林一夫の発言 (農林水産委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○政府委員(林一夫君) 防衛庁といたしまして今まで調査しました結果について御報告申し上げます。
今度の被害事件が起りましたのは、一月三十一日、二月一日でございましたが、二月の三日の日に、千葉県の県庁の職員の方と、地元の漁業者の代表の方が来られまして、当時、木更津沖に在泊しておりました海上自衛隊の船舶から流した油のために、今度の被害が出たというように推測されまして、善処方を要望されたのであります。防衛庁といたしましては、直ちに調査官を派遣いたしまして、現地一帯の実情調査をいたしますとともに、これらの海上自衛隊の艦艇が果して油類を放出したかどうかということにつきまして、十分調査いたしましたところ、油類を放出した事実はないということを確認いたしたのであります。また、ノリしびに漂着いたしました油を見ましても、これらの船舶が使っておる重油並びに廃油とは一見して性状が異なっておるというようなことがわかったのでございますが、万全を期する意味において、直ちにこれらの漂着油と、それから海上自衛隊の艦船が使用いたしておりまするところの機関油並びにその廃油を、警察庁の科学捜査研究所に送りまして、分析を依頼したのであります。その分析の結果は最近わかったのでありまするが、お手元に配付してありまする資料でおわかりのように、この両者の油は異なっておるということに結論が出たのであります。また他方、海上保安庁におかれましても、丸善石油並びに神奈川県の警察本部に分析を依頼をされまして調査した結果によりますると、丸善石油の方の結果は、ノリ付着油分は他の油とその性状を異にしておる。もう一つは、ノリに付着した油は、ほかの油の中には見出し得ないという結論が出て、違っておることを確認されておるのであります。神奈川県警察本部の鑑識課の係の鑑定結果によりましても、同一質の油とは認められないという結論が出ておるのであります。分析の結果は、こういうように異なっておるという結論が出ておるのであります。
さらに、当時の海潮流、あるいは風向というようなものについていろいろ調査しましたところ、当時、防衛庁の整備艦でありまする「うめ」が、木更津沖に在泊いたしておりましたのは、二十八日の十二時まででございまして、油がノリしびに漂着いたしましたのは、一番早いのは、先ほどもお話がありましたように、三十一日の十四時ごろ、江川の方面に漂着しておるのを最初発見したのでありまするが、当時の潮流とか風向というようなものから判断いたしますと、かりに、この警備艦「うめ」の錨地において廃油を流したといたしましても、それが流れ着くのは南方の大堀海岸方面であるということが、一応推定されるのであります。しかも時間的にいって、十四、五時間でその付近に到着する。どうもその錨地の北東方の江川に三日後に到着するというようなことは考えられないというような結論も出ておるのであります。またこの海潮流というような点につきましては、海上保安庁においてもほぼ同様の御見解を持っておるように聞いておるのでございます。また先ほどお話がありましたが、フリゲート艦が六隻その附近に停泊しておったということを言われておったのでありますが、当時停泊しておりましたのは、重油を使う船はフリゲート艦の「うめ」という警備艦でございますが、この一隻でありまして、その他の船はLSSL、上陸支援艇と言いまして、これは軽油を使う船であります。この重油を使っておりまする警備艦「うめ」は、先ほども申しましたように、二十八日の十二時に木更津沖を去っており、他の方は二十九日の七時三十一分まで在泊しておったのでありますが、これらのLSSLという艦艇は、重油を使っておりません。これは軽油を使用しておるのであります。こんなような事情から判断いたしまして、防衛庁といたしましては、どうもこの警備艦「うめ」の廃油によるものではないというふうに判断をいたしておるわけであります。以上で終ります。