地方行政委員会文教委員会連合審査会
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会
会議録情報#0
昭和三十年七月二十日(水曜日)
午前十時四十七分開議
出席委員
地方行政委員会
委員長 大矢 省三君
理事 池田 清志君 理事 亀山 孝一君
理事 古井 喜實君 理事 鈴木 直人君
理事 前尾繁三郎君 理事 加賀田 進君
理事 門司 亮君
唐澤 俊樹君 川崎末五郎君
木崎 茂男君 纐纈 彌三君
渡海元三郎君 徳田與吉郎君
丹羽 兵助君 青木 正君
灘尾 弘吉君 山崎 巖君
吉田 重延君 川村 継義君
北山 愛郎君 五島 虎雄君
伊瀬幸太郎君 中井徳次郎君
西村 彰一君
文教委員会
委員長 佐藤觀次郎君
理事 赤城 宗徳君 理事 伊東 岩男君
理事 並木 芳雄君 理事 竹尾 弌君
理事 辻原 弘市君
高村 坂彦君 野依 秀市君
藤本 捨助君 米田 吉盛君
河野 正君 島上善五郎君
野原 覺君 小牧 次生君
吉田 賢一君 小林 信一君
出席国務大臣
文 部 大 臣 松村 謙三君
国 務 大 臣 川島正次郎君
出席政府委員
自治政務次官 永田 亮一君
総理府事務官
(自治庁行政部
長) 小林與三次君
総理府事務官
(自治庁財政部
長) 後藤 博君
文部事務官
(初等中等教育
局長) 緒方 信一君
委員外の出席者
地方行政委員会
専門員 圓地與四松君
文教委員会専門
員 石井つとむ君
—————————————
本日の会議に付した案件
地方財政再建促進特別措置法案(内閣提出第一
一五号)
—————————————
この発言だけを見る →午前十時四十七分開議
出席委員
地方行政委員会
委員長 大矢 省三君
理事 池田 清志君 理事 亀山 孝一君
理事 古井 喜實君 理事 鈴木 直人君
理事 前尾繁三郎君 理事 加賀田 進君
理事 門司 亮君
唐澤 俊樹君 川崎末五郎君
木崎 茂男君 纐纈 彌三君
渡海元三郎君 徳田與吉郎君
丹羽 兵助君 青木 正君
灘尾 弘吉君 山崎 巖君
吉田 重延君 川村 継義君
北山 愛郎君 五島 虎雄君
伊瀬幸太郎君 中井徳次郎君
西村 彰一君
文教委員会
委員長 佐藤觀次郎君
理事 赤城 宗徳君 理事 伊東 岩男君
理事 並木 芳雄君 理事 竹尾 弌君
理事 辻原 弘市君
高村 坂彦君 野依 秀市君
藤本 捨助君 米田 吉盛君
河野 正君 島上善五郎君
野原 覺君 小牧 次生君
吉田 賢一君 小林 信一君
出席国務大臣
文 部 大 臣 松村 謙三君
国 務 大 臣 川島正次郎君
出席政府委員
自治政務次官 永田 亮一君
総理府事務官
(自治庁行政部
長) 小林與三次君
総理府事務官
(自治庁財政部
長) 後藤 博君
文部事務官
(初等中等教育
局長) 緒方 信一君
委員外の出席者
地方行政委員会
専門員 圓地與四松君
文教委員会専門
員 石井つとむ君
—————————————
本日の会議に付した案件
地方財政再建促進特別措置法案(内閣提出第一
一五号)
—————————————
大
大矢省三#1
○大矢地方行政委員長 これより地方行政委員会文教委員会連合審査会を開会いたします。
私が案件を所管する委員会の委員長でありますので、委員長の職務を行います。
それでは地方財政再建促進特別措置法案を議題といたします。質疑の通告がありますから順次これを許します。
なおただいままで出席されておる政府委員は、川島自治庁長官、永田政務次官、後藤財政部長が見えておられます。辻原弘市君。
この発言だけを見る →私が案件を所管する委員会の委員長でありますので、委員長の職務を行います。
それでは地方財政再建促進特別措置法案を議題といたします。質疑の通告がありますから順次これを許します。
なおただいままで出席されておる政府委員は、川島自治庁長官、永田政務次官、後藤財政部長が見えておられます。辻原弘市君。
辻
辻原弘市#2
○辻原委員 当地方行政委員会に付託されております今回政府提出にかかる地方財政再建促進特別措置法案について、私ども文教委員会が連合審査を申し入れました趣旨は、すでに大臣もよくおわかりかと思いますが、この地方財政再建促進という趣旨のもとに作られております本法案が、その影響するところ、特に教育委員会の制度あるいは教育行政、ひいては日本の教育万般に対してきわめて大であり、かっその影響は決して好ましいものではなくして、現在都道府県教育委員会あるいは地方教育委員会、さらに一般父兄大衆が非常な、と申しますよりも異常な関心を持ってこの法案に対して成り行きを見守っておる。教育行政にとってまさにその死活に関する運命をになっておる重要法案でありますがために、私どもとしましては、特にこの機会に本法案の中に包括された教育行政あるいは教育委員会に及ぼす影響について、大臣から明確なお考えを承わりたい、かように考えておるものであります。
そこで最初にお伺いしておきたいのは、本法案がもしかりに成立をいたしました場合には、直接教育委員会に対して非常な制約を加える条項が実にこの法案の中に山積いたしておるのでありますが、基本的な問題といたしまして大臣のお考えを承わっておきたいのは、由来教育委員会が発足いたしましてから、われわれといたしましては教育委員会制度によって、少くとも戦後十年間の日本の教育の民主化というものは非常に促進され、その緒についたという感を深く抱いておるわけでありますけれども、最近に至りましてこの教育委員会制度に対していろいろな意見を吐く人々があり、政府部内におきましてもこれの再検討を加えられる向きを私どもとしても聞き及んでおるのであります。大臣も御承知のように、教育委員会制度は戦前の教育行政に対して根本的な改変を加えるために、少くとも三つの大きな柱を基本として作られておるものであります。一つは、これは直接国の監視、監督からのがれて地方教育を完全に地方自治の建前にのっとってこれを地方に委譲したということであろうかと思います。いま一つは、一般行政と分離をいたしまして、教育に対する執行権限を教育委員会に付与しておるということ、いま一つは、特に教育行政の中でその推進の裏打ちとなる教育予算について独自の権限を与えておるということ、この三つの柱が教育委員会存立の大きなゆえんであろうかと私は思います。従ってこの三つの柱が根本的にそがれる場合におきましては、これは名は教育委員会でありましても、その制度自体はほとんど意味がないものになってしまうということは、これは申すまでもないところであります。従ってこの法案を私どもが見ました場合においては、今申しました三つの柱のどれにも抵触する部分があるという危惧を抱くものでありますが、本法案を出された所管大臣として、この法案を作成される過程におきまして、この点に対していかような考慮を払われたか、また今申しましたこの三つの柱をもって今日まで教育推進に大きな役割を果してきた教育委員会制度というものについて、あなたは根本的にどういうお考え方でもって本法案の作成に当られましたか、所管大臣としての根本的な考えをこの機会に承わっておきたいと思います。
この発言だけを見る →そこで最初にお伺いしておきたいのは、本法案がもしかりに成立をいたしました場合には、直接教育委員会に対して非常な制約を加える条項が実にこの法案の中に山積いたしておるのでありますが、基本的な問題といたしまして大臣のお考えを承わっておきたいのは、由来教育委員会が発足いたしましてから、われわれといたしましては教育委員会制度によって、少くとも戦後十年間の日本の教育の民主化というものは非常に促進され、その緒についたという感を深く抱いておるわけでありますけれども、最近に至りましてこの教育委員会制度に対していろいろな意見を吐く人々があり、政府部内におきましてもこれの再検討を加えられる向きを私どもとしても聞き及んでおるのであります。大臣も御承知のように、教育委員会制度は戦前の教育行政に対して根本的な改変を加えるために、少くとも三つの大きな柱を基本として作られておるものであります。一つは、これは直接国の監視、監督からのがれて地方教育を完全に地方自治の建前にのっとってこれを地方に委譲したということであろうかと思います。いま一つは、一般行政と分離をいたしまして、教育に対する執行権限を教育委員会に付与しておるということ、いま一つは、特に教育行政の中でその推進の裏打ちとなる教育予算について独自の権限を与えておるということ、この三つの柱が教育委員会存立の大きなゆえんであろうかと私は思います。従ってこの三つの柱が根本的にそがれる場合におきましては、これは名は教育委員会でありましても、その制度自体はほとんど意味がないものになってしまうということは、これは申すまでもないところであります。従ってこの法案を私どもが見ました場合においては、今申しました三つの柱のどれにも抵触する部分があるという危惧を抱くものでありますが、本法案を出された所管大臣として、この法案を作成される過程におきまして、この点に対していかような考慮を払われたか、また今申しましたこの三つの柱をもって今日まで教育推進に大きな役割を果してきた教育委員会制度というものについて、あなたは根本的にどういうお考え方でもって本法案の作成に当られましたか、所管大臣としての根本的な考えをこの機会に承わっておきたいと思います。
川
川島正次郎#3
○川島国務大臣 教育委員会の制度につきましては最近もいろいろ議論されておるところでありまして、ことに都道府県教育委員会と市町村教育委員会とのあり方につきましても議論があるのであります。しかし今回提案して御審議を願っております地方財政再建促進措置法におきましては、教育委員会に対しまして根本的の改変を加える考えは少しもないのでありまして、現在の制度を尊重いたしまして、現在の制度の範囲内におきまして一、二の点に改正を加えておるのであります。何といたしましても現在の地方財政というものは、全部の地方団体ではありませんけれども、深刻な赤字に悩んでおる団体というものは、いわば非常時局でありまして、財政上従来とは違った運営をしなければとうてい立ち直らないのでありまして、こうした観点から地方における執行部、行政委員会並びに議会などに対しまして若干の修正をしよう、こういう考えでありますが、根本的に教育委員会の性格を変更するようなことは考えておりません。
この発言だけを見る →辻
辻原弘市#4
○辻原委員 法案作成に当っては委員会制度の本旨を尊重してやられたという見解であり、なおこの法案を作成したその中においても、委員会が持っておる独自の権限あるいは性格というものに変更を加えないような特別な考慮を払ったとおっしゃいました。果してそうであるかどうかという点につきましては、法案の内容をお尋ねいたしますればなおはっきりすると思いますので、具体的に申し上げてみたいと思います。
第一に、私が指摘をいたしました教育委員会制度をほんとうに尊重して法案を作ったかどうかを証するに足る問題は、教育委員会法第五十六条ないし第五十八条に至る教育委員会に付与された独自の予算の送付権の問題、いま一つは、同じく成立を見たる予算に対する執行の権限、この二つが、この委員会に与えられた他の委員会その他に見られない独特の、独立性を持った予算に対する権限かとわれわれは考えておるのであります。それがゆえに、今日まで教育行政がこの送付権によって少くとも不当な圧迫をある程度排除できたと私どもは確信をしております。ところが、今大臣がおっしゃられたように、この独自の予算編成権、執行権というものが果して尊重されて作られているかどうか。この法案の中にある、第二条に示された財政再建計画の策定並びに第三条の財政再建計画の承認及び予算の調製という項を見ますると、教育委員会が教育予算を組んでも、再建団体と指定されたその団体は、すべて七カ年の長期にわたる再建計画について自治庁長官であるあなたの承認を経てでなければ、執行も編成も行えない、こういうような定めになっておりますが、そういたしました場合に、少くとも現行教育委員会の教育予算というものは送付権によって守られ、地方団体の長といえどもそれを気まま勝手に削除することができない教育委員会法の建前になっておるが、この第二条並びに第三条に基く再建計画の策定とその承認云々という問題は、教育委員会案の五十六条ないし五十八条並びに五十九条、六十条を上回る規定であると私は考えるが、この点について、この案のいずくに教育委員会の送付権が完全に守られ得る余地を残しているか、この点を一つ明確に承わっておきたいと思います。
この発言だけを見る →第一に、私が指摘をいたしました教育委員会制度をほんとうに尊重して法案を作ったかどうかを証するに足る問題は、教育委員会法第五十六条ないし第五十八条に至る教育委員会に付与された独自の予算の送付権の問題、いま一つは、同じく成立を見たる予算に対する執行の権限、この二つが、この委員会に与えられた他の委員会その他に見られない独特の、独立性を持った予算に対する権限かとわれわれは考えておるのであります。それがゆえに、今日まで教育行政がこの送付権によって少くとも不当な圧迫をある程度排除できたと私どもは確信をしております。ところが、今大臣がおっしゃられたように、この独自の予算編成権、執行権というものが果して尊重されて作られているかどうか。この法案の中にある、第二条に示された財政再建計画の策定並びに第三条の財政再建計画の承認及び予算の調製という項を見ますると、教育委員会が教育予算を組んでも、再建団体と指定されたその団体は、すべて七カ年の長期にわたる再建計画について自治庁長官であるあなたの承認を経てでなければ、執行も編成も行えない、こういうような定めになっておりますが、そういたしました場合に、少くとも現行教育委員会の教育予算というものは送付権によって守られ、地方団体の長といえどもそれを気まま勝手に削除することができない教育委員会法の建前になっておるが、この第二条並びに第三条に基く再建計画の策定とその承認云々という問題は、教育委員会案の五十六条ないし五十八条並びに五十九条、六十条を上回る規定であると私は考えるが、この点について、この案のいずくに教育委員会の送付権が完全に守られ得る余地を残しているか、この点を一つ明確に承わっておきたいと思います。
川
川島正次郎#5
○川島国務大臣 教育委員会の原案送付権は、依然としてこれを尊重する建前になっております。教育に関する費用、特に義務教育の費用というものが財政に関係なしに計上されるということは教育委員会の建前でありましょうけれども、財政が全く困窮に陥っては教育というものはあり得ないのでありまするからして、私どもは地方財政と教育との調和をはかる必要がある。この点におきまして教育委員会と地方の議会なり長との間で調整でき得るような規定を設けたのでありまして、教育委員会の原案送付権を認めないという趣意はどこにも出ておりません。
この発言だけを見る →辻
辻原弘市#6
○辻原委員 送付権は尊重しておる。確かにこの法案を作られる文部省との折衝の過程において、この法文の中にうたわれなかったということを私ども聞いておりますけれども、しかし問題は、そういった形式的なことでなくて、私は逆にお伺いをいたしておるのでありまして、法律上送付権は何ら制約するような条文を書いてないから、尊重いたしておるというのでは、今日私は通らないと思うのであります。そうではなくして、少くともこの第三条の条文によれば、再建計画は自治庁の承認を経て、必要によってまた自治庁長官がそれに変更を加えることができるとあるのであります。そういたしますれば、結局その再建計画を立案するに当って、教育委員会は独自に教育予算についてその考え方を教育委員会法の建前通り貫くという、そういう保障の面はどこにも現われてこない。従って、あなたは尊重し、それについては制約を加えられないと言うが、どういう形においてどういうふうに制約が加わっていかないのだという御説明をいただかなければ、われわれとしては納得がいきがたいのであります。従ってもう少し具体的に、ここはこうなっているから、これは送付権通り委員会の予算については何ら制約を加えるものではないのだ、あるいは別のこういうような条項によって保障を与えているのだ、そういうふうにお答えを願いたい。
この発言だけを見る →川
川島正次郎#7
○川島国務大臣 教育委員会の原案送付権の問題につきましては、従来の各地方団体の情勢を見ますと、まれではありますけれども、教育委員会のために地方予算が脹膨したという例も絶無ではないのであります。従いまして教育委員会の原案送付権というものはこれを廃止したらよかろうという議論も世間にはあるのであります。そこでこの法案を作成しますとき、文部大臣といろいろその点について話し合ったのでありますが、やはり教育委員会の原案送付権というものは尊重すべきものであるという結論になりまして、これには全然触れておらぬのであります。地方の長なり議会なりが相談をして立てまする長期にわたる再建計画というものは、詳細に教育費をどうするとか何とかということを書くのではないのでありまして、ごく大まかに給与は幾ら、事務費は幾ら、事業費は幾ら、また歳入の面におきましても交付税を幾らに見るか、地方税を幾らに見るか、雑収入を幾らに見るかというような点しか財政計画には書かないのでありまして、私どもがそれに対して修正を求めるといたしても、これは歳入の面におきまして私どもが考えたより過大な歳入の見積りをした場合であるとか、義務的費用において過小に見積りまして、長期にわたって再建計画が実行不可能に陥るおそれがあるのだという場合に限って修正を求めるというのでありまして、個々の教育費その他の項目について自治庁といたしまして一々内容にわたって発言をするような考えもありませんし、また法案のどこを見てもそういうことはないのであります。
この発言だけを見る →辻
辻原弘市#8
○辻原委員 お言葉のうちにちょっと気がかりな御発言がありましたので、この機会にお尋ねしておきますが、それは私ども非常に懸念をしておるのであります。というのは今大臣のお言葉の中にも、全部とはおっしゃられませんでしたけれども、地方財政を非常に窮乏さしている原因に教育費の膨脹、これが特記的にあげられるというふうな趣旨のお話しがあったわけでありまして、一般的に最近どうも、私はどこだということは申し上げませんけれども、ともかく地方財政の窮乏の大きな原因が教育費の最近の膨脹にあるんだ。その膨脹を来たしている理由も、今大臣が言われましたように、教育委員会が独立した行政権を持っておる。なかんずく原案送付権等、地方団体の長ないしは議会に対しても相当な発言権を有する、そういう規定がその誘因となって教育費の膨張を来たしておるのだ。だから教育委員会の送付権も削ってしまえ、まためんどうくさいから教育委員会もやめてしまえというような一つの暴論が起っておるのでありますが、もしそういうふうに長官がお考えなさっていらっしゃるとすれば、これは私はきわめて遺憾であり、かつまた大きな誤謬であると申さなければなりませんので、その点いま少し的確に伺っておきたいと思います。
先般、今見えられましたが、松村大臣に私はその点をお伺いいたしました。松村大臣ははっきり教育費が地方財政窮乏の面接の原因ではないということを申されておるのであります。長官は部分的とおっしゃいましたが、部分的にでも教育費が一体今日の地方財政の窮乏を来たしたその原因とお考えになっていらっしゃるのかどうか、この点は私は重要な点であると思いますので、お伺いをいたしておきたいと思います。
この発言だけを見る →先般、今見えられましたが、松村大臣に私はその点をお伺いいたしました。松村大臣ははっきり教育費が地方財政窮乏の面接の原因ではないということを申されておるのであります。長官は部分的とおっしゃいましたが、部分的にでも教育費が一体今日の地方財政の窮乏を来たしたその原因とお考えになっていらっしゃるのかどうか、この点は私は重要な点であると思いますので、お伺いをいたしておきたいと思います。
川
川島正次郎#9
○川島国務大臣 現在地方財政に盛られております教育費は、いずれも必要なるしかも義務的経費でありますから、それ自体が悪いということは私は考えません。ただ教育費が地方財政の中に占めるパーセンテージが非常に多いのでありまして、都道府県市町村を通じますと、非常に大きな率になっておるのでありますから、教育費についても相当考慮する必要があると私は考えるのであります。教育委員会が原案送付権を持っておりまして、知事の予算編成権と独立した立場にあるということは、やはりこのためにある程度の教育費というものが膨張しやすい傾向にあるということは、これは私は言い得るのじゃないかと思うのであります。しかしそれが悪いというのではない。教育の立場からそれは当然の主張をするのであります。そこで従来ややともすると教育委員会と知事との主張が異なったがためにいろんな事件が起りますから、そういう調整をし得るような規定を今度の法案に設けたわけであります。頭から教育委員会の原案送付権を否定しておるのじゃございません。予算編成の責任を持っておる長と、教育委員会との間において円満に話がいくように調整し得るようにということを考えて、法案を作っておるわけであります。
この発言だけを見る →大
大矢省三#10
○大矢委員長 辻原君に申しますが、今松村大臣並びに小林行政部長が出席されております。なお委員会に申し入れの際に了解を得たはずですが、午前中にこの審査会を終りたい、こういうふうに思っております。五人の通告がございますから、そのつもりで一つ質疑を続けて下さい。
この発言だけを見る →辻
辻原弘市#11
○辻原委員 ちょっと委員長に申し上げたいのですが、今の委員長からの御注意は承わりますけれども、私どもがきのうあなたに約定いたしましたのは、ともかく地方行政委員会も審議を急いでおるので、その点は私どもも非常に了解をしなければならぬし、協力をしなければならぬ立場から、できる限り連合審査は時間を縮めて、でき得べくんば午前中に私たちはこの審議を進めたいという、そういう協力の意味で申し上げておる。従って本日の開会は時間厳守と言うことで、この委員会の前に文教委員会も予定しておりましたが、当委員会が十時に開会されるという予定でありましたので、われわれとしては九時半に正確に委員会を開きまして、十時前に委員会を終っておるのであります。しかるに本委員会が開かれましたのは十時五十分であります。すでに当初から五十分約束の時間よりも経過いたしておりますので、約定に違背しておるのは私どもではありません。従って委員長がどういう運営をされたかわかりませんが、そういう点もありますので、時間的に見て、委員長の言われる厳密に本日午前中に連合審査を終るなどということは、とうてい無理かと思いますので、その委員長の御注意はよく承わりますし、協力をいたしますが、厳密な意味でそういうふうに申し上げたのではございませんから、その点も御了承を願っておきたいと思います。
この発言だけを見る →大
辻
辻原弘市#13
○辻原委員 そこで今川島長官が直接教育費が地方財政の窮乏の原因ではないというふうに言われましたけれども、しかし暗々裡にやはり教育費の占めるウエイトが非常に大きいので、その点について、長と教育委員会の調整をはかる必要があるということを今漏らされた。私はこの言葉をじっとかみしめて聞きますと、やはり重大な問題を含んでおると考えます。そこで長官にぜひ再認識をしていただきたいのでありますけれども、往々間違われるのは、今長官が御説明になられた点であります。いわゆる地方行政費の中に含まれる教育費の比率というもの、これは確かにその他の経費に比べると大きいでありましょう。その比率が大きいということが、これが直ちに教育費がかかり過ぎる、過大に使われる、膨脹してきておるというふうに飛躍してとられている面がたくさんあると思う。この点は特に地方財政を預かられる長官としては明快に区分してお考えいただき、御指導していただかぬことには、一般的傾向として、地方行政の中で非常に教育費が大きいから、これが膨脹するのだから、そのしわ寄せが赤字になって現われるのだというような、とんでもない間違った考えを国民に与える点は、これは教育のみならず、国家全体の予算運用の面からいっても、私は重大な問題だと思いますので、この機会に長官にも再認識をしていただきたいと思います。ちなみに簡単に申し上げておきますと、確かに地方行政費の中では教育費は三〇%ないし四〇%の比率を占めておるでしょう、しかしその膨脹の傾向というものはどうかといえば、決して膨脹の上昇線をたどっておるのではありません。昭和二十四年以来、これはあなた方自治庁が、あるいは文部省が調査された数字を調べてみましても、明らかにその後の傾向というものは、教育費は一般行政費に比較いたしまして、漸次下降の線をたどっておる。教育費はその支出が漸次狭められておるということを考えました場合に、今日教育費の比率云々でもって地方財政窮乏などという議論は成り立たないと思う。そういう議論をするならば、私のような大きな者は必ず大飯を食って、それで家計の赤字の原因になっておるのだというのと同じ議論である。大きい者がすぐさま大飯を食らって、それが赤字の原因というならば、私のような大きな者、太っている者はとんでもない迷惑をするのと同じで、占める部分が大きいからそれが赤字の原因だというようなことは、本法案を審議される機会に、これはよく頭の中に明確に割り切っておいていただきたいということを要望いたしておきます。
次にさらに御答弁の中に、再建計画を策定するが、その策定の内容並びにそれに対して長官がいわゆる修正その他必要においてやられる問題は、決してそういうこまかい問題をやるんじゃない、大まかな大綱をやるんだ、こういうようにおっしゃいました。ところがよく地方行政費というものを考えてみますと、あるいは教育費というものを考えてみますと、今日この行政費の中で大きな部分を占めているものは、よし悪しは別といたしまして、ともかく人件費であります。特に給与あるいは人員、教育においてはなおさらであります。そういたしますと、大まかに給与の基準をきめる、大まかに定員をきめるんだと思う。ところが大まかであろうが、こまかであろうが、きめられるならば、それによって一応予算の総ワクというものが定まるのであります。そういたしますと、この策定計画がそういった大綱的なものであるとは称しながら、議会が議決をして、あなたが承認され、修正された焼においては、七カ年を見通した人件費に対する支出の大きなワクがそこできまるということにならないでしょうか。ならないのであればけっこうですが、なるとすれば重大であります。教育費の最も大きな部分を占める定員、給与、こういう点について、あなたのお考えによってそれが左右されるということは、きわめて重大であると思いますが、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →次にさらに御答弁の中に、再建計画を策定するが、その策定の内容並びにそれに対して長官がいわゆる修正その他必要においてやられる問題は、決してそういうこまかい問題をやるんじゃない、大まかな大綱をやるんだ、こういうようにおっしゃいました。ところがよく地方行政費というものを考えてみますと、あるいは教育費というものを考えてみますと、今日この行政費の中で大きな部分を占めているものは、よし悪しは別といたしまして、ともかく人件費であります。特に給与あるいは人員、教育においてはなおさらであります。そういたしますと、大まかに給与の基準をきめる、大まかに定員をきめるんだと思う。ところが大まかであろうが、こまかであろうが、きめられるならば、それによって一応予算の総ワクというものが定まるのであります。そういたしますと、この策定計画がそういった大綱的なものであるとは称しながら、議会が議決をして、あなたが承認され、修正された焼においては、七カ年を見通した人件費に対する支出の大きなワクがそこできまるということにならないでしょうか。ならないのであればけっこうですが、なるとすれば重大であります。教育費の最も大きな部分を占める定員、給与、こういう点について、あなたのお考えによってそれが左右されるということは、きわめて重大であると思いますが、いかがでしょうか。
川
川島正次郎#14
○川島国務大臣 ごく大ざっぱな項目をきめるのでありまして、従いまして、給与費として今後どういう支出をするかということは当然きめられますが、その給与が教職員において幾ら、警察職員において幾ら、一般地方公務員において幾らというような内訳のことについては、一切私どもは、関与しないのでありますから、給与一本として幾らときめてもらいまして、これが実施できるように希望いたしておるのでありまして、その中において、教育費について特に幾らということは、私どもとして要求しておらぬのであります。教育費などは義務的の費用でありまして、おそらく各再建団体におきましても、これに重点を置いていろいろ施策をするんではないかと考えておりまして、最後の御質問のような御心配は、教育費に関しては起らぬのではないかということを期待いたしております。このことは先般参議院でも同様にお答えいたしておるわけであります。
この発言だけを見る →辻
辻原弘市#15
○辻原委員 もう少し突っ込んでお伺いいたしますが、教育費あるいは一般職員費などという小分けの形できめられない、大まかにきめるんだということであっても、きめるには一応基準がなければなりません。一応の算定の基礎というか、一つのスタンダードがなければならぬ。給与をきめる場合に、それはどういう尺度をお当てになるのでしょうか。地方独自でやっていい。やったものについては、収入の面については過大、過小の見積りがあれば、相当厳密にこれはやるけれども、そういった支出にかかる地方独自の問題にはあまり手を加えられぬとおっしゃいましたけれども、そういう意味合いで地方が独自でおきめなさったようなものは、大体認められる御方針であるのか。
この発言だけを見る →川
川島正次郎#16
○川島国務大臣 申し上げるまでもなく、ただいま御審議願っているのは再建団体だけに適用する規則でありまして、全部の府県あるいは市町村に適用するんじゃないのであります。赤字で深刻に悩んでおるところだけなのでありまして、そうした地方団体の状況を考えてみますと、赤字の原因などは多種多様でありまして、一概に何がために赤字になったと断定できにくいのであります。従いまして再建計画を作ります際におきましても、各再建団体別別の事情があるのでありますし、独自の立場で作るわけでありまして、私どもの方から給与はどうしろとか、事業費はどうしろとかいうようなことは、一切言う立場でないのであります。ただ給与につきましては、これは毎回問題になっておるのでありますが、現在国家公務員、地方公務員全体につきまして給与の実態調査をやっております。これが今年の秋にはでき上る予定になっておりますが、それを見ますと、大体地方団体別に高い低いということがわかるのでありまして、そういうことは一つの基準になろうかとは存じておりますけれども、特に私の方から、お前の方はこれだけ給与を下げろというような指示は、一切いたさぬつもりになっております。
この発言だけを見る →辻
辻原弘市#17
○辻原委員 給与を除いて他の点については、特別な指示とか修正などということはいたしませんというお話であります。ただ、しかし給与についてはという特別の前置きがございましたが、気になりますので、突っ込んでお伺いをいたします。
私もかねがね国家公務員と地方公務員の給与の問題について存じておりますし、多少その経緯も知っておりますが、今長官がおっしゃられたことによると、この秋には一応その調査が完了して、そういうものが何かの一つのスタンダードになるんじゃないか、こういうふうにおっしゃられたのでありますが、そういう意味は、結局将来この給与について、一応その再建団体に策定計画をやらせ、あるいはそれをあなたが承認なさる場合において、調査に基いた国家公務員、地方公務員を通じた一つの給与水準というものをお当てになるおつもりであるかどうか、この点をお伺いしておきたいと思いますし、同時にこの問題は文部省と自治庁、大蔵省の見解が違ったし、また調査の結果も違っておると思いますので、そういう調査はおそらく自治庁だけでおやりなさっているんじゃないと思いますが、自治庁だけでおやりなさっておるとするならば、その結果を文部省とも協議されると思うのであります。文部省としては、現在そういうものを自治庁から協議された場合に、将来の地方教育費の中の給与費に対するスタンダードとして、かっての定員定額のようにお当てになるお考えがおありになるのかどうか、この問題は文部大臣にもお伺いをしておきたいと思います。
この発言だけを見る →私もかねがね国家公務員と地方公務員の給与の問題について存じておりますし、多少その経緯も知っておりますが、今長官がおっしゃられたことによると、この秋には一応その調査が完了して、そういうものが何かの一つのスタンダードになるんじゃないか、こういうふうにおっしゃられたのでありますが、そういう意味は、結局将来この給与について、一応その再建団体に策定計画をやらせ、あるいはそれをあなたが承認なさる場合において、調査に基いた国家公務員、地方公務員を通じた一つの給与水準というものをお当てになるおつもりであるかどうか、この点をお伺いしておきたいと思いますし、同時にこの問題は文部省と自治庁、大蔵省の見解が違ったし、また調査の結果も違っておると思いますので、そういう調査はおそらく自治庁だけでおやりなさっているんじゃないと思いますが、自治庁だけでおやりなさっておるとするならば、その結果を文部省とも協議されると思うのであります。文部省としては、現在そういうものを自治庁から協議された場合に、将来の地方教育費の中の給与費に対するスタンダードとして、かっての定員定額のようにお当てになるお考えがおありになるのかどうか、この問題は文部大臣にもお伺いをしておきたいと思います。
川
川島正次郎#18
○川島国務大臣 地方財政の計画は各地方団体随意のことでありまして、こちらから指示するのではないのであります。今申し上げました給与調査ができますれば、各地方ではそれを一つの基準にするだろう、こういうことを申し上げたわけであります。各地方団体に対して給与を上げろとか下げろとかいうことは、私どもは考えていないのであります。
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辻原弘市#19
○辻原委員 今の長官のお話によりますと、かりにそういうものができても、それは計画策定をした場合の承認の尺度には当てはめない。ただそういうものの調査ができ上ってから、地方は勝手にそれを持っていって参考にするというのは御自由でありますという趣旨でありますか。その点は一つ明確にしておいていただきたい。国で一律にそういう尺度を示すなんてことはいたしませんね。
この発言だけを見る →川
松
松村謙三#21
○松村国務大臣 お答えいたします。今実態調査をいたしておるわけでございますが、これが出ましたときにそのまま当てはめますか、それをしんしゃくしてやりますかは、今のところまだ方針がきまっておりませんので、ここで申し上げる機会にまだ達しておりません。
この発言だけを見る →辻
辻原弘市#22
○辻原委員 文部大臣にお伺いします。当てはめるか当てはめないかはきまっていないとおっしゃいましたが、そういうことを当てはめることが現行制度の上でできますかどうか、この点をお伺いいたします。
この発言だけを見る →松
松村謙三#23
○松村国務大臣 定額制をとるということが、まだきまっておりませんから、従って、それを当てはめるというようなことは申し上げかねるという意味でお答えをいたしたのであります。
この発言だけを見る →辻
辻原弘市#24
○辻原委員 文部大臣が、今非常に重要な発言をなさっております。定額制をとるということはきまっていないから、今当てはめるということは申しませんということは、将来定額制を、この再建整備の法律にからんでおとりになるという構想があるかどうか。あるならば、あるとはっきりおっしゃっていただきたい。自治庁長官は、そういうことは国の基準にいたしません、地方は地方で独自に条例できめるのですから、また地方は独自の権限があるから、押しつけません、とはっきりおっしゃった。ところが、文部大臣は場合によっては、定額制をとるかもしれないけれども、それは将来の問題であるから、今はそういうことはいたしません、と言う。これでは話も食い違うし、将来非常に危惧の念が出てきますので、はっきりおっしゃっていただきたい。定員定額をとる考えがあるのか、ないのか。
〔大矢地方行政委員長退席、佐藤文
部委員長着席〕
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部委員長着席〕
松
辻
辻原弘市#26
○辻原委員 局長の答弁もけっこうであります。ただし大臣は、どうも将来そういうものを考慮しているような印象を与えておる。これは私だけじゃないと思う。従って、そのまま速記録に載っておりますから、局長の答弁を聞いても、大臣の構想は改まりませんので、白紙ならば白紙と、はっきりおっしゃっていただきたい。
この発言だけを見る →松
緒
緒方信一#28
○緒方政府委員 ただいま大臣から御答弁がありましたのは、それを当てはめるかというお話がありましたので、当てはめるということは、定員定額制を前提としての問題であろうというような趣旨にお答えになったのだろうと私は存じておる次第でありまして、ただいま大臣がお答えになりました通り、現在のところ、そういうことはないのであります。
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辻原弘市#29
○辻原委員 私は、文部省の答弁について、非常に不満であります。無責任であります。今一歩私はお尋ねをいたしますが、少くとも現在の義務教育国庫負担法による財政逆用の方式は、法律によって定められた政令の委任事項以外は、国がそういう尺度を示すことはできない。地方独自でそれをきめる。そして、それについて国が事後において清算する。こういう建前を国庫負担法はとっておると思う。少くとも財政法上はどうであろうと、こうであろうと、ただ教育費の占める比率が大きいということだけで、教育費が赤字財政の原因であるかのような考えを持つ役人もなしとしない。そういうさなかであるだけに、教育費が地方独自、地方住民の意思によって、教育委員会独自の権限によって、これを運用していくという制度は、きわめて意義があると考える。従って、これについて、国は何らの監督あるいは指示を示す権能は、この法律の精神から許されておらない。しかし、この法律がありながら、そういうことを将来にわたって、あるいはあるかもしれないなどという印象を、文部省みずからがにおわすことは、私は断じて許されないと思う。従って、緒方さんはおざなりの答弁をしたが、今一度、私はその点についての率直な答弁を聞いておきたい。
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