柴田護の発言 (地方行政委員会)

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○柴田説明員 法案の内容につきまして御説明申し上げます。
 第一条は臨時地方財政特別交付金に関します規定であります。第二条はそれに伴いまして、地方交付税法の算定の特例に関するものであります。内容が非常に技術的でございますので、お手元にお配りいたしております昭和三十年度の地方財政に関する特別措置法案の参考資料をごらん願いまして、これによりまして御説明させていただきたいと思います。
 本年度臨時地方財政特別交付金百六十億円が、新たに地方団体に交付されることになりました。しかもその交付の要領は地方交付税の交付方式によってやる、こういうことになりました。その一のところに書いてございますように、国から地方団体に本年度交付されます一般財源は、本来の地方交付税千三百七十四億円、それから臨時地方財政特別交付金百六十億円、それから本年度の地方交付税法の付則で規定されておりまする、たばこ専売特別地方配付金四十五億円、この合計額千五百七十九億円になるわけであります。この千五百七十九億円につきまして、計算土はこの千五百七十九億円のすべてが地方交付税の総額と見なしました。計算をいたしました金はそれぞれ地方交付税とし、臨時地方財政特別交付金とし、たばこ専売特別地方配付金として配るわけであります。この法案の目的といたしておりますところは、その計算の仕方は、その第一枚目の表のずっと終りの方に参考と書いてございますが、この参考の現行法によります場合は、現在の地方交付税法の定めるところによるものでございます。総額千四百十九億円のうち、九二%の千三百五億円、これを普通交付税といたしまして計算して配る、残った交付税の六十九億円、たばこ専売特別地方配付金の四十五億円、合せまして百十四億円を特別交付税の計算で配ることになっておりますが、このたび百六十億円がふえました結果、普通交付税の計算を千五百七十九億円について行いますと、交付税の千三百七十四億円全体が、普通交付税の計算の中に入ってしまうわけであります。そこで計算を簡略にいたしますために、千五百七十九億円の九二%相当額、つまり千四百五十二億円を普通交付税の計算をして、各地方団体ごとの額を出し、そのうちの千三百七十四億円分は、交付税で、残った七十八億円に相当するものは、臨時地方財政特別交付金として配分することにいたしたのであります。従いまして、臨時地方財政特別交付金は、一部は普通交付税の方式によって計算をされて配分され、一部は特別交付税の形式によりまして計算をされて、地方団体に配付されるわけです。言いかえますならば、千五百七十九億円のうち、千四百五十二億円は、普通交付税といたしまして計算をいたしますが、実際に配りますときにおきましては、そのうちで、千三百七十四億円相当分は交付税として、七十八億円相当分は、臨時地方財政特別交付金として配ることになるわけであります。
 特別交付税の計算はそこにミスプリントがございますが、八%百二十六億円と書いてありますのは、八%百二十七億円の間違いでございます。御訂正願います。その百二十七億円につきまして、特別交付税の計算をいたして参るわけでありますが、その実際に配ります場合には、一部は臨時地方財政特別交付金といたしまして、一部はたばこ専売特別地方配付金として配ることになるわけであります。実際具体的な問題といたしましては、地方団体で受け入れます場合の予算科目が二つできるわけでありまして非常に繁雑になりますので、たばこ専売特別地方配付金の四十五億円は大体県を中心に配りたい、かように考えております。それから九二%相当額、つまり千四円五十二億円を普通交付税の交付方式によって計算いたしまするために単位費用の特例を設けております。二ページのところに単位費用の改訂要領があります。単位費用の改訂要領は、そこに書いてございますように、基本的な考え方といたしましては、従来から算入不足だという声が非常にやかましくございました投資的経費の算入不足額を是正いたしまして、そしてこれをできるだけ適当なところまで直す、「主として投資的経費の算入額」というのは算入不足額でございまして、これは間違いでございます。それから消費的経費の是正はこの際は行わないことにいたしたのであります。ただ恩給費相当実際と違っておりますし、恩給費というものはあるべき恩給費という問題もあろうかとも思いますけれども、一応きまった以上は交際費と同じように義務費となるのでありますので、恩給費の不足分を是正することにとどめたのであります。
 その次の単位費用の改訂のおもなものは耐用年数が非常に圧縮されておりましたものを延ばしました。言いかえますならば、投資的経費の単位費用の中への算入の方法は、施設の償却額を見ていくという格好にいたしておりますが、それがあまりにも償却年限が長いために投資的経費が過小算定の形をとってきておるわけであります。それをできるだけ是正するということをまず第一の方式にいたしました。それから二番目には道婚、橋梁、河川、都市計画、その他の土木面積等につきまして砂利単価を直しました。また工事施行分量の算入不足を是正いたしました。第三番目に失業対策事業費につきまして、失業者の吸収率を是正いたしました。従来吸収人員を人口百七十万の県で六百人といたしておりましたのを八百人に引き上げました。約三割程度引き上げたのであります。それから従来からこれも算定過小とされておりました農業行政費、林野行政費、水産行政費等につきまして事業量の計算の算入不足と考えられるものを直すことといたしたわけであります。具体的にはその次の表に単位費用の改訂事項の細目をあげておりますので、これによりましてごらん願いたいと思います。単位費用を変えました項目だけを申し上げますと、府県の単位費用につきましては、道路費、橋梁費、河川費、港湾費、それからその他の土木費、以上は大体すべて事業分量の是正と耐用年数の改訂であります。それから教育費につきましては、小中学校費につきまして児童数及び学級数につきまして改訂を加えておりますが、これは恩給費の是正であります。高等学校費につきましては、高等学校費はこれは施設の耐用年数の関係であります。それからその他の教育費、これも直しておりますが、これも図書館等の耐用年数の改訂であります。それから厚生労働費は、社会福祉費、衛生費、労働費中の失業者数を測定単位にいたしております。この部分について改訂を加えました。社会福祉費と衛生費につきましては、ともに耐用年数関係の是正であります。失業対策事業費関係については吸収人員の引き上げであります。産業経済費は、これも全般的に農業、林野、水産、商工すべてにつきまして改訂をいたしておりますが、これは一部は耐用年数の是正であり、それから大部分は事業分量の是正であります。それからその他の行政費を直しております。これは施設等の耐用年数の是正と、それからあとは恩給費の是正であります。
 市町村分につきましても、大体県に準じますが、直しておりますのは、道路、橋梁、港湾、都市計画、それからその他の土木費中の面積にかかるもの、それから事業分量と耐用年数の是正であります。それから教育費の小中学校の児童数及び学級数を測定単位といたしております部分は、これも学校の耐用年数の是正であります。高等学校も同様であります。それからその他の教育費も同様であります。厚生労働は、社会福祉費、衛生費、労働費について直しております。これも県と同様の方針をとっております。それから市町村はその他の行政費、人口を測定単位としておりますその他の諸費を直しておりますが、これは施設の耐用年数の是正であります。
 以上で特例法に関する説明を終らせていただきまして、引き続きまして財政計画の御説明を申し上げます。
 お手元にお配りしてあります昭和三十年度地方財政計画という刷りものがございますが、これの三ページをごらん願いたいと思います。三ページは今回修正いたしました内訳でございます。修正をどういう形で行なったかを申し上げます。今回百八十八億円の財政措置が講ぜられたのでありますが、これは地方制度調査会の二百億円程度の財源不足額というものを尊重してなされたものであります。言いかえますれば、それは現在の地方財政計画の財政、歳入歳出ともにありますので、その不合理を直す——この不合理がありますために財政規模が適正な形に直っていない、そのために過小算定になっており、あるいは歳入の過大見積りというようなことになっておって、そのためにこの財政不足額があるということに基くものでありますので、そういう意味で財政計画におきます不合理を直すということに主眼を置いたのであります。まず今年年度当初以来問題になりました百四十億円というものを取り上げまして、極力これを正しい形に直すということにいたしたのであります。この歳出中の二番目の当初計画額の是正額というのがそれであります。地方財政の旅費及び物件費の十五億八千五百万円、これは市町村につきましても従来は県よりかレベルを落した節約を期待しておりますのが慣例でありましたが、本年度は当初におきまして金が足りないというような結果になりましたので、市町村につきましても県並みの節約を期待することにしたのでありますが、これは無理である、そこで市町村に期待いたしました過重な節約の期待額というものを戻しまして、そして国と県、市町村につきましてバランスのとれた形において節約を期待するという姿に直したのであります。寄付金等の抑制による額、これは当初は二十四億九千四百万円というものを計上しておりましたが、これは財政再建促進特別措置法案が成立がおくれましたために規制が若干おくれておりますので、国に対しまする寄付金につきましては二十四億九千四百万円中に含まれております七割程度は不可能である、その他の寄付金につきましては三割程度は不可能であるという算定をしたのであります。言いかえますならば、国に対しまするものは三割程度、その他の外郭団体等に対しますものにつきましては七割程度を復元したのであります。それから地方行政事務の簡素合理化による額六億一千六百万円、これは地方自治法の改正に伴うものでありますが、地方自治法が御承知のように不成立に終りましたので、これをもとに戻しました。単独事業費につきましても、これも財源の不足から地方の節約を期待しておりましたが、これももとに戻したのであります。言いかえますならば、大体昨年程度の規模になったのであります。失業対策事業費の資材費超過負担額は、これも同じように超過負担額を見ない建前にしておったのでありますが、現実にはやはり資材費の超過負担が三十九円ばかりありますし、国が四十五円見ております。それと現実との大体の差額三十九円四十銭ばかりを見ることにいたしたのであります。
 公共事業費の一部不用に伴う経費の減、これは今回の措置の中に含まれております国の一部不用額に伴いまする経費の減の見込みであります。
 地方税の一億九千六百万円は、これは国会の地方税法の修正に伴います増減額でありまして、このうちで一億四千九百万円ば、軽自動車に対する自動車税の課税がひっくり返ったことに伴います減であります。それから四千七百万円はクリーニング業に対する事業税の付加税規定が設けられましたので、それに伴います減であります。
 公共事業費の一部不用に伴う国庫支出金の減は、公共事業費の一部不用に伴う経費の減に対応するものであります。
 地方債は七億、これも公共事業費の減に伴いますものでありますが、これは、当初不交付団体から地方債を交付団体に十億ばかり持っていっておりましたが、あと二十五億ばかりにつきましては地方債の交付、不交付の割り振りを是正したのであります。最近の過去におきまする二、三年の実績等を勘案いたしますと、不交付団体分に対しまする地方債の額というものは適当ではございません、言いかえますならば、財政計画上と実態とが違っておりますので、これを実態に近づけることにいたしたのであります。
 以上の、いわば歳入に対しまする既定計画の規模の修正を行なったわけであります。これだけを既定計画に直しまして、もとの紙に戻っていただきますと、当初計画額では歳出総計が九千八百二十九億一千九百万円であったのでありますが、修正いたしました結果は九千九百二十五億九千三百万円ということになるわけでありまして、内訳は交付団体が七千二百五十億円、不交付団体は二千六百七十五億五百万円ということになるわけであります。
 簡単でございますが説明を終ります。

発言情報

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発言者: 柴田護

speaker_id: 26136

日付: 1955-12-09

院: 衆議院

会議名: 地方行政委員会