辻原弘市の発言 (地方行政委員会文教委員会連合審査会)

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○辻原委員 当地方行政委員会に付託されております今回政府提出にかかる地方財政再建促進特別措置法案について、私ども文教委員会が連合審査を申し入れました趣旨は、すでに大臣もよくおわかりかと思いますが、この地方財政再建促進という趣旨のもとに作られております本法案が、その影響するところ、特に教育委員会の制度あるいは教育行政、ひいては日本の教育万般に対してきわめて大であり、かっその影響は決して好ましいものではなくして、現在都道府県教育委員会あるいは地方教育委員会、さらに一般父兄大衆が非常な、と申しますよりも異常な関心を持ってこの法案に対して成り行きを見守っておる。教育行政にとってまさにその死活に関する運命をになっておる重要法案でありますがために、私どもとしましては、特にこの機会に本法案の中に包括された教育行政あるいは教育委員会に及ぼす影響について、大臣から明確なお考えを承わりたい、かように考えておるものであります。
 そこで最初にお伺いしておきたいのは、本法案がもしかりに成立をいたしました場合には、直接教育委員会に対して非常な制約を加える条項が実にこの法案の中に山積いたしておるのでありますが、基本的な問題といたしまして大臣のお考えを承わっておきたいのは、由来教育委員会が発足いたしましてから、われわれといたしましては教育委員会制度によって、少くとも戦後十年間の日本の教育の民主化というものは非常に促進され、その緒についたという感を深く抱いておるわけでありますけれども、最近に至りましてこの教育委員会制度に対していろいろな意見を吐く人々があり、政府部内におきましてもこれの再検討を加えられる向きを私どもとしても聞き及んでおるのであります。大臣も御承知のように、教育委員会制度は戦前の教育行政に対して根本的な改変を加えるために、少くとも三つの大きな柱を基本として作られておるものであります。一つは、これは直接国の監視、監督からのがれて地方教育を完全に地方自治の建前にのっとってこれを地方に委譲したということであろうかと思います。いま一つは、一般行政と分離をいたしまして、教育に対する執行権限を教育委員会に付与しておるということ、いま一つは、特に教育行政の中でその推進の裏打ちとなる教育予算について独自の権限を与えておるということ、この三つの柱が教育委員会存立の大きなゆえんであろうかと私は思います。従ってこの三つの柱が根本的にそがれる場合におきましては、これは名は教育委員会でありましても、その制度自体はほとんど意味がないものになってしまうということは、これは申すまでもないところであります。従ってこの法案を私どもが見ました場合においては、今申しました三つの柱のどれにも抵触する部分があるという危惧を抱くものでありますが、本法案を出された所管大臣として、この法案を作成される過程におきまして、この点に対していかような考慮を払われたか、また今申しましたこの三つの柱をもって今日まで教育推進に大きな役割を果してきた教育委員会制度というものについて、あなたは根本的にどういうお考え方でもって本法案の作成に当られましたか、所管大臣としての根本的な考えをこの機会に承わっておきたいと思います。

発言情報

speech_id: 102204762X00119550720_002

発言者: 辻原弘市

speaker_id: 17155

日付: 1955-07-20

院: 衆議院

会議名: 地方行政委員会文教委員会連合審査会