天坊裕彦の発言 (労働委員会)

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○説明員(天坊裕彦君) 時間もございませんので簡単でございますが、只今委員長がおつしやいました点に関しまして若干私の考えておりますところを申上げたいと思います。
 只今横山君からお話がございました中で、非常に端的に、法律問題は別個として、労働者としては素朴な観点から賃上げの問題と首切りの問題が一番重要なことだという言い方をされたので、私はそのおつしやり方についてその通りだろうと思うのもあります。特に首切りという問題は重要な問題でありまして、そのためにいろいろ法律的なルールがありますか否かにかかわらず、一つの首を切られてはいけないという制限があるわけでありまして、おのずからそこに限界というようなものもあり得るわけなんであります。これは私は一番素朴な考え方であろうと思うわけでありまして、従いましていろいろな理由にかかわらず首を切られた人が切られない人と同じだという恰好になつては、私は一番もとの問題で、労働運動と言いますか、労使間の関係というものは、それが切つても切らなくても同じだという恰好であつては根本的な問題になるのではないかというふうに考えるわけであります。従つてその首切つたこと自体に対する問題は、先ほどお話は出ませんでしたが、組合側としてもこれは無効であるという意味で、それは法律問題として法廷で闘わされておるのでありまして、そうした法廷の手続によつてその問題は解決を見なければなりませんし、見らるべきものであろうというふうに考えております。
 従いまして私ども、法律問題いろいろございますが、先ず第一にその首を切られたという、公労法によつて首を切つたと、そういう罷免をされた人がなつてはいけないというふうに書いてある問題についてはつきりさせなければ、今後の労使関係はうまく行かないという、その基本の問題を第一に捉ええおるのでありまして、決して、私ども団体交渉を拒否するということは二の次でありまして、そのもとの筋をはつきりさせなければいけないというふうに考えておるわけであります。而もその公労法に禁じられておることをあえて強引に上ノ山の大会でおきめになつたということは、そもそも労働組合というものが職員の給与、福祉、そういう問題を先ず第一義として闘つて行くべき性格のものが、ただ解雇された人間に対する闘争のための闘争、気持は私はいろいろわからんでは勿論ないのでありますけれども、その闘争のための闘争を第一義としたというような姿が一番やはりこのもとでありまして、その点を一つ、組合の執行部を選出したもとの職員全体が良識を以てこれを考え直してもらいたいというのが私どもの根本的な立場なのであります。現実に各地におきましていろいろと反省の声もあるわけでありまして、私どもといたしまして、そうした問題が、これは先ほど横山君が当局から仕掛けた、売られた喧嘩だというふうに言われたのでありますが、その闘争のための闘争の態勢を強化されたという点が、私どもから言えば喧嘩を売られたという恰好になつておるのでありまして、それに対しての私どもは何らかの対抗策と言いますか、何らかの措置ができないのであります。そうした恰好のままで、而もそれに対して責任者というものがない、認められないという立場をとります以上は、話合いをいたしましても、団体交渉をいたしましても、それによつて守らるべき相互の責任をどういうふうに考えて行くか、そういうことが全然きまらないままにただ意見の交換をするということは、徒らに次の刺激を大きくするだけではないかというふうに考えておるわけであります。
 幸いに仲裁委員会でも問題をお取上げになりまして、何らかの打開点を発見される御努力があつたのでありますが、その仲裁のほうの御努力の途中で裁判所の問題が出たと、裁判所もいろいろ御審理になつておりまして、私どももできるだけ誠意を以て裁判所の和解の案に副いたいというふうに努力をいたしておるわけてあります。裁判所の以後の成行がどうなりますか、或いは又それに引続いて仲裁のほうもまだお答えが出ておりませんので何らかのお答えが出して頂けるものと考えております。
 当面の臨時列車の問題でございますが、先ほどお話がございましたが、これは各局で、地方の管理局で計画いたしますものと、本庁の私どもが各局間に跨がつて長距離に動きます列車と両方あつて、相当大幅にこの夏季に対する汽車を動かしたり、増発したりというふうに考えておりますが、大体本庁で取上げて計画いたしております分については無理に超勤をお願いしなくてもできる見通しも立つております。各局においてもそれぞれできる範囲においてやつて参りたいということにいたしておりますので、そう大きな支障もないと考えております。特に最近はデフレの影響と申しますか、貨物輸送が非常に激減いたしておりますので、そういう列車が大分休んでおります。そうした点も考えますと、まあまあそう御無理を願わなくてもできるのじやないか。而も緊急に処理すべき、話合いをすべき大急ぎの問題というものもさほど今ないように考えております。その間に何らかの措置をとつて頂けるものと考えておるような次第であります。

発言情報

speech_id: 101915289X00219540707_027

発言者: 天坊裕彦

speaker_id: 25680

日付: 1954-07-07

院: 参議院

会議名: 労働委員会