石井栄三の発言 (地方行政委員会)

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○説明員(石井栄三君) お答えをいたします。ただいま秋山委員のお尋ねの警察寄付の問題でございますが、これは私どもかねがねきわめて重大な問題としまして関心を持ち、これの扱いにつきましては慎重を期して参ったつもりであります。警察が特に積極的に寄付を求めたり、あるいは個人から経常的に寄付を仰ぐというようなことは往々にして弊害を伴い、警察の公正を疑われるといったようなおそれがありますので、こういったような寄付は厳に抑制するように戒めて参ったのでありまして、今後ともその方針に変りはないのであります。先ほど、昨年の制度改正の際に、制度の改正された暁においては、こうした寄付の問題は全面的に解消するような答弁を当時したようにお話しがございましたけれども、私の記憶するところでは、そこまではっきりお答えはしてはいなかったのではないかと思っておるのでありますが、警察の寄付の問題につきましては、これはその形式態様いろいろございまして、先ほど申しました通り、個人からの寄付もあります、あるいは団体からの寄付、またその寄付も施設あるいは装備品等に対する臨時的な寄付、一時的な寄付、さらにまた後援団体によりまして警察の運営の経常的な費用に対する寄付、こういったものもあります。またそれが個人の寄付である場合と、市町村による寄付の場合というふうにいろいろの形式態様があるのであります。先ほど申しました通り、いずれの態様のものにしましても、警察が積極的に寄付を求める、あるいは個人から経常的に寄付を求める、こういうことはこれは疑惑を招くこと多大であり、警察としてはそういう行き方は厳に戒むべきものである、かように考えておるのでありますが、一面地元の市町村から警察に対するきわめて深い御理解、御協力というお気持から自発的に寄付をして下さる、こういう形のものは、これは警察の運営そのものには必ずしも直ちに弊害があるというふうには見受けられないのでありまして、ただ問題は、当該市町村の財政状態は御承知の通り昨今きわめて赤字で難渋をしておられる、そういった点から考えまして、財政上の問題としてはまさしく大きな関心を持たなければならぬ問題であろうかと思うのでありますが、警察運営そのものに支障があるという性質のものではなかろう、かように思うのであります。
 それはともかくといたしまして、警察の運営のために要する費用の本来のあり方は、御承知の通り今月一日をもちまして完全に都道府県警察の体制が整備いたしたのでありますから、今後の都道府県警察費は、国費ないしは都道府県費をもって全部がまかなわれるのが理想であろうかと思うのであります。私どもといたしましては、そういう方向に向って警察の必要経費が十分に計上されまして、いわゆる寄付等によってややともすれば疑惑を招き、あるいは非難の的になるようなことの絶無を期して参りたいと思うのであります。しかしながら、何と申しましても現在の都道府県の財政状態は、必ずしも健全な黒字の所ばかりとは申し上げられないのであります。むしろ赤字の所が非常に多いという現状からいたしまして、なかなか都道府県警察に要する経費を十分に都道府県費によってまかなっていただくということは、事実上困難な面が多分にあるように思うのであります。現に富裕府県におきましては、二、三の例でありますが、たとえば神奈川県等におきましては、市町村に従来依存をしておると申しますか、治安協力会の費用等を負担していただいておりましたのを三十年度から全面的に廃止をいたしまして、それに見合うべき金を県費において計上いたしまして、市町村にいわゆる警察寄付に相当するような負担をかけるということを全面的に廃止をいたしているような事例もあるのでございまして、今後各都道府県の財政状態の健全化に伴いまして、警察の必要な経費が本来のあるべき姿、いわゆる都道府県費によってまかなわれるという形になって参りますならば、市町村にそうした負担をおかけするということなくして参るのではないか、そういう方向にできるだけすみやかに進むことをわれわれは念願し、また都道府県の関係者の方にもそういう努力と配慮をお願いしたい、かように思っている次第でございます。一応お答えいたします。

発言情報

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発言者: 石井栄三

speaker_id: 32974

日付: 1955-07-05

院: 参議院

会議名: 地方行政委員会