床次徳二の発言 (水産委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○政府委員(床次徳二君) ビキニ被爆事件の交渉の経過に関しまして簡単に御報告申し上げたいと思います。昨年三月第五福龍丸事件が発生以来直ちに事件の調査概要をアメリカ側に申し送ると共に、四月とりあえず第五福蹄丸関係損害資料を、なお続いて五月アメリカ側ビキニ実験によりわがほうのこうむりました損害の資料、これを一括提示いたしました。本事件の損害に対し、アメリカ側は責任を有することを指摘し、速やかに補償を行うように交渉を行なったのであります。これに対しまして米側は補償を支払うことには原則的に異議がなかったのでありますが、法律上の責任の問題に触れることを欲せず、早く払って問題を一括解決したい希聖を有し、昨年の九月初めアメリカ側は百万ドル支払うことに応ずる用意がある旨提案して参ったのであります。併し政府といたしましては廃棄の漁獲物はその後も続出する傾向であり、魚価の下落に伴うところの損害の一部も考慮されねばならぬと考え、更に多額の支出を得ることを要望いたしました。折衝を続けました結果、ようやく昨年末二百万ドルをもって本件の解決の見通しを得るに至り、本年一月四日発表の通り次の趣旨の書簡を交換いたしまして、もって本件補償問題の円満解決を見た次第であります。即ち第一は、アメリカ合衆国政府は日本国国民の損害の補償のため、法律上の責任の問題とは関係なく、慰謝料として二百万ドル支払う。第二の点は、前記の金額の配分は日本国政府が決定する。第三は、日本国政府は前記の金額を一九五四年のマーシャル群島における原爆実験により生じた日本国及びその国民の一切の損害に対する請求の最終的解決として受諾する。かように決定いたしまして落着を見た次第でありますが、この措置に対して、いかがするかというお尋ねでございますが、この二百万ドルの配分に関しましては、今後の具体的な措置を決定する必要がありますが、これに関しましては特に内閣に関係各省からなりますところの打合会を設けまして、審議の上適正な解決をはかる考えでありますが、打合会の非常に長くなっております、ビキニ被災事件損害補償打合会、かような名前をもちまして各省の関係者を入れました会をもちまして適正な解決をはかりたい、かように今日準備している次第であります。