後藤博の発言 (地方行政委員協議会)

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○自治庁財政部長後藤博君 財政需要額の見方に問題があるといえばあるのであります。これはつまり人口十万の都市を基準にして財政需要額を考えております。その人口十万の都市というのは地域もあまり大きくない地域であります。従って山口市と比較いたしますと地域の問題がまずあります。それからそういうところは出張所みたいなものが置いてない。いろいろ人口十万の標準都市と考えておりますものと山口市自体の財政規模といいますか、行政機構というものが違っておることから起ってくる財政需要額の差というものがあると思います。従って交付税の中に地域的な水準を多く入れていけば、山口市というようなところは助かるのではないかと思うのでありますが、しかし交付税の現在の段階ではそういうことをしますと、山口市は助かりますけれども、実際の全体の財政需要と都市の財政需要のあり方、それから具体的な計数に出てきましたものとは違ってくるのであります。極端なことを申しますと、地域中心に考えていけばやはり山を非常にたくさん持っているところにたくさんいく、土地の広いところにたくさんいくという結果になって参ります。それだからといって人口だけを中心にすればやはり狭いところの行政費が非常に出てくる。その中間のととろを現在取っているのであります。従って現在の財政需要の見方というものを変えていけばいいのでありますが、変えていっていろいろな試算をしてみますと、われわれが考えないような非常な不自然な格好になってくるので、その財政需要の見方をなかなか変えるわけにいかないという結論になるのであります。非常に激変を与えることになって参ります。
 従ってわれわれとしてはそういう山口市のようなところは、特別な財政需要があるのであるから、特別財政需要を軒別交付税でもって見ていくという考え方に落ちつかざるを得ない。ところが特別交付税を算定いたします場合に、赤字の多い団体と少い団体をどちらを優先するかという問題が出てきます。そうすると赤字のある団体よりは赤字のない団体の方を優先して財政需要を見ていくということになるから、その点ではやはり財政需要が十分もらえないという結果になっていくのであります。
 それからもう一つは赤字があるがゆえに、赤字の額が相当多いからそれに伴っていろいろな経費も要ることでありまして、財政需要はやはり実質的にはふくれていくというような問題も出て参ります。そういうことで交付税が必ずしも多くいかないという結論になるのでありまして、もちろんわれわれは交付税の基準になるところの財政需要額を都市につきましてはもっと上げていきたい、かように考えております。上げていけばいくほど先ほど申し上げましたように、財源不足額と交付税の額とが合わなくなって参りますので、どうしても調整をする必要があるということになって参りまして、全体的な問題になりますので、なかなか手がつかないというのが実情であります。交付税の額が、ある段階まで参りますれば、私はもう少し財政需要の見方を直していってもいいのではないかと思いますが、今直しますと非常に激変を与えるから、そういうところは特別交付税でもってある程度かげんしていこう、こういう建前にしておるのであります。

発言情報

speech_id: 102204768X00319551107_007

発言者: 後藤博

speaker_id: 33526

日付: 1955-11-07

院: 衆議院

会議名: 地方行政委員協議会