梶井剛の発言 (電気通信委員会)
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○説明員(梶井剛君) 当初東京——大阪間の四千メガのマイクロ・ウエーブにつきましては国産でやりました。然るに大阪——福岡間のマイクロ・ウエーブは英国から買うという理由につきましては、我々当初一応研究を進めて参つたのでありまするけれども、アメリカやイギリスにおけるような多重のマイクロ・ウエーブが日本で可能なりや否やということは、その当時はまだ確信がありませんでした。加うるに欧米の実況を見ますると、非常に不便な山上に皆中継のステーシヨンを置かなければならないのでありまして、ここに相当のアテンダントを置きますことは経費が相当必要なのであります。究極におきまして我々はかような中継のステーシヨンというものはできるならば、アテンダントのいない自動的に動くところの中継所にしなければ、長い間においては非常に不経済になるということを考えておつたのであります。従つて最初国産でやりましたものはまだ十分の確信を持つておらなかつたために、すべてのステーシヨンに現在相当の人数を置いて行かなければならぬのであります。而も労働基準法によりまして八時間労働になつておりまするから、三交代というわけでありまするから、相当の人数になるのでありまして、こういう点におきまして我々は英国の機械を買うことによつて、もつと多重にマイクロ・ウエーブを利用できるのではないか。又全く人のいない中継ステーシヨンを作るという技術を日本に導入して、そうして現在のものを更に完成したいという考えの下にやつたのであります。その後漸次研究が進んで参りまして、現在におきましては、公社が扱つております四千メガについては、国産でもうできるという確信を持ちましたので、東京から札幌に至ります四千メガについては国産でやる考えでおります。而も中継所のアテンダントで行くという考えでやつております。なお日本の通信工業の産業として見て参りますと、確かに大戦中におきまして非常に日本の技術は遅れておりました。従つてこのマイクロ・ウエーブばかりでなく、あらゆる面において遅れておつたために、外国の技術の導入は或る程度必要だというふうに考えるのであります。併しその後各製造会社におきましても技術を導入したり、又自己の研究によつたりしまして、今日においては殆んど国産でできるようになつて参りつつあります。殊にマイクロ・ウエーブにつきましては、現在我々は四千メガのFMの方式を使つております。併し民間では主として所要のチャンネル数が少いものですから、皆PMの方式をとつておる、使つておるのであります。PMの方式はFMの方式よりも非常に簡単であり、チヤンネルが大体二十五チヤンネル以下でありますから、簡単でありますので、早くからこの技術導入が行われておりまして、現在日本でも数社PMの方式のものを生産しております。現在、先ほど申上げました電力会社などが使つておるのは皆国産によつておるのでありまして、海外から輸入したのではありません。そういう次第でありまするから、今後マイクロ・ウエーブの技術につきましては新たに又進歩すれば別問題として、現状におきましては国産で全部できるということを申上げていいと思います。