伏見康治の発言 (予算委員会公聴会)

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○伏見公述人 ただいまの大へん御親切な御質問に対しまして、お答え申し上げます。私は、日本の国内にはただいまのところいわゆる軍備というものはございませんので、本質的な意味での秘密というものはなかろうと考えております。従って日本の国内におきましては、いろいろないわゆる学術会議の原子力に関する三原則の劈頭に掲げてございます原子力に関する情報の公開性といったようなことを、どこまでも貫けるものと考えているわけでございます。しかしながらアメリカやイギリスの原子力研究というものは、あくまでも兵器研究でございますので、それには必ず秘密がまつわっているわけでございます。私たちがアメリカやイギリスのいろいろな原子力に関する研究の情報を得ようといたします場合に、日本の秘密といったようなことをきらいます私たち学者の側から申しまして一番問題になるのは、そういうアメリカやイギリスの秘密のつきまとっている情報というものを、どう始末したらいいかということであったと思うのであります。私たちは、すでに公開された、いわゆるディ・クラシファイされたそういうデータというものは、喜んでアメリカやイギリスからちょうだいしようと思うのでありますが、しかしクラシファイされている、秘密に属しているものを無理に開いていただこうというようなことをしてはいけないと考えているわけでございます。それをいたしますれば、日本の平和なるべき原子力研究というものが、兵器研究というものとまぎれ込み、入り乱れてしまうおそれがあるからであります。私自身もできればいろいろな場所に行って大いによその国の知識も得たいわけでございますけれども、しかしその場合に、無理じいをしてそういうことをするということは、その国の兵器研究というものと結び合ってしまうということを警戒しなければならぬ点がございます。私がアメリカやイギリスに参りませんでしたのは、ある意味においては、そういうことをしいてすることによって、むしろ私のおそれておりました兵器研究との結び合せというものが濃くなるという点を避けようと思ったからでございます。今後の原子力というものをやっていきます上におきましては、先進諸国の知識というものを受け入れなければやっていけないことは、これはどうしても承認しなければなりませんが、その際あくまでも、そういう意味の兵器的なものとのつながりということを必ず排除しながらやっていくということを、念頭に置かなければならぬと思っております。

発言情報

speech_id: 102205262X00219550520_007

発言者: 伏見康治

speaker_id: 32672

日付: 1955-05-20

院: 衆議院

会議名: 予算委員会公聴会