることは私も深く感ずるところであります。この機会に運賃の値上問題の経過を一應申上げて御理解を願います。從來の運賃そのままで参りますれば、本二十二年度の予算は八十四億円の赤字が出ることになります。それがために前内閣では、この國鉄の特別会計が独立採算制のできまするように運賃の値上をするということになつたのでございまして、私共新内閣はそれを一應引継いで参つた次第であります。
併しながらこの重大なる運賃の値上は軽々にやつてはいけない。十分に國民の納得を得なければならんのでありますから、或いは公聽会を開くとか、或いは議会が始まりますればその御賛同を得るとかいうような手続をとつてやろうかと思つておつたのでございます。ところが、前内閣で考えました値上げが手続その他によりまして段々遅れまして、そうして今回の新物價体系の政策になりましてので、自然運賃の問題は新物價体系の一環として採り上げられるようになつたのでございます。即ち今の石炭價格にいたしますれば、値上りだけでも八十数億の値上りになります。從來御承知のように僅かに一トン百八十五円で石炭を使つておつたのであります。然るに今回御承知のように石炭の消費者價格は千二百八円になつております。それに諸掛りを加えますれば千三百円以上で鉄道は使わなければならんのでありまして、それゆえに石炭の費用だけで百億を超しますが、一方從來の運賃そのままでありますれば、二十二年度の総収入は九十三億にしか過ぎないのであります。即ち石炭代だけにも足りないという事実がございます。それゆえに今回の新物價体系によつて運賃をそのまま据え置くといたしますれば、約三百億円の赤字が出ることになるのであります。これはゆゆしき財政問題でありまして、さようなものを借入或いは公債等によりますれば、自然インフレーシヨンの惡化を來たすことになるのでありまして、経済安定本部ではこの新物價体系を作ります際に、運賃をどの程度に止めるかということの檢討をいたしたのであります。それが國鉄三倍半というようなことになるのでありまするが、本当に國鉄特別会計の独立を図る意味におきましては三倍半では足りないのであります。三倍半であがる收入は焼く二百二十億でございます。然るに先刻申上げました石炭だけでも八十数億、又その他の物價の昂騰によりまして、修繕費その他のものの値上りもやはり八十億を超す程度になります。又從來の予算におきまして、人件費は一ケ月千百円を計算いたしておつたのであります。これは昨年の計算でありまするからさようなことになりますが、今回新物價体系に織り込まれました標準賃金即ち千八百円にいたしますれば、これ又五十億ぐらいの増加となるのでありまして、この増加收入二百二十億に対しましてやや匹敵するような支出の増大になるのでございます。從いまして独立採算の希望いたしました最初の考え、即ち八十四億の赤字を消そうというこの考え方はまだ十分に達しておりません。若し鉄道会計が本当に独立するならば四倍半でなければいけないのであります。併しながら全部これをこの際カバーするということには、我々の努力がまだ残つておると私は信ずるのであります。即ち國鉄の経営合理化その他によりましてあらん限りの努力を拂いまして、この赤字の收縮に努めるということによりまして、一年ではいかんかも知れませんが、何年かの計画を立てまして、この赤字克服に邁進したいと存じておる次第であります。然らば値上の方は止むを得ないが、何故に議会に諮らなかつたか。こういうことでございます。これは運賃だけの問題でありますれば、当然最初私が申上げましたように、或いは國民の前に公聽会を開く。議会開会中ならば議会に諮りまして、そうしてやるのでありますが、今回の分は新物價体系の一環として採り上げたものでありまして、その実施とその額はその全体の中に包攝されておりますために、止むを得ずこういうことにいたしたのであります。併しながらそれだけでも足りませんから、私は先月の二十七日にラジオを通じまして、一般の國民にこれを申上げ、又ラジオ討論会を開きまして國民にもこれをお知らせし、又常任委員会には参議院にも衆議院にも出まして具さに説明をいたした次第でございます。御承知のように財政法が通つておりますが、形の上から申しますればその第三條は、施行規則がまだ政令が出ておりませんから、正式にかけることもできませんけれども、今のように重要な社会性を帶びておりますからせめて説明でもして御理解を得たいと存じまして、かような措置を採つた次第であります。尚一ケ月間の猶予期間を置いてやるべき筈でありますが、これも今申上げましたように他の物價には既に運賃が織り込んであります。密接不可分の関係で今回だけは全く止むを得ない特別の措置であるということに、甚だ遺憾でありますけれども御了承を願いたいと思います。
〔國務大臣西尾末廣君登壇〕
この発言だけを見る →物價の引下げ運動が一方に行われておる際におきましてすべての物價が騰がる。殊に運賃が騰るということは実に國民生活の上において非常に遺憾であることは私も深く感ずるところであります。この機会に運賃の値上問題の経過を一應申上げて御理解を願います。從來の運賃そのままで参りますれば、本二十二年度の予算は八十四億円の赤字が出ることになります。それがために前内閣では、この國鉄の特別会計が独立採算制のできまするように運賃の値上をするということになつたのでございまして、私共新内閣はそれを一應引継いで参つた次第であります。
併しながらこの重大なる運賃の値上は軽々にやつてはいけない。十分に國民の納得を得なければならんのでありますから、或いは公聽会を開くとか、或いは議会が始まりますればその御賛同を得るとかいうような手続をとつてやろうかと思つておつたのでございます。ところが、前内閣で考えました値上げが手続その他によりまして段々遅れまして、そうして今回の新物價体系の政策になりましてので、自然運賃の問題は新物價体系の一環として採り上げられるようになつたのでございます。即ち今の石炭價格にいたしますれば、値上りだけでも八十数億の値上りになります。從來御承知のように僅かに一トン百八十五円で石炭を使つておつたのであります。然るに今回御承知のように石炭の消費者價格は千二百八円になつております。それに諸掛りを加えますれば千三百円以上で鉄道は使わなければならんのでありまして、それゆえに石炭の費用だけで百億を超しますが、一方從來の運賃そのままでありますれば、二十二年度の総収入は九十三億にしか過ぎないのであります。即ち石炭代だけにも足りないという事実がございます。それゆえに今回の新物價体系によつて運賃をそのまま据え置くといたしますれば、約三百億円の赤字が出ることになるのであります。これはゆゆしき財政問題でありまして、さようなものを借入或いは公債等によりますれば、自然インフレーシヨンの惡化を來たすことになるのでありまして、経済安定本部ではこの新物價体系を作ります際に、運賃をどの程度に止めるかということの檢討をいたしたのであります。それが國鉄三倍半というようなことになるのでありまするが、本当に國鉄特別会計の独立を図る意味におきましては三倍半では足りないのであります。三倍半であがる收入は焼く二百二十億でございます。然るに先刻申上げました石炭だけでも八十数億、又その他の物價の昂騰によりまして、修繕費その他のものの値上りもやはり八十億を超す程度になります。又從來の予算におきまして、人件費は一ケ月千百円を計算いたしておつたのであります。これは昨年の計算でありまするからさようなことになりますが、今回新物價体系に織り込まれました標準賃金即ち千八百円にいたしますれば、これ又五十億ぐらいの増加となるのでありまして、この増加收入二百二十億に対しましてやや匹敵するような支出の増大になるのでございます。從いまして独立採算の希望いたしました最初の考え、即ち八十四億の赤字を消そうというこの考え方はまだ十分に達しておりません。若し鉄道会計が本当に独立するならば四倍半でなければいけないのであります。併しながら全部これをこの際カバーするということには、我々の努力がまだ残つておると私は信ずるのであります。即ち國鉄の経営合理化その他によりましてあらん限りの努力を拂いまして、この赤字の收縮に努めるということによりまして、一年ではいかんかも知れませんが、何年かの計画を立てまして、この赤字克服に邁進したいと存じておる次第であります。然らば値上の方は止むを得ないが、何故に議会に諮らなかつたか。こういうことでございます。これは運賃だけの問題でありますれば、当然最初私が申上げましたように、或いは國民の前に公聽会を開く。議会開会中ならば議会に諮りまして、そうしてやるのでありますが、今回の分は新物價体系の一環として採り上げたものでありまして、その実施とその額はその全体の中に包攝されておりますために、止むを得ずこういうことにいたしたのであります。併しながらそれだけでも足りませんから、私は先月の二十七日にラジオを通じまして、一般の國民にこれを申上げ、又ラジオ討論会を開きまして國民にもこれをお知らせし、又常任委員会には参議院にも衆議院にも出まして具さに説明をいたした次第でございます。御承知のように財政法が通つておりますが、形の上から申しますればその第三條は、施行規則がまだ政令が出ておりませんから、正式にかけることもできませんけれども、今のように重要な社会性を帶びておりますからせめて説明でもして御理解を得たいと存じまして、かような措置を採つた次第であります。尚一ケ月間の猶予期間を置いてやるべき筈でありますが、これも今申上げましたように他の物價には既に運賃が織り込んであります。密接不可分の関係で今回だけは全く止むを得ない特別の措置であるということに、甚だ遺憾でありますけれども御了承を願いたいと思います。
〔國務大臣西尾末廣君登壇〕
西
西尾末廣#23
○國務大臣(西尾末廣君) 高良君から婦人を行政面に参画せしむるようにすることはどうかという御意見でありますから、お答えいたします。その趣旨においては全く同感でありまして、組閣工作の課程においてもそれを政府においては私は考えておつたのであります。又政務官を設定する場合におきましても、その点を政府として考慮しておつたのでありますが、色々な事情でそれが実現できなかつた。今日までできていないことを私も遺憾に思つておるのであります。併しながら近く皆樣に御協賛を願う意味における厚生省から労働省を分離するという労働省新設問題につきまして、労働省の中に婦人少年局という新しい婦人を中心とする局を置くことになつておりますから、この局の中には、これは労働大臣の所管でありますけれども、多分婦人の行政参画ということが実現されることと思うのであります。尚政府はその他の各種委員会においてもできるだけ婦人の代表的な方を参画して戴きたいと考えておるのでありますから、どうぞ皆樣におきましても、その都度そういう所はこういう人を入れた方がいいじやないかということを御推薦下されば誠に結構と思うのであります。
この発言だけを見る →松
佐
栗
栗山良夫#26
○栗山良夫君 片山内閣が盲政治の打破の一方便として経済危局の実相を発表せられましたことにつきましては、一應敬意を表しまするけれども、併しこの問題をめぐりまして、現在輿論は大勢悲観説に傾いておるのであります。而も賃金の釘付け、マル公價格の大幅引上げによりまして、勤労階級は明日の生活の戰慄すべき状態を思い、今日只今この議場の討論よりも、より眞劍な、より現実的な討論が、全國の勤労階級において巻き起されておることを、我々は知らなければならんのであります。拍手私共はこの労働者の、勤労者の不安を一掃するためにも、この不安の根抵をこの機会を通じて一掃すべく努力をしなければならんと思うのでありまするが、既に緊急経済対策の矢は弦を放れたのであります。若しこの対策が失敗に帰せんか、一片山内閣の問題ではないのであります。日本の経済は重大なる破局に追込まれることは必至でありまするが故に、どうしても成功をさせなければならんと思うのであります。この意味において、私は勤労者の立場から重要なる三点について質問を申上げたいと思います。我々の了解の行く具体的な明快なる答弁をお願いいたします。
質問の第一は報告書の不備杜撰な点を一点指摘したいのであります。白書全般を通じて我々勤労階級が直感いたしましたことは、國家経済の危局を理由といたしまして、勤労階級の犠牲と耐乏とを理論付け合理化するためにあらゆる努力が傾注された跡が、歴然と見えるのであります。拍手一家の経済に國家の経済をたとえ、國民総耐乏も結構であります。けれども國民の中で特に苦しい犠牲を要求されておるところの勤労階級を了解納得させるためには、重要なる点において説明の不備を発見するのであります。即ち現在新円階級を含めて、國民各層の貧富の差による、又戰爭の犠牲の程度による生活苦の差は、実に甚だしいのであります。拍手然るに勤労者の明日の苦悩の生活を思わず、料理飲食店の休業前の七月四日、全國の料飲店に展開された飲み、食う、歌うのあのらんちき騒ぎは一体誰がやつたのか。又経済緊急対策において、或いは首相の演説において、新円所得者には重税を課すると宣告されたが、これに対して殆んど反対の声を聞かなかつたのであります。敗戰下の欠乏社会にこのような不自然な状態が存在することは誠に遺憾であります。これでは國民の総耐乏、奮起など望むべくもないのであります。政府は何故率直に、新円階級を含めて、國民各層に於ける生活余裕度に関する詳細なる資料を以て、國民各層における生活耐乏可能の枠を示さなかつたか。これを伺いたいのであります。
次に政府は統計において本年四月の労働者の生活費は黒字であると発表せられましたが、労働者は正直であります。いかに悲観的な材料が宣傳せられても、食えさえすれば默つて働くのであります。又いかに樂観的な材料が宣傳せられましても、食えなければ現実の問題として血の叫びを挙げざるを得ないのであります。拍手私は終戰以來、インフレと闇のために次々重加して來るところの生活苦悩の叫びが何故政府当局に届かないのか、遺憾に堪えないのであります。昨年の秋に比して、四月の状態において、我々の承知しておるところでは、生活費は二倍に昂進しておると信じておるのであります。然るにこの四月が黒字であつたというがごときは、当局の完全なる実情無視の作文であると談じたいのであります。拍手この二点について安本長官の明快なる答弁をお願いいたします。
次に質問の第二点は、新賃金体系と物資の裏附けの問題であります。暫定平均賃金の決定をめぐりまして、給與審議会では政府と労働組合とは鋭い主張の対立の状態にありまするが、政府はこれに対して円満なる解決を待つことなく、業種別平均賃金を策定し、事実上賃金のストツプ令を発表いたしたのであります。勤労階級の要求は決して名目賃金の引上げではなく、最低生活の維持のためにする実質賃金の要求なのであります。政府は業種別平均賃金の策定に当り、必要物資の完全なる裏附けを確約しておりまするが、労働者は又仮約束かと、國民の政治に対する信用を失墜せるために、反対をいたしておるのであります。政府は万難を排してその約束を実行しなければならないと思うのであります、然るにマル公價格の改定に伴う労働者の生活費の赤字七百五十円の中の主要部分を占める五百円は、主食の確保によつて保障すると言つておるのでありますが、農林大臣はその口の下から十月までの一箇月の欠配を宣告いたしました。そうして而もこの問題について方々から、衆議院といわず、参議院といわず、或いは新聞の座談会においても、農林大臣は殆んどどこへ行つても同じ答弁を繰り返しておるのであります。何回となくどこにおいてもこの問題が質問に出されておるということは、いかに國民が眞劍にこのことを考えておるかということであります。我々の要求しておることは答弁ではない。答弁ではなく、直ちに明日からでも実行されるところの裏附けを要求しておるのであります。拍手我々は今直ぐにでもこの今までの欠配を直ちに取戻すところの対策の実行を迫りたいのであります。若しかくのごとき状態で進むならば、勤労階級の政府に対する信用は完全に失墜するであろうということを私は論じたいのであります。この点について農林大臣の責任ある答弁をお願いいたします。
次に第三は闇の追放の点であります。歴代の内閣は今まで何回となく闇の追放を叫び、具体的取締りをしばしば行いましたが、そのたびに大闇は逃がし、小闇は線香花火的に終らせ、その結果はどうであつたか。現在の政治力、警察力を以てしては絶対に撲滅不可能という印象を國民に強く與えまして、取締りの都度政治的信用を失墜しておるのが現状であります。併し闇の撲滅が物資の裏附けと共に今度の緊急対策成否の鍵であるならば、私は恐らく政府にもはつきりした具体策があると思うのでありますが、どのような手を以て永続的に、而も絶対的な闇封じの政策を行わんとするか。司法当局、いや総理大臣にお伺いいたしたいのであります。殊に私は甚だ遺憾に堪えないことは、昨日の東京の或る新聞におきまして、政府は料飲店に廻す予定であつたところの業務用の酒が閉店によつて不要となつたために、これを自由販賣して、三十億乃至五十億の収入を見込んでおると報じておるのであります。自由價格の追放、闇價格の追放を叫ぶところの現政府が、まだその政策の緒に着かない今日において、かくの如き信ずべからざる見解を以て自由價格の販賣を行わんとするならば、私共は断乎としてこれを糾彈しなければならんと思うのであります。拍手この眞相について、やはり大藏大臣からはつきりとした答弁をお願いいたしたいと思います。
以上三点について、我々の了解のできる……今までのような曖昧な、答弁のための答弁でなく、私共が明日からの勤労に直ちに意欲を発揮し得るような点において御答弁を願いたいと思うのであります。拍手
〔國務大臣和田博雄君登壇〕
この発言だけを見る →質問の第一は報告書の不備杜撰な点を一点指摘したいのであります。白書全般を通じて我々勤労階級が直感いたしましたことは、國家経済の危局を理由といたしまして、勤労階級の犠牲と耐乏とを理論付け合理化するためにあらゆる努力が傾注された跡が、歴然と見えるのであります。拍手一家の経済に國家の経済をたとえ、國民総耐乏も結構であります。けれども國民の中で特に苦しい犠牲を要求されておるところの勤労階級を了解納得させるためには、重要なる点において説明の不備を発見するのであります。即ち現在新円階級を含めて、國民各層の貧富の差による、又戰爭の犠牲の程度による生活苦の差は、実に甚だしいのであります。拍手然るに勤労者の明日の苦悩の生活を思わず、料理飲食店の休業前の七月四日、全國の料飲店に展開された飲み、食う、歌うのあのらんちき騒ぎは一体誰がやつたのか。又経済緊急対策において、或いは首相の演説において、新円所得者には重税を課すると宣告されたが、これに対して殆んど反対の声を聞かなかつたのであります。敗戰下の欠乏社会にこのような不自然な状態が存在することは誠に遺憾であります。これでは國民の総耐乏、奮起など望むべくもないのであります。政府は何故率直に、新円階級を含めて、國民各層に於ける生活余裕度に関する詳細なる資料を以て、國民各層における生活耐乏可能の枠を示さなかつたか。これを伺いたいのであります。
次に政府は統計において本年四月の労働者の生活費は黒字であると発表せられましたが、労働者は正直であります。いかに悲観的な材料が宣傳せられても、食えさえすれば默つて働くのであります。又いかに樂観的な材料が宣傳せられましても、食えなければ現実の問題として血の叫びを挙げざるを得ないのであります。拍手私は終戰以來、インフレと闇のために次々重加して來るところの生活苦悩の叫びが何故政府当局に届かないのか、遺憾に堪えないのであります。昨年の秋に比して、四月の状態において、我々の承知しておるところでは、生活費は二倍に昂進しておると信じておるのであります。然るにこの四月が黒字であつたというがごときは、当局の完全なる実情無視の作文であると談じたいのであります。拍手この二点について安本長官の明快なる答弁をお願いいたします。
次に質問の第二点は、新賃金体系と物資の裏附けの問題であります。暫定平均賃金の決定をめぐりまして、給與審議会では政府と労働組合とは鋭い主張の対立の状態にありまするが、政府はこれに対して円満なる解決を待つことなく、業種別平均賃金を策定し、事実上賃金のストツプ令を発表いたしたのであります。勤労階級の要求は決して名目賃金の引上げではなく、最低生活の維持のためにする実質賃金の要求なのであります。政府は業種別平均賃金の策定に当り、必要物資の完全なる裏附けを確約しておりまするが、労働者は又仮約束かと、國民の政治に対する信用を失墜せるために、反対をいたしておるのであります。政府は万難を排してその約束を実行しなければならないと思うのであります、然るにマル公價格の改定に伴う労働者の生活費の赤字七百五十円の中の主要部分を占める五百円は、主食の確保によつて保障すると言つておるのでありますが、農林大臣はその口の下から十月までの一箇月の欠配を宣告いたしました。そうして而もこの問題について方々から、衆議院といわず、参議院といわず、或いは新聞の座談会においても、農林大臣は殆んどどこへ行つても同じ答弁を繰り返しておるのであります。何回となくどこにおいてもこの問題が質問に出されておるということは、いかに國民が眞劍にこのことを考えておるかということであります。我々の要求しておることは答弁ではない。答弁ではなく、直ちに明日からでも実行されるところの裏附けを要求しておるのであります。拍手我々は今直ぐにでもこの今までの欠配を直ちに取戻すところの対策の実行を迫りたいのであります。若しかくのごとき状態で進むならば、勤労階級の政府に対する信用は完全に失墜するであろうということを私は論じたいのであります。この点について農林大臣の責任ある答弁をお願いいたします。
次に第三は闇の追放の点であります。歴代の内閣は今まで何回となく闇の追放を叫び、具体的取締りをしばしば行いましたが、そのたびに大闇は逃がし、小闇は線香花火的に終らせ、その結果はどうであつたか。現在の政治力、警察力を以てしては絶対に撲滅不可能という印象を國民に強く與えまして、取締りの都度政治的信用を失墜しておるのが現状であります。併し闇の撲滅が物資の裏附けと共に今度の緊急対策成否の鍵であるならば、私は恐らく政府にもはつきりした具体策があると思うのでありますが、どのような手を以て永続的に、而も絶対的な闇封じの政策を行わんとするか。司法当局、いや総理大臣にお伺いいたしたいのであります。殊に私は甚だ遺憾に堪えないことは、昨日の東京の或る新聞におきまして、政府は料飲店に廻す予定であつたところの業務用の酒が閉店によつて不要となつたために、これを自由販賣して、三十億乃至五十億の収入を見込んでおると報じておるのであります。自由價格の追放、闇價格の追放を叫ぶところの現政府が、まだその政策の緒に着かない今日において、かくの如き信ずべからざる見解を以て自由價格の販賣を行わんとするならば、私共は断乎としてこれを糾彈しなければならんと思うのであります。拍手この眞相について、やはり大藏大臣からはつきりとした答弁をお願いいたしたいと思います。
以上三点について、我々の了解のできる……今までのような曖昧な、答弁のための答弁でなく、私共が明日からの勤労に直ちに意欲を発揮し得るような点において御答弁を願いたいと思うのであります。拍手
〔國務大臣和田博雄君登壇〕
和
和田博雄#27
○國務大臣(和田博雄君) お答えいたします。各階層の所得について、内容を詳しく書いたらどうかというお話でありましたが、私はやはり経済実相書の総説でその点に触れておるのであります。総説の十三項で、黒字の部分のあることを指摘いたしまして、そうして一部の人達が、如何に惠まれた生活をしていたかを推知することができるではないかという形で触れているのであります。(「そんなことは知つている」と呼ぶ者あり)それから労働者の関心は、名目賃金ではなくして実質賃金であるとおつしやいましたが、政府としても勿論その立場を執つておるのであります。それから賃金釘附けということは、私共は一言も申上げたことはございません。左樣に御了承を願います。
〔國務大臣平野力三君登壇〕
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平
平野力三#28
○國務大臣(平野力三君) 繰返して申しまするように、政府が遅配欠配を完全に補わない限りは、あらゆる施策がやはり作文に終る。こういうことについては十分考え、又その責任も感じておるのであります。ただ御指摘のように、いつも同じ事を言うではないかという御話でありまするが、私共といたしましては輸入食糧の面に関しましても殆んど連日盡力をいたしております。それから麦、馬鈴薯の現在の供出に当りましては、最善を盡しております。その他あらゆる施策の面におきましては、順次最大限の盡力をいたしておるのでありまして、一々の問題について、余り特効藥のような効果が現れておらない点につきましては、相当御不満の点もありましようが、これは現在の食糧の事情が、先般來申上げておりますような状況でありまして、何とぞ御了承願いたいと思います。私といたしましては、飽くまで今米穀年度内におきまして、この遅配を必ず補う。こういう決心の下に盡力をいたしております。
〔國務大臣栗栖赳夫君登壇〕
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栗
栗栖赳夫#29
○國務大臣(栗栖赳夫君) 只今料飲食店の休業によりまして、浮いて出た酒を自由價格その他で賣る計画があるかどうかという、こういうようなお話がありましたが、私の関知するところにおきましては、絶対にそんなことはないとここで申上げたいと思うのであります。拍手
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