西村彰一の発言 (地方行政委員会)

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○西村(彰)委員 私は日本社会党を代表いたしまして、今問題になっておりまする地方税法の政府原案に反対いたしまして、社会党の修正案に賛成の討論を行うものであります。
 簡単に要点を申し上げますが、中央地方を通じての税制の改正の問題は非常にむずかしい問題でありまして、自治庁当局においても非常な御苦心をしておられることはよく了解ができるのでありますけれども、特に地方税の問題は中小者以下のものには非常に負担が重いのであります。国税の問題になりますと、非常に一般が熱心になりますが、地方税の問題においてはややもすれば軽んぜられるのでありますけれども、大衆に対しては非常に重い税金でありまして、これに対する根本的な考え方をお願いをいたしたいわけであります。国が貧乏になり、地方に税源がなければないほど、地方税の負担は重くなるのであります。政府は口を開けば、財政措置が講ぜられなければ思い切った改正はできないということを言われますけれども、またただいま民主党のある委員が社会党の方でも少し実行のできるような案をお出しになった方がいいというような御注意がございましたが、これはやろうと思えばできる社会党の案でございまして、ただやろうと思わないで、税源がないとか、あるいはまた自分らの考えたものが一番いいのであって、人の考えたものはだめだ、こういう考え方でありますと、さようなことになるのであります。私ども社会党の考えておるところの修正案は、大衆課税を非常に薄くしてそうして、地方税の独立をはかっていこう、こういうことでありまして、決して荒唐無稽のことを申し上げておるものでないことを御了承願いたいのであります。
 二、三の点を申し上げますと、ただいま遊興飲食税については、前尾委員も、また川村委員もお話になりましたが、これらの大衆課税も、遊興税の方は別でございますけれども、飲食税になりますと、結局これは大衆に課脱せられてしまうのでありまして、しかもかりにこれが公給領収制度をとるにいたしましても、大都市においては非常に軽く扱われるのでありますが、地方の府県市町村に参りますと、非常に厳重に取扱われてしまうのであります。飲食税の問題においてはいろいろ政府においても名案もあるようでありますけれども、これは思い切って全廃をするくらいな据置で取り扱うことが地方の大衆のためになるのでありまして、これらの点は特に私が強調したい点であります。
 また荷車税や自転車税の問題がいろいろありますが、これらも地方におきましては申し上げるまでもなく全く生活必需品であり、また農家の生産資材のようなものでありまして、これらに対する課税というものも、六大都市のようなところでは三台、四台のうち一台か二台くらしか課税の目標になっておりませんが、地方はシラミつぶしにこれが課税の対象になっておるのであります。これは私どもは全廃をいたしたいと考えておるのであります。これを全廃すれば地方の府県市町村が困るという問題が出るのでありますけれども、これは本日、あるいは付帯決議にもそういうことがつけ加えられるかとも思いますが、地方交付税率の問題をしっかり考えていただきまして、こういうこまかい税金によって地方の大衆をいためつけるということを全廃していただきたいと思います。
 またもう一つ、木材引取税の問題がございますが、これも山林の多い市町村では全廃したならば困るという問題があります。私どもも林野行政に長く携わっておりましたけれども、木材引取税のようなものも、全体とすれば十三億か十四億くらいのものでありますが、全廃すれば市町村は困るということになります。しかしこれらもいろいろの弊害があり、ことに木材の価格が値上りになることに役立つだけでありまして、実際にはこれらは悪税と申してさしつかえがないのであります。これももちろん税源がなければ簡単に全廃することはできないということになるのでありますが、山林の多い市町村においては――これは国有林等も非常に多いのでありますが、国有林の交付金をふやすということは、自治庁から農林省に交渉願えばこれらはそうむずかしくなくできると思いますし、また交付税率のあんばい等によりましてこれらの悪税は一日も早く一つ全廃をしていただきたい、かように思うのであります。
 これを要するに、地方税の問題は繰り返して申しますような工合に、大衆には国税よりも非常に重い税金でありまして、しかもこれは業者が支払いましても、大衆に転嫁される、こういうような税金でありまするので、これらについては即刻政府においてもいろいろ考えられて、適当な財源を考えてこれを実現に移していただきたいと思うのであります。
 以上、私は社会党の修正案に賛成をし、政府の原案については遺憾ながら反対の討論を行うものであります。(拍手)

発言情報

speech_id: 102204720X04819550725_017

発言者: 西村彰一

speaker_id: 35040

日付: 1955-07-25

院: 衆議院

会議名: 地方行政委員会