小平忠の発言 (予算委員会)
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○小平(忠)委員 農業課税の問題につきましては、その緊急重大性から、過日衆議院の本会議におきましてわが党の日野吉夫君から質問いたしたのに対して、大蔵大臣も農林大臣も、きわめて重要な問題であるからして、速急に実情を調査して善処するということを御答弁なさっておるのでありますが、すでは数日を経過しておりますので、本問題の重要性から、この暫定予算案の最終審議、討論に入る前に、あえて各派相談いたしまして、政府の所信を明らかにいたしたいというところから御質問申し上げたいと思うのであります。
時間がありませんから単力直入に申し上げたいと思いますが、この農業課税の問題、特に農業所得の問題については非常に緊急を要する問題であります。御承知のように、この確定申告の期日は三月十五日ということから、現実の姿は、地方によっては本年は昨年よりも三倍から五倍の増税になっておるということが問題になっております。これは漏れ承わるところによればとか、そういう話であるとかいう問題ではありません。現に私は具体的な数字を持っております。これは新潟県のいわゆる早場地帯において、具体的に県が調査した資料でございます。これによりますと、中蒲原郡の白根町におきましては約四倍弱。というのは、その町で、二十八年の収量は七千九百八十五石でありますが、二十九年は八千二百四十二石、二百五十七石が現実増収になっておりますが、昨年のいわゆる税制の改正、さらに米価の決定に当りまして不都合なやり方をしたために、結果はどういう所得税になるかというと、二十八年度は百十七万二千円。これはこの町だけのことであります。二十九年度は約四倍の四百十一万円という所得税を納めなければならぬという問題が起きているわけであります。さらに同県の北蒲原郡の中浦町においては、二十八年は三百五十万円という所得税に対しまして、二十九年は千八百万円という約五倍強の税金を納めなければならぬという問題が起きております。これはどういうことから起きたかといいますと、問題はいわゆる米価の決定について矛盾があります。というのは、基本米価は、確かに二十九年は二十八年よりも上っております。二十八年の基本米価は七千七百円、それが二十九年は九千百二十円に上っております。上っておりますけれども、ここに基本的な点は、いわゆる奨励金の中身が変化したのであります。どういう点が変ったかというと、すなわち従来基本米価の中に入っていなかったものを基本米価の中に入れたり、あるいは減収加算という問題をたくしたり、そういうことの操作をいたしております。従って基本米価は九千百二十円に上っておりますけれども、農家の現実の手取りは、早場奨励金をいわゆる一期、二期、三期、四期に分けて平均すると、二十八年は七百六円でありますが、二十九年はこれが大幅に減額して二百七十三円と、四百三十三円も減っておる。さらに超過供出奨励金においては、二十八年は二千七百円という金額が出ているのにかかわらず二十九年は千二百八十円というように、千四百二十円も減っておるというようなことから、現実農家の手取りは、二十八年は一万二千四百六十一円であったのに対して、二十九年は一万六百七十三円、すなわち差し引きまして一千七百八十八円という金額が減っております。こういうように手取りが減ったところへ持ってきて、さらに非課税対象となっておるところの早場米、あるいは超過供出奨励金、これらが逆に減っておるというようなことから、ただいま私が冒頭に申し上げたように、農家が所得税を四倍も五倍も納めなければならぬという姿になっております。これは非常に緊急を要する問題でありますから、大蔵大臣はこれを速急に国税庁に通達をして、これを直ちに改めるという方針をとってもらわなければ、これはきわめて重大な問題でございます。大蔵大臣のこれに対する御所見を承わりたい。