伏見康治の発言 (予算委員会公聴会)

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○伏見公述人 ただいまの御質問は大へん大事だと思うのです。現在——現在と申しましてももちろんことしじゅうというような意味ではございませんで、この数年の間にもしアメリカの原子力発電所を受け入れるような場合には、もちろん今おっしゃいましたような意味での可能性が非常に強いわけです。つまり日本の工業界は原子力発電に関して何も手が出せないという状態になろうと思います。実際私の見るところでは、アメリカが日本に原子力のことを押し売りしたがっているゆえんのものは、まさにそういう形で押し売りしたいのでありましてい日本の中にいろいろな形でつながりをつけた上で、日本に原子力発電所の可能性の大宣伝をやった上で、日本に原子力発電所そのものを売り込もうとしている。従って日本といたしましては、原子力の技術者といったものを本質的には養成する必要はない、たとえば外国から自動車を輸入いたしまして、日本ではそれを運転する運転手だけを養成しておけばいいというような意味で、原子炉の運転手をアメリカの原子力学校へ訓練に出しまして、それで話が済んでしまうわけでありまして、あと何もかもアメリカから輸入するという形で実際出てくるわけでございます。これはまだすぐ商売になるというわけではない。私先ほど申し上げましたが、すぐ商売になるわけではなくても、その次の段階におきましては商売になるわけでございますので、最初は少し損をしてやっていく、その次は得をするという段階であろうと私は考えるわけであります。初めから恩恵的に日本のエネルギー資源をただふやしてくれるということではなかろうと思いますが、一番私のおそれますのは、そういう形で日本に原子力が持ち込まれまして、日本が最終産物としてのエネルギーだけを買わされて、日本自身は原子力に関する何らの副産物をも得ることができないという形で日本の中に原子力が植えつけられるということは、私としても非常に残念なことだと思うのであります。

発言情報

speech_id: 102205262X00219550520_017

発言者: 伏見康治

speaker_id: 32672

日付: 1955-05-20

院: 衆議院

会議名: 予算委員会公聴会